完全素人ですがそのへんはよろしくおねがいしますw
注意事項
二次創作、作者の勝手な妄想と設定。あらゆるものが含まれています。
第一話 敗北
暗い夜道、互いに見失わないようしっかりと手を握り走る。
追っ手が来る前になんとしてでも逃げなければ・・・・・
「光忌様、あれはなんでしょう。」
露を指し幽々子はそういった。
いや、正しくはそういったように聞こえた。
やっとの思いでとある屋敷に辿り着く。
幽々子を屋敷の奥へと押しやる。
追っ手がきた時のことを考えて刀を手に取り、構える。
魂魄 光忌、俺は今日、幽々子を盗み出しそして逃げた。
俺は幽々子を愛していた。しかしその愛はこうでもしなければ叶わなかったのだ。
何故こんなことをしなければならなかったのか。それは身分という奴だ。
俺は家臣の身そして幽々子は西行寺家のお嬢様。身分が違いすぎたのだ。
幽々子を愛していた。いつからかは覚えてないが、そんなことはどうでもいい。
雷が鳴り響き風は荒れ狂い、いまにも雨が降りそうな勢いだ。
思ったよりも追っ手が早くきた。俺も必死なように相手も必死のようだ。
もちろん西行寺家守護の弟もきているであろう。
「幽々子様を取り返しにきた。光忌 幽々子様はどこだ。
いますぐ差し出せば罰はあたえん。」
弟の魂魄妖忌。彼は剣術の天才だった。しかし俺も弟以上の天才だった。
けど父は妖忌を西行寺家護衛及び剣術指南の役職を譲った。気に食わない。
努力なんて言葉を知らない。だから勝てると思った。だから夜逃げをしたんだ。
「幽々子は返さん。俺は愛しているのだ。」
「兄上。ならば武力を行使するまでだ。兄上許せ。」
その数ざっと数百人。
数なんてどうだっていいのだ。負けなんてありえない。
絶対に負けられない。
ひとり、ふたりと切り捨てる。殺す気できてるんだ。
こちらも殺す気でいかなければ死ぬ。斬っても斬ってもその勢いは衰えない。
それどころか、自分の傷がひとつまたひとつと増えていく。
右からくる刃をいなしそのまま斬る、左からくる刃を避けつつそのまま前へと
そして前方の相手を突く抜かずに左へ切り捨て二人もろとも斬る。
しかし後ろから鋭い刃が刺さる。血がありえないほどでている。
そのまま複数の刃が体を突き抜ける。痛い・・・
視界がぼやける。そして意識がとぎれる。
幽々子の叫び声がきこえた。
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再び目が覚めたときそこにはもう幽々子はいなかった。
ただ泣き叫ぶことしかできなかった。
何ぞと人の問ひし時つゆとこたへて消えなましものを
ろくに飯も喉を通らない。もちろん西行寺家の屋敷に戻ったところで
俺の居場所なんてあるはずがない。ここにいても仕方がない。
東へと向った何故俺は負けたのだろうか。まったくわからない。
俺は天才だ。天才のはずだった。全てが完璧だった。
敗北なんて初めての経験だった。だから悩んで当然なのだ。
弟にも役職を全て取られあげく身内からも煙たがられ、夜逃げをするはめになった。
人を愛すというのはこんなにもつらいことなのか。
俺がもっと強ければ、こんなことにならずにすんだのだろうか。
弱い。なんで弱いんだ。わからない。
ならばより強いものを斬るだけだ。それ以外俺にはわからないのだから。
いざ、妖怪の山へ
元ネタ 「伊勢物語」