遊戯王GX~アザー・レコード~   作:銀猫

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この話は改訂前のバレンタインデー記念話です。
一応本編には関係はある話です。


バレンタインデー

—ユウとツバキの場合—

 

「あ、ユウ!!」

「ツバキ?」

 

 

授業を終え、シゲルと剣都は別用のため一人でレッド寮に戻っていたユウにツバキが後ろから追いかけてきた。

 

 

「はぁ…はぁ…教室で渡そうと思ってたのに、すぐに帰っちゃんだから…」

「え?」

 

 

いまいち自体が飲み込めないユウに向かってツバキが何かを差しだした。

薄い水色の包みに包まれた少し歪な形の——

 

 

「チョコ?」

「そうだよ、今日はバレンタインデーでしょ!ジュンコさん達と一緒にセイコさんに教えてもらって作ったんだ!」

 

 

孤児院でのイベントで貰う事があったが、普通の女の子に貰った事が無いユウは少し顔が赤くなっている。

 

 

「あ、ありが「「「「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」」」」」え!?」

 

 

ユウが恥ずかしそうにツバキに礼を言おうとした瞬間、茂みから大量の男子生徒——

 

しかもレッド、イエロー、ブルーという3色だ。

 

「聖牙夕!!そのチョコ渡せ!!」

「いや、奪え!!」

「リア充が!!」

 

 

つまり負け組がチョコを受け取っている男子生徒を襲っているのだ。ちなみにカイザーは論外だ。彼の場合は恋愛感情を持っておらず、ただ受け取っているだけだからだ。

 

 

 

 

 

 

「へぇ…私がユウの為に作ったチョコを奪うの?」

「「「「「「「「「「「「「「!!!」」」」」」」」」」」」」」

 

 

静かに言い放ったツバキはデュエルディスクを起動させ——あ、カオスがユウの後ろに隠れた。

 

「さて、誰から逝くの?」

「「「「「「「「(怖い!!)」」」」」」」」

 

可愛らしくコテンと聞いたツバキだが、字が——あ、グリがユウの後ろに隠れた。

 

 

 

 

~惨劇割愛~

 

 

 

 

今ユウの目の前には負け犬が山となって折り重なっていた。ちなみにカオスとグリがこの状態で、ツバキはシンクロモンスター無しで全て勝った。

 

 

「さてと、ユウ。食べてみて?」

「あ、うん…」

 

 

可愛らしい笑みを浮かべたツバキに押されて、ユウは一口チョコを食べた。

 

 

「…おいしい」

「そう…よかった」

 

 

実を言うと何度も失敗してようやく完成したチョコだったので、少し心配だったのだ。

 

 

—シゲルとジュンコの場合—

 

「チョコ?(甘いものは苦手なんだがな…)」

「そうよ。べ、別にあんたのためとかじゃなくて上げる奴がいなかったからね」

 

 

そうツンデレ風に言ったジュンコだがシゲルの耳には届いていない。受け取ったチョコは綺麗な長方形の形をしている。

 

 

ちなみにこの近くの茂みにも生徒はいるが、シゲルの見た目上迂闊な手が出せなかったのだ。

 

 

「あ、そうそう。前にツバキから甘いものは苦手だって聞いたからビターにしたわ」

「そうか(てか、なんでツバキはそんな事を…?)」

 

 

ツバキが言ったんではなくて、ジュンコが聞いたのだ。弁当を作るにあたって苦手なモノや味を聞いた時に——もっともその弁当はディラに拉致される時に台無しになってしまったが。

 

 

「まあいいか。じゃあ有り難くもらっとくぜ」(パキ)

「あ…」

 

 

戸惑い無くシゲルはチョコを半分に割って片方を丸々口に含んだ。ボリボリと少々固い音が響いてゴクンとのみこんだ。

 

 

「…美味い。甘さもちょうどいいしな」

「そ、そう。良かったわね」

 

 

褒められて素直になれないジュンコは赤い顔をプイッと明後日の方向に向けた。すると何かに気付いたようにシゲルが声を上げた。

 

 

「なあ、これって元々俺の為じゃなかったんだろ?」

「え?あ、当り前よ。それがどうかしたの?」

 

 

「じゃあ、なんで俺の好みに合わせてるんだ?」

 

 

ジュンコの顔が更に赤く、トマトのようになっていたのは言うまでもない。

 

 

—十代と紫苑の場合—

 

「お、チョコか!!」

「はい、口に合うかどうか分かりませんが…」

 

屋上でのんびりしていた十代に紫苑はそう言ってチョコを渡された。ちなみに負け犬達は十代にチョコを渡されるとは思って無かったのでノーマークだ。

 

 

「お~ちょうど腹減ってたんだよ。いっただきまーす!!」

「……………」

 

 

十代は梱包されているチョコを取り出すとパクっとそれを食べた。幸せそうにもぐもぐと食べているがふと歯に何かがぶつかった。

 

 

「(?なんだこれ…チョコ…じゃないし。アーモンドにしては固いし…)ん?」

 

 

口の中からそれを吐きだしてみた。そこにはビー玉ほどの大きさの綺麗な石があった。どう考えてもチョコにいれるようなものではない。

 

 

「なあ、紫苑。これt!!!?」

 

 

その石を持ち、振り返りながら十代が聞こうとした瞬間、十代の口に甘い感触が襲いかかった。

 

 

「(紫苑!?顔が、え!?な、なんだ!?)」

 

 

目の前には目いっぱいの紫苑の顔——そして2人の顔は口を中心にして繋がっていた。

 

 

 

 

そう、一般的に言う『キス』だ。

 

 

「プハッ!!し、紫苑!?なななななにを!?」

 

「十代、知ってますか?ある世界では自分の誕生石を告白として相手に渡すと言うのを」

 

 

無論、そんな事を十代は知る由もない。そのオレンジ色の石を十代はみている。

 

 

 

 

「それはガーネットと言う宝石です」

 

「…なあ、紫苑。お前の誕生日っていつだ?」

 

「1月です」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「……ガーネットの誕生石って?」

 

「1月です」

 

 

とどのつまり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私と…付き合って下さい」

「……………………………」

 

 

 

 

 

紫苑からの告白(プロポーズ)だった。それに十代は——

 

 

 

 

「……十代?」

「………………………」

 

 

 

「………気を失ってるみたいですね」

 

 

乙女の恋はまだ始まっていなかった。

 

 

—番外編:剱都—

 

「さてと、なんだこれ?」

 

 

そう言った剱都は今現在自室にいる。目の前には大量の段ボール箱。

 

 

 

「……山本に連絡するか」

 

 

昔から容姿が良い剱都は女子にもてた。その為、チョコレートの管理のためにAWを使用する事も多々あった。




シゲル「なんだこれ?」
バレンタインデー記念話の話、『作った日は』ね。
改定するにあたって記念日からずれてるし、メインメンバーが出るまで出せなかったから今更だけど。
一応本編に関係ある話だから切ることもできない。
ツバキ「本編に?」
紫苑が十代にガーネットを渡す話、本編にも出てくるからね。
一応その部分を削ることもできるけどあんまりそういうことしたくないから。
紫苑「私…ですか…」
ちなみに作中の誕生石の話はオリジナルです。

剱都「俺だけ若干のギャグ気味なのは?」
カップリンクが確定してないから
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