魔導師が勇者召喚に巻き込まれたそうです。   作:無双レイヴェルト

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『永久の絆』の歓迎会

ギルドマスター室から酒場兼ギルドカウンターに戻り、ルナマリアが近くにいたウェイトレスに飲み物などを注文する。

 

 

「すみませーん、バナナジュース2つとバナナミルティーユに苺のショートケーキをお願いしまーす」

 

 

「畏まりました~」

 

 

 

空いている席を見つけてミラさんが戻って来るのを待っていると、身丈2mありそうな強面のオッサンが俺達に近付いて来た。

 

 

 

 

 

「おう、坊主。隣にいる別嬪さんと二人で此処に何の用だ?」

 

 

 

「この別嬪さんに道案内してもらって此処に登録しに来た新参者さ。そして今、受付のミラさんを待っているところ」

 

 

 

オッサンにそう告げると、隣で狼狽する気配がしたがスルーしておく。

 

 

 

「ガッハッハッ!! なるほどねぇ! 新規登録者は大歓迎だぜ!!これからよろしく頼むぜ、坊主!!」

 

 

オッサンは暫く俺たちを眺めた後、大声で笑って右手を差し出してきた。

 

 

このオッサンはギルドで出逢うオッサンの良い人パターンの人か。

 

 

まぁこのギルドの雰囲気的にナンパなんかする軟派な奴等は居なさそうだしな。

 

 

 

「まぁ、よろしく頼みます先輩」

 

 

「おう! それとオレの名は、ガルーダ=ラカンだ。困った事があったら言ってくれ、その時は協力するぜ!!大体はギルドに居るからな!!じゃあまたな、二人共。グハハハハハ!!」

 

 

握手すると、オッサンもといガルーダさんは俺達に一言言って仲間がいるテーブルへと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

「全くガルーダさんったら、コウジくんのこと試すようなこと言って」

 

 

「……それは仕方がないだろ、所属しているギルドに知らない奴が居たら試したくなるだろう。ところで、あの人結構強そうだったな」

 

 

「そりゃそうよ、ガルーダさんはSSランクでギルドの中にいる猛者の内の一人だもの。異世界から来たばかりの新参者でAランクのコウジくんがそう感じても可笑しくないわ」

 

 

テーブルに戻って行くガルーダさんを見つつルナマリアと感想を述べていたら、第三者の声が後ろから聞こえ振り向くと……

 

 

そこには俺の方を指差しているギルマスのフィリスさんとさっきルナマリアが注文した品を持ったミラさんが立っていた。

 

 

 

 

ん?俺、今頃になって異世界に来た疲れが出ちゃったのかな……

 

 

今フィリスさん、俺のランクをAランクって言わなかったか?

 

 

 

 

「いきなり、Aランク…だと…!?」

 

 

「マジかよ!?何者だよ、あいつ!!」

 

「マスターが異世界から来たって言ったから異世界人じゃねの?」

 

 

「スゲェな、坊主。やっぱり、俺の目に狂いはなかったぜ!!ガッハッハッ!!」

 

 

フィリスさんの話を聞いたガルーダさん含むオッサン達が騒ぎ始めたが

 

 

「皆、静かにして下さい」

 

 

『…………』

 

 

フィリスさんの鶴一言でギルド全体が静かになった。

 

 

一言で静かにさせるってフィリスさんのリーダーシップ感半端ねぇな。

 

 

 

「本来ならば新規登録者はFランクからなんだけど、コウジくんの場合は特別。

 

一億まで測れる魔力測定用の水晶を溶かす程の魔力量、特殊属性を持っている事が分かったのでギルドマスターとしての判断で、コウジくんをBランクからにしました」

 

 

 

 

『おおおっ!!!測定用の水晶を溶かしたのか!?』

 

『スゲェーーーーーー!!!!』

 

『期待の新人が入って来ただし歓迎会するぞー野郎共!!』

 

『おー!!』

 

 

フィリスさんの説明を聞いたギルドの全員は、テンション上げて歓迎会の準備を始めた。

 

 

「あっそう言えば、まだコウジくんにギルドカードを渡してなかったよね?

