「ん・・・? ここは? 」
体を起こそうと力が痛みが走る。
「いてえええええ!」
「お目覚めになりましたか! みなさーん光忌さんがーー。」
と皆をよんでいたのは静葉さんだ。
あぁそうだったなたしかにとりのせいで・・・
「やはり盟友は丈夫だったか。」
今回の主犯がやって来る。
丈夫なのは事実だ。この程度の痛みで動けないと思うなよ?
「捕まえた! よくもやってくれたなにとり。」
「うぅごめんなさい。」
さんざん丈夫だのなんだのといっていた割には、捕まえた途端しゅんと小さくなる。
そんな涙目で謝られても俺は許さんぞ!
「にとりちゃんも謝っていますし、今回は許してあげてください。」
そりゃずるいよ。穣子さんに言われてしまっては俺も手はだせないよ。
おい、にとりは何をにやついているんだ。
少し睨むと穣子さんの後ろへひょいと隠れる。
「それにしても光忌さんがあんな速いとは!」
文が目をきらきらとさせていう。
「霊力をコントロールして一時的に運動能力を爆発的に上昇させる技なんだ。
あの技を使えば、文より速いかもな。」
「あやややや!いってくれますねー。最高最速の名は譲りませんよ。それに
わたしはまだ、本気をみせたことはありませんよ。」
「ならいまからでも競争といくか?」
「望むところです。」
互いに睨み合う。
そのまま外へ向おうとしたそのときだった。
「おい。貴様らどこへいくつもりだぁ!?」
「これ以上、山荒らすようだと祟るぞゴラァ!」
ええええええええ。さっきまで温厚そうにしていた神様姉妹が、
物凄い勢いで霊力というかそう!神力を放出して物凄い顔でこっちを見ている!
音速よりも速く駆け抜けたせいで木々がいくつか倒れたし、
やっぱり神様としてはそれは許せないんだろうな。
隣の文はというと突然の出来事に発狂して泡を吹いて倒れた。
もうなんというかこう物凄いプレッシャーだ。
神様ってもしかして鬼より強いんじゃないのか??
「あ、あのすいませんでした。山を荒らすだなんてそんなことしません!」
「わかってくれればいいのよ。」
温厚そうな神様へと戻る。
神だけは怒らせてはいけない。そう悟る光忌であった。
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そんなこんなで神様姉妹から秋の味覚をご馳走になることに。
きのこにさかな、木の実に野菜など豊富な食材を使った料理が並ぶ。
「野菜は、人里の人達と一緒に作ったものなんですよ。」
「人里に行くこともあるんですね。んん! さすが秋の神様が作った野菜。
とてもおいしいです。」
久しぶりのちゃんとした料理に感動する。
「神様の力の源は信仰だからね。神様はこうやって人々から信仰を得る為に
いろいろとやってるんだよ。」
にとりが神様について説明してくれた。
つまり、物凄い信仰を集めれば物凄い力が生まれるのか。
神の力は底なしってことなんだな。
この辺だとどんな神様が信仰されているのだろう。
「なぁにとり。この辺だと秋姉妹以外にはどんな神様が信仰されているんだ?」
「この辺だとやっぱり洩矢の洩仰が強いね。この辺は洩矢によって守られてるしね。
この国は大きく二つに分かれているんだ。西の帝と東の王で洩矢が治めるこの地域が
東のほうだ。古来からこの地域にはミシャクジという化物がいたんだけどそれを
封印して守ったのが洩矢なんだよ。西の帝についてはよくわからないが、
そういった外部からも洩矢が守ってるんだ。東の国は洩矢の神が王といっても過言
じゃないね。」
西の帝と東の王についての話は聞いたことがあった。
けど、まさかそれが神様だったなんて聞いたのは初めてだった。
「なら、洩矢の神は相当の信仰を得ているのではないか?」
「そういうことだね。」
お酒も入り食事会もだんだんと盛り上がる。
秋姉妹の姉妹喧嘩の話や、にとりの失敗作の話。文の上司の愚痴、
そしてもちろん俺と幽々子について話した。
「それで修行なんてしてたんですね。」
「女の為に戦う男なんてかっこいいね。」
気付けば、日も落ち始めていた。
「そろそろ帰りましょうか。」
文が言った。
「もう少し楽しみたかったな。」
名残惜しそうににとりが言う。
「また来てくださいね。ご馳走作って待っています。」
「冬が来るまえにきてくださいね。」
秋姉妹を後にして帰路につく。
「にとり今日はありがとう。お陰で楽しめたよ。」
「わたしも楽しめたよ。」
「あやややや!わたしには?」
「文はなんもしていないじゃないか。」
「うぅ。」
楽しい秋の日の思い出・・・