とある魔術のグループ   作:静かな人

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ソードアート・オンラインのSSを書いているにもかかわらず、書きた過ぎて書いてしまいました。基本第三者視点で行こうと思っていますがおかしな所はご了承のほどお願いします。


プロローグ

灼熱の中少年は歩いていた。少年は日本人、海外旅行に来たという感じではなく周りに誰もいない。顔は幼くも達観したような顔。小さな体には不釣り合いなほど大きなバッグが背中にある。地平線まで砂漠。そしての地平線まで陽炎で揺らいで見える。UVカット率が100%と言っている服を着て、頭に同じ素材の布を巻いているが汗で濡れ、額にへばりついている。

 

ザッザッザッ、と規則的な足音が止まる。少年の前には大きな砂丘がある。ポケットから電子地図を取り出し場所を確認する。この先が目的地のようだ。少年は横を歩くサソリにも目をくれず砂丘を登り始める。

 

砂丘の頂上に立つと目的地の街がよく見える、勿論今から戦場となるので人気は全くない。少し奥にオアシスを発見し、水に余裕ができたので水筒の水を飲むが残しておく、砂漠では何が起きるかわからないから。

パン!と言う音が三つほど聞こえたかと思うと彼の手前40mほどで三つ弾丸が浮いている。そして逆に向きを変え、少し角度が上になり、同じスピードで帰っていく。

 

(どんな狙撃したって無駄なのにな)

 

少年は砂丘を下り街に歩みを進める。

 

臆することなく街に入っていく。十字路入ると200mほどの所に早速戦車が左右に2台、前からも2台現れる。

ドォン!!同じタイミングで砲弾が発射されるが戦場で気を引き締め集中(・・)していた彼の50m手前で止まる、が少年は異変に気付く。

 

(砲弾の中に何か入っている?!)

 

そう思った瞬間爆発が起きる。だが爆発は10m程度。少年までは遠く及ばない。

 

(敵も学習してきてるってことか。あれは砲弾の中にスピードが0になった時爆発する仕組みか?)

 

少年は左右に軽く手を広げ、手を上に持ち上げると5メートルほどの壁が地面から上がり、十字路の左右を塞いだ。十字路の敵がいる方向、前には黒煙がまだ残っているが気にせず走り抜ける。いつの間にか出てきた歩兵20人が一斉に発砲してきたが弾丸は80m手前で止まり、逆方向を向き、飛んできた時以上の速さで弾丸が返され歩兵が血を流しながら倒れていく。

 

戦車から砲弾が飛んでくるが今度は止めず上に流す。戦車の砲塔に砂を入れ、中で暴れさせて戦車の電気系統を破壊する。砲塔が潰され無駄だと思った兵士が備え付けの機銃を使おうと出てきたが彼が地面から作った石の氷柱で貫かれる。戦車の中にいる者はは中の金属を使って串刺しにされる。

 

彼のセンサーに人が引っかかった。10人。五人に分かれて大通りにある商店の屋上に登っているが彼はすでに迎撃準備を整えており、両手の近くで1mの円に鋭い石が付いているものが高速回転している。整列した歩兵が顔を出し、銃を構えた瞬間、それが飛んでいき、首を飛ばす。血飛沫を上げながら落下するものを見ても何も思わないらしく、表情は崩さない。

後ろで人が動くことをセンサーが感知した。自らの弾丸に撃たれ、倒れた歩兵がハンドガンを少年に向け、撃とうとしているが少年が作った砂のカッターに首を切られ、息絶えた。

 

先程から聞こえていたが少年は無視していた砲撃音が止み、壁を壊し左右からキャタピラで移動してきた戦車も同じようにあしらわれた。その街に立っている者は一人になった。

 

 

 

「もう一年か…」

 

そう呟く少年はオアシスの近くに腰を下ろし、人体の切断面まで見たというのに平然と夕食の準備をしている。

彼は記憶を遡ると一番古い所ではもう実験されていた。6歳までは置き去りの施設にいたらしいがその時の記憶は覚えていない。そんなにつまらない記憶だったのだろうか。少年は『原石』と呼ばれる存在で生まれながら能力を持っていた。だから実験も他の子とは違った、だからと言って疎外感や寂しさを少年が感じたことはなかった。