はい、これが貴方たちのギルドカードよ。

それに魔力を流せば自分専用のカードになります。あと、依頼の報酬などを銀行に預けたり出したり出来るから失くさないでね。再発行するのに時間とお金が掛かるから」

 

 

次にフィリスさんが今気が付いた感じでポケットからギルドカードを取り出し、注意事項を言いながら俺達に渡してきた。

 

 

成る程、つまりこれが身分証とクレジットカードの代わりってことか。

 

 

「全く…フィーちゃんはたまに抜けてるのよね~。まぁそんな事より登録用紙に書いてあったけどさ、こっくんは16歳だよねぇ?これからどうするの?」

 

 

「取り敢えず一通り魔法を使えるようになるまで修行ですね。それからギルドの仕事やこの世界の歴史などの勉強もしたいです」

 

 

「歴史などの勉強か~・・・・。だったら、こっくん。ルナちゃんが通っている学園に通ってみたら?」

 

「えっ、俺いま一文無しなんで学園なんか通えませんよ?ミラさん」

 

 

「お金の心配は学園の特例制度を使えば大丈夫だよ~。それにこの国はどんな種族だろうとも18歳まで義務教育だから誰しもが学園には必ず行くだよ~。だからこっくんの学園への転入手続きはミラさんが手配をしておくね?」

 

 

「ありがとうございます」

 

 

学園に編入する手配をしてくれるミラさんにお礼を言う。

 

 

やっぱり異世界でも学校は行かなきゃダメか。

 

 

でも、まぁ義務教育なら悠斗も学園に来るだろうし、暇にはならないだろう。

 

 

と言う訳で次に出会うまで元気に居ろよ、悠斗?

 

 

「おーい、歓迎会始めるぞー。全員、集まれー」

 

 

取りあえず、今は開いてくれた歓迎会を楽しみますか!

 

 

 

 

 

〈永久の絆〉による俺の歓迎会は夜中の一時まで続き、ギルマスのフィリスさんの号令で御開きになった。

 

 

御開きになるまでの間、いろんな個人情報が手元に集まった。

 

 

 

最初は酔っ払ったガルーダさんに絡まれ、武勇伝を軽く訊かされた。

 

 

 

昔、大怪我を負うまで帝をしていた。とか

 

 

一人で数十頭のSSランク級の魔物に戦い挑んだ。とか

 

 

今のエドラス王とは学生時代の同級生で、気に入らないと云う理由で喧嘩を吹っ掛けた。とか

 

 

結果は惨敗だった。とか

 

 

その場できちんと謝罪し、受け入れられ和解した。とか

 

と云う内容だった。

 

 

 

 

 

次は笑い上戸状態のミラさんに絡まれ、自慢話を聞かされた。

 

 

 

私とフィーちゃんは幼馴染みで超が付く程仲が良い大親友なんだ~♪とか

 

 

学生時代ね~創立史上最高の成績を叩き出して学年首席で卒業したんだ~♪とか

 

 

受け付け嬢をやっているけど、本職はSランクの魔導師なんだよ?とか

 

 

私は老若男女関係なく気に入った人には渾名を付けるの。とか

 

 

と云う話の内容。

 

 

 

 

最後は泣き上戸状態のフィリスさんに捕まり、強制的に愚痴を聞かされた。

 

 

 

旦那が依頼に行ったまま帰って来ないから毎日寂しい。とか

 

 

依頼は口実で知らない女と浮気しているんじゃ……。とか

 

 

ギルドの書類仕事が忙しく、最近子供の世話が出来ていない。とか

 

 

本当は俺のランクを全帝と同じZランクにしようと思ってた。とか

 

 

と云う愚痴の内容だった。

 

 

 

後、歓迎会中にルナマリアに「泊まる場所がない」と告げたら、皆さんの御好意でギルドが管理している寮の一部屋を無期限借りれることになった。

 

 

 

この件については感謝仕切れない。

 

 

 

 

 

 

 

 

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