Ciao!~大空の少年と憤怒の青年と黄のアルコバレーノの物語~   作:cibetkato

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リング争奪戦 7

 ツナの部屋に集まった面々は、ツナが口を開くのを待った。そして、家光に視線を向けたツナは深い溜息をつく。

 

「・・・父さん・・・雷の守護者はランボだね?」

 

「・・・ああ」

 

 現在、ツナの腕に抱かれているランボは大人しく飴をなめている。その頭に軽くのっかっている雷のハーフボンゴレリングを、ツナは視界に入れてしまったのだ。

 

「まったく。こんな子どもがまともに戦えるとでも思ってるの?いくら10年バズーカがあるっていっても、たった5分じゃ保たないだろうに」

 

「まあ、そうなんだが。才能にかけてみたんだよ。その子が期せずして持ち合わせてしまった、稀有な才能にね」

 

「雷は“激しい一撃を秘めた雷電”・・・雷電となるだけでなく、ファミリーへのダメージを一手に引き受け、消し去る避雷針となること。・・・ランボには少し荷が重い気もするけど・・・いざという時にはちゃんと動いてくれる奴だからなぁ」

 

 10年バズーカで呼び出すランボはいつだって頼りなさげだが、骸との戦いの時もちゃんとハルを守ってくれていたことを思い出して、ツナはそのもじゃもじゃの頭を撫でてやる。

 

「・・・なぁ、ランボ」

 

「んー、なにー?ツナ」

 

「・・・いや・・・危なくなったら、ちゃんと助けてやるからな」

 

 ふ、と笑ったツナに、ランボもつられるように、ニカ、と笑う。

 

「ランボさんもー!ランボさんも、ツナが危なくなったら助けてやるんだもんねー!」

 

「はは・・・そうか、ありがと」

 

「へへ~」

 

 互いに笑みを向け合うツナとランボに、獄寺と山本はムッとした様子を見せる。

 

 小さい子どもの特権とはいえ、ひざ抱っこで頭を撫でられ、笑みを向けられるなんて、贅沢すぎるというものだ。

 

「おめーら。・・・心の狭いやつは嫌われるぞ」

 

 ボソ、とリボーンが背後から声をかける。

 

「!?・・・り、リボーンさん・・・いや、あの・・・はい」

 

「小僧、驚かせるなよ・・・びっくりしたなぁ。・・・でもまぁ、忠告は素直に聞いとくのな」

 

「ん?何の話?」

 

 ツナがフッと視線をあげて見つめて来るので、獄寺と山本は同時に首を横に振った。

 

「なんでもありません!」

 

「なんでもねーぜ?」

 

「??・・・そう?・・・なら、良いんだけど」

 

 不思議そうに首を傾げるツナを見て、家光はツナ(主に貞操?)がとっても心配になってしまう。

 

「リボーン・・・頼むから、情操教育もしといてくれ」

 

 こそ、と告げて来る家光を胡乱気に見上げ、リボーンは溜息をついた。

 

「・・・ツナは、読心術も心得てるし、不埒な真似しようとしても出来ねェぞ」

 

「おい、リボーン・・・実感こもってるぞ」

 

「・・・無防備に色気振りまく、ツナが悪い」

 

「おいぃぃぃッ!!?」

 

 唐突にリボーンの胸ぐらを掴み、ガックンガックンと揺らす家光にツナが目を丸くした。

 

「父さん?どうしたの?リボーンが何かした?・・・というか、そんなに振ったらいくらリボーンでも目ぇ回すから」

 

 なんとか家光を落ち着けたツナは、本題に入ることにする。

 

「単刀直入に聞くけど、こっちの霧の守護者は誰?」

 

「ほ、本当に単刀直入だなぁ」

 

「自分の守護者も知らないのかって、XANXUSに言われるのも嫌だし」

 

「・・・なるほど」

 

 もっともな意見なために、一蹴し難い。

 

「で?・・・誰に渡したの?」

 

「少し前・・・復讐者(ヴィンディチェ)から脱走を試みた奴がいた。・・・半分は成功、半分は失敗。なぜなら仲間は逃がせたが、自分は捕まってしまったから」

 

 唐突に話し始めた家光に全員が首を傾げる。が、リボーンとツナは同時にハッとする。

 

「復讐者(ヴィンディチェ)・・・まさか」

 

「・・・そのまさかだな」

 

 ツナの呟きに応えたリボーンは、家光に話の続きを促す。

 

「・・・そこで、ボンゴレの力で逃げた仲間の保護をすることを前提に、捕らわれの身である“彼”に守護者になって貰うことにした。・・・“彼”は捕らわれていても“契約者”がいればある程度力を使うことができるからな」

 

「・・・霧の守護者か・・・奴にうってつけの役目ではあるが」

 

 眉を顰めるリボーンに、家光はフ、と笑う。

 

「大丈夫。・・・“彼”は大きな助けとなってくれる」

 

「霧は“実態のつかめぬ幻影”、無いものを在るものとし、在るものを無いものとすることで敵を惑わし、ファミリーの実態をつかませないまやかしの幻影となることが役目。・・・そういう意味では、確かに霧の守護者は“六道骸”以外にはありえないね」

 

「「六道骸!?」」

 

 獄寺と山本の声が揃う。

 

「10代目!奴はいけませんッ!!」

 

「・・・ツナ、イイのか?アイツは、お前を狙ってるんだろ?」

 

 2人の心配もわかるし、家光の先見の明も否定し難い。ツナは曖昧な笑みをうかべた。

 

「・・・復讐者(ヴィンディチェ)にいる以上、強い力は使えない・・・だから大丈夫だよ」

 

「じゅ、10代目・・・」

 

「ツナ・・・」

 

 容認する発言に獄寺と山本は困ったような表情をうかべるが、強く反対することもできず、黙り込んでしまう。

 

「・・・骸が万が一、骸が怪しい行動をとるようなら・・・俺が制裁を加える。それでイイ?」

 

 困ったように笑うツナに、獄寺と山本は渋々頷き、そして、リボーンに視線を向ける。

 

「・・・家光も考え無しに骸を選んだわけじゃねーだろ。・・・ツナ、奴は他の守護者とは違い、元々敵だ。だから、あまり奴に隙を見せんじゃねぇぞ」

 

「うん・・・わかってる」

 

 真面目な話もそこまで。下の階から奈々がお茶の準備ができたと呼ぶので、ツナ達はリビングへと降りて行ったのだった。

 

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