Ciao!~大空の少年と憤怒の青年と黄のアルコバレーノの物語~   作:cibetkato

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ツッくんが行く! 4

「それで、XANXUSはどっちで寝泊まりする?俺の家?それともヴァリアーの幹部達と一緒に日本支部?」

 

「ツナに従えと家光には言われている。だからツナが決めろ」

 

 そう答えたXANXUSにツナは目をキラキラさせた。

 

「じゃあ俺の家!絶っっ対、俺の家!!!」

 

「ああ、わかった。・・・次期10代目に従う」

 

 絶対にそう言うだろうとわかっていたのだろう。特に驚きもせずXANXUSは頷いた。

 

「やったぁ~ッ!!」

 

 喜ぶツナの脇で獄寺と山本がどんよりとした空気をまとわせて肩を落とす。

 

「シシシ・・・ボスもなんだか嬉しそー」

 

「ホントに・・・沢田のどこが良くて」

 

 ブツブツと呟く紋太の脇で姫子が笑う。

 

「シシ、私はわかったもんねー」

 

「嘘言うんじゃないよ、ベル」

 

「今は姫だもーん。も・ん・た!」

 

「紋太って呼ぶな」

 

 ど突き合う2人を視界に入れたツナがコトリと首を傾げ、XANXUSに訊ねる。

 

「ベルとマーモンって仲良いの?」

 

「相性は悪くねェな・・・だから一緒の任務につけることが多い」

 

「ふ~ん・・・じゃあ、学校でも大丈夫かな」

 

「ツナに迷惑はかけるなと言い聞かせてある。・・・それに潜入任務も多くこなしてるから心配はいらねぇ」

 

「そっかぁ。・・・XANXUSが言うなら間違いないね」

 

 にこにこと笑うツナにXANXUSは苦笑をうかべた。

 

「・・・リング戦の時とは態度が随分違うな。前からこんなに人懐っこかったか?」

 

「そう?・・・態度が違うのはXANXUSも同じだろ?」

 

「それはそうだろう。俺はツナを10代目にさせるために悪役に徹するつもりだったんだからな」

 

「ずっと聞きたいと思ってたんだけど・・・なんでそう思ったの?」

 

 今更な質問にXANXUSが固まった。

 

「XANXUS?」

 

 首を傾げるツナ。その脇で獄寺と山本が秘かにガッツポーズを決める。

 

 自分のこととなると途端に鈍くなるツナが、自分達やXANXUSの想いに全く気付いていないというのは、守護者達の間では周知の事実であった。

 

「あーあ、ボス固まっちゃったよ。・・・シシシ、綱吉っておもしれー」

 

 一部始終を見ていた姫子がケタケタと笑い、紋太が呆れたように溜息をついた。

 

「はぁ。まったく・・・鈍感にも程があるね」

 

「そこが良いんじゃん?・・・シシッ」

 

 心底愉快そうな姫子に紋太は目を丸くした。

 

「ベル、沢田を気に入ったわけ?・・・珍しいこともあるものだね」

 

「ん~?気に入ったかって訊かれれば、気に入ったって答えるよ。だってボスより強いじゃん綱吉って」

 

 強い奴は好きだとのたまう姫子だが、姫子が滅多に他人を認めないことを知っている紋太は驚きを隠せなかった。

 

「リング争奪戦後ろくに接点も無かったのに・・・何がどうなってるのさ」

 

「シシシ・・・接点ならあるじゃん」

 

「いつだい?僕の知らない間に」

 

「今だよ。い・ま。・・・今日1日見ててすっげーおもしろいヤツって気づいて、認めてやっても良いかなーって思ったわけ」

 

 どれが決め手になったかはわからないが、紋太自身、今日一日ツナを見ていて飽きないと思ったのは確かだった。

 

「まぁ、おもしろいというのは認めるけどね」

 

 渋々ながらも認めた紋太に姫子はにんまりと笑った。

 

「シシシ・・・でしょー?きっと家に帰ったらもっと面白いよ。しばらくボスと綱吉を観察してよーっと♪」

 

 怒られるんじゃないかと思った紋太だが、好奇心には勝てず、このまま日本支部には戻らずにツナとXANXUSを見ていようと決めたのだった。

 

 

 

 ***

 

 

 

「あらあらあら・・・今日はお友達たくさん連れて来たのねぇ」

 

 家に着き、玄関にずらりと並んだ面子を見て奈々がホワホワと笑う。

 

「ねぇ、母さん、今日からXANXUSを家で預かることになったからよろしくね!」

 

 グイッと腕を引き寄せ奈々にXANXUSを紹介する。

 

 さすがにいきなりそんなことを言って大丈夫かと危惧したのは奈々のことをよく知らない面々。

 

 守護者であり、しょっちゅう家に入り浸っている獄寺と山本は例によって例の如く、あっさりと受け入れられるだろうことを予測していた。

 

「あら?確か貴方はティモッテオさんのところの息子さんよね?ツッ君がちっちゃな頃にすっごく懐いてたのよねぇ。あの時はツッ君の相手をしてくれてありがとう」

 

「いや・・・これから世話になる」

 

「自分の家だと思ってくつろいでね?・・・よろしく、XANXUS君」

 

 ニッコリと笑ってそう言った奈々にXANXUSは苦笑をうかべた。

 

「さすが、家光が嫁として選んだだけはあるな。度量が大きい」

 

「もぅっ、やだわぁ!XANXUS君ったらッ!!」

 

 照れながらバシィッとXANXUSの腕を叩いた奈々を見て、紋太と姫子がサァ~っと青褪める。

 

(あの女、殺される!?)

 

(門外顧問の妻を殺すって、ちょっとまずいんじゃない!?)

 

「照れなくても良い、家光の奴にしょっちゅう惚気られているから慣れている」

 

「惚気って・・・あの人ったら」

 

 怒るどころかニヤリと笑って奈々をからかいだしたXANXUSに、2人は拍子抜けする。

 

「あ、あれ?」

 

「・・・怒らない?」

 

 呆ける2人だが、マジマジと奈々を見ていてふと気付いた。

 

(あ・・・綱吉に似てるかも?つか、綱吉って母親似?)

 

(そういうことか・・・ボスはどうやら沢田の傍にいると情緒が安定するみたいだ)

 

 それぞれに納得した2人が視線を絡ませる。

 

「シシシ・・・わかった?紋太」

 

「紋太って言うな・・・まぁ、ね」

 

「さ、さぁ!獄寺君も山本君も・・・後ろの貴方達もこんなところで話してないで、中にあがってちょうだい!」

 

 奈々の明るい声が響き、そちらに視線を向ければちょいちょいと手招かれる。

 

「はい!お邪魔いたします!!お母様!!」

 

「おじゃましまーす!」

 

 勝手知ったるなんとやら。さっさとあがりこむ獄寺と山本に倣い、紋太と姫子も家の中へとあがった。

 




あともう1話、30分後に予約済みです。
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