日韓戦争 対馬沖海戦   作:ヤマト2015

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半年も放置して申し訳ありません。
最終話になります。
そしてハイフリからあのキャラが出ます。


最終話

金 忠善のCICはパニック状態であった。

 

 

オペレーター1『艦尾に被弾。右舷スクリュー破損、速力18ノットに低下!』

 

オペレーター2『揚陸艦隊旗艦 独島 から再度救援要請が入ってきています!』

 

オペレーター3『駆逐艦 金 正浩 に総員退艦命令が出されました。現在救助要請がきています!』

 

オペレーター4『第72戦団と隔離されました。通信不能!』

 

朴『おのれ…おのれおのれおのれー‼倭奴どもめ!人間の進化の出来損ないが!下等生物の分際でこの私に楯突きよって‼‼』

 

副官『司令官、このままでは我々は全滅します!艦隊の撤退を!』

 

朴『撤退だと?ふざけるな‼この私に恥をかかせる気か⁉』

 

副官『ですが司令官、もはや艦載機を失った本艦がいたところで悪戯に犠牲を増やすだけです!』

 

朴『黙れ‼敗北主義者の言葉など聞く気はない‼』

 

そう叫んだ朴は副官に銃を向けた。その瞬間、これまでに無い揺れがきたと思ったらそこで視界が暗転した。

 

 

旗艦大和医務室

 

男「っ!…ここは…?」

 

男が目を覚まして辺りを見回す。

どうやら医務室のようだがどこの医務室なのだろうか…そう思っていると白衣を着た女性が近づいてきた。

背が小さく一見中学生なのではと思ってしまう。

その女性が流暢な韓国語で男に問いかけた。

 

?「気がついたか、ここは大和の医務室だ。私は主治医の鏑木 美波(かぶらき みなみ)。階級は一等海尉。貴官の名前を問いたいが大丈夫か?あ、もちろんこれは尋問ではなく、ジェネーブ条約にのっとった行為だから機密項目等は問うつもりは無いから安心してほしい」

 

あまり流暢な韓国語なので男は一瞬呆けたがすぐに気を戻して問いかけに答えた。

 

男「李 翔潤(リ ショウジュン)36歳、階級は大佐。空母金 忠善 で艦隊司令官の副官の任についていました。」

本来ならばそこまでは言う必要は無いのだが、彼は自然と答えていった。

この状況からして自分達は負けたと考えるのが妥当だし、これだけの負け戦をしたのだから母国へ帰っても厳しい目で見られるのは必然だと言うどこかなげやりのような気持ちがあったのだろう。

古今東西、敗軍達へ向けられる眼差しが悪いのは変わらない。特に韓国ではそれが抜きん出ている。それを知っているからこそそんな気持ちになったのだろう。

 

鏑木「旗艦の金 忠善に乗っていたのか、しかも指令部要員とはな…真実は小説よりも奇なりとはまさにこの事だな」

 

李「どういうことです?」

 

鏑木「少し長くなるがこれまでのことと現在の状況を話そう…」

 

そう言って鏑木はあの海戦から2日が経過したこと。

対馬に上陸した韓国の部隊が降伏したこと。

自分は一番の重症者だったため艦隊で最も医療施設が充実した大和に移送されたことを語った。

 

鏑木「貴官は一命は取り留めたが未だ予断を許さない状況だ。体がある程度回復したら本土の病院へ移送することになっている。それまで休んでいてくれ」

 

そこまで聞いたところで体から力が抜けていくのがわかった。

やはりまだ体力が回復してないのだろう、ここは素直に体を休めた方が良い。

そう思って足を伸ばそうとしたとき右足の方に違和感を感じた。

なんだと思って掛け布団を外すと目に入った光景に目を見開いた。右の太ももから包帯が巻かれてる。しかしそこから下の部分、膝から先がすっぽりと無くなっていた。

 

李「こ、これは!?」

 

鏑木「すまない。貴官が海上に漂流しているのを発見した時点で貴官の右足はボロボロだったんだ。そのまま放置すれば他の所にも影響が出る可能性が高かったためやむ無く切断した。」

 

言葉を失った李に鏑木が申し訳ないという顔で語った。

五体満足で助けたかったがそれが叶わなかったことが医師としての彼女のにとっては悔しかった。

しかし、李にとってはそんな状態にまでなった自分を助けてくれたことの方が嬉しく思った。

 

李「いえ、そんな落ち込まないでください。こうして生きているだけでも奇跡なのですから。」

 

鏑木「そう言ってもらえると助かる。っとすまない。話し込んでしまったな、また改めて話すとしよう。さ、休んでくれ」

 

李「ありがとうございます。」

 

そう言って李は今度こそ体を横にし、5分たった頃には寝息をたて始めた。

 

それを確認した鏑木はまた別の患者を見るため李のいるベッドをあとにした。

 

 

旗艦大和艦橋

 

秋山「東郷司令官。岩国基地から発進したオスプレイ部隊から通信が入りました。10分後の1533に本艦隊に到着するとのことです。」

 

東郷「そうか、これでこの艦隊にいる捕虜達を本国に移送できるわけだな。」

 

秋山「はい、そろそろ艦隊の収用能力にも限界が来ていましたから、これで一安心ですね。」

 

東郷「全くだ。さすがに赤城に捕虜を収用するといろいろと不味いからな。おかげで重症者の捕虜は一部本艦が担当する羽目になってしまったがな。」

 

