遊戯王GX~アザー・レコード~   作:銀猫

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ユウとツバキと双子

IF――それはもしもの世界。

もしもツバキと付き合わなかったら。もしもシゲルが出会わなかったら。

もしも剱都が学園に来なかったら。もしも紫苑が研究所に捕らわれたままだったら。

 

 

これは、そんなもしもの世界――

 

 

だが、本来の世界(ノーバディ・レコード)と関係あるかどうか――

 

 

ここは本来の世界とよく似た世界――ユウとツバキが付き合い、シゲルがルームメイトであり、剱都が編入し、紫苑を救出した世界――

 

 

―レッド寮―

 

 

「たく…いい加減起きろ」

 

 

休日の朝。とはいえシゲルは休日でも規則的な生活を送っているのだ。その為朝8時でユウを起こす事も多々あるのだ。

 

 

「ぅ~……後少し…」

 

 

そして珍しくユウは昨日十代、翔、隼人と夜遅くまでデッキ改造にいそしんでいたため眠いそうだ。

 

 

「はぁ…今から三沢のとこにいくらからちゃんと起きとけよ」

 

 

そう言い残すとデッキ改造に必要なカードを持ってシゲルは部屋を出た。

 

その20分後ユウは起きた。

 

 

「うぅ~ん……ほぁ……」

 

 

だがまだ目がトロンとしているユウは目を覚ます為に手洗い場で顔を洗った。冷たい顔で引きしまったのか次にはシャキッとしていた。

 

 

「いま…8時半か」

 

 

9時過ぎにツバキと共に学園最強と呼ばれるカイザーと会う約束をしていた。その理由はユウVSカイザーで現実のダメージの修行をするためだ。

管理局からの介入が少なくなったとはいえ、念のためにとカイザーからの申し出だ。

 

 

しかしそれは建前でカイザーはユウのチーム戦で使用された『スピット・クロス・ドラゴン』を十代の助けなしで倒したいからだ。

 

 

レッド寮から集合場所のブルー男子寮まで20分あれば十分だった。

 

 

「まあ、早めに行くかな」

 

 

―海岸―

 

レッド寮から他の寮に行くまでには海岸の前を横切る必要があるのだ。夏が終わると言っても暖かい風が流れてくるのだ。

 

 

「…どういう状況だ、これは?」

 

「どう言った事なんでしょうね?」

 

 

シゲルの言葉に返すように言った紫苑。紫苑はまだアジトの機器の使い方を知らないため、剱都からその説明を受けるためにレッド寮に向かう途中だった。

 

 

その最中シゲルとばったり会ったのだが――2人の目線の先には人が倒れている。

 

 

「あれはどう見ても…」

 

「漂流者ですね」

 

 

ブルー女子の制服によく似てるがスカートが脛辺りまである制服とは違う服を着ているクリーム色の髪の少女がいる。その近くにはデュエルディスクも転がっており、デッキらしきカードが少し散らばっていた。

 

 

「仕方ねぇな…」

 

 

―レッド寮―

 

 

「…来ねぇな…」

 

 

剱都は約束の時間になっても紫苑が来ない事に首を傾げていた。あの紫苑の事だから遅刻することはまずあり得なかった。

 

しかしPDAは部屋に忘れたのか、鳴らしてもマナーモードにならずに鳴りっぱなしだった。

 

 

「しゃーねー…様子を見に行くか」

 

 

理由を述べれば女子寮も入る事が許されている。この前紫苑はデッキ編集の相談ということでシゲルを入れていたが、入れなくても紫苑の様子を見てもらえればいい。

 

 

「っ(ゴンッ!!)みゅ~……」

 

そう思って部屋を出ようとしたら誰かがドアにぶつかった。

 

 

「…………は?」

 

 

頭からぶつかって悶えているようだが、剱都は目の前の少年に見覚えが無かった。レッド寮に似た服にそれに合った紅いコートを着た焦げ茶色の髪の少年。少なくともレッド寮にこんな少年はいなかったが、それどころかこんな恰好をする人物はいなかった。

 

―保健室―

 

 

「うぅん……こ…こは…?」

 

「目が覚めましたか?」

 

 

少女が目を覚ますと目の前にダークブラウンの髪の少女がいた。そして辺りを見回すと自身より背が高い黒髪の少年と見覚えのない場所――アカデミアの保健室だった。

 

しかし何故か目の前の見覚えの無い少女が誰かに似ている気がした。

 

 

 

「大丈夫ですか?」

 

「え…あ、はい。助けてくれてありがとうございます」

 

「どういたしまして…私は姫野紫苑。あなたは?」

 

 

一先ず少女が礼を言うと少女が思い出したように自己紹介をした。それに一瞬少女が驚いたような顔をするが笑みを浮かべて――

 

 

 

 

 

 

 

 

「私は聖牙桜だよ、『叔母さん』」

 

「「……………………………え?」」

 

珍しくシゲルと紫苑のセリフと思考が一体となった。

 

―レッド寮―

 

 

「つまりお前は姉とともに未来から飛ばされたという訳で、少なくともアカデミアだったから自分の両親に助けを求めに来たということか?」

 

「そうだ。けどモンスターを具現化してたんだが…集中力が切れてな…落っこちて気付いたらこの建物の前にいたってこと」

 

 

 

剱都が目の前の少年――聖牙冥がそう説明した。

 

およそ15年後の未来で冥と双子の姉、桜が精霊界で遊んでいるとアイオーンがなぜかアナトと喧嘩をして、それに巻き込まれて飛ばされてきたらしい。

 

 

過去なら自分の両親が助けてくれると思ったがお金を持って無く、モンスターを具現化して来たのだが途中で精神力が尽き落下したようだ。

 

 

「なるほどな…(聖牙ってことはどう考えてもあいつだよな…で、この髪と眼の色…)はぁ…」

 

「な、なに?なんでため息を?」

 

 

苗字と特徴としてあげられる部分が確実にあの2人と一致してしまった。

それに冥が首を傾げながら反応すると、剱都が遠い目をしていた。

 

 

「思いっきりお前の両親に心当たりがある。てかアイオーンが関わるって…」

「え?アイオーン様を知って…?」

 

 

一般の人で神を知ってる事なんてまずない。それ以前に神の存在を信じる事も普通ならない。それだったらある程度剱都が信用に足る人間か、危険人物なのかのどちらかに分かれる。

 

 

「アナトやアイオーンを知ってるんならカルマも知ってるんだろ?お前の父親が持つ神」

「あ、あんたはどこまで知ってるんだ!?」

 

 

剱都も名前だけしか知らないが、そう言えば一先ず信用すると思っていた。

 

 

