甘粕正彦が見た未来がISだった件   作:雨着

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いやぁ、情報少なすぎて正直書きづらいですね、メスゴリ――――(ここから先は血に染まって読めない
※ヘルの口調とかおかしな点があるかもしれません。ご注意ください。


第二十六話 宮殿

 気がつくと、聖の目前に城……いや、宮殿というべきものの内部の景色が広がっていた。

 

「……は?」

 

 唐突のことでそんな言葉しか口に出せなかったのは仕方がないと思いたい。先程まで自分はラウラとアリーナで試合をしていた。そこでラウラの機体から妙な光が出て辺り一面を包み込んだと思ったらこれである。

 しかも何故だかISがいつの間にか無くなっているという事態。

 常識外なことは以前もあった。だが、これは範疇外にも程があるというもの。これでリアクションをしろ、と言われても呆気にとられる他はない。

 冗談のような状況に聖はただただ困惑するのみ。いや、これで驚くなという方が無理というものだろう。

 というよりも、だ。

 

「何であなたがここにいるのよ」

 

 聖は自分の隣に織斑一夏がいることが不思議で仕方がなかった。

 彼は確か、応援席で観戦していたはずだ。こうなる前に何かしらのアクションをした覚えはないし、された記憶もない。

 そして、それは当の本人も同じであった。

 

「俺の方が聞きたいよ……っていうか、世良。これって一体……というか、ラファールはどうした?」

「わたしが知るわけがないでしょ。気づいたらこの状態だったんだから。まぁ、これがろくでもない状況なのだけは分かるけど」

 

 現状理解が及ばない。一瞬、夢でも見ているのではと思ったが、踏みしめる床や周りにある景色はあまりにも現実的だ。しかし、それ故に異常な事態でもあるわけであり、現実か虚実か、わからなくなってしまいそうである。

 

「これ、もしかしてアリーナよりも大きんじゃないでしょうね……」

 

 現実的すぎる非現実を前に、聖はそんなことを口走った。しかし、その言葉はただ虚しく伽藍に反響するばかりであり、一夏以外誰もいないことを意味していた。

 

「っと、それより他のみんなは!? 箒!! セシリア!! 鈴!! シャル!! 千冬姉!! 山田先生!! 誰もいないのか!!」

 

 そして、やはりというべきか。一夏の叫びに応える者は誰もいない。周囲を見渡しても、人の気配すらない状態だ。この広大な宮殿の中で、聖と一夏は完全に孤立してしまっていた。

 有り得ない事態。しかし、この雰囲気を聖は以前にも感じている。そう、一夏と鈴の対抗戦に割り込んできた襲撃者。あの空気によく似ている。けれども、実際の危険度はこちらの方が上なのかもしれない。何せ場所ごと変化させられ、挙句先程までいた観客や教員を大勢消してみせているのだから。

 これんなことができるなど、もはや人間業では不可能。

 とはいえ、だ。

 

「よりにもよって、どうしてあなたと一緒なのかしらね」

 

 やはり、聖はそこが気になって仕方がなかった。

 

「何だよ。世良は、その……俺と一緒だと嫌なのか?」

「別に嫌とかそういうんじゃないわよ。ただ、腑に落ちないっていうか、気になるだけ。これは明らかに誰かの仕業。その誰かさんはわたし達二人をわざわざ選んでここに呼んだ。その理由が分からないのよ」

 

 聖は思い返してみる。自分と織斑一夏の共通点などクラスメイトという以外、何かあるわけでも……。

 と、そこで一夏がふと口を開いた。

 

「……あのさ。これは俺の直感なんだけど……これってラウラがしでかしたことなんじゃないか?」

「ラウラが?」

「ああ。だって、あの光……ラウラがミサイル爆発を食らった後、あいつのISから妙な光が溢れ出して、気がついたら俺はお前とここにいた。これはどう考えてもラウラが関わっているとしか思えないだろ」

 

 それはその通りだ。一理ある。自分と織斑一夏の共有点を鑑みれば、ラウラが関わっているという点は納得がいく。何せ、彼女にとって聖と一夏は邪魔者なのだから。

 

