ダンジョンに獣耳を獣耳るのは獣耳っているだろうか   作:獣耳

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今更ですが、先の展開も考えず思い付きで書いてます。


だから――


獣耳、黄昏の館にて天使に出会う

「疲れた、獣耳撫でたい」

 

 遠征も無事に終了。すっかり我が家として慣れ親しんだ黄昏の館に到着。各々肉が食いたいだの、シャワーを浴びたいだの、獣耳が最優先なのにコイツらは何を言っているのだろうか? 頭でも逝かれたのか……可哀想に……。 今度何か奢ってやるか。

 

「ナナイさんが凄く慈愛に満ちた目で見てくるんですけど……」

 

「あぁ、どうせ馬鹿みたいなことだから気にしなくていいよ」

 

 ところでティオナちゃん獣耳って良い?

 

「今日の晩御飯なんだろねー」

 

 無視ですか、そうですか。そんなの全然獣耳じゃない。アイズちゃ――

 

 

「ジャガ丸くん」

 

 

 ――既にジャガ丸くんを買い込んでいる、だと

 

 

 俺の記憶じゃずっと隣にいたよね。何時の間に買いに行ったのだろうか。いや、愚問だな。愛のなせる技だ。

 

 ならばやることは一つ、獣耳だ。

 

「触らせるかァ!」

 

「速い……! だがこれならどうだ!」

 

 伸ばした手は容易く避けられる。追撃と更に伸ばした逆の手は弾かれ、ならばと踏み込むがそれも避けられる。フェイントを交え、ありとあらゆる技術を用いて獣耳を望む。全てはそう、獣耳のために。

 

「……あの、放っておいて良いんですか?」

 

「良いの、良いの。馬鹿達は――」

 

「おっかえりぃいいいいいい!!」

 

「――ロキに任せよ」

 

 ベートきゅんの獣耳を獣耳るために獣耳っているとロキ様が吹っ飛んできた。

 

「あっ、ちょ、そこはあか――」

 

 中々ベートきゅんが獣耳らせてくれないので狸耳投影ロキ様で仕方がなく我慢することにした。

 

「もふもふ」

 

「主神撫で回すなんて前代未聞やで……」

 

 ロキ様が何か言っているけど気にしない。だって獣耳だもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「更新したい子は後で部屋まで来てなー。あっ、でも面倒やから先着十名な。……それとナナイ、逃げんな」

 

 シャワーを浴びたり、ロキ様が女風呂に突っ込んで行ったり、獣耳しようとしてショタおっさんに止められたり、飯を食ったりと疲れを癒した。

 俺も皆にならい獣耳ろうとしたところでロキ様に肩を掴まれる。離せ、俺は獣耳らなければならないんだ……! いくらロキ様でも許しはしない!

 

「獣耳!」

 

「獣耳ちゃうわ、言うたやろ。ナナイほどバグれた奴は遠征中はともかく、一日一回見とかな(更新しとかな)不安で眠れんわ。さっさと脱ぎぃ」

 

 抵抗虚しく部屋へ連行せれる俺。俺ってオラリオ最強のレベル七じゃなかっただろうか。

 あ、ステータスはレベルー程度の最弱でしたね、そうでした。

 獣耳あるから全然悲しくない。獣耳。本当だよ。

 

「……若干、ステータス上下しとるけど変なんは無いみたいやな。安心したわ、この調子で変なもん覚えるんやないで。これ以上他の神に目ぇつけられたら面倒やし……もっとも、一番面倒なんには既にバレてもうてるみたいやけど」

 

 あー……猪耳従えた凄く“私黒幕”みたいなオーラ全開の神様。確かにあの神様は面倒ですね。

 

「ホンマにな。ナナイが獣耳にしか魅力感じひんから魅了が効かへんのがせめてもの救いやな。

 はぁ……あん時の自分を殴りたい。その服装と記憶ない時点でなんや面倒事抱え込んどるのは予想しとたっけど、こんな面面倒やとは思わんかったわ。好奇心猫を殺すとはこの事やで」

 

獣耳(ロキ様は猫耳より狸耳が似合うと思うの)

