総理官邸
第一艦隊が韓国機を撃墜したことは直ぐに総理官邸へと送られ、総理以下閣僚の耳に入った。
総理「韓国機を撃墜!?」
官房長官「それで被害は!?」
官房長官が第一艦隊の被害を心配したが直ぐに防衛大臣から被害無しと返事が帰ってきため胸を撫で下ろした。
しかし直ぐにその後の報告に頭を悩ませる事となった。
防衛大臣「しかし、撃墜した機体のパイロットは死亡が確認されました。戦後初の戦闘員の殺害となりました…」
防衛大臣から韓国軍兵士の死亡を聞いた総理はこの事を公表するべきか悩んだ。
総理「官房長官、韓国側はこの事を公表すると思うかね?」
官房長官「……正直判断に悩みます。現状韓国側が戦略的に勝利を納めている状況です。韓国政府からすれば今回の件は勝利に酔いしれているところに冷水をかけるようなもの…通常であれば公表は控えようとする心理が働きますが…今の韓国政府からすると日本側が奇襲を仕掛けて来た等と言ってプロパガンダに利用する可能性も捨てきれません。」
官房長官の推測に総理はあり得るかもしれないと思った。もし、韓国側がプロパガンダに利用するとなると国内の反対派が勢いを増しかねない。現状でも反対派のデモが国会議事堂と総理官邸前に集まってデモを行っているのだ。下手をすればそのまま暴動にまで発展しかねなかった。
そうなると此方が何も公表しないのは後々不利になると思われた。
総理「此方が先手を打って公表すべきだな…」
その言葉に他の閣僚達から不安の声が上がった。そうすれば第一艦隊の行動がばれてしまうだけでなく国内の不安を不必要に煽るのではないかと懸念が出た。
総理「諸君の懸念は理解しているつもりだ。だが、ここで国民に隠し事をしていれば国民は政府を信用しなくなるだろう…そうすれば今は沈黙している野党も政府の責任を追求するのは目に見えている。最悪、内外の敵を一度に相手しなければならなくなってしまう…その状況は避けねばならん。」
総理の決断により公表する事が決定し、直ぐ様会見が行われる事となった。
会見は総理が直接行った。
まずは対馬が侵攻される事を察知出来なかった事への陳謝、そして交渉での解決が出来ていないことを説明し、その後に第一艦隊が韓国軍の攻撃を受け応戦したこと、その時に韓国軍機を撃墜したこと、そして撃墜した機体のパイロットの生存が絶望的だとのことを説明した。
当然というべきか記者からは政府は戦闘を拡大するのか、憲法に違反しているのではないのか、等といった質問が飛んできたが、総理は冷静にそれらの質問に時間が許す限り答えていった。
そして最後に国民の皆様はデマ等に惑わされる事なく国民は冷静に行動して頂きたいと言って会見を終えたのだった。
時間を少し巻き戻し総理の会見が準備されていた頃、韓国側では…
韓国大統領府 青瓦台
大統領「日本め!無駄な足掻きをしおって!そのまま我が軍の正義の炎に焼かれておれば良いものを!!」
自軍の攻撃が不発に終わった事を知った韓国大統領は怒り狂っていた。そして国防部長官(防衛大臣相当)と合同参謀本部議長(制服組トップ)を呼び出して新たな命令を出した。
大統領「全軍へ壹岐群島の攻撃準備を命じろ!島国の劣等人種に身の程を教えてやれ!!」
大統領は今までの冷静さをかなぐり捨て叫んだ。
大統領が最初の演説のときに発言した『更なる制裁』とは壹岐群島の攻撃であった。
対馬と九州の中間くらいに位置しており、およそ2万人が暮らしていおり、日本国防軍の監視所も置かれている島であった。
大統領はこの島の日本軍施設だけでなく、民間人を意図的に攻撃する事で日本政府に更なる圧力を掛けようと考えていたのだ。
国防部長官「かしこまりました大統領閣下。」
参謀本部議長「了解しました。しかしこれ以上の戦力の抽出は北韓(北朝鮮)の備えもあり、難しいところですが…如何致しますか?」
直ぐ様返事をした国防部長官とは違い合同参謀本部議長は返事こそしたものの懸念材料を口にした。
韓国の軍は基本的に対北朝鮮を想定して戦略、装備、戦術を構築してきた。海軍こそ、ここ数年で対日本を意識して拡充してきたものの、陸空は日本との戦闘を意識した訳ではなかった。
が、大統領はそれを一蹴した。
大統領「構わん!北韓も日本が憎いのは同じはずだ!第一、我が朝鮮民族が南北に分断される事となったのは元はと言えば日本の責任なのだ!!その日本へ懲罰を行っている今、彼等が此方へちょっかいを出して来る理由は無いはずだ!」
大統領のこの言葉に合同参謀本部議長はそれ以上は反論せずに再度了解しましたと答えるのだった。
かなり間が開いてしまいました…
リアルのお仕事が忙しいのがいけないんや…