Ciao!~大空の少年と憤怒の青年と黄のアルコバレーノの物語~   作:cibetkato

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一応、別のサイトで完結した作品ではありますが、かなり昔の作品のため修正に手間取ってます・・・。


黒曜編 5

 それは憑依弾というエストラーネオファミリーが製造していた悪魔の武器。今は危険視されて廃棄されたハズのもの。

 

 なぜ骸がその武器を持っているのかまではわからなかったが、それの危険性はよく知っていた。

 

「ツナ!気を付けろ!奴は他人の身体を乗っ取るぞ!!」

 

「・・・なるほど、それでか」

 

 死んだと思われた骸に違和感を感じていたツナは納得の声をあげる。

 

 そしてほぼ同時に、ビアンキや獄寺、更には獄寺と雲雀に倒された犬や千種までもが骸に“乗っ取られて”ツナに襲い掛かる。

 

「ツナ、おそらくビアンキを刺したその三叉の剣が媒体だ!ぜってぇ触れるんじゃねぇぞ!」

 

「わかった!」

 

 頷くツナを笑顔で見つめながら【骸】は倒れている雲雀の傍にしゃがみこむ。

 

「全く、よくご存知だ。・・・僕はこの行為を契約と呼んでいるんですよ」

 

 そう言って雲雀の肩口に傷をつけ、【骸】は倒れる。

 

「・・・まさか」

 

 ツナが呟くのと同時に、むくりと起きあがった雲雀がトンファーを持って攻撃を仕掛けて来る。

 

 ツナがそれを受け流すと、それ以前にかなりのダメージを負っていた雲雀の身体はそのまま床に伏してしまう。

 

「こんな体で戦っていたとは・・・恐ろしい男だ、雲雀恭弥」

 

 【骸】がそう呟くと雲雀が倒れて【骸】の気配がその中から消える。すると再び憑依された4人が襲い掛かってくる。

 

 少しずつ押されてきたツナだったが、“負けられない”という気持ちが爆発した時に、レオンの変化が始まった。

 

「ついに羽化したな」

 

 ツナ専用のニューアイテムを吐き出す準備段階のレオンは蛹のような状態になっている。

 

「・・・非常に邪魔ですね」

 

 余裕を見せるリボーンによからぬ気配を感じたのか、犬を乗っ取った【骸】がつっこんで来てレオンを真っ二つにする。

 

「レオン!」

 

「大丈夫だ。レオンは形状記憶カメレオンだからな。・・・それよりも上を見ろ、何か弾かれたみたいだぞ」

 

 ひらりと落ちてくるものを見てリボーンが笑みをうかべ、それを手にしたツナはキョトンとする。

 

「・・・毛糸の手袋?」

 

 それが意味するものに、ツナは超直感で気付いた。

 

「ああ、そっか。これなら炎で手が炭になることも、氷で凍傷になることもないか」

 

 ニューアイテムに気を取られていたツナは、迫る【骸】に気付くのが一瞬遅れた。

 

「なかなか面白かったですよ、君達は!!」

 

 反射的に手袋を手にはめ、その攻撃を防ぐように手をかざした。

 

 ガキン、と毛糸の手袋ではありえない音がする。

 

「攻撃をはじいた、だと?」

 

 【骸】が訝しげにこちらを見る。

 

 ツナは手袋の中のゴロゴロとした感触に気付いて手袋をはずした。

 

「・・・弾?」

 

「それだな。ツナ、寄越せ!!」

 

「それを撃たせるわけにはいきませんッ!!」

 

 【骸】が三叉の剣を振りおろす。リボーンはそれを避け、ツナから弾を奪って銃に変化したレオンに装填する。

 

「仕方ない――ボンゴレの身体を無傷で手に入れるのは諦めました」

 

「ツナ!!」

 

 獄寺を乗っ取った【骸】は己がダイナマイトを放り投げた後にリボーンが銃を構えるのを見て、せせら笑う。

 

「間に合うものか!!」

 

 派手な爆音と爆煙にリボーンは目を眇める。

 

 爆発でダメージを負ったように見えたツナだったが、煙が晴れるのと同時に無傷で起き上がった。

 

「――お前だけは許さない」

 

 【骸】を睨み据えたツナの額に炎が宿る。

 

「その頭部のオーラ。なるほど特殊弾の効果が現れたようですね。・・・ですがランチアと戦っていた時とは違うようです」

 

「小言弾はツナの静かなる闘志を引き出すんだ。死ぬ気弾とはまるで違う全く新しい力を秘めた弾だからな」

 

 眉間にしわを寄せて静かにこちらを見つめてくるツナに、【骸】はクツリと笑った。

 

「ふ、僕には戦意を喪失しているようにしか見えませんがね」

 

そう言って殴りかかってくる犬を退け、千種の幻術を見切り、本当の居場所を探り当てるツナに、獄寺を乗っ取った【骸】は驚愕する。

 

「どういうことだ・・・先程よりも精度が上がっている?」

 

「死ぬ気弾は外側から強制的にツナのリミッターを外すが、小言弾は内側から全身のリミッターを外す。ツナが今まで無意識に抑え込んでいたブラッド・オブ・ボンゴレがフルパワーで使えるんだぞ」

 

「なるほど。・・・だが、お忘れですか?これはお仲間の身体だ。君は手をあげられるんですか?」

 

 そう言って【骸】は獄寺とビアンキの身体を操り、ツナをサンドバッグのように殴り始めた。

 

 無抵抗のまま殴られているように見えるツナだが、獄寺とビアンキを傷つけないように急所を避けて攻撃を受け流しているのであり、攻撃をためらっていたのではなかった。

 

 ツナは一瞬の隙をついて2人を沈黙させ、そっと2人を横たえるとリボーンに視線を向ける。

 

「リボーン、処置を」

 

「ああ」

 

 リボーンは介抱するために獄寺とビアンキの傍に行く。2人の息が安定しているのを確認すると、ツナへと視線を戻す。

 

 超直感や死ぬ気の炎の力、そして死ぬ気の零地点突破。ボンゴレの血筋に現れる力を超直感によって既に習得していたツナだが、それを使うのにみあうだけの“武器”も“体力”も無かった。

 

 それがリボーンが鍛えたことにより“体力”も飛躍的に上がり、たった今“武器”も手に入れた。

 

(さぁ、どう化けた?・・・骸がいい実験材料になってくれるようだぞ?)

 

 リボーンの心の声を聞いたツナは不敵な笑みをうかべ、銃で頭を撃って倒れていた【骸】に視線を向けた。

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