「ん?(ツバキの息子ということは俺からしたら甥っ子…向こうからしたら伯父…おじさん…)はぁ…」

「だからなんでため息つくんだ!?」

 

 

更に状況が理解できなくなった冥だった。

 

―デュエルリング―

 

 

「サイバー・エンド・ドラゴンで攻撃!!エターナル・エヴォリューション・バースト!!」

 

カイザー/LP300

 

 

「うわぁぁぁああぁ!!」

 

 

ユウ/LP1100→0

 

 

スピット・シルバーと銀翼の翼とのコンボ攻撃を何とか凌いだ亮がパワーボンドで強化したサイバー・エンドで闇刀神に攻撃して勝利をおさめた。

 

 

「いたた…負けた…」

「ふう…(今回はあのカードは使わなかったか…まあいい。今回のデュエルで俺自身の甘いところが見えた…)礼を言う」

 

 

お互いに高め合っている2人。するとその修行を観戦していたツバキが2つのPDAを持ってやってきた。

 

 

「ユウ、何か知らないけどシゲルと紫苑が保健室に来てって。それと剱都もすぐにレッド寮に戻ってきてくれって」

 

 

 

修行に集中するためにユウのPDAをツバキに預けていたのだ。

すると同時に2ヶ所から呼び出しがあったのだ。

 

 

「剱都には手が離せないから保健室に来るように言っといたわ」

 

「それじゃあ保健室に行こう」

 

 

―レッド寮―

 

「…了解(ピッ)保健室に来いってさ。多分お前の姉が見つかったんだろ」

 

「分かりました。所で僕の両親は…?」

 

 

冥の言葉を聞く間もなく剱都はディスクを持って部屋を出た。

 

 

―保健室―

 

「はいよ(ピッ)なーんか剱都も来るって。多分お前の弟を見つけたんだろう」

 

「すみません…ご迷惑をかけて…」

 

 

シゲルの言葉に桜はシュンとしてしまった。どうやらツバキと同じで抱え込むタイプの人間なんだろうとシゲルは思った。

 

(シュン――)

 

 

すると保健室の扉がスライドし、ユウとツバキが現れた。改めて見ても似ていた。

 

 

「シゲル、それでどうかしたの?」

 

 

入って早々ユウが聞いた。そもそも保健室に呼び出すとはまず何かあったと思うだろう。それに紫苑は「少し待ってください」と言った。

 

纏めて説明した方が楽だったからだ――

 

そうしてるうちに剱都と一人の少年が入ってきた。

 

 

「あ、冥!」

「桜!」

 

 

入って弟の姿を確認した桜は冥に抱きついた。というかその姿がなんとなく以前讐都と戦った時にユウに抱きついたツバキに見えたシゲルだった。

 

 

「剱都、その人たちは?」

「…うん…まあ…何というかな……」

 

 

珍しく剱都の言葉に歯切れが悪かった。すると桜がピクッっと反応した。すると少しガタガタしてゆっくりと振り返った。

 

 

「け、剱都って…羽黒剱都って…あなた?」

 

「あ、ああ…そうだが…どうしたんだ?」

 

 

いきなり怯え出した桜に全員が目を丸くしてると思いだしたように冥が抱きしめられながら説明をした。

 

 

「桜は剱都伯父さんに厳しくされてトラウマになってるんだ…」

 

「「……剱都伯父さん?」」

 

 

冥の言葉にユウとツバキがコテッと首を傾げた。特にツバキは剱都に兄弟がいなく、甥っ子なんているはずはなかった。しかもユウと同い年ぐらいの少年と少し年上の少女だ。

 

 

「それで…親父と母さん…だよな?」

 

 

まだ少しガタガタしてる桜を置いて冥がユウとツバキを見た。いきなりそんな事を言われてポカーンとしてる2人を見てシゲルが2人の頭を軽くたたいて引きもどした。

 

 

「簡単に言うとこの2人、お前等の子供らしい」

 

全員耳を塞いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「「えぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!???????」」

 

刹那、2人の絶叫が島全体を包み込んだ。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

「やっと落ち着いたか?」

 

「う、うん…」

「なんとか…」

 

 

復帰したがまだ半信半疑の2人。すると考えていた紫苑が口を開いた。

 

 

「それで、貴方達は2人に助けを求めてきた、という事ですが実質私達は何をしたらいいんですか?」

 

「あ、それはカルマ様かアイオーン様を呼んでくれたら…何とかなると思うけど…」

 

『呼ばれた気がするのじゃ』

 

「「「「「「「あ、カルマ(様)」」」」」」」

 

桜の言葉に反応するように部屋に半透明の黒髪の少年が現れた。

 

 

「カルマ、この2人を未来に返す事ってできる?」

『ん?未来からの迷い子かの?それぐらいだったらできるのじゃ。ただ…』

 

 

そう言ってカルマは懐から何かを取り出した。メーターの様な針が付いているランタンの様なものだ。

 

 

『時空の壁を越えるのはいくらなんでもワシだけでは無理じゃ。誰かがデュエルしてこのランタンにエネルギーを入れなくと無理なのじゃ、それも今の時代と未来の時代のデュエリストで』

 

「今と…」

「未来の…」

 

 

ユウと冥の言葉にカルマは満足そうに頷いた。

 

『これを置いとけば自動的にエネルギーが溜まって砕けると未来へ行けるのじゃ。じゃが入れすぎるのもダメじゃの…まあ、そこらへんは加減してくれ。必要になったら力づくで押さえ込めばいいのじゃ』

 

此処で問題は誰が戦うということになるのか――

 

 

「冥、下がってなさい。私が戦うわ!」

「桜こそ、俺だって戦いたいぜ!」

 

 

未来組は両方とも戦いたいそうだ。ちなみにカルマが言うには一度すればランタンがタイムマシンの代わりとなり、未来への穴が開くそうだ。しかしランタンは一個しか持ってないらしい。

 

 

「こっちはこっちで、誰が戦うんだ?」

 

 

争っている2人を尻目に剱都がそう言った。この5人も未来のデュエリストと戦いたいのだ。だが、シゲルが真っ先に手を引いた、というかある事を言った。

 

 

「というよりも恋人チームVS姉弟チームで戦えばいいんじゃないか?」

 

「「「「え?」」」」

 

 

 

 

「そうですね」

「そう言うこったな」

 

シゲルの一言で確かに『一度』で『未来組が両方戦う』事が出来る。

 

 

「ほー…やっぱシゲルおじさん頭いい!!」

「……………………おじさんて…」

 

 

桜の言葉に少し傷付いたシゲルだった。というか『伯父さん』ではなく、『おじさん』ということだったので気付いた事だが――

 

 