 

「だから獣耳じゃわからんて……まぁ、それはええとして、ナナイ。誰彼構わず獣耳見かけたら撫でに行こうとするのやめ。ここ最近酷くなってんで? 送られてくる苦情全部ナナイ関連や。うちも子供達には自由に生きて貰いたいとは思っとるけど限度があ――何してんねん」

 

 話が長くなってきたので、ジャガ丸くんを生け贄に更新に来ていた狐耳投影アイズちゃんを召喚してもふっているとロキ様に蹴られた。解せぬ。

 

「ナナイ、大丈夫?」

 

「その獣耳で俺は獣耳れる。獣耳(ありがとう)

 

「……もうええから出てき。アイズたんの更新するから」

 

「了解」

 

 流石に獣耳とは言え女の子の更新を見る趣味はない。俺ってば超獣耳紳士。

 

「……アイズちゃん?」

 

「ナナイにも見て欲しいからここにいて」

 

「……」

 

「……」

 

 

 ――これなんてエロゲ?

 

 

「ホンマにええのか? アイズたん」

 

「良い」

 

「アイズたんがええならええけど……ナナイ、絶対こっち向くなや?」

 

「大丈夫、獣耳」

 

「だからわからんて」

 

 アイズちゃん達に背を向ける。俺何やってんだろ……。

 いや、待てよ。ステータスを見せたいだけなら終わるまで部屋の外に居れば良いのではなかろうか。

 

「ジャガ丸くん」

 

「……獣耳」

 

 早く見せたいからここにいろ、と。ドア一枚くらいタイムロスにはならないよアイズちゃん……。

 ズレているとは常々思っていたけどここまでズレているとは。たまにジャガ丸くんで会話するし。アイズちゃんって電波系入ってるよね。

 

「ナナイだけには言われとぉないと思うで」

 

 心を、読まれた……!?

 

「声にだしとるって――っと、終わりや。紙に書くから待っといてな」

 

 茶番をロキ様としている内に更新が終えたらしく、アイズちゃんはステータスが書かれた紙を持ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アイズ・ヴァレンシュタイン Lv5

 

 力 :D555

 

 耐久:D547

 

 器用:A825

 

 敏捷:A822

 

 魔力:A899

 

 ジャガ丸くん:S999

 

 狩人:G

 

 耐異常:G

 

 剣士:I

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これでナナイとおそろい」

 

獣耳(獣耳って良いですか)

 

 微笑んで俺の“愛撫”と同じ数値になった“ジャガ丸くん”を指すアイズちゃん。

 

 天使はここにいたんだ。

 

 そして気が付く。獣耳付ければ獣耳(最強)じゃないか……!

 時間経過で消えてしまった狐耳を再度投影しようとするが躱される。

 

「皆に自慢してくる」

 

 そう言って部屋を出ていくアイズちゃん。俺はロキ様と視線を合わし、頷き手を取り合った。

 

「アイズたん最強すぎやで……!」

 

「獣耳生えてないのに獣耳とかアイズちゃん卑怯すぎる……! この行きどころのない悶えは何処へぶつければ……!」

 

「――飲むでナナイ」

 

「え?」

 

「飲むんや。あの可愛さを肴に飲むんや。――今夜は寝かさへんで?」 

 

「ロキ様……! どこまでもついていきます!」

 

 

 

 

 

 

 

 ――この後、酔ったナナイが黄昏の館にいるメンバーを獣耳にしていき、同じく酔ったロキがマタタビやらをバラ撒き、目も当てられない状況になったのは余談である

 

 

 

「宴まで二人とも大人しく反省しておれ」

 

 

 

 ――リヴェリアに“お話”されたのも余談である

 

 

 

 





 ――未だにベルくんが書けないんだよ!

 
 と言うことで今回もベルくん出ず。次回には出せると良いなぁと思っています。

 そしてアイズちゃんのステータスにおかしなところが……気のせいですね。どこもおかしなところはありませんでした。うっかり。


 勢いって怖いですね。


 読んでいただきありがとうございました。

 今後もよろしくお願いいたします。
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