「確かに。でもだとしても色々とおかしな事が多すぎる」

 

 そも、代表候補生、それも第三世代型のISを所持しているとはいえ、この規模の力があるとは到底思えない。これはそんなものの範疇を超えた別の何かだと、聖の奥底にある勘が訴えていた。

 そして。

 

「もし、これがラウラのしでかしたことなら、肝心の彼女はどこにいるの?」

「それは……」

 

 尤もな疑問を前に一夏は即答できない。

 しかし。

 

『それは私が応えるとしよう』

 

 奇妙な声がまるでここの主であるかのように館内に響き渡った。ふと周りを見る。しかし、そこに人影は存在しなかった。

 人の気配がないというのに声が消えてくる。これまた怪奇なことである、と聖はどこか呆れていた。

 

『私はそこにはいないよ。呼び出しておいて恐縮なのだが、私の元へと来てくれ―――なぁ、我が友の末裔』

「あんたは……」

 

 再び聞こえてきた女性の声に、聖は確信する。これは幻聴や幻視の類ではない。まぎれもない。現実の出来事であると。

 そして、この現象の原因が声の主であることも。

 さらに言えば、それを理解したのは彼女だけではなかった。

 

「おい、あんた!! これはあんたの仕業なのか!! 何が目的だ!! 皆をどうしやがった!! ここに俺達を連れてきて一体どうするつもりだ!?」

 

 次から次へと飛んでいく一夏の疑問。気持ちは分かる。唐突な出来事に対して人は早々対応できるものではない。

 けれど、それを口にしたり、行動に出すのは愚の骨頂。それは即ち、相手に自分は今、弱っているということを伝えるようなものなのだ。

 まずい、と思う聖を他所に声の主が話しを続けた。

 

『ほう。どうやら二人共無事に来れたみたいでなによりだ。そして少年。私が何の目的で君らを呼び出したのか。その疑問に応えるためにもまずはこちらへと来てくれないか?』

 

 それは別段こちらを見下しているわけでも、全く感情がない言葉でもない。凛々しく、華やかだがけれどもどこか鋭利な印象を受ける声音。

 言い方があれかもしれないが、古い意味での貴族。それが一番しっくりくるだろう。王族が戦士としても一線級でなければ成り立たなかった時代のような、硬骨とした世界観を声のみでこちらへ伝えている。

 

『とはいえ、そちらとしても不安があるままでは行動しづらいだろう。故に一つだけ、先に答えよう。他の人間は少々隔離させてもらっている。

 君らとの語らいを邪魔されるのは御免被るのでね。戦闘という意味では全く問題ないのだが、よく君らが使うだろう? 場の空気、というやつだ。彼らがいては色々と萎えてしまうかもしれんからな。それに、私は少々抑えが利かない性格をしている。つい、殺してしまうかもしれない』

 

 何の戸惑いもなく。何の躊躇もなく。

 まるで、うっかりしてしまうかもしれない程度の口調で声の主はそんなことを呟いた。

 その一言で聖は理解する。

 この相手はどうしようもない馬鹿であり、そして手がつけられない、と。

 

「あんた……」

『ヘル、と呼んでくれ。私を知る者は大抵そう呼ぶ。君にも是非、その名前で呼んでもらいたいのだ』

 

 何だそれは、と言いたくなる口を紡ぎながら聖は考えた。

 今、ここで彼女の反感を買うようなことはしたくない。先程彼女は言った。他の人間は別の場所に隔離している、と。こんなことをしでかす者だ。隔離された人間を本当の意味で消し去ることも可能であり、恐らくではあるが難しくないだろう。

 それに、だ。どうやらヘルはこちらに興味がある様子。ならば、現状において他の人間は殺すつもりはないということだ。

 その理由は不明だが、ここで突っぱねることにメリットは一切存在しなかった。

 

「……分かったわよ。お誘いに乗ってあげるから案内して、ヘル。わたし達はどこへ向かえばいいの?」

『真っ直ぐだ。ただ道なりに進めばいい。何、心配するな。こちらから招き入れた客人を迷わせるような真似はせんさ。待っているぞ』

 