「(此処にいるの俺以外親戚じゃねぇか)」

 

 

ツバキを基準に考えてみると、剱都と紫苑は兄妹でユウは旦那、桜と冥は子供となる。剱都基準だとツバキ、紫苑は妹、ユウは義弟で桜と冥は甥と姪だ。

 

 

「………………………はぁ…」

「どうかしたんですか?」

 

 

また密かに傷ついたシゲルだった。

 

―デュエルリング―

 

「じゃあ…ユウ&ツバキVS冥&桜のタッグ一本勝負……始め!!」

 

 

 

「「「「デュエル!!」」」」

 

 

 

今回はユウ→冥→ツバキ→桜という流れだ。

ちなみに順番は神聖なじゃんけんで決まった。

 

 

―ユウのターン―

 

「僕のターン!!手札からテイク・オーバー・ファイブを発動!!」

 

墓地へ送ったカード

・スピリット・バリアー

・偉大天狗

・神楽

・犬神

・手札抹殺

 

「ボクはスピリット・ディフェンダーを召喚!!」

 

 

スピリット・ディフェンダー/DEF1000

 

フィールドにガラスの戦士が現れた。

 

 

手札にスピリット・ソウルがあるから墓地に送ってスピリット・フィールドを呼び込み、発動することができるのだ。しかしツバキのデッキはエンディミオン中心のデッキだった。その為できる限り発動をしない様に打ち合わせしていたのだ。

 

「カードを3枚伏せてターンエンド!!」

 

 

ユウ

LP8000 手札2枚

スピリット・ディフェンダー/DEF1000

伏せカード3枚

 

―冥のターン―

 

「俺のターン!!相手フィールド上のみモンスターが存在する場合、手札のバイス・ドラゴンは攻守を半分にして特殊召喚することができる!!」

 

バイス・ドラゴン/ATK2000→1000

 

フィールドに紫のごつい龍が現れた。しかし気になったのは攻守を半分にして出した意味だ。

 

「レベル5…高レベルシンクロ要員…?」

「そうだよ母さん。手札から赤蟻アスカトルを召喚!!」

 

フィールドに巨大な赤い蟻が現れた。

 

「レベル5のバイス・ドラゴンにレベル3の赤蟻アスカトルをチューニング!!

太陽昇りし時、全ての闇を照らし出す。降り注げ光よ!!」

 

☆5 + ☆3 = ☆8

 

「シンクロ召喚!!いでよ、太陽龍インティ!!」

 

 

インティ/ATK3000

 

「うお…」

「すげ」

 

シゲルと剱都がその姿を見て驚愕していた。太陽をモチーフにした胴体にそこから伸びる4つの首。

 

しかもこのモンスターを召喚するためにたった2枚のカードしか使って無い。

 

 

「カードを2枚伏せてターンエンドだ!!」

 

LP8000 手札2枚

インティ/ATK3000

伏せカード2枚

 

―ツバキのターン―

 

「私のターン!魔導騎士ディフェンダーを召喚!!」

 

 

ツバキの場に騎士甲冑に身を纏った魔導師が現れた。それと同時にその甲冑に光が宿った。

 

 

ディフェンダー/DEF2000/M0→1

 

 

「カードを2枚伏せ、魔法都市エンディミオンを発動!!」

 

 

その後、ツバキのホームへとフィールドが変わった。

余談だが最近ツバキのデュエルでは確実にこのカードが使われてる気がする。

 

 

「ターンエンド」

 

ツバキ

LP8000 手札2枚

スピリット・ディフェンダー/DEF1000 魔導戦士ディフェンダー/DEF2000

伏せカード5枚

 

 

―桜のターン―

 

「私のターン!いくよ!手札のボルト・ヘッジホッグを墓地に送ってワン・フォー・ワンを発動!デッキからスーパイを特殊召喚!!」

 

 

ツバキのデッキにも採用されているレベル1を召喚する魔法カードが発動された。それにより牛の顔の様なモンスターが現れた。

 

 

スーパイ/ATK300

エンディミオン/M0→1

 

 

「そしてチューニング・サポーターを召喚!!」

 

 

チューニング・サポーター/ATK100

 

 

今度は中華鍋の様な――いいや、中華鍋を被った小さなモンスターが現れた。それを見たツバキと紫苑は「可愛い」と思ってしまった。するとその左右に同じモンスターが現れた。

 

 

「機械複製術を発動!!攻撃力500以下のチューニング・サポーターと同名カードをデッキから特殊召喚する!!」

 

「カイザーお得意の戦法だな」

 

 

シゲルの言葉を尻目に一気に桜のモンスターゾーンが埋まった。

 

 

「チューニング・サポーターはシンクロ素材に使用する時、レベル2として扱う事ができる!!そしてレベル2となってるチューニング・サポーター2体とレベル1のチューニング・サポーターにスーパイをチューニング!!」

 

 

一気に4体シンクロ――それも1ターン目でだ。それを見たシゲルはツバキVS神楽坂との戦いで1ターンで3体シンクロを行ったツバキを思い出していた。

 

「闇に月満ちる時、魔の囁きが聞こえ出す。死へと誘え!!」

 

☆2 + ☆2 + ☆1 + ☆1 = ☆6

 

「シンクロ召喚!!いでよ、月影龍クイラ!!」

 

クイラ/ATK2500

 

「あ…」

「綺麗…」

 

 

ユウとツバキは――いや、観客席の3人もその2体のドラゴン姿に見とれていた。

満月を模した胴体から伸びる4つの首――さらにその横に並んだインティと合わせるとまさに月と太陽――

 

「チューニング・サポーターの効果!!このカードがシンクロ素材となった時、カードを1枚ドローする!!3体分で3枚ドロー!!」

 

 

引いたカードを見た桜は最初に引いたカードをそのままセットした。

 

「カードを一枚伏せてターンエンド!!」

 

 

LP8000 手札5枚

クイラ/ATK2500 インティ/ATK3000

伏せカード3枚

 

 

一気にカードを7枚使ったのに手札を5枚も残している桜に剱都と紫苑は「あ、ツバキの娘だ」と思っていたらしい。

 

―ユウのターン―

 

「僕のターン!(こりゃ、油断してたら負けるかな…)テイク・オーバー・ファイブの効果で更にドロー!!ボクは雷帝神を召喚!!」

 

 

雷帝神/ATK2000

 

フィールドに長刀を持った武人が現れた。そしてレベル4が2体――

 

 

「レベル4の雷帝神にレベル4のスピリット・ディフェンダーをチューニング!!

