日韓戦争 対馬沖海戦   作:ヤマト2015

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第一艦隊、日本海へ


第三話

青森沖 第一艦隊旗艦 大和 CIC

 

首相官邸にて海上警備行動を承認して数時間後の早朝、演習後の補給を行っていた第一艦隊の旗艦大和は横須賀からの一報を受信した。

 

杉田「韓国が対馬を占領!?…」

 

秋山「信じられませんね…」

 

東郷「………………」

 

杉田と秋山は驚いた顔つきとなり、東郷も顔こそ冷静さを演じていたが内心では彼等二人と同様であった。

 

東郷「司令部はなんと行って来ている?」

 

オペレーター「はっ!演習を切り上げ急ぎ日本海へ向かうようにとの事です!」

 

東郷からの質問にオペレーターが一緒に送られてきた命令を読み上げた。

 

東郷「秋山、補給は後どれくらいで終わりそうだ?」

 

秋山「はっ!補給はあと一時間後に終了予定です!」

 

東郷「燃料補給が終了次第日本海へ向かう。その間に航路を設定しておいてくれ。」

 

秋山「了解しました!」

 

そこまで言うと東郷はマイクを取り、艦隊全艦へ繋げた。

 

東郷『旗艦大和より第一艦隊全艦へ!司令部より本艦隊へ命令が下った。これより第一艦隊は、補給が終了次第日本海へ向かう!任務は今現在のところ《対馬付近の調査》となっているが近日中に防衛出動となる可能性が高い!各員!心して己の任務を全うすることを期待する!』

 

それから一時間後、補給を終えた第一艦隊は 一斉に転舵し、日本海へ向かうルートへと入った。

 

東郷「やっぱり津軽海峡を通って行く最短ルートになるか…」

 

CICにて策定された航路図を見た東郷はそう呟いた。

 

秋山「はい、明石海峡は狭いうえに対馬に近すぎますから、通ってる所を攻撃されたらひとたまりもありません…防諜の面から見ても余り良くはありませんし…かと言って九州を回るルートは時間がかかり過ぎます。」

 

東郷「だろうな…大湊に連絡して津軽海峡の警備を行って貰うように打診してくれ。通ってるところを潜水艦に付きまとわれたら叶わん。」

 

秋山「はっ!既に連絡して向こうからも了解との返信が来ております!」

 

東郷「流石だ首席幕僚!」

 

第一艦隊からの打診を受けた大湊方面基地は直ぐに対潜哨戒機と基地所属の護衛艦を出撃させ、哨戒に当たらせた。

結果、第一艦隊は津軽海峡を何事もなく通過し、日本海へ入ることとなった。

 

 

 

首相官邸

 

第一艦隊が津軽海峡を通過した頃…

 

外務大臣「総理、やはり韓国大使館は本国からの情報待ちのためノーコメントと答えるばかりで宛になりません。」

 

総理「やはりか…」

 

受話器を置きながら報告した外務大臣に総理は半ば予感しつつもその返答だったことに落胆した。

危機管理センターに来て直ぐの頃から韓国大使館に連絡を入れていたものの返答はノーコメントの繰り返しであった。

 

官房長官「総理、マスコミもネットも感づきはじめてます。記者会見を開くべきかと…」

 

官房長官がそこまで言った時秘書官が部屋に飛び込んで来た。

 

秘書官「総理!韓国政府が!…記者会見を開くと通告してきました!」

 

総理「なに!?」

 

直ぐに部屋に設置されているモニターの画面がTVに切り替わった。

セットされた壇上に韓国の大統領が立ち、集められた記者達の前で演説を始めた。

 

 

韓国大統領府 青瓦台

 

大統領「本日ただいまをもって、我が大韓民国は長年日本によって奪われていた対馬を奪還したことを、ここに宣言します!対馬は古来より我が国の領土でありましたが壬辰倭乱(豊臣の朝鮮出兵)の最に日本に奪われて以来、日本による不当な搾取と圧政を受け続けてきました!それが本日をもって我が軍の精鋭達により解放されたのであります!」

 

集まった各国の記者達がザワザワと騒がしくなった。

しばらくして記者達が静になったところで韓国大統領は演説を続けた。

 

