Ciao!~大空の少年と憤怒の青年と黄のアルコバレーノの物語~   作:cibetkato

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ツッくんが行く! 15

 ツナ達が屋上に向かっている途中で了平が合流した。

 

「おう、沢田!極限急ぐぞ!!」

 

「そうですね!」

 

 5分以内とは言っても雲雀のことだ。待たせる時間が長ければ長いほど機嫌を降下させる。

 

 たとえ、5分以内に屋上に辿りついても“遅い”とか言われて、理不尽に噛み殺される可能性もある。

 

「ったく、雲雀のヤツ!何考えてやがんだ!!」

 

 がなる獄寺。

 

「ハハッ・・・いい運動になるのなー」

 

 のんきな山本。

 

「きょっくげーん!!!」

 

 とにかく極限な了平。

 

「うーん・・・いざって時は、やっぱり性格出るなァ・・・」

 

 そんな守護者達を分析しながら追うツナ。

 

 しんがりを務めていた紋太と姫子は、ヴァリアー幹部に負けず劣らず個性豊かなボンゴレ10代目ファミリーに、思わずボンゴレの将来を案じてしまった。

 

 そして屋上に上がった面子は、待っていた人物にビシリと固まった。

 

「あれ?・・・なんで、XANXUSがいるの?」

 

 唯一固まらなかったツナが首を傾げながら問えば、XANXUSは呆れたような視線を向けた。

 

「全部知ってやがったのに、ベルとマーモンを庇ったのか?ツナ」

 

「・・・あれ?なんで?」

 

 XANXUSにはバレないようにしたはずだ、とツナは不思議そうにする。

 

「雲雀が教えてくれた。ツナが他の守護者とその話をしていたとな」

 

 獄寺と山本が雲雀に視線を向ければ、ニヤリと笑う雲の守護者がいて、思わず地団太を踏みたくなる。

 

「ふぅん・・・雲雀さんからかぁ」

 

 ツナはそう呟くと、ニッコリと笑った。

 

「じゃあどういうことか、きちんと説明してくれる?・・・ベルもマーモンも詳しい説明は聞いてないって言ってたし、概要しかわからないんだけど?」

 

 その愛らしい笑顔の向こうに般若が見えた。

 

「・・・9代目のジジィと家光からの命令だ。穏健派が勢力を伸ばしたせいで不満を持った過激派がツナを狙っているとの情報が入ってな。

 ツナの護衛及び過激派の殲滅を命じられた。ついでにツナにはその現場に関わらせるなとの命も受けている」

 

「へー・・・で?もっと、言うべきことはあるでしょ?」

 

「・・・マーモンに命じてツナの超直感を封じさせたのは俺だ。・・・が、それもジジィの助言だ」

 

「ふんふん、で?」

 

「・・・・・・・・・・・・黙っていて、悪かった」

 

「はい、よろしい」

 

 普段、傲岸不遜な態度を崩さないXANXUSが、ツナの前では只の人になる瞬間だった。

 

 頭を下げるXANXUSなど一生見れないと思っていただけに、ヴァリアー幹部はそうさせたツナに畏怖の視線を向けた。

 

「じゃ、もう良いんだよね?」

 

 何を?とは訊かなかった。ツナの視線は紋太ことマーモンに向いていたからだ。

 

「・・・じゃあ、術を解くよ?」

 

 紋太の視線がXANXUSに向けられる。その許可を求める視線に頷いてみせるXANXUS。

 

 許可を貰った紋太は、早速ツナにかけた術を解く。

 

 しばらくして感覚が戻って来たらしいツナは眉間に深いしわを刻んだ。そして、西の方角を見ると一際高いビルの屋上を指さした。

 

「1km先、あのビルの屋上。狙撃手がいる」

 

「1km?・・・それじゃあ当たらねェぞぉ?」

 

 スクアーロの疑問にツナは首を振った。

 

「ううん。対人狙撃銃じゃない・・・対物狙撃銃」

 

「チッ、屋上ごと俺らを吹っ飛ばす気か?」

 

 リボーンの言葉にその場の全員が現在の状況を悟った。

 

「・・・1kmもあるんじゃ、今から向かっても逃げた後か」

 

「俺が飛べば別だけどね」

 

 ツナは言うなり、死ぬ気丸を口の中に放り込んだ。

 

「・・・ツナ。気をつけろよ?」

 

 リボーンの言葉に頷き、ツナは死ぬ気の炎の噴射の力で猛スピードでビルに向かい飛んで行く。

 

「・・・オイ、カス鮫、後から追って来いよ」

 

 XANXUSの言葉にスクアーロがギョッとして視線を向けた瞬間、双銃が火を噴き、XANXUSがツナ同様に飛んで行く。

 

「あー、そういや、アイツもアレがあったんだったな」

 

 山本がそれを見送りながら呟けば、獄寺が吼えた。

 

「のんびり言ってる場合か!!俺らも10代目達を追うぞ!!」

 

「「おうっ!」」

 

 山本と了平の声が重なる。

 

「じゃあ、僕らも行くよベル」

 

 幻術を解き元の姿に戻ったマーモンが言えば、ベルフェゴールは嬉しそうに頷いた。

 

「シシシ・・・やっと暴れられる・・・!」

 

「う゛お゛ぉ゛いッ!テメェらぁ!さっさと行くぞぉ!!」

 

「ボス・・・今すぐに馳せ参じます!!」

 

「僕も行くよ。並盛の風紀を乱した奴らを噛み殺さないとね」

 

「・・・結局、ツナの超直感使った方が手っ取り早く片がつくんじゃねェか」

 

 深い溜息をついたリボーンは、意を決したように顔をあげるとツナの後を追った。

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