Ciao!~大空の少年と憤怒の青年と黄のアルコバレーノの物語~ 作:cibetkato
一方、ツナ達が学校へ向かうのと同時に行動を開始したXANXUSとリボーン。
まず始めに学校周辺の“検索”と“消毒”に取り掛かる。
「ったく。性根の腐った連中だ」
「同じボンゴレ傘下でもピンキリだからな。パワーバランスが穏健派に傾くと困る連中は多くいるんだろうよ」
ぼやくXANXUSに、リボーンが肩を竦める。
「ハッ、過激派の連中の考えなんざお見通しだ。大方、俺を担ぎあげて傀儡にでもするつもりだったんだろ。俺もなめられたもんだ。」
「まぁ、徹底的にツナの情報は伏せていたからな。過激派の連中からしてみれば頼りねェように思えんだろ。だからオメェをトップに据えてぇんだ」
「ツナの情報を伏せてたのは何故だ?・・・他の候補者連中がいなくなった時点でツナが最有力候補ってのは決まってたハズだろ。・・・俺は血が繋がってないんだしな」
「いくら強ぇといってもツナはまだ子どもだ。もう少し大きくなるまでは関わらせたくない・・・それが家光の願いでもあったし、9代目もなるべくならツナには継がせたくないと思ってたんだろ。・・・だからツナを巻き込む覚悟を決めるのに時間がかかっちまったんだ」
「そもそも他の候補者の連中が情けなさすぎんだよ。幼いツナでさえ兇手を追っ払ってたってのに」
それが有り得ない話なのだとリボーンは呻く。
「有り得ねェってどういうことだよ」
「ツナは5歳にも満たない時から兇手に狙われてたと言っていた。いくらなんでもプロのヒットマンがそう易々とやられるものか?」
「ツナは嘘は言ってねェ。・・・だとしたら兇手の方が嘘ってことじゃねェのか?」
XANXUSの言葉にリボーンは一瞬目を見開き、それから視線を地面に落とす。
「ツナの眠れる力を引き出すため・・・か?」
「あいつ等ならやりかねねェな」
「あいつ等?」
首を傾げるリボーンにXANXUSはゆるりと首を振った。
「いや・・・聞かなかったことにしろ。まだその時じゃねェ」
「・・・わかった」
大人しく退いたリボーンに心中で安堵しつつ、XANXUSは視線を鋭くさせた。
「ここからは別れるぞ。・・・遠慮はいらねェ。見つけ次第始末しろ」
「了解した」
そして“狩り”が始まった。
***
驚愕の表情をうかべて倒れる黒いスーツの男達。それを見やりXANXUSは溜息をついた。
「カス共が。どっから湧いてきやがる」
実際相当の数がこの並盛に送り込まれている。
「ツナが何をした。テメェらの都合で消そうとするとは過激派も堕ちたもんだな」
「う゛お゛ぉ゛いッ!ボスぅ!こっちは終わったぜェ!」
スクアーロの大声に、XANXUSの眉間のしわが深くなる。
「・・・るせェ」
ギロリと睨まれたスクアーロは声のトーンを落とす。
「ベルとマーモンからの報告だぁ。例の計画、獄寺と山本にバレたらしい」
「どカス共が、守護者にもバレねェようにと命じたハズだ」
こめかみを押さえるXANXUSだが怒っているわけではないと悟ると、スクアーロは苦笑をうかべた。
「しょうがねぇだろぉ・・・嫌々やってるんだしなぁ」
その気持ちがわかると言わんばかりのスクアーロから視線を外し、XANXUSは鼻を鳴らす。
「フン・・・次に行くぞ、カス鮫」
「う゛お゛ぉ゛いッ!カスって言うなぁああアッ!!」
「るせェッ!カッ消すぞ!!」
叫ぶスクアーロの頭を持っていた銃で殴る。
「何しやがる・・・ッて、う゛お゛ぉ゛いッ!置いてくなァッ!!!」
思わず頭を押さえてしゃがみ込んだ己を置いて行くXANXUSにスクアーロが叫ぶが、その歩みが止まることはない。
以前なら確実に殴られるだけでは済まないハズだが、リング争奪戦を経たXANXUSは明らかに暴力に訴える回数が減っていた。
「はぁ・・・随分と丸くなったもんだぁ・・・」
思わず感慨深げに呟いてしまうスクアーロだった。
そして1人“検索”を続けるXANXUSは、並中前まで来てツ、と教室棟を見上げる。
「・・・ツナ、許せ。しばらくの辛抱だ」
切なげに呟かれたその言葉だが、次の瞬間XANXUSの表情には険しさが戻る。
「・・・ツナの邪魔をする奴らは、俺がカッ消す」