とはいっても一章はほとんど前置きみたいなもんです。
やっと本編がはじまったという感じです!
第九話 訪問者
「みんなには夢ってある?」
「僕は・・・強くなってみんなを守りたい!」
「わたしはいっぱいご飯たべたいな。ねえ紫ちゃんはどんな夢?」
「僕も聞きたい。」
「わたしは・・・わたし達のように妖怪も人間も関係なくて、みんなで笑えるような
そんな素敵な世界をわたしは創りたい。」
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なんだか懐かしい夢を見た気がする。
紫・・・今頃どうしているのだろうか。
あー。それにしても温かくていい朝だ。
雪も溶け小さな小川を作っている。外からは少しだけ春の香りがする。
そろそろ西行寺邸の西行桜も咲く頃かな。
まだ幼いときはよくあそこで遊んだっけな。
布団を片付けて居間へと向う。
にとりや文、その他いろんな妖怪に手伝って造ってもらった家だ。
冬を越すのにさすがに野宿は駄目だろということでプレゼントしてもらったのだ。
ん? 朝ごはん?? もしかして勇義さん帰ってきたのかな。
台所を覗くと身長高めの金髪ロング・・・
やっぱり勇義さんなのかな?
けど勇義さんがあんな西洋のドレスなんか着ないだろ。
「あら。起きたのね。あ・な・た」
「えええええ。なんでゆ、ゆ、紫がこんなところにいるんだよ。」
「まるで妖怪を見たように驚かないで頂戴。レディに失礼よ。」
「いや、妖怪だろ。」
そこには古くからの友人である八雲 紫がいた。
「申し訳ございません。訳あってお邪魔しております。」
お、おお。誰だこのもふもふの妖怪は!?
「藍よ。わたしの式なの。しかもその辺の妖怪じゃないわ。あの九尾の狐よ。」
おいおい。九尾の狐って一国を滅ぼしたと聞く伝説の妖怪さんじゃないか。
昔から紫は強かったけどそんなに今は強くなっているのかよ。
「そ、そうか。で何の用でここにきたんだ?」
「そんなことより、冷めちゃうわよ早く食べなさい。腹が減っては戦はできぬよ。」
「そんな戦なんかやらないよ。」
「その戦に参加して頂く為に本日は参りました。」
え。いま戦に参加してもらう為っていいました?
いやいやちょっとまって戦ってなんだよ戦って。
「一応、知り合いの鬼にも頼んでみたけど酔っ払ってて話にならなかったのよ。
そこでまぁまぁ使えそうな貴方に頼もうってことになったの。
噂で鬼と修行をしていた件については知ってるわ。」
「で、でもですね刀がまだないのですよ。」
「刀ならこれを使いなさい。最新の技術で造られた鉄の太刀よ。」
見事な刀であった。いままでの銅製の刀とは切れ味が違っていた。
これならば俺の本気の鬼人化にも多少耐えることができるかもしれない。
「今回の戦争は人妖問わない国と国との戦争よ。相当大規模なものとなるわ。
戦力差はちりと山ほどね。だから少しでも戦えるものを集めているの。
この地に封印されている。ミシャクジ・・・洩矢の神が死ねば封印も解けるわ。
そうなればこの世は地獄と化すでしょうね。だから少しでも抵抗して、
無条件降伏だけは避ける。お互いフェアな状態で交渉へともっていく。
とにかく、戦わなければみーんな死ぬのよ。」
いまいち信じられない。ふらっとやってきてふらっと言われても信憑性がね。
「ちにみに、西行寺家もこの戦争には参加するようよ。」
西行寺も動くのか。この戦争で神がやられたら、どうなる?
神の存在は秋姉妹だっているし本当のことだろうな。
もしやられたら・・・みんなが死ぬ。
幽々子もその中のひとり。
そんなことはさせやしない。
「その、話本当だろうな。」
「本当よ。これを見なさい。」
スキマからなにかを取り出す。
「これは、帝が八坂神へと送った指令書よ。八坂の神は戦闘に秀でている。
それにただでさえ帝側は人や妖怪の数が違う。とにかくやばいのよ。」
「紫も戦争には参加するのか?」
「もちろんよわたしの思い出の地なのよ? 好き勝手されては困るの。
それにわたしの夢の為にも・・・」