鋼鉄のシスター   作:ジェラシー卑屈川

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まだ本編には入りません。

素人が生意気に引っ張ります。

基本短めです。




 真理亜は夢を見ていた、とても懐かし夢…。

 

 時刻は朝だろう、父が私を呼ぶ声が聞こえる。

 

「…ㇼあ……真理亜、起きなさい朝ですよ。早くしないとお祈りの時間を過ぎてしまいます。」

 

「…ふあぁ…おはようございます、お父さん。」

 

「はい、おはよう。さぁ早く顔を洗ってきなさい、寝癖がひどいですよ?」

 

「も、もうっ!そういうことは婦女子に向かっていうものではありませんよっお父さん!」

 

 朝から仲の良い会話をしている二人の男女はどうやら親子のようだ。

『お父さん』と呼ばれた壮年の男の名は『黒須聖仁(くろすせいじ)』。教会の神父をしている。そして彼を『お父さん』と呼んだ、少し娘にしては幼すぎるような見た目の少女の名は『黒須真理亜(くろすまりあ)』。

 二人は都会から離れた郊外にある小さな町の教会に住んでいた。

 

「準備ができたら、礼拝堂へ来てくださいね。私は先に行って準備をしておきます。」

 

 聖仁はそう真理亜に告げると奥のほうへ行ってしまった。

 時刻は朝の5:00、普通の人からしてみれば早すぎる起床時間だが、彼らにとっては普通の起床時間である。教会は朝からやることが山ほどあって、この時間に起床しなければ朝の行事が全て滞ってしまうのだ。

 整髪、洗顔等を済ませた真理亜は、急いで聖仁のもとへ向かった。

 

 唐突だが、実はこの二人は血のつながった親子ではない。

 町の教会の神父を務めていた聖仁はある日、教会の前に育児放棄をされていた赤子を発見した。子供が居なかった聖仁は神が自分に賜われたのだと思い、拾った赤子を自らの子供として教会で育て今の『黒須真理亜』に育った。

 

「お待たせしました」

 

「いえ、丁度いま準備が終わったところですから大丈夫ですよ。さ、始めましょう。」

 

 聖仁と真理亜の二人は礼拝堂の一番奥の祭壇でお祈りを始めるのだった…。

 

 

午前7:00

 

「父と子と精霊の御名によって…アーメン。では、いただきます。」

 

「いただきます」

 

 朝から長い行事を済ませやっと朝食にありつけた真理亜は並べられたおいしそうな朝食を勢いよく口の中に放り込んでいった。聖仁はその姿をみて微笑みながらも、少しみっともない姿の彼女に注意をする。

 

「こらこら、お行儀が悪いですよ。自分ことを婦女子と言うのなら、もっとお淑やかにお食べなさい。」

 

「ふぁーい…。」

 

「今日からまた学校ですね。帰りは遅いですか?」

 

「ゴクン…いえ、いつもの時間通りに帰ってきます。」

 

「そうですか。しかし早い帰宅はよろしいですが、もう少しお友達と遊んでくるなりしてもいいんですよ?」

 

「んー…でも私は学校のみんなよりは、お父さんとお話ししていたほうが楽しいですから。」

 

 屈託ない表情で言う彼女に嘘は見当たらず、聖仁は困ったような顔をしながらも少し嬉しそうだった。全くこの子に友達は居るんでしょうか?

 

「そんな風に言われては仕方ないですね…。では帰ってきたら、私のお手伝いをしていただきますよ。」

 

「はいっもちろんです。あ、そろそろ出なくちゃ。それでは行ってきます。」

 

「はい行ってらっしゃい。忘れ物はありませんね?」

 

「大丈夫でーす!!」

 

 元気に家を出て行った娘を見送った後、後に残された聖仁は少し寂しそうな顔をするがすぐに引き締めなおし、自分の仕事を開始するのだった。

 

 

(今日は確か体育がありましたね…体を動かすのは苦手です…憂鬱…。)

 

 一方元気よく家を飛び出したのは良かったものの、今日の時間割を思い出して苦手な体育があることに気づき、真理亜は気分を落ち込ませていた。

 

(はぁ…あるものは仕方ありません、諦めましょう。あらっ…?あれは…どこかで…。)

 

 若干遠い目をしながら俯きかけていた首を前に戻し、学校へ向かう通学路を歩いていると、ふと何かが目に入った。それはどこかで見たことのあるトラックだ、しかし見覚えがあることを意識した途端、急に自分に迫ってくるトラックの映像と、自分の中に巻き起こる強い後悔の念が押し寄せ、激しい頭痛と眩暈に見舞われた。

 

 

 

「いや…っ!いやああああああああああああああっっ!!!!

 




次回から、黒須真理亜の物語が始まります
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