ドラゴンボール×GetBackers-奪還屋-〜孫悟空が裏新宿入り〜 作:来春
初投稿であまりクロスネタが少ない奪還屋なので「ここの設定が違う」と思ったら感想で指摘してくれると助かります。PrologueではドラゴンボールGT63話をPart1に64話をPart2の内容とし若干脚色して書いています。かなり長いので注意して下さい。
Prologue Part1 最後の激闘
壮絶な戦闘の影響で瓦礫の山と化した街の中、2人の男は空に浮かぶ白き邪悪の化身である超一星龍を鋭く睨みつける。
一方超一星龍は2人の男を見下すように眺めながら天高く掲げた左手に恐ろしく邪悪で不気味なエネルギー球を作りだす。
「フン!!一気にこの地球ごと吹き飛ばしてやる!!」
「な…なんだとぉ!?」
2人の内背の高方の男ベジータが吠える。
「パワーダウンした今の貴様らではこれくらいの大きさでも蹴り飛ばすことなどできまい!」
最初30㎝くらいだったエネルギー球は一回ほど大きくなり血走った目で超一星龍は告げる。
「この大きさでも地球の1つくらい消し去るのは造作も無いのだぞ?」
比べるのも馬鹿らしい差に戦う事が大好きな少年のような体躯の男孫悟空(カカロット)も吐き捨てるように呟く。
「あいつ…マジだぜ…」
不気味に唸るエネルギー球の音が遠くで見守っている孫悟空の仲間達の心を、容赦なく絶望に染め上げていく……
仲間の1人が絶望に彩られた声で言った。
「もう、おしまいだ……」
その呟きが合図だったかのように地球に破壊の一撃が振り下ろされる。
「孫悟空!!!地球諸共!!消えてなくなれーーーーーー!!!!」
迫りくるそれを無駄と解りながらも自身の技で応戦しようするベジータ。しかし孫悟空は彼を突き飛ばし自身が地球の盾になり受け止める悟空。
「地球を破壊する、だと⁉︎ ……今まで何度もドラゴンボールに再生させて貰ったけど……今度ばっかりは、そうはいかねぇもん、な‼︎」
孫悟空は力の限り、死力を尽くして受け止める。地面が衝撃に耐えられずに悟空の身体が沈み込み、咄嗟に気を掌に集中して受け止めるが余りの破壊力に皮が剥げてゆく。
ドラゴンボールが全ての始まりならば終わりもドラゴンボールなのか……そんな事、悟空には解らない……ただこれだけは言えるだろう。
「悟空さ‼︎」「お父さん‼︎」「父さん‼︎」「おじいちゃん‼︎」
「チチや悟飯、悟天やパン、みんなとの思い出が沢山詰まったこの地球。例えおめえが神龍だったとしても、イヤ、神龍だからこそぶっ壊させるワケにはいかねぇ‼︎」
妻、息子達、孫の声が届いたのか、めり込んだ地面を吹き飛ばし気を爆発させる悟空!!
僅かに押し返えそうとするも超一星龍はダメ押しにエネルギーを増幅させて簡単に均衡を崩してゆく。
「このくたばり損ないめ!!」
エネルギー球は直径50m程まで増幅され、孫悟空の悲鳴と共に閃光と爆発が仲間達を包んでいった。
眩しさと衝撃に目を閉じ顔を腕でおおっていた仲間達の表情が凍りつく。そこには100m程の巨大で底の見えない地獄へ誘うかの様な綺麗な半円形の穴があるだけだったのだ。
「ふん…自分の命と引き換えになんとか地球の爆発だけは防いだ様だな。」
超一星龍の体から負のエネルギーが放出され大地や海、そして地球そのものを汚し覆っていく。
「ふっふっふ、やがて地球の内部にまでマイナスエネルギーが浸透すれば、地球は崩壊していくだろう。それにしても孫悟空‼︎ 貴様のした事は結局無駄死にだったなぁ。ははははは‼︎」