大いなる魂よ!砕かれし魂と共に光の風を纏いその身を現わせ!!」

 

「おとーさんの…」

「シンクロ召喚…!!」

 

 

ユウの言葉と共に飛び上がったガラスの戦士と長刀を持った武人が一つになる姿を見て未来の子供達は歓喜の声を上げた。

 

☆4+☆4=☆8

 

「シンクロ召喚!!舞え、スピット・シルバー・ドラゴン!!」

 

『ガァァァァァァァァァァアァ!!!!!!!!!』

 

 

美しい白銀の龍が現れた。その様子に冥と桜はものすごくキラキラした目で見ていた。

 

 

「これがスピット…」

「初めて見た…」

 

「え?2人は見たこと無かったの?」

 

 

ツバキの疑問も尤もだった。ユウとツバキの子なら少なくとも2人が誰かとデュエルするとこ――更には親と子で戦う事があっても無理はない。

 

 

「実はお父さんとシゲルおじさんと剱都伯父さんはチームを組んで外国のプロリーグで戦ってたんだけど…」

「全部剱都伯父さんかシゲルおじさんが相手を倒すからお父さんの出番が無いんだよね。しかも滅多にシンクロのドラゴンなんか使わないし…」

 

 

桜の言葉に耳を疑った。ユウと剱都とシゲルでプロリーグ、しかもユウの出番がほぼ皆無、さらに自分達のエースカードを使わない。

 

 

 

「続けるよ!スピリット・リバースを発動!!自分の場にスピットがいる時手札のスピリットと名のつくモンスター――スピリット・ソウルを墓地に送ることでこのカードにスピリットカウンターを乗せる!!」

 

 

スピリット・リバース/C0→1

エンディミオン/M1→2

 

 

「そしてこのカードに乗っているカウンターを取り除く事で墓地のスピリットと名のついたモンスターを特殊召喚する!!」

 

 

スピリット・リバース

永続魔法

自分フィールド上に「スピット・シルバー・ドラゴン」が存在する場合発動することができる。

1ターンに1度手札のスピリットモンスターか「スピリット」と名のつくモンスターを墓地に送ることでこのカードにスピリット・カウンターを乗せる。

このカードに乗っているスピリット・カウンターを取り除く事で

取り除いたカウンターと同じレベルの「スピリット」と名のつくモンスターを

1体墓地から特殊召喚することができる。

自分フィールド上に「スピット・シルバー・ドラゴン」が存在しなくなった時このカードを破壊する。

 

 

スピリット・リバース/C1→0

スピリット・ソウル/DEF100

 

 

フィールドに小さな光が現れた。しかしユウが無意味にこのモンスターを呼び出すことはないはずだ。

 

 

「そしてシンクロン・スピリット・パワーを発動!!墓地の雷帝神をゲームから除外することで場のシンクロモンスターの攻撃力を500上げる!!」

 

 

スピット・シルバー・ドラゴン/ATK2500→3000

 

これでスピットがインティに並びクイラを越えた。

 

「リバース罠、銀翼の魂を発動!!場のスピリット・ソウルを除外することでこのターン、スピットが戦闘破壊したモンスターの攻撃力分攻撃力を上昇し、2回攻撃ができる!!」

 

「うそ!?」

 

 

それを聞いた桜の顔から血の気が引いた。もしも攻撃を全て通してしまったら大ダメージに繋がるからだ。

 

 

「スピットの効果でカードが除外されたから1枚ドロー!バトルフェイズ!!スピット・シルバー・ドラゴンでクイラに攻撃!!スピリット・ブラスト!!!」

 

 

スピットの口から吐かれた白銀の炎がクイラに向かっていた。自身の伏せカードが使えない桜は必死に回避方法を考えていた。

 

 

 

「攻撃宣言時、リバース罠皆既日食を発動!!」

 

そこに冥の伏せカードが介入した。冥の発動したカードから発生した黒い穴にスピットの攻撃が阻まれてしまった。

 

 

「このカードはフィールドにインティかクイラがいる時相手の攻撃を無効にする罠!よってスピットの攻撃は無効!!」

 

 

皆既日食

通常罠

相手の攻撃宣言時、自分フィールド上に「太陽龍インティ」が存在する時発動する事が出来る。

相手の攻撃を無効にし、カードを1枚ドローする事ができる。

 

「更に私のクイラの効果発動!!攻撃対象になった時、攻撃力の半分ライフを回復する!!」

 

 

冥&桜/LP8000→9500

 

 

「う~ん、なかなかいいコンビネーションだね。ターンエンド」

 

 

ユウの言葉に褒めている場合ではないという剱都のツッコミが入った。

 

 

 

ユウ

LP8000 手札3枚

スピット・シルバー・ドラゴン/ATK3000 魔導戦士ディフェンダー/DEF2000

銀翼の魂 シンクロン・スピリット・パワー スピリット・リバース/C0 伏せカード2枚

 

 

―冥のターン―

 

 

「俺のターン!!手札からアポカテイルを召喚!!」

 

アポカテイル/ATK1800

 

フィールドにお面の様な顔をしたモンスターが現れた。

 

 

「バトルフェイズ!!月影龍クイラでディフェンダーに攻撃!!」

「ディフェンダーの効果発動!!このカード自身に乗っているカウンターを取り除き、破壊を無効にする!!」

 

ディフェンダー/M1→0

 

「更にリバース罠、白夜を発動!!自分フィールドのシンクロモンスター1体を破壊し、そのモンスターの攻撃力分相手フィールドのモンスターの攻撃力を下げる事が出来る!!桜ァ!」

 

「ええ!私のフィールドのクイラを破壊するわ!!」

 

 

白夜

永続罠

自分フィールド上に「太陽龍インティ」もしくは「月影龍クイラ」が存在するとき発動する事が出来る。

自分フィールドのシンクロモンスター1体を破壊し、相手フィールドのモンスター1体を選択する。

このカードが表側表示で存在する限り選択したモンスターは破壊したモンスターの攻撃力分ダウンする。

自分フィールド上に「太陽龍インティ」もしくは「月影龍クイラ」が存在しなくなった時このカードを破壊する。

選択したモンスターがフィールドから離れた時このカードを破壊する。

 

 

フィールドに光の膜が覆い始め、やがてその光に眩んでスピットが体勢を崩した。

 

スピット/ATK3000→500

 

 

「インティでスピットに攻撃!!」

 

 

インティの4つの首から放たれた炎がスピットに向かっている。

 

 

「ツバキ!!」

「ええ、ディメンション・マジックを発動!!フィールドのディフェンダーをリリースし、手札から魔法使い族モンスター、マジシャンズ・マスターを特殊召喚!!」

 

マジシャンズ・マスター/ATK1800

エンディミオン/M2→3

 

