最後の辺り、というより全体的に無理矢理ですがギャグ二次創作だから良いよね。
一人称と三人称が混じっています。自身の実力不足です。御容赦ください。
さて、今回で原作前のお話はお仕舞い。
では始まります。
ダンジョンに行ってから数ヵ月が経過。相も変わらず俺はダラダラと獣耳して日々を獣耳していた。
働く云々も新しく発言したらしい【獣耳強化】を利用してベートきゅんとダンジョンに潜ることで落ち着いた。ベートきゅんは酷く苛立っていたけど照れ隠しに違いない。獣耳。
「ちゃんと拾ってんだろーな!」
「拾ってる、だから
「ダメに決まってんだろ、クソが」
現在、ベートきゅんの装備を作るための素材集めのためにダンジョンに潜っている。
ここらの層だったら俺の支援が無くても良いのにサポーター役として連れてきちゃうところ
落ち込んでいると先にいるベートきゅんが振り返り俺に向かって早く来いと催促をした。
「――邪魔だ」
そして真横をベートきゅんが通りすぎた。いや、通りすぎたというよりはむしろ――吹き飛んだ。
「私怨のまま貴様を握り潰しても良いが、フレイア様の仰せだ。感謝すると良い」
あまりにも唐突すぎたそれに思考が一瞬止まった。
「さて――行くぞ」
目の前に佇む猪耳の大男。獣耳成分が枯渇し、禁断症状が出始めた頃に出会ったゴワゴワ猪耳のガチムチ。
「――」
気が付けば壁に打ち付けられていた。声にならない叫び。肺の中から全ての空気が抜けていくのがわかった。息苦しさ、遅れて痛みが全身を蝕んだ。
痛い、何だこれ
何でこんな目に合っているんだ……。頭もくらくらするし視点も定まらない。
「どうした? お前の実力はそんなものではなかろう。戦闘体制ではなかったと言え俺を地に伏せたのだ。それのも何か、あれは紛れだったと?
――笑わせるな! この俺が、フレイア様の側仕えたるこのオッタルが! ただの紛れで負ける道理はない!
さぁ、全力で来い。俺が全力でつぶしてやる」
目の前の猪耳さんはこんな雑魚相手に何を言っているのだろうか。
……何でそんなに怒ってるの? 俺がやったことと言えばその耳を撫でたことくらいだよ?
……まさかあまりにもゴワゴワだったから思わず「こんなものか」って呟いたのが聞こえていたのだろうか。
それは……怒るな。無理矢理撫でられたあげく「こんなものか」は怒る。俺でも怒る。俺、獣耳ないけど。
「――クソが」
「そんな汚い言葉はいけません」
「うるせぇ、ふざけてる場合じゃねぇぞ。相手はオラリオ最強だ。チッ……仕方ねぇ。俺が時間を稼ぐからてめぇは上目指して走りやがれ。そんで誰か助けを呼んでこい、わかったな?」
「いや、何言って――」
「可能性が高い方が残るのは当たり前だろうが。俺なら避けるのに集中してればなんとかなるかもしれねぇ。だがてめぇはレベルが高いだけの雑魚だ。盾にもならねぇ」
「酷い」
「黙ってろ。野郎既にやる気だ。もう俺は行く。だからさっさと行け……!」
吹き飛ばされた先にいたベートきゅんはそう言って飛び出した。
「邪魔をするなと言ったはずだ狼人の小僧」
「うっせぇ! いきなりぶっ飛ばされて頭きてんだ、相手しやがれ!」
「実力差も測れんとはな」
勢い良く飛びだし、蹴りを放つベート。しかしそれは、いとも容易く受け止められ投げ捨てられる
「ウォオオ!」
「無駄だ」
何度止められようが、何度投げ飛ばされようが、ベートは諦めなかった
「アレにそれだけの価値があるのか?」
最強を前に、圧倒的力を前にしても尚立ち向かうその姿にオッタルは疑問を抱く
「何故だ」
「――仲間だから、家族だからに決まってんだろうがァ!」
――ベートの蹴りがオッタルに突き刺さった
「……そうか、ならば眠れ」
「――ッ」
力尽きて倒れるベート。勇敢な少年を一瞥しオッタルは前を見据える。
「やっとか」
「――にゃは」
――オラリオ最強の目の前、獣耳が一人
「ウォオオ!」
遠くでベートきゅんの雄叫びが聞こえた。
言われるがまま、状況を把握できなかった俺は走っていた。
この世界にやってきてからしばらくが経つ。拾われ、獣耳、恵まれていた。
思い返せば、我が儘に、欲望のまま動いていた気がする。周りの迷惑も考えず、思うがままに。
オラリオ最強がどれほど強くて、この状況がどれほど最悪なのか、俺にはわからなかった。
ベートきゅんがどんな思いで、どんな覚悟で俺を逃がしたのか、俺にはわからなかった。
このまま逃げて良いのか? このままベートきゅんを一人残していって良いのか?
「――仲間だから、家族だからに決まってんだろうがァ!」
――考えるまでもなかった
わからないことばかり。それでも、わかる。今の俺は最高に
今の俺は獣耳成分が枯渇していない。加えて相手はガチムチ。獣耳と言えど激しい渇きがなければあの時のように猪耳を捩じ伏せることはできない。
猪耳を倒してベートきゅんと帰る。それが俺のしなければならないこと。
だが今の俺に何ができる? ガチムチ相手に【獣耳殺し】は使えない。【獣強化】も限度がある。それでベートきゅんが猪耳を越えられる保証はない。【無限の獣耳】もただのコスプレスキル。
獣耳がなければ何もできない。
――獣耳がなければ……?
