オーバーロードと亡霊の科学者   作:河馬

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2.波動

 

 

「面を上げよ....」

 

支配者としての威厳を見せつける為、モモンガは絶望のオーラを放ち、口調も今までとは違う。より、支配者らしい口調になっていた。さながら、魔王の様だ。この事には、余りレギオンは驚かなかったが、モモンガが支配者としての威厳を見せ付けていると言う事は、自分もその様な態度を取らなければならない。NPC達を失望させない為にも、良い上司を演じなければならないのだ。

 

正直、こう言った事は苦手で、どうすれば良いのか解らなかった。まぁ、成り行きに任せよう。考え抜いた結果、そんな適当な答えになったのは、もう彼の考え方が人間の時とは違う事を意味していた。取りあえず、モモンガさんの様にオーラ位は出しておこう....そう思い、『霊魂の波動』を発動させる

 

「さて....現在、地下ナザリック大墳墓は、原因不明の自体に巻き込まれている。既にセバスには地表を捜索させているのだが....セバス、報告を」

 

「はっ、畏まりました。モモンガ様」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「草原?」

「はい、かつて、ナザリック地下大墳墓があった沼地とは全く異なり、周囲10キロに人口建築物が、人型生物、及び、モンスターの類は、一切、確認出来ませんでした」

「...ご苦労だった、セバス。ナザリックが何らかの理由で、何処か不明の地に転移してしまったのは、間違いない様だな.....守護者統括アルベド、並びに防衛線の責任者であるデミウルゴス」

「「はっ」」

「両者の責任の下で、より完璧な情報共有システムを作り、警護を厚くせよ」

「「はっ」」

 

レギオンは感心していた。自分ではとてもではないが、此処まで冷静に、そして的確に指示を出すことなんて出来ないだろう。唯少し、不安があった。NPC達は、今の所モモンガさんには従順だが、自分にはどうなのか解らない。アウラとマーレとアリスはまず問題無いと思うが、他のNPC、アルベドやデミウルゴス、コキュートスにシャルティアは如何だろうか。

 

警戒すべきはシャルティア、このギルドでは珍しくガチな構成で、真っ向からの勝負は少しばかり面倒な物がある。まぁ、流石に負けはしないだろうが。

 

「最後に....各階層守護者に聞いておきたい事がある....まずはシャルティア、おまえにとって、私とレギオンさんとは一体どんな存在だ?」

 

この質問の返答次第では、守護者に対する態度を改めなければならない。もしも、自分に対する評価が最悪だったら....余計な事は、考えないに限る

 

「モモンガ様は、正に美の結晶.....この世界で、最も美しいお方でありんす.....レギオン様は明晰な頭脳をお持ちになられながら、私達の叶うことの無い、絶対的な力を持ったお方でありんす....」

「.....コキュートス」

「モモンガ様ハ、守護者各員ヨリモ強者デアリ、正ニナザリック地下大墳墓ノ絶対ナル支配者ニ相応シキ方、ソシテレギオン様ハ正ニ絶対ナル強者デアラレル方カト」

「.....アウラ」

「はい!モモンガ様は、慈悲深く、深き配慮に優れたお方です。レギオン様も同じく、とても優しく、慈悲深い方です」

「.....マーレ」

「モ、モモンガ様は、凄く優しい方だと思います。レギオン様は、とても頭が良くて、強い方だと思います」

「.....デミウルゴス」

「モモンガ様は賢明な判断力と、瞬時に実行される行動力を有される方.....正に、端倪すべからざるという言葉が相応しき方です。レギオン様はその圧倒的な力だけでは無く、頭脳の明晰さをも有される....正に、完全無欠なお方です」

「.....セバス」

「モモンガ様は、至高の恩方々の総括であり、最後まで我々を見捨てなかった慈悲深きお方です。レギオン様は、その力で至高の恩方々、我々までもを守って下さり、そして我々を見捨てずに戻って来てくださった、モモンガ様と同じく、慈悲深きお方です。」

「.....アリス」

「モモンガ様は、このナザリックの支配者に相応しく、そして我々を見捨てず残っていただけた慈悲深いお方です。レギオン様は、私の創造主であり、至高の恩方々の中でも取り分け強い力をお持ちになられていて、我々を見捨てなかった、慈悲深きお方です」

「.....最後になったが、アルベド」

「モモンガ様は、至高の方々の最高責任者であり、私共の最高の主人であります。そして...私の愛しいお方です!、そして、レギオン様は至高の方々の前衛を勤める重要な役割を担いながらも、いつも私達を気に掛けてくれていた慈悲深いお方です」

「....なるほど、各位の考えは十分に理解した。今後とも忠義に励め!」

「「「「はっ」」」」

そして、モモンガとレギオンは、まるで打ち合わせでもしてたかの様な速さで、転移していった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「.......」

「.......」

「.....何か、凄かったですね」

「.....そう.....ですね...俺なんて、評価が最悪だったらどうしようかと思ってた位なのに....まさかあそこまで高く評価されてるとは思っても見ませんでした.....」

「ですよね...しかもあれ、マジでしたよ。それにあそこまで評価されてたら、逆にやりずらいですよ....でも、これで取り敢えずは、階層守護者のNPC達が裏切る可能性は、ほぼゼロですね」

「そうですね....では、自分は少しやりたい事があるので、自分の部屋に戻ります。何か会ったら、直にメッセージで伝えて下さいね」

「わかりました、では」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「す、凄く怖かったね、お姉ちゃん」

「本当、押しつぶされるかと思った!」

「マサカ、コレ程トハ....然シ、アレヲ直ニ受ケテイナガラ、平然トシテイル所カ、同ジク御自身ノ魂ノ波動デ押シカスレギオン様ニハ、改メテ格ノ違イヲオモイシラサレルナ」

「あれが支配者としての器をお見せになったモモンガ様なのね....」

「.......」

「あれ?どうしたの、デミウルゴス、難しい顔しちゃってさ」

「...いや、少し、気になる事があってね.....確かに、モモンガ様の放ったオーラは凄まじかった....然し、それをレギオン様は御自身の魂の波動だけで押し返した.....コレは、どうにも可笑しな(・・・・)話なんだよ、」

「え?どういう事?」

「本来、魂の波動と言うものは、生物の誰しもが放っている物なんだ。そして、それはどんなに気配や力に敏感な物でも、極僅かな(・・・・)波動しか感じられない。それ程に、微弱なものなんだ。然し、レギオン様の波動は最初こそは普通だった物の、途端に凄く大きな物となった。それこそ、モモンガ様の放ったオーラを押し返し、私達にも圧力として感じさせる程にね....」

「つまり、通常ではありえない程の波動を、レギオン様は発していたという事ね」

「そう言う事だよ。まぁ、レギオン様の種族の関係もあるのかもしれないけどね....まぁ、そこまで気にする事では無いよ。なんせ、あの至高の方々の一人、その中でもトップの力を持つレギオン様に、我々の常識が通じる範囲が通じ無くたって可笑しくはない....ん?如何かしましたか?シャルティア」

「あ、あの凄い気配を受けてゾクゾクしてしまって....少し、下着が不味い事になってありんすの....」

「このビッチ!!」

「ハァ?.....あのモモンガ様とレギオン様からあれ程の力の波動....ご褒美を頂いたのよ?...それで濡りんせん方が頭が可笑しいは大口ゴリラ!!ね?アリスもそう思うでしょ?」

「どっちつかず、といった所でしょうか」

「「それどっちなのよ!」」

 

 

 




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