フィールドに若い緑の髪の男性が現れた。その姿は闇紅の魔導師の様なローブに太陽をモチーフにした杖を持っている。

 

 

「更にディメンション・マジックの効果!!フィールドのモンスター1体を破壊することができる!!」

「そんな…!!」

 

 

太陽をモチーフにした胴体から罅が入り、インティは砕け散った。それと同時にフィールドを覆っていた光の膜が風船のように割れた。

 

スピリット/ATK500→3000

 

「ッ…カードを伏せてターンエンド!!」

 

LP9500 手札3枚

アポカテイル/ATK1800

伏せカード1枚

 

―ツバキのターン―

 

「私のターン、ドロー!!……?」

 

 

ツバキがカードを引くと、何故かフィールドに闇が現れた。だが冥と桜が何かした様子もなければユウがカードを発動した様子もない。

 

 

「スタンバイフェイズ、俺のインティの効果が発動!!」

「墓地から発動する効果…?」

 

 

冥が宣言したインティの効果、すると闇からクイラが上がってきた。

 

クイラ/ATK2500

 

「インティは破壊されると次のスタンバイフェイズ、墓地のクイラを特殊召喚する!!」

「そうか…太陽と月…日が沈むとやがて夜になり月が上がる…月が沈むとやがて朝を迎え日が昇る…」

 

 

ユウの口走った言葉――どうやらあの2体は互いに互いをサポートする効果があるようだ。

 

 

「(けど、カオスの墓地除外の効果…アレを発動すればループを解除できる…)手札から魔力掌握を発動!!フィールドのエンディミオンにカウンターを乗せ、デッキから同名カードを手札に加える!!」

 

エンディミオン/M3→5

 

「リバース罠、魔力昇華を発動!!フィールドの魔力カウンター4つを取り除き、カードを2枚ドロー!!手札からチューナーモンスター、カオス・レッド・ファントムを召喚!!」

 

 

エンディミオン/M5→1

 

フィールドに何処となくカオス・レッドの風貌を思わせる柄のマントを纏った魔法使いが現れた。

 

カオス・レッド・ファントム/ATK300

 

 

「レベル4のマジシャンズ・マスターにレベル4のカオス・レッド・ファントムをチューニング!!

魔導師達の祈りを元に、今ここに混沌の赤き力を呼び覚ませ!!」

 

 

☆4+☆4=☆8

 

 

「シンクロ召喚!!来て、カオス・レッド・ドラゴン!!」

『キュアアァァァァァ!!!』

 

 

カオス・レッド・ドラゴン/ATK3000→3500

 

スピットの横に並んだ禍々しい美しさを持ったドラゴン。スピットの時と同じように2人はその姿をあこがれのまなざしで見ていた。

 

 

「カオスの効果発動!!手札の魔法を墓地に送り、墓地に存在するモンスターを1体除外する事が出来る!!掌握を墓地に、インティを除外する!!」

 

「残念だけど私は永続罠王宮の鉄壁を発動!!カードを除外する事が出来なくなる!!」

 

 

カオスの吐いた炎から守る様に巨大な壁が炎を防いだ。

 

 

「っ…なら手札から紅蓮龍の怒りを発動!!フィールドにカオスが存在する時、相手フィールドのモンスター1体を破壊する!!」

「っ!!」

 

カオスの右の拳がインティを破壊した。すると今度はすぐにクイラが現れた。

 

 

「バトルフェイズ!!カオス・レッド・ドラゴンでアポカテイルに攻撃!!ディストラクションフォース!!」

「うわああぁぁぁ!!!」

 

 

冥&桜/LP9500→7800

 

「スピット・シルバー・ドラゴンでクイラに攻撃!!スピリット・ブラスト!!」

「きゃああああ!!!」

 

冥&桜/LP7800→8800

 

 

「カードを伏せてターンエンド!!」

 

ツバキ

LP8000 手札0枚

スピット・シルバー・ドラゴン/ATK3000 カオス・レッド・ドラゴン/ATK3500

銀翼の魂 シンクロン・スピリット・パワー スピリット・リバース/C0 伏せカード1枚

 

 

―桜のターン―

 

「私のターン!!効果でインティを特殊召喚!!手札から魔法カード、惑星崩壊を発動!!フィールドにインティかクイラがいる時、フィールドのモンスターを全て破壊する!!」

 

惑星崩壊

通常魔法

自分フィールドに「太陽龍インティ」もしくは「月影龍クイラ」が存在する時のみ発動する事が出来る。

フィールドのモンスターを全て破壊する。

 

 

「残念だけど効かないよ!手札のスピリット・コクーンを捨てカードの破壊効果を無効にする!!」

 

 

「っ…なら、手札から魔法カード皆既月食を発動!!墓地にクイラが存在する時、フィールドのインティの攻撃力を2500ポイントアップさせる!!」

 

 

皆既月食

通常魔法

自分フィールドに「太陽龍インティ」が存在し、墓地に「月影龍クイラ」がある場合のみ手札を1枚捨て発動する事が出来る。

自分フィールドの「太陽龍インティ」1体の攻撃力をこのターンのエンドフェイズまで墓地に存在する「月影龍クイラ」の攻撃力分アップさせる。

 

 

 

クイラと同じ月の光が空から降り注ぎ、インティの攻撃力を上げている。

 

インティ/ATK3000→5500

 

 

「攻撃力5500…!!」

「流石としか言えないね…」

 

 

「バトル!!太陽龍インティでスピット・シルバー・ドラゴンに攻撃!!」

 

 

今度こそはと4つの首から放たれた炎――それをまともに喰らった。

 

 

「うわあぁ!!!」

 

 

ユウ&ツバキ/LP8000→4000

 

 

「半分飛んだ!?」

「どうして…」

 

 

驚いているのは冥と桜だ。なぜかユウライフが6500までしか下がらないはずなのに4000ポイントまで下がっていないからだ。

 

 

 

 

「それはね…これ、紅翼の魂。自分フィールドのレベル8以上のドラゴン族シンクロモンスターの攻撃力を半分にして戦闘では破壊されない効果にする!」

 

スピット/ATK1500

 

さらにもう一つのメリット効果である戦闘を行った場合カードをドローする効果が発動した。

 

 

「さすが母さん…(これ以上エンディミオンにカウンター乗せたら神聖魔導王が出てくる…なら)私は魔法カード、無重力空間を発動!!フィールド魔法をデッキに戻す!!」

「っ!!(エンディミオンが…!!)」

 

無重力空間

通常魔法

フィールドに存在するフィールド魔法1枚を持ち主のデッキに戻す。

このカードがドローフェイズ時墓地に存在する時、ゲームから除外することで

ゲームから除外されているモンスター1体を特殊召喚する事が出来る。

 

 

フィールドがツバキのホームからいつものデュエルリングへと変わった。

 

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!!」

 

インティ/ATK5500→3000

 

LP7800

手札0枚

インティ/ATK3000

伏せカード2枚 王宮の鉄壁

 

 

―ユウのターン―

 

「僕のターン!!手札から金華猫を召喚!!墓地からスピリット・コクーンを特殊召喚!!」

 

「レベル1のチューナーと素材…」

 

 

 

その口走った素材でできるモンスターはたった1体。

そしてその存在を知らない2人は本能的に何かが来るのがわかった。

 

 

「レベル1の金華猫にレベル1のスピリット・コクーンをチューニング!!