 言い終わると、再び静寂が二人の周りを支配した。

 そして、それが幾許か過ぎた頃、ようやく口を開いたのは聖。

 

「と、いうわけで、話を勝手に進めて悪いけど、わたしは向かうわ。あなたはどうする?」

「もちろん、一緒にいくぞ」

 

 即答だった。

 

「……最初に言っておくけど、絶対にロクな目に遭わないわよ」

「ああ、だろうな。けど、ここでお前だけを送り出す、なんて選択肢は俺にはないんだよ。嫌だって言っても無駄だからな。しがみついてでもついてくぞ」

 

 そんなことを真顔で言い出す一夏に聖は溜息を吐いた。ダメだこれは。最早人の話を聞く段階を過ぎている。

 この現象に対して、聖もまた打開策など持ち合わせてはいない。無論、一夏も知る由もない。だが、一人でも仲間がいることはありがたいことだ。

 

「じゃあ、行くわよ」

 

 応、という一夏の返事と共に二人は歩き出す。

 

 

 *

 

 宮殿内はやはり広大であり、聖が述べたようにアリーナ以上の広さはある。いや、下手をすればIS学園そのものよりも大きいかもしれない。

 そんな中、二人は言われた通り真っ直ぐ進んでいくと大きな扉へと辿りついた。

 ガガガ、と軋む音が部屋全体に響かせながら、二人は宮殿の最奥にある扉を押し開けていた。

 目の前に広がるは、玉座の間。そして、待っていたぞと言わんばかりに仁王立ちをしている人物を見た瞬間、息を呑む。

 

「あなたが……」

「初めまして、というべきか。まずは自己紹介をさせてもらおう。私の名はクリームヒルト・ヘルヘイム・レーベンシュタイン。君たちをここへ歓迎したものだ」

 

 漆黒の軍装に身を包み、豪奢な金髪を靡かせながら不敵に笑っているその女性は、有り体に美しかった。容姿の面で欠点らしいものは見つからない。

 だが、聖が抱いた感想はそれだけではない。いや、そうではない、というべきか。恐らくではあるが、男である一夏には分からないことかもしれない。

 クリームヒルトを見ても全く羨ましいとは思えないのだ。将来こういう風になりたいとか、憧れているとか、美しいというのに劣等感や憎らしさ、それらが全く持てないのだ。

 

 例えばの話をしよう。織斑千冬。彼女は最強のIS乗りとして知られ、多くの少女達ひいては女性から憧れの的になっているが、しかしそれだけではない。彼女の凛々しさ、そして美しさ。それらが全て合わさってこその人気であると聖は想っている。実際、聖もまた千冬に対して女性として美しいと想うことは多々ある。

 

 だが、目の前の女性には全くそういった感情を抱けない。

 会って間もないとか、知りもしないでとか、色々と理由はあるかもしれない。だが、これだけ美しいというのに女として何も感じないというのはやはりそれだけ彼女が放つ雰囲気が異常ということだろう。

 はっきりと言うならこれは兵器だ。

 磨き上げられた無謬の砲身。稼働する鋼鉄の歯車による集合体。

 

 通常、人間の心や振る舞いには強弱と濃淡が存在する。そこから人は好き嫌いがはっきりとし、もっというのなら愛や憎しみが発生する。それは調べであり、メロディーと言い換えてもいいだろう。

 そして、そこから言うのならクリームヒルトから感じられるのは一音のみ。

 ひたすら巨大、且つ重く激しい単調な轟音。

 そう。彼女の美しさは機械の美しさ。人間の美しさとは別物なのだ。

 故にそれを羨ましいとも思わないし、劣等感も感じないわけだ。

 言葉を発さない来客に対し、城の主は不敵に笑う。

 

「私の城はあまりお気に召さんかね?