地球ではマイナスエネルギーの影響か、巨大な津波が港を呑み込み、都市も街も意思を持つかの如き雷が天から降り注ぎ建物が燃え上がる。地球人が築き上げてきた文明をいとも簡単に自然の力が破壊していく。
「こんな星など消え去ってしまえ、はははは!!!」
狂ったように笑う超一星龍だけがこの地獄の様な光景に目を輝かせていた。
「クソ!!…俺たちではあの野郎は倒せない!!」
「ベジータ…」
ベジータの妻ブルマは夫の言葉にどう答えていいのか分からなかった。
「クソッタレがぁ! ……俺の惑星ベジータはフリーザの手によって破壊されてしまった。それを今度は地球まで……ふざけるなぁ、くうぅ!! ふざけるな!!!」
「ベジータ!!」「父さん!!」
怒りのまま飛び出そうとするベジータを止めるブルマと息子のトランクスに父親として最期の言葉を告げる。
「お前達は生きろ…ブルマの宇宙船で早くこの星から脱出するんだ…生きて、生きていつの日か必ず奴を倒せ!!!……トランクス! 悟飯! 悟天! ウーブ! お前達がカカロットの仇を討つんだ!! いいな!! 解ったらさっさと行け!!!これは命令だ!!!」
言うが早いかすぐに気を推進力に変え空を駆けるベジータ。
超一星龍が振り向き煩わしそうに一言「まだ生きていたのか」と。
ベジータも不敵に笑い「貴様の中途半端な攻撃で死に損なったぜ」と言い彼の種族に伝わる伝説の戦士超サイヤ人に姿を変える。
時はほんのすこしだけ遡り巨大な円穴の奥底に冷え切った孫悟空の身体があった。既に事切れた身体で思う。
「……元気を、オラに元気を分けてくれ。このまま死んだら地球の為に死んじまったピッコロ、殺されちまったクリリン達に顔向けなんかできねぇ。」
「それに今一星龍と戦ってるベジータ、悟飯、悟天、トランクスもこのままじゃ死んじまうし、放っておいたら地球どころか宇宙までぶっ壊されちまう。だから皆、頼む! これがオラの最後の我儘だ!! このオラに元気を!! 元気を分けてくれぇーーーーーーーーーーー!!!!!」
その時、絶望に打ちひしがれていた人々の心に孫悟空の思いが響きわたることとなった。
「くらえ! ファイナルシャイン…「ドラゴンサンダー!!」ぐおあぁぁぁ!!!!」
超一星龍の背中にある鋭い突起がベジータの左肩を貫き電気で身体を内側から破壊されながら無造作に地面に放り投げる。
向かってきたトランクス、悟天、悟飯も散弾銃の様な隙間無い攻撃に急所は外れていたものの、受けた生傷から止めどなく血が流れていた。
「はぁ……はぁ……頼むぜカカロット!! 俺に、俺に戦う力をくれ!! はぁーーーーー!!!」
裂帛の気合いと共に繰り出される拳と蹴りの嵐、相手の死角等を狙って繰り出される攻撃には一片の躊躇いも無く、同格や格下の相手ならばで風圧だけで血袋になっている攻撃の数々。
その悉くを躱すまでも無いのに攻撃の全て優雅に回避してみせる超一星龍。この戯れに飽きたのか、只々単純な、いっそ小石でも蹴り飛ばすようないい加減さで放たれた蹴りを腹部に受け円穴の縁まで吹き飛ばされるベジータ。
体勢を整えまた向かおうとした時。
「クックックッ……ハハハーーーーーー!!!!」
「どうしたベジータ? 身体の痛みで遂に頭までイカレちまったのか? だが安心しろ。今すぐ悟空と同じ墓場に叩き込んでやるぞ」
「ハハハ……何を言ってやがる、貴様の負けだ」
ベジータは瞼を閉じた、後は任せたと言うかのように。
するとどうだろう、円穴の中から瓦礫が紙のように飛び澄み渡るような美しい青色の光玉がゆっくりと舞い上がって全貌を覗かせる!
