Ciao!~大空の少年と憤怒の青年と黄のアルコバレーノの物語~   作:cibetkato

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リング争奪戦 12

「・・・じゅ、十代目」

 

「行こう、みんな。・・・ランボを病院に連れていかなきゃ」

 

 ツナは獄寺の問うような視線から顔を背けると、ランボを抱きかかえて家光に視線を向ける。

 

「・・・そうだな。とにかく雷の守護者を病院に。話はそれからだ。・・・良いな?ツナ」

 

「・・・わかったよ」

 

 素直に頷いた息子に家光は秘かに胸を撫で下ろし、皆を引き連れて病院へと向かった。

 

 病院への道すがら、ツナは獄寺から携帯を借りて奈々に連絡を入れる。

 

「・・・あ、もしもし、母さん?大変なんだよ!ランボが感電しちゃって」

 

 電話先で、奈々が慌てる声がする。

 

「うん。着いたらちゃんと説明するよ」

 

 困ったように笑い、ツナは電話を切る。

 

「ツナ・・・」

 

「母さんには詳しく説明しない方が良いんだろ?・・・父さんも俺の説明に合わせてね」

 

「・・・ああ」

 

 家光は頷き、ツナから視線を逸らした。

 

 

 

 ――中山外科病院

 

 

「母さん、ごめんね・・・ランボを頼むよ」

 

 ランボを病室のベッドに寝かせた後、ツナは奈々に頭を下げた。

 

「貴方達・・・一体、何をしているの?」

 

 訝しげに問う奈々に、ツナは首を振る。

 

「詳しくは言えない。でも・・・遊びじゃないんだ。大切なものを守るために戦ってる」

 

 ツナの言葉に口をつぐみ、奈々は家光に視線を向ける。

 

「すまん奈々。黙ってツナの力になってやってくれ」

 

「・・・わかったわ。ただし、全部終わったらちゃんと説明して貰いますからね!」

 

 キッと奈々に睨み据えられて、家光は苦笑し、そして頷いた。

 

「・・・ああ」

 

 

 

 ***

 

 

 

 そして、第3戦目は嵐のリング戦。

 

 時間ギリギリでやって来た獄寺。校舎の3階全てがバトルフィールドになり、加えてフィールドのあらゆる場所にハリケーンタービンが設置される。

 

「ハリケーンタービン?」

 

「4つの吹き出し口から、ランダムに強風が吹きだします」

 

 チェルベッロの説明にバジルが感嘆する。

 

「まさに嵐のリング戦に相応しいフィールド、ということですね。」

 

「それから、今回は時間制限を設けさせていただきました。試合開始から15分後にどちらかが嵐のリングを所持できない場合は、ハリケーンタービンに備え付けられている時限爆弾が爆発し、このフィールドをすべて破壊します」

 

「・・・っ!」

 

 息を呑むツナ達に、更にチェルベッロ達は言葉を紡ぐ。

 

「そして、勝負が妨害されないよう赤外線の感知式レーザーを設置しました」

 

「ランボの時のような真似はするな、ということか」

 

 はぁ、と息をついたツナにもの言いたげな視線が向けられる。

 

「?」

 

 その方向へ視線を向けると、何か言いたげな様子のスクアーロがいた。

 

「その様子だと、何も教えてもらってないみたいだね」

 

 クス、と笑ったツナにスクアーロは顔を顰めた。

 

「テメェ」

 

「あ、そうだ。今までちゃーんと俺の言いつけを守ってたえらーいスクアーロに、ちょっとだけヒントをあげよう♪」

 

「っ!?」

 

 楽しげに言われた言葉にスクアーロは眼を丸くし、他のヴァリアーの面子がそのスクアーロを振り返る。

 

「どういうこと?スクアーロ」

 

 マーモンが口をへの字に曲げる。

 

「少しだけ・・・奴とボスとの関係を聞いた」

 

「ズルイぞ!スクアーロ!!」

 

 XANXUSに心酔しているレヴィが突っかかると、スクアーロが眉を寄せる。

 

「るっせぇぞ、レヴィ!・・・で、ヒントってなんだぁ?」

 

「ん?・・・そうだねぇ、俺とXANXUSの出会いの話だよ」

 

「!?」

 

 ざわめいたヴァリアー側に、ツナはニッコリと笑った。

 

「俺は5歳。XANXUSは15歳。ボンゴレ主催のパーティーで俺達は会った。退屈なパーティーに飽き飽きしてた俺は、同じように壁の華状態だったXANXUSをナンパしたんだよねぇ」

 

「なっ・・・」

 

(((((XANXUSをナンパ・・・!!!)))))

 

 ヴァリアー達だけでなく、リボーン達までもが絶句する。

 

「はい!ヒントはここまで♪・・・じゃあ、始めようか?嵐のリング戦を」

 

 ツナはチラリとチェルベッロに視線を向ける。

 

「・・・では、嵐のリング戦を開始します」

 

 ためらった様子を見せるチェルベッロ達に、ツナは眉根を寄せて呟いた。

 

「チェルベッロ、お前達が何を企んでいるか知らないけど、これ以上俺の大切なものを利用しようとするなら・・・潰すよ?」

 

「「っ!」」

 

 放たれた殺気にゾッと背筋を凍らせるチェルベッロ達に背を向け、ツナはリボーン達にニコリと笑みを向けた。

 

「さ、俺達は観戦エリアに行こう。・・・獄寺君、絶対に無茶だけはダメだよ?」

 

「はい、10代目」

 

 頷く獄寺に、ツナは真剣な視線を向ける。

 

「約束だからね?破ったらダメだよ?」

 

「・・・はい」

 

 苦笑をうかべて、獄寺は頷く。

 

 自分の覚悟などツナにはお見通しなのだろうと理解する。だからこその言葉に苦笑をうかべるしかなかったのだ。

 

 そして・・・。

 

 獄寺の家庭教師をしていたシャマルが加わり、門外顧問である家光やバジルも見つめる中、嵐の守護者戦は始まった。

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