 まぁ、無理もない。基本、生者が立ち入るところではないからな」

 

 それはまるでここは生者が居るべき場所ではないような言い回し。

 けれども、それは一先ず置いておく。

 

「それで、わたし達に一体何の用があるのかしら? 強引に連れ込んだんだから、それくらいの説明をしてもらってもいいわよね」

 

 単刀直入の言葉。しかし、現状において聖と一夏が一番聞かなければならないことは正しくこれだ。

 自分たちがどういう状況下におかれているのか。それをはっきりさせなければ今後の動きも取りようがない。

 

「ふむ、何の用、か。そういえば説明していなかったな」

 

 今思い出したかのように呟きながらクリームヒルトは続ける。

 

「私は些か粗忽者でな。人情の機微というのも疎いので、それを学びたいと思っているのだがこれが中々上手くいかん。以前、友人と殴り合いになったこともあり、少々学べたつもりでいたのだが、それでも未だ足りないと自覚している。現状、正直に言うと私はお前達にあまり興味を持っていない」

 

 でしょうね、と聖は心の中で呟いた。

 というか、他の誰にも興味がないだろう。最初に感じた印象どおり、この女性は機械かその類の存在に等しい。感情に基づく選択はしかし出来ないのだろう。

 ここに来る前、邪魔をされたら困るという理由で他の者達を隔離していると言っていたが、それもただ障害排除という機械的な衝動だろう。優先順位は弁えている、という理由でしかない。

 だが、言ってしまえばそれも状況次第で覆るであろう危ういバランスだ。目の前の女は、いざとなったら平然と目的をご破産にしてしまえる。そんな予感がある。

 機械ではある。けれども精密ではない。故に恐ろしい。 

 しかし、だからこそ聞かねばならない。

 

「興味がないのに、わたし達をどうして呼んだの? これが、あなたの学びに繋がるの?」

「いや実を言うとな、正直私も困惑している。私がここにいること自体、ほぼ偶然と言っていい。奇跡と言い換えてもいいだろう。何せ、本来なら私がこの『時代』に来ることなどありえんのだから」

「この時代……?」

 

 一夏の疑問の言葉にけれどもクリームヒルトは不敵に笑うのみだった。

 

「しかし何の因果か、それとも因縁か。私はここに顕現している。いや、させられたというべきか。とは言え、一人の少女を寄り代として使っての顕現とは……また強引なやり方もあったものだ」

 

 不穏な言葉に流石に聖も口を挟まずにはいられなかった。

 

「……寄り代? どういう意味よ、それ」

「そのままの意味だ。私は今、ラウラ・ボーデヴィッヒなる者を寄り代として顕現している。いうなれば、この身体は彼女の身体、ということだ」

 

 なっ、と息を呑む二人。クリームヒルトとラウラの容姿は全く別物だ。故にただ単に身体を乗っ取った、と言われる以上に信じがたいことだった。

 しかし彼女が嘘をついているわけではないことは理解できた。

 

「誤解を招く前に言っておくが、私がここにいるのはほとんどは彼女が望んだことだ。まぁ本人も私のような者に身体を乗っ取られるとは思っていなかったようだが」

「ラウラが望んだ……? どういう意味だよ」

 

 一夏の言葉に「ふむ」と言いながらクリームヒルトは応える。

 

「彼女はそこにいる世良聖との戦いの中、願ったのだ。最強の力が欲しい、と。その願いに引き寄せられ私がこうして顕現したということだ。まぁ他の要因がないわけではないがな」

 

 何だそれは意味が分からない。

 確かに聖はラウラと戦い、そして追い詰めることができた。そこでラウラが勝ちたいと願うことも理解できる。だが、それがどうして目の前の人物を呼び出すことに繋がるのか。

 当惑する聖を他所にクリームヒルトは言葉を紡ぐ。

 

「しかし、これも何かの縁というやつだ。私は答えを見出し、悟りを得た。だが、それでもまだ尚、実感できないことは山のように存在している。私はどうしても理屈が先に立つ存在だからな。だから、誰かから認められたい、という気持ちは理解はできるが、実感したことがないのさ。故に、彼女の代理をすることで、それを実感できるかもしれない」

 

 自嘲気味に言いながらも、怪物じみた大きさの歯車が軋むような気配で彼女は―――

 