そう!! この技こそ孫悟空が相手を完全に撃ち倒す覚悟を決めた証!! だが、何故孫悟空は生きているのか? だってもう……
「孫悟空!!?何故、貴様は生きている!?」
そう、確かにあの一撃で孫悟空で死んだはずだった。
「そんな事解んかんねぇ。ただ!! オラ達がドラゴンボールを使い過ぎちまったせいでこんな事になったっていうんなら、オラ達自身の手で決着つけねぇとな‼︎ それに、皆が死にそうになって戦ってるって時に、オラだけくたばってるわけにわいかねぇ‼︎」
「黙れ! 黙れ!! 黙れ!!! そんな事があってたまるものか!!! 確かに死んだはずだ!!!! とっととあの世にいけ!!!! このくたばり損ないがぁぁぁぁ!!!!」
勝利を確信しきっていた超一星龍は余韻に水をさされベジータ、悟飯、悟天、トランクスに繰り出された攻撃とは比べ物にならない威力の気功波が悟空の身体に殺到する。
超一星龍の凶弾を耐え続けながら悟空はこの大技を授けてくれた、宇宙の北側をあの世から管理している界王に念波を送る。
「聞こえっか!? 界王様!!」
「よーく聞こえとるぞ悟空。それにしてもお前わかっておるなぁ、やっぱりトドメは儂が教えた元気玉じゃろ〜。」
「これっぽっちじゃダメなんだ…」
「え……えぇぇーーーーー!!!!?」
「これっぽっちじゃとても奴を倒せねぇ。でももう地球の分は全部貰っちまった。だから今度は宇宙中から元気を集めなきゃなんねぇんだ。だからオラの声を宇宙中に流してくれ、頼む‼︎」
「はぁ〜。宇宙中からじゃと!? 凄い事考えるなお前は。よしわかった‼︎ それじゃ東に西に南の界王達〜、そういうわけじゃから力を貸してくれ〜」
直ぐに悟空の声が宇宙中に届くように協力してくれる界王様だがそんな数秒にも満たない時間にも次々繰り出される攻撃に耐えながら悟空は語りかける。
「宇宙の皆! 頼む! このオラに元気を分けてくれ!!」
まず呼びかけに応えてくれたのは、その昔本場のドラゴンボールを宇宙の帝王フリーザの魔手から救って貰ったナメック星人たち。
悟空、パン、トランクスの3人が究極ドラゴンボールを求め宇宙を旅していた時に民衆へ圧政を強いていた惑星イメッガ。
村がナマズの化け物に苦しめられていた惑星ケルボ。
全てが巨大サイズの原始惑星モンマース。
ツフル人の王の遺伝子を受け継ぐベビーやその創造主であるDr.ミューに操られ襲われていた惑星ルードと惑星ピタル。
その他にも数え切れないほど孫悟空や仲間達に星を救われた者たちが手を取り合って全宇宙の危機を救おうとする。
その美しい生命の輝きは地球を覆っていたマイナスエネルギーの雲を完全に消し去り雲一つない蒼碧の空を見せる。
そして痺れを切らしたのか超一神龍は超特大でとっておきのマイナスエネルギーパワーボールを作り悟空に撃突させる。
衝撃で視界の全てをドス黒い赤で塗りつぶしてしまう。しかし元に戻るとそこには腕を天に掲げて月程もある巨大で強大な元気玉を支える孫悟空の姿があった。
全ての生命体の希望と願いをその身に掲げる姿はまさに絶体絶命の危機を救うべく天から舞い降りた神の如き荘厳さを見る者に与えた。
「貴様は何者なんだ……?」
超一星龍の声は恐怖で震えていた。
孫悟空は答えない。集まっていく膨大な量の"希望"を今眼下の敵に振り下ろすために。その優しく青い光が傷ついた仲間たちに力を与えたかの様に立ち上がっていく。
孫のパンが近づいても邪魔にならないと感じたのか近くもなく遠くもない距離からこの偉大な祖父の姿に思わず「神さまみたい…」と、手を合わせながら祈るように見つめていた。
放つ前兆なのか…悟空の体からは輝く白いオーラが纏わりついていたが気付いた者は誰一人としていなかった。
「行くぜ!!一神龍!!!」
「く、くそう!! 止めろ!!!」
「いっけぇ!!!! 元気玉だぁーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
万感の想いを込め、全宇宙の希望を乗せた元気玉が超一神龍に迫る。受け止め押し返そうとする超一神龍だが、その存在が邪悪だからなのか。
触れた指先からボロボロに崩れ去り超一神龍の肉体そのものを消滅させてゆく。
超一神龍に埋め込まれていた青くドス黒い星に変わってしまったドラゴンボールと共に元気玉は空へ舞い上がり、ほんの数瞬だけこの地球から色が消えた。
あるのは爆発寸前の元気玉の白い光とそれ以外の黒だけだった。
光が収まると激しい戦闘で元はビルや鉄塔は並ぶ都市が砂漠と化した姿だけ。その中心では仰向けになった孫悟空とオレンジ色の水晶の様で中に一から七ある星を内包する正常なドラゴンボール。
周辺には悟空の仲間であり家族であるチチ、悟飯、悟天、パン、ビーデル、サタン、ベジータ、ブルマ、トランクス、ウーブが悟空のところに駆け寄ってくる。
孫のパンが心配そうに動かない悟空の体を揺さぶるが返事がない。
瞳に涙を溜め今にも泣きそうになるが突然ドラゴンボールが光りだし呼んでもいないのにもかかわらず神龍がとびだしてくるのだった。
その意味とはいったい何なのか……。
これでPrologue Part1は終了です。
最後まで読んで頂いありがとう御座います。Part2はここまで長くはならないと思いますので。
Prologue Part2は殆ど会話形式にする予定なので「」の横にキャラ名を入れたほうが良いでしょうか?
感想に書いてくれると採用させて頂きます。