 

どうでもよかったからだ。

 

だが少年も人間、自分の能力が伸びていくことに喜びを持った。少年の能力は体力を多く必要とするため、体力をつけた。だから砂漠を普通に歩くことができた。研究者の話では体力をつける前から身体能力は異常に高かったようだ。

 

少年は学園都市でいつもと変わらず研究者達の前で実験をし、自室で休んでいる所を研究者が少年の部屋を訪ねた。そして今から外国に行きそこで悪い人をやっつけ、ついでに実験すると言われた。少年は本を読んだり、その年齢ですべき勉強をしていたので知識はあり、内容は全て理解できたが質問はしなかった。

 

興味がなかったから。

 

そして去年の今日に少年は戦場に出された。10歳だった。初めて人を殺した時は何も感じず、こんな簡単に人は死ぬんだ、とだけ記憶していた。

2日〜3日歩き、そして戦う。戦闘の翌日の朝は食料などが渡されそれを歩いていき目的地まで来るとまた戦闘する。少年はそれを一年間続けていた。そんな中でも喜びができた、戦闘後の夕食、その日だけは豪華なものが用意されていて歩いているだけの日のような栄養だけのまずい食事ではなく、ちゃんと味や美味しい食感があった、これは研究者の配慮だった。戦場になる所はだいたい街で砂漠の街の近くにはオアシスがあり、そこで体を洗っている。

日本人の同年代なら普通に享受できることからかけ離れているが文句は言わなかった。この時少年は外の世界に触れたことか、人を殺したことか、わからないが少しずつ感情が芽生え、外の砂漠以外の世界に興味を持つという今までのような機械的な思考で機械的に実験をする考えは消え、人間らしい考えが生まれ考えていた、

 

この実験を終わらせて、もっと他の世界をみたい。

 

少年はハッとしたように顔を上げ、夕食の準備を再開する。砂漠は夜はありえないほど冷え込むのでそうなる前に地下に自分の能力で潜り、寝ることにしていた。オアシスの水が少量浮き上がり少年の前の鍋に入る。コンロに火をかけ数分経って粉状のスープとうどんの麺を鍋に入れる、さらに数分経ってば完成したようで食べ始める。食べ終われば、風呂に入ってから地下に潜り、周りの砂を固定してから眠る。その寝顔は少し明るく見えた。

 

 

=====================

 

そしてその日から一年、合計二年で実験は終了ーーー軍隊は全滅した。ヘリで回収してもらい、砂漠の真ん中に場違いな研究所に着く。二年前の出発の時と違って少し砂で汚れていて時間の流れを感じさせた。

中に入ると研究者から労われている所に所長がやってきて挨拶もそこそこに少年はこう言った。

 

「俺は外の世界を見てみたいんです」

 

「………わかった。どこにでも連れてってあげよう。だがその前に能力測定させてくれないか?」

 

少年は即答した。

 

今までにないくらい少年はワクワクした。

二時間ほどして研究者達がやってきて脳波の測定ということで今までの脳波測定とは違う機械を頭に被らされる。

 

20秒ほどたった時チクリと脳に痛みが走った。それは爆発的かつ痛みを増して広がっていく。

 

「ぐああああああああぁぁぁぁぁあああ!!!?!??」

 

頭の中に書き込まれていく感覚、そして何かが対立し、ぶつかり合い、痛みを与えてくる。能力で脳波測定装置に干渉しようとしたがそれすらも許さない痛み。今まで感じたことのない痛み。今にも死にそうな痛み。

 

(何故研究者は止めない…!脳波測定じゃなかったの…か…?)

