今日はアリスの物語に関する事を調べる事にした。と言っても、真名に関する事なので、多分難航するだろうと予想していたが、その通りだった。物語の事は分かっても真名にたどり着くのは難しかった。どうしようと思っていると、
「あら?岸波君、何してるの?」
・・・・ここ最近良く会うなぁ。ここでラニにも会ったらある意味すごいよね。まぁ無いと思うけど……。
「ごきげんよう」
・・・・何?今日何かあるの?今ものすごい事起きてるのは俺の気のせい?
「にしても、これあなたが調べてる物?全部子供向けの本じゃない」
「あの子供にでも読み聞かせるのですか?」
……俺置いてけぼり?話が変な方向にとんでない?
「違うよ。ありすのサーヴァントに関して調べてるんだ。ジャバウォックを宝具の一つと仮定して、それらの事を調べてるんだ。もしかしたら真名に関するヒントがあるかもしれないしね」
とりあえず本当の事を伝える。変な噂でも出来たら何かめんどうだしね。
「ふ~ん。にしてもこれ子供向けでも、どちらかと言えば女の子向けよね。あなたの対戦相手の子供ぐらいの年齢向けの本だし」
「そうですね。何か得られましたか?」
「嫌、何も。物語の中には無さそうだ」
だからこそ難航しているのだ。情報が無い訳でもないのにこれといったものがない。けど、
「これらに共通するのは誰かに夢を見させるぐらいかな」
「まぁそうでしょ。小さい子供はファンタジーな話は好きだし」
「そういうものなんですか?……私には分かりません」
う~んと唸り始めるとアーチャーが現れ
「しかしこれだけの数の本があると
南蛮にはこんな物があるとはのうとアーチャーが言っていたが、その言葉を聞いた時、何か閃いた気がした。
サーヴァントは信仰された者達がなる存在。だが、
「なぁ、
そう聞くと三人は
「「「可能(よ)(です)(じゃ)」」」
そう答えた。
「確かに英霊には名を馳せた英雄が多いけど、別にそれだけじゃないと思うわ。人気小説家だったりとか、正体不明の殺人鬼とかもいそうだし」
「多くの人を驚愕させた等でその名を後世にまで語り継がれた結果、英霊になった人物もいそうですね」
「また、名を明かさなかったか知られなかったが故に無銘の英霊だったり、多くの人々の願いが形となった英霊もいたような気がしたのう」
その答えにある程度確信を得、聞いてみた。
「これらの物語の
その問いに遠坂達が答えようとしたその時
「「あ~!!お兄ちゃんみっけ!」」
自分の近くにありす達が出現したのだ。
「お兄ちゃんも本を読むの?こんど
「そうね
「そうだね
キャッキャッと自分にそんな事を言って来た。これが普通の生活での出来事なら微笑ましいが、殺し合う相手に言われるのは何とも不思議な感じと悲しい感じが混じって変な気分だ。
「そうだ!!お兄ちゃん、
そう言ってありすは消えた。だが、アリスはじっと自分を見て
「ふふ・・・・やくそく、だからね」
そう言って笑って消えた。
ただ笑顔を向けられて話しかけられただけなのに、冷や汗が出ている自分がいた。いや、ありすの方には何も感じなかったが、黒いアリスの方が最後に自分に向けた笑顔を見た瞬間、冷や汗が出たのだ。
その時、端末から着信音が鳴ったので確認すると
「
新しい穴というのは多分このエリアだろう。トリガーを取るためにはここに行かなければならないが
「あの童達、多分何か仕掛けておるだろうな。じゃが行かなければトリガーを取れず不戦敗。そして今回童達が仕掛けてくるだろうものは前の化け物よりも厄介じゃろうな」
「別に今日じゃなきゃ駄目って訳じゃないんでしょう?明日にするとかって手もあるわよ」
