土屋「失礼いたします」
高峯「あら、どなたかしら?」
土屋「私、ニューウェーブ株式会社の土屋と申します」
高峯「そういえば、そういうアポイントメントがあったわね。ごめんなさい。忘れていたわ」
土屋「天下の346プロの社長さんですから、日頃から予定が詰まっておりますものね。お忙しいところ時間をいただきありがとうございます」
高峯「えっと、ニューウェーブ株式会社というのは、どんなことをしている会社なのかしら?ごめんなさいね。世間の常識に疎くて」
土屋「まだまだ新しい会社ですから、ご存知なくても当然のことです」
高峯「あら?そうなの」
土屋「はい。まだ社員も数名しかおりません。弊社はまず、社員さんのお給料を預からせていただき、運用をすることによって高額にして支給するということをしております」
高峯「なるほどね」
土屋「また、オプションとして、弊社で労働者の最適な給料額を算定するというシステムもございます」
高峯「へえ、おもしろそうね」
土屋「御社が出す社員さんへの給料の金額は変わらず、社員さんたちは給料が増える!給料が増えるので、社員さんのやる気も倍増!我々も運用資金に色をつけていただきますが、その額は増えた給料以下になることをお約束しますよ」
高峯「うちは社員もアイドルも多いし、その割りに経理はまだまだ発展途上だから、お願いしてみようかしら」
土屋「毎度ありー。それではこちらが契約書になります」
×(ブッブー)
渋谷「労働基準法第六条、何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない」
渋谷「これは中間搾取の排除といわれる条文です」
渋谷「使用者と労働者の間に第三者が介入し、労働者の賃金が異様に低くなることを防止しています」
渋谷「これは私企業だけでなく、行政が行うことも禁止されています」
渋谷「それでは問題がある場合もあるので、職業安定法などの雇用の改善等の例外は認めています」
渋谷「また、業として利益を得るとは、営利を目的として同種の行為を反復継続する行為を言います」
渋谷「今回のケースも、給料を運用してお金を稼ごうとしているので、業として利益を得るにあたるのです」
渋谷「それでは当然、違法になるわけです」
渋谷「ちなみに、労働者派遣はこの法律に規定される中間搾取に該当しません」
~エンドロール~
ニューウェーブ株式会社営業:土屋亜子
346プロダクション社長:高峯のあ
ナレーター:渋谷凛
Fin.