 

痛みのあまり少年は意識を失う。そして脳波測定装置が止まる。否ーーー破壊された。

 

理由は簡単だった。少年の背中から出る(あか)い翼が脳波測定装置に触れただけ、ただそれだけで壊れた。その翼は今から起きることを示しているかのような色だった。少年は立ち上がり、頭に被っている物を投げ捨てる。そして少年は呟いた。

 

「zach皆ary's.fx殺しpkuf…」

 

翼に一度人が触れればバラバラに引き裂かれ、翼の色とわからなくなり、白いタイルの床についた赤いシミだけが死んだということを認識させた。そしてその床さえも抉られていく。

少年に向かって発射された弾丸は銃口を少し出ただけで止まり、発砲した物は優先的に殺される。

逃げる者も、隠れる者も、恐怖に怯え無抵抗な者も、意識を失っている者も、許しを請う者も、研究所の瓦礫に挟まれ動けない者も、すでに死んでいる者も、関係なく紅い翼に巻き込まれ、死を迎えた。

 

数分後、少年は事切れたように倒れる。周り血だまりができ、肉片が飛び散り、人間と言える物体は1つもなかった。

 

 

少年は眩しさに目を覚ました。周りを見ると血だまりや肉片だらけ。何故か砂漠に生息している動物や虫は死肉に食いついておらず影すら見えなかった。

そして違和感を感じる。

ずっと一緒にあった感覚が(せば)まっている。センサーが半径20mほどになっている。何故だと思い少年は集中してみるがセンサーの距離は半径30mほど、今まで本気で集中すれば少しならセンサーの範囲を広げることができたのだが全く拡張出来ない。砂やコンクリートは自由に動かせた、能力を使った感じに違和感はないようで、一安心するが重要なことを忘れていた。

水の操作。少年は砂漠でいたが故に水の攻撃力の高さをあまり知らなかったので砂などを気にしていて今の今まで気づかなかった。そしておかしな事に気づく、センサーが血だまりの水に反応しない事に。動かそうとしてみてもやはり動かなかった。

これらは直感的にこれはもう戻らないと思った。

少年はかなり、ショックを受けた。今まで六年間努力してきた物が一夜で崩れ去ったということが衝撃的すぎた。

 

「ちくしょうがぁぁぁ!」

 

この現象は脳へのダメージだと考える。原因は多分あの脳波測定装置からの痛みだと推測した。少年は紅い翼が出て来たのは覚えている。しかしあれは能力の内で暴走したんじゃないかと少年はこれもまた直感的に思う。

 

(嘆いても仕方ねぇ、これからどうするかだ)

 

少年の足元に一枚紙が落ちていた。拾い上げて読む。内容はかなりムカつく物だった、

少年が実験以外の物に興味を示したから『強制記憶装置』により「外の世界に出たい」という欲求をなくす実験をするということだった。それには多少の痛みが伴う可能性あり。

『強制記憶装置』はその名の通りに人の記憶を上書きするイカれた機械。まだ試験段階のようだ。

それは研究日誌のようなものでそのあとに「実験は」と書かれて終わっていた。成功か失敗を後に書くと推測し、心の中で皮肉を言う。

 

(実験は失敗。そのあと暴走を起こし、紅い翼に八つ裂きにされて死んでしまいました。ってか。あと痛みは少々じゃなかったな。まぁ記憶が上書きされて成功でも能力が弱体化したら失敗だなぁ。そういやその場合俺ってどうなってたんだろうな?)

 

そんなことを考えている少年はまた腹が立ってきた。

 

(俺をモルモットにしようとし、しかも俺の能力を弱体化させるなんてふざけた真似しやがってよぉ!)

 

が、怒りをぶつける相手はもういない。そう考えると自分を実験に永遠に縛り付けるつもりだった奴らは死に、自分は自由の身になったと思うと少年は笑いがこみ上げてきた。

研究者を殺したことは鮮明に覚えているが元々なんとも思わなかった連中だし、自分を人形にしようとした奴らだから罪悪感は少年にはなかった。二年間の実験で兵士を殺しすぎたのからども思わなかったのかもしれないが研究者に対しては幼い頃の、どうでもいいと、言う感情が出てきた。

罪悪感で言えば兵士に対してもない。危険な仕事だと聞いていたし、それなりに覚悟はしていると思ったからだ。

 

