東方神無月-Of the deicide is strange-   作:ズッキーミ

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奇襲

夜になり薙奈は神奈の横で月を眺めていた

 

「神奈ちゃん…」

 

「神奈が心配か?」

 

襖が開きそこから梨沙が歩いてきた

 

「梨沙さん…」

 

「大丈夫だ…お前が思っているほど神奈はやわじゃない」

 

梨沙は薙奈の横に座り一緒に月を見ていた

 

「少し昔の話をしてやる」

 

「…?」

 

「私の一族と神奈の一族に伝わる話なんだが」

 

「この世界は三つの世界に分かれている…それを作ったのが神奈の母嶺秦…」

 

梨沙が薙奈の方を見ると目が合ったので頭を撫でた

 

「それでな…その三つの世界の中のどれかに禍月という人物が封印されているんだ」

 

「禍月…禍…」

 

「ああ…禍…こいつを封印したのが瓶割創設者カメワリノミコトと漣創設者サザナミノミコト」

 

「この二つの種族は神を倒した神割という種族が二つに分かれてできたといわれている」

 

「っということは梨沙さんと神奈ちゃんは血がつながっている…ということですか?」

 

「そうなるな…」

 

薙奈は神奈を見つめた

 

「それでだ…ここから少し話が変わるが…許鬼たちを封印したのは瓶割一族の誰かなんだが…封印が解けてしまったということは誰かが封印を解いた…」

 

「誰かが裏にいるということ…ですか?」

 

「そうなる…だがそいつは今どこにいるかわからない…この世界なのか…別の世界なのか…それとも…」

 

二人が話をしているとまた襖があき望がやってきた

望は神奈の寝ている横に座り心配そうに神奈を見た

 

「望?」

 

「梨沙…」

 

「なぁにお前まで落ち込んでんだよ…神奈はそんなにやわじゃないって…お前が一番分かってるだろ?」

 

「だけど…瓶割の力…あの人の力を使いこなすなんて…神奈にできるの?」

 

「大丈夫だ…神奈ならできる…だって兄さんも言ってたんだ」

 

月を見つめていた薙奈が何かに気づき梨沙の裾を引っ張った

 

「どうしたの薙奈?」

 

「あれ…月に何か…」

 

梨沙たちも月を見ると何かがこちらに近づいてきている

やがてそれは神社の近くで静止した

 

「お前は!!」

 

「やっと見つけたぜ!神奈はどこかな?」

 

それは里で霊奈を連れ去った張本人だった

 

「許鬼!!!!」

 

望はものすごいスピードで許鬼に近づき黒い棒のようなものを突き付けた

 

「なんでお前が復活できたんだよ!!」

 

「フフフ…さぁ…なんでだろうな?」

 

許鬼は右手から鎌をだし構えた

 

「手始めにお前から始末してやるぜぇ!」

 

許鬼は瞬間移動し望の後ろに回り鎌を振り下ろしたが望は黒い棒でそれを受け止めると鎌は変形した

 

「やべっ…キレてやがる…」

 

望は黒い棒をもう一つ取り出し許鬼の首元に近づけた

 

「なめるなぁ!」

 

許鬼は印と書いてある眼帯を取りそこに隠れていた目で望をにらみつけた

 

「な!…お前!」

 

「リミッター解除!」

 

許鬼はさっきよりも動きが早くなり別の鎌を取り出した

 

「薙奈…少し下がっていろ」

 

梨沙は立ち上がり指先から細い糸のようなものを出した

望はもう一度鎌を受け止めたが黒い棒は簡単に折れてしまった

 

「なっ!?」

 

望は一度後ろに引いたが許鬼の方が早くまた後ろを取られてしまった

 

「死ねぇぇ!」

 

鎌を振り下ろしたが望に当たる直前で止まった

よく見ると糸のようなものが許鬼の体を縛っていた

 

「クッ!なんでこれをつかえるやつが!!…あいつはもう死んだんじゃ!?」

 

「ありがと!梨沙!」

 

「梨沙…奴の子孫か!!」

 

許鬼は梨沙を見た

 

「やっぱり…あいつに雰囲気似ているな」

 

「お前はもう逃げられない…おとなしくしていろ」

 

「甘いなお前らは…だから俺たちも復活できたんだ…」

 

許鬼は糸を切り梨沙たちを見下ろした

 

「またあの時のようなことが起きる…それまでに作戦でも練っておくことだな」

 

許鬼はその場でパッっと消えた

 

「大丈夫か…望?」

 

「うん…でも許鬼が直接ここに来るなんて…」

 

「焦ったな…だが何も危害を加えられてないからいいだろう…」

 

二人で話をしていると薙奈が二人を見つめていた

 

「ど、どうした?」

 

「か…か…」

 

「か?」

 

「かっこいいです!梨沙さんも望さんも!」

 

薙奈は目をキラキラさせながら二人を見た

 

「そ、そうか?」

 

そんな話をしていると縁側の空間が割れそこから女性が出てきた

 

「梨沙…望…戻るわよ」

 

「わかった…望行くぞ…」

 

「はぁい…あ!薙奈ちゃん」

 

望は薙奈の前に立ち黒い棒を渡した

 

「いずれ役に立つときが来るから…持っておいて…後、私と梨沙のことは神奈ちゃんに内緒にしておいて」

 

望を渡し頭をなでると割れた空間の中に入っていった

 

「そんじゃ…また会うと思うから…そん時まで…」

 

割れた空間は消えそこには静けさがもどった

 

「薙奈…ちゃん…」

 

「神奈ちゃん!」

 

薙奈が振り向くとそこには目をこすりながら薙奈のほうを向いている神奈がいた

 

「私…いつの間に…確か紫さんが…封印をどう…とかいうところまでは覚えているんだけど…」

 

「神奈ちゃん!」

 

薙奈は神奈に抱き付き泣いていた

 

「…?どうしたのさ」

 

「神奈ちゃん!…もう起きないかと思ったぁ…」

 

神奈は薙奈の頭を撫でていた

やがて朝になり神奈は神奈子と諏訪子にあいさつしに行った

 

「もう体は大丈夫なの?」

 

「はい…もう大丈夫ですお世話になりました」

 

「いいってことよ…って言うかもう行っちゃうのね?」

 

「本当にお世話になりました」

 

「わたしらもできる限りサポートするからさ…いつでも言ってくれよ」

 

神奈の横にいた薙奈がぶつぶつと何かを言っている

 

「どうしたの?」

 

早苗の声に驚き声が出てしまった

 

「いや…何でもないです!」

 

「そう?…それじゃあ気を付けてね」

 

神奈たちは守谷神社を後にし妖怪の山を下った

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