小さき魂が集まりて、進化の扉の鍵となる…開け!!」

 

 

☆1 + ☆1 = ☆2

 

「シンクロ召喚!!シンクロチューナー、スピリット・シンクロン!!」

 

 

フィールドにガラスの猫が現れた。フィールドにはスピットとシンクロン――

 

 

「シンクロチューナー…!?」

「そんなモンスター…お父さん持ってたの…?」

 

 

どうやら未来の世界ではこのモンスターを使うことはなかったようだ。

それじゃあ――

 

「冥、桜。よく見て置いて」

「「?」」

 

 

 

 

「これが…過去のお父さんの切り札!!レベル8のスピット・シルバー・ドラゴンにレベル2のシンクロチューナー、スピリット・シンクロンをチューニング!!

光が交わりしき時、砕かれし魂が全てを守る盾となる!!」

 

 

ガラスの猫が生み出した2つのリングがまるで見えないトンネルの様にスピットの前で大きくなった。

 

それに向かってスピットは翼をはためかせ――

 

 

「え!?」

「消えた!?」

 

 

驚いている2人の後ろの地面に先程のリングが現れた。

 

 

「導け!!」

 

 

☆8 + ☆2 = ☆10

 

 

「アクセルシンクロ!!聖なる龍、スピット・クロス・ドラゴン!!」

『ガアァァァァァァ!!!!』

 

 

スピット・クロス・ドラゴン/ATK3000→3500

 

フィールドに降り立った巨大なドラゴン。それを見た冥と桜は開いた口がふさがらなかった。

 

 

「スピリット・シンクロの効果でカードを1枚ドロー!!バトルフェイズ!!カオス・レッド・ドラゴンで太陽龍インティに攻撃!!」

「クッ…!!」

 

 

冥&桜/LP7800→7300

 

 

フィールドの太陽龍が破壊されたが突然カオス・レッドが燃えだした。

 

 

「インティの効果発動!!戦闘でインティを破壊したモンスターを破壊してその攻撃力分の半分のダメージを与える!!」

 

「うわあぁ!!」

 

 

ユウ&ツバキ/LP4000→2500

 

 

「っ…でも、まだスピット・クロスの攻撃が残っている!!スピット・クロス・ドラゴンで攻撃!!」

 

「私達もまだ手が残ってるよ!!リバース罠、星の引力!!墓地にインティとクイラがいる時、フィールドのカードをコストにどちらかを特殊召喚する事が出来る!!」

 

星の引力

通常罠

自分の墓地に「太陽龍インティ」と「月影龍クイラ」がいる場合

自分フィールドの表側のカードを破壊することで発動する事が出来る。

「太陽龍インティ」か「月影龍クイラ」を1体選択し特殊召喚する事が出来る。

 

 

「けど、それは行わせない!!スピット・クロス・ドラゴンの効果発動!!このカードをリリースして相手の魔法・罠カードの発動を無効にする!!スペル・ロード!!」

 

「だ、だがそれだと親父のフィールドもがら空きに!!」

 

 

そう言っている冥。だが星の引力を防ぐだけのためにエースを手放した訳ではない。

 

「スピット・クロス・ドラゴンの効果発動!!この効果はを発動した時、墓地からスピット・シルバー・ドラゴンを特殊召喚する!!」

 

「そんな…!!」

 

 

スピット・クロスが星の引力に向かって突っ込んだ。その後土煙がら出てきたのはスピット・シルバーが飛び出してきた。

 

スピット・シルバー・ドラゴン/ATK2500→3000

 

 

「そしてバトルフェイズ中の特殊召喚したモンスターは攻撃宣言が行える!!スピット・シルバー・ドラゴンで直接攻撃!!」

 

 

「うわあああああ!!!!」

 

 

桜/LP7300→4300

 

 

「カードを伏せてターンエンド!!」

 

ユウ

LP2500 手札4枚

スピット・シルバー・ドラゴン/ATK3000

伏せカード1枚 シンクロン・スピリット・パワー

 

 

―冥のターン―

 

「俺のターン!!スタンバイフェイズにインティの効果で墓地から月影龍クイラを攻撃表示で特殊召喚!!さらに死者蘇生を発動!!墓地から太陽龍インティを特殊召喚!!」

 

 

太陽龍インティ/ATK3000

 

月影龍クイラ/ATK2500

 

 

フィールドに再び太陽と月が並んだ。だがインティの自爆特攻もユウの伏せカードや手札のチューナーを切られたら無意味に終わる。

 

「桜、秘密兵器だ!!」

「…ええ!!」

 

 

 

何をしようとしたのか理解した桜は元気良く返事した。

 

 

「手札から魔法カード光の集合を発動!!」

 

フィールドの太陽と月が消え、冥の頭上に巨大な黒い穴――ブラックホールが出現した。初めはゴルフボールぐらい大きさの穴だったが徐々に大きくなり…等々アドバルーンほどの大きさになった。

 

 

「このカードはフィールドの太陽龍インティと月影龍クイラをゲームから除外して手札から始神龍(ししんりゅう)エクスディアを特殊召喚する!!」

 

『ギュアァァァァァァァァァァ!!!!!』

 

 

エクスディア/ATK4000

 

 

光の集合

通常魔法

自分フィールドに存在する「太陽龍インティ」と「月影龍クイラ」をゲームから除外することで

手札より「始神龍エクスディア」1体を特殊召喚する事が出来る。

 

 

現れたのは月の模様をした翼に太陽の様な顔、全体的に宇宙の様な真っ黒なカラーリングをしたドラゴンだった。

 

 

エクスディアは現れるなり威嚇するようにスピットへ吼えた。

 

 

「っ…!!この力…それって…!!」

 

「そうよ、これが私と冥の精霊の龍よ!!」

 

 

まさか自分の子供も精霊のカードを所持しているとは夢にも思って無かったツバキ。

一方のユウは楽しそうにスピットの効果でカードを1枚引いていた。

 

 