実験のときに着る服が汗で気持ち悪い事に気づき、昨日暴れ回った際、地下のダンボールにいつも着てる服があったなと思い出し地下に向かう。

かなり血がついていたが袋に入っていたため汚れておらず普通に着る。

そしてある物が目に飛び込む。束ねられた紙。正確には瓦礫でぐしゃぐしゃに潰れた金庫から飛び出ている。

十畳くらいの瓦礫が落ちても潰れないとはさすが学園都市製と思いながら金庫の扉を能力で引き剝がし、中身を取り出す。内容は俺の能力のレポート等々、全て引き出し瓦礫でできたの影に放り込み、そこらのダンボールからレトルトのカレーを朝飯に食べる。

カレーは日本では嫌いな人がいないくらい愛されている食べ物と言う情報を思い出しつつ、本場はインドと言う国らしいので行ってみたいなと思っている間に皿を空にする。

 

腹ごしらえが済み、影で資料を気になるものだけ見ていく。わかった情報はいくつか。

 

 

まずこの研究所はあまり金を貰えてなかったということ。何が良くなかったのか知らないがとりあえず貧乏だったこと。

 

あの実験は金に困った研究所が領土が欲しい「とある国」があり、少年は研究所の資金のために「少年と戦争した国」と戦い、「少年と戦争した国」の軍力がなくなった所で乗っ取ると言うプランを「とある国」に提案したら交渉成立。金は入って、実験できるはで一石二鳥の計画だった。情報は研究所も漏洩しないように手伝い、「とある国」もIT産業や機械などに力を入れいたためコンピュータには強く、今もなお少年の情報は「少年と戦争をした国」と「とある国」しか知らない。

 

そして少年はレベル5だったこと。聴かされていない新事実だった。レベル5の順位は「能力研究の応用が生み出す利益」によるらしいが「一人で軍隊と渡り合える力を持つ」というのには少年は笑った。本当に実証されたからだ。これは一年ほど前にヘリで空中からの観察の結果と元々レベル5に近かったことでレベル5と見なされたようだ。

学園都市に認定されていないらしく学園都市での実証が必要らしいがこれから何処かに行くから多分それはないだろう。

 

少年は次の内容はにかなり驚いた。あの実験は「レベル6シフト」という計画に参加していたらしい。その時はレベル5でもないのに飛び級でレベル6になるという計画には呆然とした少年だったが次に書いていたことは呆れるレベルだった。樹形図の設計者(ツリーダイヤグラム)を使わず、だいたいの度合いで行われるといういうのは外国の研究所とはいえ、数値が物を言う学園都市の研究施設かどうかを疑うレベルだ。

 

少年の能力は確かに向上していたがレベル6などと言う大それたものではなく本当に成長しただけでレベル6にはなっていないと言う確信が持てた。今ではレベル4かもわからないがなと自嘲する。

 

資料に目を通した後は破いて捨てた。電子地図を見て

 

「じゃあまずはこの街に行くか」

 

12歳の少年はこの時世界を巡ることに決めていた。

 

 

世界を巡るに当たって軍資金は建設業社で働いたそこの監督に交渉し、事務所に作業員全員入ってもらい「鶴の恩返し」よろしく「見ないでください」と言ってから鉄骨などを指示された場所に持って行く。そしてお金を貰う。他にもセメントを早く固めてやったりと色々できるので稼ぎはかなりよく、その国の観光などをしても不自由はなかった。

 

その国の料理などをノートに書いたりもしたりした。暇があればそれを作ったりアレンジしたりしていた。

言語は少年の能力の性質上覚えておくことが多く記憶力がかなりよかったので二、三日で書くのはできなかったが、話したり読むのはマスターできた。(元々英語ができたからどの国に言ってもそこまで苦労しなかった。)

 

そんな旅を四年続け、その間も能力を鍛えたおかげで少年は範囲のハンデがあっても半径100m時代の少年を倒せるレベルになっている。

 

そして少年は16歳。懐かしい場所に帰ろうとしていた。




あらすじに書いているものを文にしました。能力や名前が明らかになるのはもう少し先になります。プロローグであらすじやってしまおうと書きましたが長くなりすぎました。多分次回からはもっと短くなると思います。
読んでいただきありがとうございました。
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