「抜けよ。いざ勝負をしよう」

「なッ―――」

「ちょ、待てよあんた!! さっきからいったい何を意味の分からないことを!!」

 

 別に戦闘にならない、なんてことを思っていたわけではない。むしろ、そうなるであろう予測は聖はおろか、一夏とて覚悟していた。

 けれど、これはあまりにも唐突すぎる。

 一体全体、何のために戦うのか、不明すぎる。

 混乱する二人であったが、そんなもの知るものかと言わんばかりにクリームヒルトが前に出る。

 

「行くぞ」

 

 同時に、凄まじい破裂音が絢爛な玉座に轟いた。

 

「「―――ッ!?」」

 

 それが音の壁を突き破ったものだと理解するより早く、強烈な拳を受けた二人は成す術もなく吹き飛ばされる。

 ダメだ。状況がつかめないが、このままではまずい。対応しなければ確実に呑まれて終わりだ。

 

「織斑!! ISを纏いなさい!!」

「っ!? でも相手は生身の人間で……しかもラウラの身体を使ってるんだぞ!!」

「今のを見てあれが普通の人間だと想う!? それに……こっちも本気でやらないと速攻で死ぬわよ!!」

 

 先程の一擊。あれは手を抜かれていた(・・・・・・・・)。でなければ自分達はすでに死んでいたはずだ。目の間の女にはそれだけの実力があるのだと聖の直感が囁いている。

 そして次からはそんな手を抜くようなことはしないだろう。

 けれども、一方で一夏の言い分も尤もだった。

 相手はラウラの身体を使用している。万が一、彼女ごと殺してしまえば……。

 

「成程。その心配は当然だな。だが、安心しろ。私を傷つけてもこの身体には問題ない。そういう風に細工をしておいた。故に、思う存分かかってくるといい」

 

 どういう理屈だそれは、と思わず叫びたくなるがしかしそれが事実なら取り敢えずラウラについては安心だ。

 だが、これはそれ以前の問題なのかもしれない。

 

「それからな、ヒジリ。君も《夢》を使うといい。というか、それ以外に道はないぞ。無論、私も使わせてもらうが……心配するなよ。《破段》以上は使わないさ。どだい盧生と眷属では、そうしないとまったく戦いにならんからな。とりわけ、自分が使っている力が何なのか、理解していない相手ならなおさらだ」

「――――っ」

「それとな、少年。君も相手が生身の人間だからと言って手を抜く必要はないぞ。そんなことをすれば確実に死ぬからな。そもそも君は眷属ですらない。スタートラインにすら立っていないのだ。巻き込んだ私が言うのも何だが、君は本来、この場に不相応な存在だ。それを自覚した上でかかってくるといい」

「――――っ」

 

 何故だろうか。初対面の相手だというのに、何故だか物凄く腹が立つ。

 彼女の言っていることの半分も意味が分からないが、それでも正論なのは聖にも分かる。手を抜いてくれる、ということはこちらからしてみれば好機であるというのに……。

 

「そう。なら、お望み通りやってやるわよ!!」

「不相応かどうか……その目で確かめさせてやるよ!!」

 

 頭に血が上ったわけでも、やけになったわけでもない。

 ただ、二人は想うのだ。

 絶対目の前にいる相手を泣かせてやる、と。

 二人の少年少女は己のISを身に纏い、そして―――突撃する。

 

「行くわよ織斑!!」

「応ッ!!」

 

 苛烈に挑んでくる二人に対し、けれども死神の顔には笑みがあったのだった。




というわけで、戦闘は次からです。
盧生と闘うとか無理じゃね? と皆さん思っているでしょう。
ぶっちゃけ、自分もそう思います(オイ
けれど、原作で水希が戦ったように今回も条件付きの勝負です。とは言え、聖も一夏も詠段まででもかなりやばいと思いますが。
それでも、どこぞの馬鹿大尉が言うじゃないですか。諦めなければいつか夢はきっと叶うって。そんな根性を彼女達にも見せてもらいましょう!!
それでは!!

……さて、ここから本当にどうしよう(オイまたか

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