あれから2日間、第一艦隊の各艦は敵艦隊の生存者の救助を行ったが思いのほか救助者が多く捕虜収用艦に指定された加賀の収用能力では足らなくなってしまった。

そのため加賀艦長の報告を聞いた東郷は他艦にも捕虜の収用を認め、旗艦大和にも重症者に限り捕虜の収用を許可した。

当然幕僚達からは懸念の声がでたが東郷は問題ないと押しきった。

空母赤城にも収用すると言う案もでたが現代の空母は機密の塊のため見送られた。

 

二人が話し込んでいたときオペレーターから報告が入ってきた。

 

オペレーター「東郷司令、第三艦隊の南雲司令官と上陸部隊指揮官の山下司令官から通信が入ってます。CICへお願いします。」

 

東郷「わかった。秋山、それと副長、艦橋を頼む。」

 

秋山 副長「「了解しました。」」

 

そう言って東郷は艦橋を秋山と副長に任せCICへと足を運んだ。

 

 

旗艦大和CIC

 

オペレーター「敬礼!」

 

東郷がCICに入るとCICにいる乗組員が敬礼で出迎える。

それを東郷は返礼し作業を続けるように促し、通信を開けと命じた。

僅かな間の後、二つのパネルにそれぞれ女性の顔が映し出された。

片方は第三艦隊司令官 南雲 圭子 二等海将(29)。もう片方は対馬奪還部隊司令官山下 利古里 陸将補(26)。

双方ともに軍の拡張政策の際にその才能を見いだされて出世した才女である。

 

 

東郷「うん、いつものごとく綺麗だな。お二人さん。」

 

山下『相も変わらず不真面目だな貴様は。』

 

東郷の言葉に山下は不満そうな顔をする。

 

南雲『まぁまぁ、落ち着きなって、それがダンナの良いところでもあるんだからさ。』

 

そう言って南雲は山下をたしなめる。

若くして将官になった重責からなのか山下は必要以上に他人に厳しく当たることが多い。

そんな山下からの相談を受けていたのが南雲だった。

元々南雲が姉御肌でサバサバした性格だったためもあり二人は所属こそ違うがプライベートで親交があった。

話を戻す。

 

東郷「それじゃあ、本題に入るとするかな。」

 

南雲『はいよ、まずウチの第三艦隊からだね、第三艦隊は15日に、上陸部隊の支援を実施したあとは周辺の警戒活動を実施、全艦に損傷はなし現在は対馬北方の海域で哨戒活動中、今現在において韓国軍からの接敵はないよ。』

 

南雲が現状を報告し終えると、次に山下が口を開いた。

 

山下『対馬奪還部隊、第一水陸両用機動団は10月15日に発生した戦闘において捕虜を多数拿捕、現在対馬空港に身柄を拘束している。10月15日夜の戦闘終了宣言から10月17日1300現在までは特に問題は発生していない。』

 

山下が生真面目のお手本とも言っても過言ではない口調で現状を報告する。

東郷は内心もう少し肩の力を抜いても問題はないと思ったがこれは彼女個人の問題なのであえて黙っておいた。

 

東郷「第一艦隊は15日の海戦において敵艦隊を撃破した後、撃沈した敵艦の乗組員救助を実施。その後は特に異常はない。現在は救助した乗組員を移送するため岩国からのオスプレイ部隊を待っているところだ。」

 

あらかた相互に情報を交換したところで話題は韓国政府の動向へと進んでいった。

 

山下『しかし、韓国政府は何を考えているのだ。海軍の主力を失い、制空権と制海権を失った今、もはや打つ手は無いはずだが…』

 

南雲『確かにね…ここまできて何もアクションを起こさないのは幾らなんでもおかしいね…』

 

韓国第7艦隊を撃破してから2日、韓国政府はこれと言った動きはなく沈黙を貫いていた。

日本政府もこの2日間、第3ヵ国の駐在大使館を通じてコンタクトをとろうとしたのだが全て門前払いを受けていた。

 

東郷「考えられるのは巡航ミサイル″天竜″を使っての日本本土への報復攻撃か、あるいは俺達の艦隊に航空機による飽和攻撃か…どちらにせよ現実味は薄いが…」

 

このとき東郷はどこかつっかえるような違和感を感じたが気のせいだと心の片隅に追いやった。

 

東郷「ま、政治の話はここまでだな。それじゃお二人さん。また次の定時連絡のときにーーーー」

 

そこまで東郷がしゃべったとき警報のサイレンがけたたましく鳴り響いた。

 

東郷「状況を報告せよ。」

 

それでも東郷は慌てることなく落ち着いた声で報告を促した。

この程度で慌てるようでは指揮官たる資格は無いのだ。

 

オペレーター1「統合幕僚幹部より緊急入電です!」

 

東郷「なにがあった?」

 

オペレーター1「は、…………えっ、そ、そんな…まさか…」

 

東郷「報告は正確に行え!」

 

驚きのあまり言いよどんだオペレーターを一喝した東郷だがその後のオペレーターからの報告を聞いて目を見開いた。

統合幕僚幹部からの情報にはこう書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『北朝鮮軍南侵ス』

 

 

 

 

 

 

新たな舞台が幕を開けようとしていた。




これにて日韓戦争は終わりとなります。
続編は別の小説として現在公開してます。

そちらもよろしくお願いします。
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