大統領「今回の奪還作戦に際して対馬の民間人に少なからぬ犠牲が出ました…しかしながらそれらの責任は全て民間人を盾にすると言う外道な作戦を行った日本側にあります!!また、漁船に扮した工作船が卑劣にも我が国の海軍艦艇を攻撃しようと接近しましたが、勇猛なる我が海軍将兵達はこれを見事に撃ち破ったのであります!」

 

韓国大統領の演説が段々と感情を伴ったものへと変化して行くのを記者達は感じていたがそれを表に出す事はなく彼等は自らの仕事をこなしていく。

 

大統領「世界各国はこのような非道を行った日本を断じて許すべきではありません!断固とした制裁を行うべきであります!!我が大韓民国政府はこのような日本の非道な行いに抗議すると共に、日本対して以下の要求を行うものであります!」

 

そこまで言った韓国大統領は呼吸を整えて日本に対する要求を口にした。

その内容は以下のものであった。

 

 

1.数世紀に渡り大韓民国へ行った非人道的な行いへの謝罪およびこれ等行為を主導した人物、またはその親族の即時引き渡し。

 

2.大韓民国への金銭的賠償として日本の国家予算と同額の金額を今後、一定期間支払うこと。なお、支払い期間は大韓民国政府がこれの一切を決定する。

 

3.対馬を侵略した事への謝罪、および賠償(上記の賠償とは別個)

 

4.対馬の領有権は我が大韓民国政府に有ることを認め、速やかなる不法入居者の退去および返還業務を開始すること。

 

以上の要求が満たされない場合は遺憾ながら更なる制裁を行う事を排除しない。日本政府の懸命な判断に期待したい。

最後にそう言い残し韓国大統領は記者会見を終了したのだった。

 

 

総理官邸

 

「ふざけるんじゃねぇェェェェ!!!!!」

 

 

そう叫びながら机を叩いたのは財務大臣であった。

 

財務大臣「彼奴らどこまで日本から奪い取れば気が済むんだ!!賠償として国家予算と同額を払え?事実上向こうの財務まで面倒見ろってか!ええっ!!!国交正常化したときに賠償払っただろうが!!最早対等な国相手にすることじゃねぇ!ガキのカツアゲじゃねぇか!!いい加減にしやがれぃぃぃ!!!!」

 

総理「落ち着きなさい!!」

 

財務大臣「!?………失礼しました………」

 

怒りのあまり我を忘れた財務大臣だったが総理の一喝でなんとか冷静さを取り戻した。

 

総理「財務大臣、気持ちは分かりますが怒鳴ったところで状況が良くなる訳ではないんですから…それこそ相手の思うツボです。」

 

総理は落ち着きを演じるために自然と敬語で話している自分に気づいていた。

冷静さを装ってはいるが内心は怒りの気持ちが彼の頭の大部分を占めていたからだ。

それでも自らの責務を思いだし顔に出すことを堪えていた。

 

官房長官「総理、防衛出動の閣議ですが、どう頑張ってもあと2日はかかります。」

 

官房長官がもどかしい顔をしながら総理に報告した。

自衛隊を改正し、国防軍となった今でも防衛出動の手続きは従来のままであったためひどく時間がかかってしまうのだ。

改正しようという動きはあったものの野党の反発などもあり手がつけられないでいたのだ。

そのツケが回ってきてい状況であった。

 

総理「実際に事が起こって初めてその問題点に気づくのは日本人の悪癖かもな…」

 

総理は無意識にそんな事を呟いていた。

この件が片付いたら防衛出動関連の法案の改正を出さないとな…と何処か他人事の様なことが一瞬頭をよぎったご直ぐに現実へと戻って指示を出す。

 

総理「防衛大臣、その間に対馬奪還作戦の立案を進めるように指示を出しておいてくれ。外務大臣は防衛出動までの時間をなんとしても稼いでくれ。手段は問わなくても良い。なんとしても2日間、韓国にこの事を悟られないようにしてくれ!」

 

防衛・外務大臣「「了解しました!」」

 

二人の返事と同時に部屋にいた者達が一斉に立ち上がり各々の仕事へと取り掛かったのだった。

 

長い2日間になりそうだな……

そう思った総理は禁煙していた事も忘れ、喫煙所に移り、煙草に火をいれたのだった。

 

続く




財務大臣のイメージCVは若○氏をイメージしてます。
昔とあるゲームで総理役をやっていたのが印象的でした…
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