Ciao!~大空の少年と憤怒の青年と黄のアルコバレーノの物語~ 作:cibetkato
そして何事もなくあっという間に放課後。ツナは残りの守護者に対して思いを馳せる。
「・・・大空が俺で嵐が獄寺君、雨が山本、雲が雲雀さんで晴が了平さん・・・残りは」
「雷と霧ですね」
獄寺がツナの言葉を引き継いで口にする。
「雷は・・・たぶんランボだと思う。アイツの技は雷に関するものだったし」
「アホ牛ですか!?・・・でも、アイツはまだ5歳ですよ?」
「そうなんだよね・・・リング争奪戦は個人戦。ランボじゃまだ無理だ。・・・でも、10年バズーカで何とかなるかもしれないね。5分でノせる相手ではないと思うけど・・・連発するとか」
「10年バズーカ?」
山本が首を傾げる。
「あ、山本は知らなかったっけ。・・・ランボの所属しているボヴィーノファミリーに代々伝わるアイテムなんだけど、10年後の自分と入れ替わることができるんだよ」
「へ~、面白そうなのな!」
「ふふっ・・・今度、皆の10年後見てみたいよねぇ」
クスクスと笑うツナに、獄寺も山本も同じことを同時に思った。
(ツナ(10代目)の10年後が1番見たい・・・!)
「ん?・・・どうして、俺の10年後が1番見たいの?」
「へあ!?」
「な、なんでっ・・・」
心の中で思ったことなのにと2人が仰天すると、ツナはハッとした後、困ったように笑った。
「ごめん、スゴイ強い思いだったから癖で読んじゃった。・・・本当にごめんね?」
「・・・あ、読心術っすか・・・10代目もお使いになれたんですね」
「あぁ、小僧の使ってるアレか。・・・へぇ、やっぱ、ツナってスゲーのな」
「あ、普段から使ってるわけじゃないからね?今のはちょっと、強すぎる思いだったから」
ツナの言葉に、獄寺と山本は互いに視線を交わらせ、眉を顰める。
(こいつ・・・やっぱ10代目のこと!)
「・・・いえ、気にしないでください。わざとじゃないんですから!」
(ふーん、獄寺もツナが気になってるってわけか、ライバルってやつだな)
「そうそう」
ニカリ、と笑って見せる2人に、ツナはホッとした様子で笑みをうかべる。
「・・・ありがと///」
((か、可愛いッ!!!))
ダダ漏れになっている心の声に気付いているだろうか。ツナは頬を赤らめて2人を睨んだ。
「俺、男だからね!可愛いって褒め言葉になんないよ!!心の中で力説しないで!!思わず読んじゃったじゃないか!」
「はッ!・・・す、すみません、すみません、すみません!!!」
「・・・ははっ、悪りぃ、ツナ」
土下座しそうな勢いの獄寺と、軽い調子で謝る山本。
どこまでも対極的な2人だが、いずれこの2人が己の両側を固める守護者となることを、超直感が知らせている。
「・・・もう。しょうがないんだから」
そんな2人に対して本気で怒る気にはなれず、ツナはいつの間にか笑みをうかべていた。
「・・・しかし、霧の奴は一体誰なんだろうなぁ」
唐突に話を戻した山本に、獄寺もツナも確かに、と呟く。
「父さんが配ったみたいだし、訊いてみるつもり。・・・まぁ隠そうとしたら、しょうがないから読心術使って読むよ。・・・だって自分の守護者を知らないなんて、お笑い草でしょ?」
「そうっすね・・・いくらお父様と言えど、10代目に隠し事はいけません!」
「だよな!やっぱ、大切なことはちゃんと知らせてもらわないといけないのな!!」
「じゃあ、2人にも関わりのあることだし、このまま家に来る?」
ツナが言えば、獄寺も山本も競うかのように即答した。
「あ、じゃあ、お邪魔させて頂きます!」
「そうだな、俺も気になるし。邪魔するぜ、ツナ」
***
そのまま獄寺達を引き連れて自宅に帰って来たツナは、ドアを開けた瞬間に腹に衝撃を受けて、一瞬呻いた。
「っう・・・」
「ツナーッ!!!お帰り!あのねー、ランボさんねー、お手伝いしてたんだぞ!」
「ランボ・・・いきなりはダメだって。・・・てて」
腹をさすりながらランボを引きはがすと、上から呆れた声が聞こえて来る。
「ったく、炎や氷に頼り過ぎて、肉体を鍛えねぇからそうなんだぞ」
「リボーン・・・そんなこと言ったって筋肉付かない体質なんだし、しょうがないだろ?」
「このアホ牛!!」
「むぎゃー!!!ツナー!獄寺が、いじめるーーー!!!」
「はは・・・獄寺君、放してあげて。うるさいから」
「あ、はい!10代目!!」
突如賑やかになった玄関に、奈々や家光、そしてバジルが顔を出す。
「あらあら、ツッ君。そんな所で話し込んでないで、早くあがっていらっしゃい」
奈々が言えば、ツナは素直に頷く。
「うん。ただいま、母さん」
「お邪魔いたします!お母様!!」
「こんちは!お邪魔します!」
「はい、いらっしゃい、獄寺君、山本君」
ニッコリと笑う奈々に、獄寺も山本もホッとした様子で家にあがりこむ。
「父さん、バジル君・・・ちょっと話があるんだけど?」
ツナがそう言うと、家光とバジルは顔を見合わせ、それからこくりと頷いた。