東方神無月-Of the deicide is strange- 作:ズッキーミ
「旅なんかしたことないからどんな準備をすればいいかわからない…」
神奈は連れ去られた霊奈と朝奈を助けるための準備をしていた
「…これって…」
神奈が倉庫をあさっていると匠と書かれたバッグが置いてあった
神奈はその誇りかぶったバッグのチャックを開けた
「そういえばお父さんは旅をしていたんだよね…」
中には薬やナイフなど必要最低限のものが入っていた
「お父さん…借りてくね…」
中身をすべて自分のバッグの中に入れ倉庫を出た
「霊奈…朝奈…待っていてね…」
神奈は家の戸締りをすべて確認し玄関を出た
「…行ってきます」
神奈は人間の里を出て妖怪の山のほうに歩いて行った
妖怪の山
「これが妖怪の山…妖怪がたくさん住んでいるってお父さんが言ってた…」
神奈は山を登り始めた
少し歩いていると何かの鳴き声と男の声が聞こえた
かみなが急いで駆け上がるとそこには三人の妖怪が小さな狐をいじめていた
「あなた達!やめなさい!」
「なんだお前?…ッケ!人間ごとき妖怪様に口出しするんじゃねぇよ!」
妖怪は鋭い爪を神奈に突き付けた
「死にたくなければここからいなくなれ…」
「それは…こっちにセリフよ!」
妖怪が鋭い爪で神奈を切り付けたが切り付けた個所の傷がすかさず癒え神奈は後ろに引いた
「何!?…攻撃がきかないだと!?」
「甘いね…」
神奈の左目が青く光り出し左手付近に魔法陣が開かれ刀が召喚された
「ッチ!覚えてやがれ!」
妖怪は去っていき神奈は狐に近寄った
「大丈夫?…じゃないね…えっと…」
神奈はバッグから傷薬と絆創膏を取り出し狐の傷ついた場所を手当てし始めた
「これで大丈夫!…それじゃあねー…」
神奈が立ち去ろうとした瞬間狐が神奈の袖をつかんだ
「…?どうしたの?」
「あの…その…」
「え?…しゃべった…?」
神奈は自分の耳を疑った
「助けてくれて…ありがとう…」
「い、いいよぉお礼なんか」
「それで…あの…その…」
狐は神奈の横に座り神奈を見上げた
神奈は狐の頭を撫でた
「一緒に来る?」
「え…?」
狐は驚いていた
自分の考えていることを読まれていた
「私…力になれるか…わかりませんが…貴女の力になって見せます!」
神奈は少し笑い再び頭を撫でた
「ありがと…とっても心強いよ…そうだ!名前言ってなかったね、私の名前は瓶割 神奈…神奈って呼んでね!」
「わ、私は薙奈って言います…よろしくお願いします」
「かわいい名前だね!…さ、歩ける?」
「この姿じゃたぶん無理ですが…違う方なら…」
薙奈の周りに光が集まり薙奈を囲んだ
やがて光が散るとそこには狐耳と大きな尻尾をつけた女の子が立っていた
「人の姿にも慣れるんだね!すごい!」
「そ、そうかなぁ?」
「うんうん!…それじゃあ、行こうか?」
「はい!」
神奈と薙奈は再び山を登り始めた
「神奈ちゃん…早速新しい仲間を手に入れたね」
異次元空間
「何よ…最初神奈を旅に出させることに反対してたくせに…」
赤い髪の毛をした女の子がオレンジ色の短髪の女の子にチョップをした
「こらこら…お前ら…こんなところでけんかすんな…紫がわざわざ作ってくれた空間が壊れてしまうだろ?」
フードをかぶった男が二人を止めに入っていると後ろの空間が裂けそこから女性が出てきた
「私が作った此処はそんなにもろくないわよ」
「んでもこの二人が大暴れしたら持たないだろう?」
「間違いないわね…んで神奈ちゃんの調子はどう?」
大きなモニターのような場所に神奈と薙奈が写しがされていた
「ふーん…もうお友達作ったのね…んでも彼女自身能力を使いこなさないと意味がないわ」
「そのために旅をさせているんだろ?」
女性は扇子を口元にもっていきクスッっと笑った
「そうだったわね…それじゃ…霊夢の様子も気になるし行ってくるわ」
再び空間が裂けその中に入っていった
「紫はあんなこと言ってたけど…どうだろうね?」
「神奈なら…できる…!」
女の子たちは再びモニターを見つめた
妖怪の山
「ハァ…ハァ…」
「大丈夫?…かなり辛そうだけど…」
薙奈が心配そうに神奈を見つめていると辛そうな顔をしながら笑顔を見せた
「大丈夫…だよ…体力が…ないだけ…で…(あれ…なんか…視界が…)」
「神奈ちゃん!!」
神奈は薙奈の後ろで倒れてしまった
薙奈は神奈を抱き上げ少し石が積まれているところまで駆け上がり神奈を寝かせた
「神奈ちゃん!!しっかりして!」
薙奈は神奈の額に手を置くととてつもなく熱かった
「ひどい熱…と、とりあえず冷まさないと!」
薙奈は近くで流れていた川に駆け下り持っていたタオルを水に濡らし再び駆け上がり急いで神奈の額にタオルを置いた
「…ど、どうしよう」
日が暮れておりあたりは薄暗くなっていた
依然神奈は苦しそうに唸っており薙奈は少しパニックになっていた
「と、とりあえず落ち着かなきゃ…」
神奈の顔を少し見ているといつの間にか苦しそうな声がなくなりすやすやと眠っていた
「…神奈ちゃん…眠ったのかな…今日から旅を始めたとも言ってたし…きっと疲れていたんだよね…」
神奈の頭を自分の膝の上に乗せ頭を撫でた
「もう…夜も更けてきちゃったな…私も寝ようかな…おやすみ…神奈ちゃん」
薙奈は小さなたき火を作り火をつけた
周りには小さな蛍が光を放ち幻想的な空間を作り出していた
どこからか聞こえる生き物の鳴き声が子守歌のように聞こえ薙奈を眠りへと誘った
薙奈が眠り始めたころ妖怪の山の天辺にある神社では少し話し合いが起きていた
「なんか人間の里で何か起きたらしいぞ」
神々しい雰囲気を出した女性が奇妙な帽子をかぶった女の子に話しかけてきた
「神奈子の情報網はすごいね…っで何が起きたの?」
「どうやら今になって妖怪が人間を襲っているらしい」
「え?今は霊夢に守られているのにそんな怖いもの知らずの妖怪がいたものだねぇ」
「いや…数が多すぎた…らしい…霊夢一人じゃあ太刀打ちできなかったらしい」
神奈子は立ち上がり少しだけ見える人間の里をみていた
「ふーん…んでもそんな大群…誰かが指揮しないと動けないよね?」
「なぞはそこなんだ…きっとその妖怪たちの中に頭がいたはずだ…だか強い妖怪は一度霊夢に退治されているはずだ…あいつ以外は…」
「あいつ?」
「元神姉妹…そんな姉妹がいてな…数千年前に何者かによってこの妖怪の山に封印されたといわれている妖怪だ…詳しくは知らないがな」
「そんな奴…霊夢にかかったらいちころでしょ?」
神奈子は険しい顔をして諏訪子をみた
「いや…先代巫女もしのぐと聞いた…波じゃないぞ…」