Ciao!~大空の少年と憤怒の青年と黄のアルコバレーノの物語~ 作:cibetkato
「・・・おい、雲雀・・・どういうことだ?」
XANXUSが訊ねると雲雀は肩を竦めた。
「どうもこうも。彼、普通にこのことを獄寺達と話題にしてたけどね?」
「チッ、守護者から漏れたか」
「いや、マーモンか、ベルか・・・どちらかが漏らしたかもしれねぇぞぉ?」
スクアーロが言えばどういうことだという視線が向けられる。
「ベルからの連絡を受けた時、随分不満を漏らしてやがったからな。ツナヨシを信じてないのかとか、ボスはなんで反対しないんだとか」
答えるスクアーロに、XANXUSは苦虫を噛み潰したような表情になった。
「ったく、すっかりツナにオトされやがって・・・」
「フン、まぁ良い。ツナが知っちまったんなら話は早ぇぞ」
「囮は・・・」
渋るXANXUSに、リボーンは首を振った。
「・・・アイツ自身が力を見せねェと納得しねェ連中もいるってことだ」
「・・・わかった。その話は俺がする」
渋々納得したXANXUSは雲雀に視線を向ける。
「放課後、邪魔の入らねぇ場所にツナと守護者、それからうちの幹部を集める。・・・どこか使える場所はあるか?」
「屋上ならイイ。・・・一般生徒は近づけさせないように風紀委員に見張らせる」
「ああ。それでいい」
「じゃあ、放課後屋上に集まるように放送しておくよ」
クツリと笑った雲雀は、そう言うなり身を翻した。
「大人しいもんだなァ・・・ボスに食ってかかると思ったが」
その背を見送りながらスクアーロがぼやく。
「適度に強い相手と戦っているから満足してるんだろ。後で俺も手合わせすると約束しちまったしな」
雲雀を宥めるのに自分と戦うことを条件に出したらしい。リボーンはいささか疲れたように答える。
「・・・自業自得だな。あんなのをツナの守護者にするからだ」
「だがな、ヒバリは意外とツナを大事にしてるぞ?」
「・・・知っている」
(・・・だからだ)
普段厳しい人間が不意に優しくしたら、いくら鈍感なツナでも特別扱いされていることに気付く。
ツナ自身、雲雀をたいそう気に入っているらしくよく話題にすることもある。
「・・・フン、嫉妬ばかりしてると、いつかツナに愛想尽かされるぞ」
「ウルセェ・・・こっちは余裕かましてる場合じゃねェんだ」
再び火花を散らすXANXUSとリボーン。
「・・・ぼ、ボス・・・」
「はぁ・・・もう、勝手にやってろぉ」
オロオロするレヴィの隣で、スクアーロは深い溜息をついた。
***
そして放課後。HR中に放送が入る。
『2年、沢田、獄寺、山本、針山兄妹、それから、3年、笹川。今から5分以内に屋上においで。もし遅れたら、咬み殺す!』
雲雀直々の呼び出しに、担任とクラスメイトは何をしたんだとツナ達に視線を向けてくる。
「あはは・・・もはや並中では雲雀さんは天災扱いだよねー・・・」
ツナが苦笑すると席を立ち、近寄って来た獄寺が首を傾げた。
「しかし、守護者とヴァリアー幹部を呼び出すなんて・・・雲雀にしては珍し過ぎないですか?」
「確かになー」
同じくツナの傍にやって来た山本がツナの肩に手を置きながら頷く。
気配が感じ取れないツナのために、との名目でスキンシップをいつもよりも多めにしている山本だが、実情はただツナに触れていたいだけである。
それを半眼で睨みながら獄寺はツナの手を取った。
「行きましょう、10代目。ここでのんびりと話している時間はありません」
「あー、そうだね。5分以内だっけ?」
ツナは紋太と姫子に視線をやった。
「2人も一緒に行こう。呼ばれてたし」
「・・・うん。そうだね」
「・・・しょーがないっか」
何故か嫌な予感がする2人なのだが、ここでごねても仕方がないし、ボンゴレ最強の守護者に睨まれるのも痛い。そう腹をくくって席を立ちあがった。
「じゃあ先生、行ってきます」
「・・・あ、ああ。早く行け」
ダメ(最近様子が違ってきているが)と不良と野球馬鹿、それに加え、何考えてんだかわからない帰国子女兄妹。
揃って教室からいなくなると、別段彼等が騒いでいたわけではないのだが、教室内が静かになる。
「・・・さ、さぁ、HRの続きだ」
気を取り直すように担任が告げ、HRが続行された。