「始神龍エクスディアの効果発動!!手札のモンスターを墓地に送ることで相手モンスター1体を墓地に送る!!」

 

「手札の――(駄目だ、破壊効果じゃない!!)」

 

 

破壊効果にチェーンする効果だが、バウンスや除外などには効かない。

 

 

「バトル!!エクスディアで親父に直接攻撃!!ブラックホールウィング!!」

 

「リバース罠、ガードブロック!!戦闘ダメージを0にしてカードを1枚ドロー!!」

 

 

月の翼が全てを吸い込む闇に染まり、ユウへと低空飛行で攻撃をしかけたがその間に薄い膜がユウを守った。

 

 

 

「さすが父さん…」

 

「けど、あと一歩だ。カードを伏せてエンドフェイズ始神龍エクスディアの効果発動!!自分フィールドのカード1枚を破壊することで自分の墓地のカード1枚をデッキに加えてシャッフルする!!」

 

 

始神龍エクスディア

効果モンスター

星10/闇属性/ドラゴン族/ATK4000/DEF3500

このカードは「光の集合」の効果でしか手札から特殊召喚できない。

1ターンに1度、自分のメインフェイズ時手札のモンスター1体を墓地に送ることで相手フィールドのモンスター1体を墓地に送る事ができる。

自分のターンのエンドフェイズ自分フィールドに存在するカード1枚を破壊することで墓地に存在するカード1枚を選択し、デッキに戻す事が出来る。

相手のスタンバイフェイズ時、このカードが墓地に存在する時自分フィールドに存在する「太陽龍インティ」もしくは「月影龍クイラ」をリリースすることで特殊召喚する事が出来る。

 

LP4300 手札1枚

始神龍エクスディア/ATK4000

伏せカード無し

 

―ツバキのターン―

 

「私のターン!!スタンバイフェイズ墓地に存在するカオス・レッド・ファントムの効果発動!!ライフを半分支払いこのカードを除外することで墓地のカオス・レッド・ドラゴンを特殊召喚する事が出来る!!」

 

 

カオス・レッド・ファントム

効果モンスター・チューナー

星4/闇属性/魔法使い族/ATK300/DEF1200

自分のスタンバイフェイズ時、ライフを半分支払い墓地に存在するこのカードを除外する事が出来る。この効果でこのモンスターが除外された時墓地に存在する「カオス・レッド・ドラゴン」1体を特殊召喚する事が出来る。

 

ツバキ/LP2500→1250

カオス・レッド・ドラゴン/DEF2500

 

 

フィールドに今度はカオスが現れた。先程のスピット同様エクスディアに向かって威嚇するように睨んでいる。

 

 

「手札から紅蓮の秘宝を発動!!フィールドにカオスが存在する時、カードを3枚ドローして1枚をデッキの一番下へ…(だけどこのターンカオスは攻撃が出来なくなる…守ってカオスをユウに渡そう)カードを2枚伏せてターンエンド!!」

 

 

ツバキ

LP1250 手札1枚

カオス・レッド・ドラゴン/DEF2500

伏せカード2枚

 

―桜のターン―

 

「私のターン!!(引いたカードはムーンライトグレイ…レベル7のモンスターカード、これを使ってカオスを破壊し、エクスディアの直接攻撃で終わる…けど、お母さんがそれを予測しないってのもあり得ないね…手札1枚…天罰とかそう言うカードもあり得る…父さんのターンに回すのは怖いけど…)バトルフェイズ!!エクスディアでカオス・レッドに攻撃!!」

 

「(来た!!)リバース罠、黒翼の魂!!自分フィールドのドラゴン族シンクロモンスターをリリースすることで相手フィールドのモンスターを破壊する!!」

 

 

黒翼の魂

通常罠

相手モンスターの攻撃宣言時、自分フィールドに存在するドラゴン族シンクロモンスターをリリースすることで発動する事が出来る。

相手フィールドに存在するモンスターを2体まで破壊する事が出来る。

 

 

そのカードを見た瞬間剱都と紫苑は横に座っているシゲルを見た。銀翼の魂、紅翼の魂の様なドラゴン族に作用する罠カードは5人全員持っている。

だが黒翼の魂はシゲルのカードだ。

 

 

「あの(アマ)……!!また俺のカードパクリやがったな…!!!!」

「「(またって何ですか/だ!?)」」

 

過去にクリエイトリゾネーターを無断で借り、使用している前科がありそのまま譲渡したが今回のは後で数時間のお叱りコース確定のツバキだった。

 

 

「っ…けど、墓地に存在する無重力空間をゲームから除外して効果発動!!インティをフィールドに特殊召喚!!ターンエンド!!」

 

LP4300 手札1枚

インティ/ATK3000

伏せカード無し

 

 

―ユウのターン―

 

「僕のターン!!(このカードは…!!)」

 

「スタンバイフェイズ、墓地のエクスディアの効果発動!!フィールドのインティをリリースして特殊召喚する!!」

 

 

フィールドの太陽が消えると、墓地から月の翼を携えた太陽の龍が現れた。攻撃力4000を誇る2人の切り札。ちょっとやそっとじゃ崩せない――

 

 

「冥、桜、これで終わりだ!!」

 

「「!!!」」

 

 

ユウの宣言した終了――それは絶対だ。

 

 

「手札から死者蘇生を発動!!ツバキの墓地のカオス・レッド・ドラゴンを特殊召喚する!!」

 

カオス・レッド・ドラゴン/ATK3000→3500

 

 

フィールドには赤いドラゴンが現れた。するとさらにユウの墓地が光り輝いた。

 

 

「墓地に存在するスピット・クロス・ドラゴンの効果発動!!墓地のスピット・シルバー・ドラゴンとスピリット・シンクロンを除外して墓地から特殊召喚する!!」

 

 

『グアアアァァァァァァァ!!!』

 

 

スピット・クロス・ドラゴン/ATK3000→3500

 

 

フィールドにスピット・クロス・ドラゴンが羽ばたいた。だがその攻撃力はエクスディアに届かない。

 

 

「手札から魔法カード、シンクロ・ギフトを発動!!カオスの攻撃力をスピットに与える!!赤き混沌の龍よ!聖なる魂の龍に力を――!!」

 

『キュアアァァァ!!!』

 

 

フィールドのカオスが飛び上がり、はためかせた翼から降り注いだ赤い欠片がスピットに力を与えた。

 

カオス・レッド・ドラゴン/ATK3500→0

 

スピット・クロス・ドラゴン/ATK3500→7000

 

 

「攻撃力が…!!」

「7000…!!?」

 

 

7000のモンスター、それだけでも十分な驚異だった。

だがそれだけではユウのファイナルターン宣言は成立しない。

 