「嗚呼、そうか」
かの偉人は言った。獣耳がないのなら生やせば良いじゃない、と。
ならばこの状況を覆すことなんて簡単だ。それは――
「――俺自身が獣耳になることだ」
ナナイ・ナナセ Lv6
力 :M-399
耐久:M-399
器用:M-399
敏捷:M-399
愛撫:B789
スキル
【
・愛が続く限り獣耳
・愛の丈により獣耳
【
・獣耳に対する、愛、欲求、獣耳のいずれかが最高点に達した時に発動
・獣耳を無条件で撫で殺す
【
・獣耳カチューシャを投影
・カチューシャをつけたものは獣耳と一体化し尻尾が生える
・一定時間で消失
【
・能力範囲内の獣耳を強化
・獣耳への愛の丈により範囲決定
・対象の獣耳への愛に比例して強化
【
・■■■の記憶より■■■や■■などの獣耳■■■の能力を使用可能
・『発動条件閲覧不可』
「――にゃは」
猫耳を生やしたナナイ。その髪は白く染まってた。
「――っ」
オッタルは慌てて飛び退いた。彼の前に現れたナナイの攻撃、その拳には不可視の何かが纏わり付いていた。
その得体の知れない威圧感にオッタルは恐怖を刻まれる。当たっては殺られる。確証はなかったが確信した。
しかしオラリオ最強。恐怖に打ち勝ち、ナナイへと攻撃をしかける。
そしてナナイにどうしようもない隙が出来た。
足払いを避けるため跳躍したナナイは空中にいた。体制を変えることも、逃げることもできない。
「
にも関わらず、ナナイは空中でオッタルの攻撃を避け、尚且つカウンターを入れた。
しかしナナイのステータスではスキルにより僅かに強化されているとは言え、ダメージが入らない。
――なので
ナナイ・ナナセ Lv7
力 :S-999
耐久:S-999
器用:S-999
敏捷:S-999
愛撫:S999
スキル
【
・愛が続く限り獣耳
・愛の丈により獣耳
【
・獣耳に対する、愛、欲求、獣耳のいずれかが最高点に達した時に発動
・獣耳を無条件で撫で殺す
【
・獣耳カチューシャを投影
・カチューシャをつけたものは獣耳と一体化し尻尾が生える
・一定時間で消失
【
・能力範囲内の獣耳を強化
・獣耳への愛の丈により範囲決定
・対象の獣耳への愛に比例して強化
【
・■■■の記憶より■■■や■■などの獣耳■■の能力を使用可能
・『発動条件閲覧不可』
【
・自身が獣耳になることで自身のステータスを一時的に強化
――成長することにした
「まだだ」
それでもオッタルにダメージを与えられなかった。レベルアップにより発現したスキルによりステータスは上昇したが、そのステータスがレベルアップにより下がってしまったため、スキルの恩恵を得ても先程よりも少し強くなった程度に止まっていた。
「箱庭の貴族と
瞬間、ナナイから生えていた猫耳が消え、変わりにピンクの兎耳とフェネックの耳が片方ずつ生えた。
「――行くぞ」
その速度はまさにレベル七。
強化に強化を重ね、彼は最強に並び立った。
「――」
「――」
互いに声にならない咆哮。
もはや武器などいらぬ。二人の拳が空気を切り裂き、暴風を巻き込み迫る。
そして――
「そこまでや」
「そこまでよ」
――女神達が彼らの間に降り立った
気が付けば彼らは地上にいた。激しい戦闘、駆け抜け、吹き飛び、そうしている間に彼らは地上に出ていたのだ。
有り得ないその光景はレベル七同士の戦い故だった。
「……疲れた。獣耳りたい」
事後処理だとか、二人目のレベル七だとか、彼には関係のないことだった。
何故ならこれは――獣耳好きが紡ぐ、ただ獣耳を愛でるだけの
「帰ったら説教と獣耳一週間抜きやからな」
「そんな馬鹿な……!」
――異世界人、ナナイ・ナナセの物語はここから始まる。
このまま終わっても良い感じですが続きます。俺達の戦いはこれからだ、にはしません。
どんだけだよ、そんな突っ込みが聞こえます。でもタグに獣耳チートってあるから良いよね。
獣耳化は隠さずに書くと「異世界の記憶よりアニメや漫画などの獣耳キャラの能力を使用可能」となります。オラリオにはアニメや漫画はないので文字化けしたと言う設定です。
そしてレベル七になったナナイくんですが、今後戦うことはありません。多分。
基本ギャグなので戦いません。レベル七にしたかっただけです。
原作の設定なんて知らないのです……。
今回発現したもう一つのスキルは遠山キンジ、遠山キンイチ辺りをググってもらえればわかると思います。
そして獣耳化で今回使ったのは、ネフェルピトーさんと問題児の黒ウサギ、ノーゲームノーライフのいづなたんの身体能力上昇です。
このさい設定はポイしてください。
さて、次回小ネタを挟んで原作に入りたいと思います。
これからは何時も通り獣耳るので獣耳ってくだされば獣耳です。
今後もよろしくお願いいたします。