鋼鉄のシスター   作:ジェラシー卑屈川

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急にナザリックに行かないのが、素人クオリティ。

守護者との会話とか難し過ぎて書けへんよ…

オリキャラ登場です。


目覚め

「いや…っ!いやああああああああああああああっっ!!!!」

 

 

 その恐怖に思わず叫び飛び起きた真理亜は何かにガンッ!とぶつかり、続けて「グェッ」というカエルのような鳴き声が聞こえて来た。

 

「痛つつつつつ…」

 

「あら…ここは…?」

 

 見回すとどうやら民家のような建物の中でベッドに寝かせられていたようだった。

 しかしどうにも古臭い。天井はそのまま屋根になっており、木造の梁が丸見え。壁は仕上げ材や壁紙が張られた立派なものでは無く土壁がむき出しの状態。寝ていたベッドに至っては藁の上に布をかぶせたものだった。

 

「やっと起きたか姉ちゃん!!しっかしあんたすんごい石頭だな…イテテ。」

 

 声が聞こえた方へ顔を向けると、ベッドの脇に頭を押さえるようにして尻餅をついているみすぼらしい服を着た同年代?くらいの男が居た。

 

「貴方は…?」

 

「ん?ああ俺かい?俺はヨーゼフカ・タイルトン、ヨーゼフって呼んでくれ。ここカルネ村で農夫やってるモンだよ。あんたは?」

 

 名前を響き聞く限り、どうやらこの男は外国人のようだ。つまりここは外国…?

そんな馬鹿なと思いつつも質問に答える。

 

「あ、わ私は真理亜と申します…。」

 

 名前を聞かれたので思わず本名を名乗ってしまったが、外国でも通用しそうなマリアと言う名前を付けてくれた父親に少しばかり感謝した。

 

 寝ぼけていた頭が意識を取り戻し、だんだんと周囲の状況を確認する中で、真理亜はとあることに気づき仰天する。

 

(というか、私生きてるっ!?)

 

 そうなのだ、彼女はトラックとの交通事故により死んだはずだった。しかしどうだろう今のこの状況は?手も足もあり頭もある、肌はいかにも艶やかで健康そうだ。彼女のことを誰が見たって五体満足の健康優良児としか言わないだろう。

 

「マリア、さんねぇ…珍しい名前だな?もしかして異国の出身かい?」

 

 ここではマリアも珍しい名前なのか…などと思いつつ、一刻も早く状況を整理したいのだが、そんなことをお構いなしに、自分が看病していた女が目を覚ましたのが嬉しくて仕方ないこの男は興味津々で質問をぶつけてくる。

 

 そんな姿勢のヨーゼフカに若干の苛立ちを覚えつつも、今の状況から頼れるのはこの男しか居ないと判断した真理亜は我慢して会話を続ける。

 

「は、はい。その、極東?の方から来まして…。」

 

 そう答えると何故かは知らないがヨーゼフカと言う男は気分を良くしたようで、聞きもしていないのにペラペラと喋り出す。

 

「そうかそうかやっぱりな!その見慣れない服からして大体予想はついてたんだよ。やっぱ俺って見る目があるなぁ…自分の頭の良さに惚れ惚れするぜ…。

 

 っとそれよかあんた良く生きてたなぁ。村の近くでよ、騒がしい音がするから何かと思ってみてみればゴブリンたちが倒れてるあんたを襲ってるじゃないか!こりゃ大変だと思って村総出で助けたんだよ。

 んでもって第一発見者の俺が世話することになったんだけど、あんた3日も目を覚まさないんじゃもう死んでんじゃねえかって不安になってたんだ。だけど、微かにだが呼吸はしてるからいつか目覚ますんじゃねぇかって思ってこうして健気に看病してたって訳よ。

 

 そしたら今日になってお前さんが急に叫びながら頭突き食らわしてくれるんもんだから…いいダメージ、入ったぜ?」

 

 極東が異国かどうかわからなかったがどうやら上手く誤魔化せたようでよかったと真理亜は安堵していた。

 

 ヨーゼフカと言う男は、お喋り好きらしく、今までにあったことを勝手に話してくれたお陰で、自分が今どういった状況にあるのか把握することに苦労はしなかった。

 

(しかしヨーゼフカの言っていたゴブリンという生き物、私が知る限りでは空想上のモンスターです。それらが私を襲っていたというのは少し気がかりですね…うまく誘導してもっと情報を聞けないでしょうか…?)

 

 ヨーゼフからどうやって情報を引き出そうかと模索していると、ヨーゼフ本人が良く回る口でまた喋り出した。

 

「あぁ、そうかそういうことか!なんかおかしいと思ってずっとあんたのこと見てたんだがやっと分かったぜ!あんたさっきからずっと瞬きしてない(・・・・・・)よな?目痛くならねぇのか?」

 

「!!」

 

 真理亜はヨーゼフのその一言で脳に電撃が走ったような気がした。

 思わず手で目を覆い隠し、瞬きができるか確認する。どうやら意識すれば(・・・・・)瞬きができるようだ。

 彼の発言で彼女はこの状況に対してある一つの仮説を思いつく、しかしそれは余りにも非常識な思考から導き出されたものであった。それでも一度気にし出すと思考の渦が頭の中を駆け巡り、脳にこびりついて離れようとしない。

 

「なぁ…どうしたんだ姉ちゃん急に黙りこくって?…もしかして気分でも悪いのか…?」

 

 急に俯いて黙ってしまったマリアを心配したヨーゼフカが、軽く彼女の肩を叩く。そのお陰で真理亜は思考の渦から引き揚げられ、ハッと意識を現実に戻す。

 

「いいえ、それよりもヨーゼフカさん、鏡はありますでしょうか?できれば全身映せるような、そう、姿見とか。」

 

 意識を取り戻した真理亜は気持ちを切り替えて、仮説を検証するために行動を起こすことを決意した。

 

「お、おう…しかし鏡かぁ、俺の家には無ぇなあ。うーん…あ!そういえば確か皆で集まる集会場に姿見があったはずだ。」

 

急に黙ったり、急に目が据わったりと極端な反応をする彼女に戸惑いつつも、ヨーゼフカは彼女のために姿見のある集会場へ案内することにした。

 

「ありがとうございます!」

 

「いいっていいって、んじゃあ付いて来な!」

 

 そう言うと、ヨーゼフカはルンルンとした雰囲気を隠すこともなく意気揚々と家を出て、真理亜へエスコートするかの様に手をさし伸ばしている。どうやら美しい彼女と一緒に外を歩けるのが嬉しいらしく、自分の知っている紳士像の真似をして彼女の気を引こうとしているようだった。

 

 真理亜はそんな彼に顔が引き攣りそうになるが、父の教えである『相手からの施しは素直に受け取ること。そして受け取ったならばそれ以上の施しを相手に返すこと。』を思い出し、ヨーゼフカの差し伸べられた手を取り、それ以上の施しを返すべくそのまま腕へとまわした。

 

 ヨーゼフカほんの一瞬だけマリアの手を触ったときに怪訝な顔をしたが、そんなことは美女が自分の腕に手を回してくれたことですっかり吹き飛んでしまった。

 

 有頂天の様子で歩くヨーゼフカとは裏腹に真理亜は真剣な表情を浮かべる。

 

 何故ならこれから判明するであろう仮説の検証結果次第では、彼女の運命に大きく作用するからだ。

 




これからの話と少し矛盾が発生してしまうため最後の部分の修正を行いました。

気にしないとは思いますが、一応。

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