 

「魔法カード、受け継がれる力を発動!!カオスをリリースして、その攻撃力をすピットに加算する!!」

 

 

「「「「「!!!!!!??」」」」」」

 

 

つまり、7000の攻撃力のスピットにカオスの攻撃力3000が加算され――

 

 

スピット・クロス・ドラゴン/ATK7000→10000

 

 

「あ、あはは…」

 

「さすが…親父だな…」

 

 

その攻撃力に桜は乾いた笑いを上げて冥もそれに呆れていた。

 

 

「バトルフェイズ!!スピット・クロス・ドラゴンでエクスディアに攻撃!!クロス・ロード!!」

 

「きゃあああああああ!!!!」

 

「うわあああああああ!!!!」

 

 

エクスディアに突撃したスピット・クロス・ドラゴンが引きずるように押し倒してその上で吠えた。

 

 

 

冥&桜/LP4300→0

 

 

「いたた…やっぱお父さん達強いね」

 

「はぁ…負けちまった」

 

 

負けたことに落胆している冥と桜。そんな2人に声をかけようとユウとツバキが歩み寄っていると――

 

 

―ピキ―

 

「え?」

 

 

ガラスの様な何かにひびが入る音が響いた。4人と観客席にいた3人がその方向を向くと――

 

 

―バキボキ―

 

 

「え?」

「な、なんだ?」

 

 

例のランタンがまるで沸騰したヤカンのようにフィーバーしていた。

だがカルマの話だと砕けるはず――

 

 

「桜、掴まれ!!」

 

「え、ちょ、冥!!」

 

 

突然桜の手をとった冥はそのランタンの元へ走りだした。急展開に呆然としているユウとツバキだがすぐに気を取り直して2人の元へと向かった。

 

 

「どうしたの?」

 

「もしかして…帰るためのエネルギーがオーバーフローしてるのかもしれない…カルマ様の言うとおり何かで抑え込まないと…!!」

 

 

どうやら予想外に4人の戦いでエネルギーが溜まったのだろう。メーターが振り切れていた。

 

それを力づくで押さえ込んだらいいらしいのだが、2人はまだ精神力を回復していない。

 

 

 

 

 

「来い、ソウル!!」

 

『グァ!!!』

 

「お願いします、ファン!!」

 

『ピュア!!!』

 

「やるぞ、クロック!!」

 

『グル!!!』

 

 

響いた声に振り返る4人。その先には赤い目をした3人が3体のドラゴンを召喚していた。

 

 

「行くよ、スピット!!」

 

『ガァ!!!』

 

「頼むよ、カオス!!」

 

『キュア!!!』

 

 

「父さん…母さん…!」

 

「伯父さん…叔母さん…!」

 

 

フィールドに並んだ5体のドラゴン。そのドラゴンが2人とランタンを取り囲むかのように5方向に並んだ。

 

 

「冥、桜!!」

「未来で会おうね!!」

 

 

「「…うん!!/おう!!」」

 

 

 

「ジェノサイドイグニッション!!」

 

「ブラッディフレア!!」

 

「ミラージュバースト!!」

 

「ディストラクションフォース!!」

 

「クロス・ロード!!」

 

 

5方向からの攻撃――それによりランタンが砕けた。

 

 

「親父!!母さん!!」

「またね!!」

 

 

ランタンからあふれ出した光に辺りが包まれた。1分か――2分か――それとも10秒か――いくらかの時間が流れた。

 

 

「……行ったみたいだね」

「…そうだね」

 

 

そこにはランタンだったモノしか残されていなかった。ふと紫苑がデュエルリングの時計を見ると正午を差していた。

 

 

「私お腹が空きました…」

「俺もだ、購買でなんか買って行こうぜ」

「そうだね」

「私は何に「その前にお前にはO☆HA☆NA☆SIがあるんだがな」!!!」

 

 

 

涙目でユウの影に隠れたツバキに笑って無い目を向ける笑顔のシゲル。その光景を面白そうに見ている剱都と紫苑。

 

 

その中心にいるユウはその光景を嬉しそうに見まわし思っていた。

 

たまにはこういう不可思議な事があっても良いと――




というわけで記念話『ユウとツバキと双子』でした。
ツバキ「私達の子供…」

剱都「ってか、なんだこれ。未来から子供がやって来るって…」
いやー、最初は双子、エクシーズをする予定だった。
だけど話ができなくて却下した。
紫苑「ちなみになんのカードを使うつもりでした?」
まあ、ホープや魔人とかそんなところ。いい感じの展開が思いつかなかったけど。

シゲル「これ、時期的にはどこら辺なんだ?」
第二章終幕の「決戦『チームGX』」のあとにやる幕間のあと。
まあ早めても展開的には問題ないからね。シゲルが骨折してるかどうかぐらいで

デュエル解説のコーナー
双子のデッキはタッグの時は『インティクイラ』ですね。
ユウ「タッグの時?」
それぞれシングルとタッグとデッキが違う設定。まあ、シングルの時のデッキは考えてないけどね。
剱都「考える必要があるのか?」
………5D’s小説をやる場合、この2人を主人公にしそう。
シゲル「GX小説も終わってないのにか?」
まあ、そこらへんは未定

序盤のカードを見ていただければわかると思いますが、はじめはこの2人のデッキ『遊星』と『ジャック』だったんです
『スピット』&『カオス』VS『スターダスト』&『レッドデーモンズ』を考えていた。
ユウ「なんでやめたの?」
双子のお互いのデッキのシナジーを考えると瞬殺されてたから。
バイスドラゴンとボルトヘッジホッグとチューニングサポーターはその名残

ツバキ「始神龍…」
2人の切り札。精霊の龍だね。
効果は少し癖があるけど使いこなせたら結構強いね。

シゲル「で、また俺のカードが…」
毎回持っていかれるね。黒翼の魂はユウの銀翼の魂、ツバキの紅翼の魂みたいなカード。効果はドラゴン版ゴッドバードアタックの下位版。

ツバキ「そういえば終盤の局面変わった?」
前回だとフィニッシャーが因幡之白兎だったんだけど、それだと何か締まらないな…って
本編でスピット・クロス・ドラゴンに効果を追加したから丁度いいやって感じでフィニッシャーを変えた。

紫苑「ところで今回の話は本編に関係は?」
………それ聞きますか
ユウ「え?」
「バレンタインデー」とか「精霊の出会い」とかは本編に関係ある話なんだよね。
だけどこれはどうするか…正直言って決まってない。
内容的にも本編と関わりがあるところがないから
強いて言うなら双子の名前ぐらいかな。

さて、この話はここまでです。
次回あるとしたらその時までお楽しみに~
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