「嫌、それじゃあいつまでたってもトリガーを取れないような気がする。それに、もしかしたら何か新しい情報が手に入るかもしれない。逃げてばかりじゃ勝てない。正直嫌な予感しかしないんだけどね」
そう言って本を片付ける為立ち上がった。といっても同じ場所にあった本なので片付けにはそう時間を取らない。
「さて、トリガーを取りに第二エリアに行くとしますか」
「そうじゃな。虎穴に入らざれば虎子を得ずと言うしな。どんな罠だろうと何だろうとかかってこいじゃ!」
そんなやり取りをアーチャーとしてから
「じゃあ行ってくる」
そう彼女たちに告げ、図書室を出た。さて、アリーナに行く前に教会へ行こう。少しでも何かがあったときに対して出来るようにしないと。
アリーナの第二エリアに着くと、目の前は幻想的な世界だった。そこは氷海の中で、奥の方には洋風の城が見える。そして入り口から少し歩くと、
「あ、お兄ちゃんきてくれたんだ!」
「やっぱりお兄ちゃんは優しいね」
「ちょっと待っててね、今新しい遊び場を作るから!」
そう言ってありす達はお互いの逆手を握り、
「ここでは、鳥はただの鳥」
「ここでは、人はただの人」
そして握り合っていた手を前に突き出すと、アリーナ全体に虹色の様な幕が張られていた。
「「ようこそ、アリスのお茶会へ!」」
「固有結界じゃと!!?」
ありす達が行った事を見てアーチャーは驚愕した。
「ここではみ~んな平等なの。アナタとかオマエとか、ヤマダさんとか、スズキさんとかいちいち付けた名前なんて、み~んな思い出せなくなっちゃうの。お兄ちゃんもすぐにそうなるわ」
名前が思い出せなくなる・・・それだけなら何も怖くないと思うのだが・・・・。
(まだ何かあるはずじゃ!!じゃが、それを話してくれるかのう?)
アーチャーが念話で話しかけてきた。言われてみれば名前を思い出せなくなるだけなら何の脅威にもならない。
「それだけじゃないよ」
黒いアリスがまるで自分の考えていたことが分かったかのように話しかけてきた。
「だんだん自分が誰だかわからなくなっていって・・・・最後にはお兄ちゃんもサーヴァントもなくなちゃうの!」
「おもしろいでしょ!」
「ちっともおもしろくないわ!!じゃが、貴様らを捕まえて解除させれば問題ないわ!」
「じゃあ鬼ごっこをしましょう。お兄ちゃんはあわれな鬼の役ね」
「いくよ~。よ~い、どん!」
そういうとありす達はアリーナの奥へ走って行った。
「ちっ、自我と共に存在そのものを削る固有結界・・・・何とも面倒で厄介なものを使いおったな!走るぞマスター!!さっさとあの童達を捕らえ解除させよう。アリーナの行き止まりに奴らを追い込めばこっちのものじゃ!」
自分には今の所何が何やら分からないが、とにかくアーチャーの言う通りにしよう。アーチャーの助言に頷き、ありす達を追った。
途中エネミーを倒しながらありす達を追いかけて行くと、ありす達が行き止まりへの道を進んで行った。
「しめた!これで奴らを捕らえられるぞ!」
自分たちもその後を追い、ありす達を追い詰めた。
「追いかけっこも終いにさせてもらうぞ童。とっとと貴様らを捕らえて終いじゃ」
「ふふふ、見つかっちゃったね」
「すご~いお兄ちゃん!思ってたよりも素早いね!!」
「でも、そろそろ自分の名前を忘れた頃じゃないかしら?」
「「さぁ、あなたのおなまえは?」」
ありす達が声をそろえて自分に聞いてきた。確か自分の名前は・・・・・・!?さっきまでは覚えていたのに、その部分が削り取られている!!?いや、そもそも、自分に確かな名前なんて、最初からあったっけ?
「このうつけが!!しっかりせんか!」
隣にいる少女がそうば声を自分に向けて言った。彼女はダレだったっけ?
「さぁ、はやく捕まえないと次は身体も消えちゃうよ?」
「うふふふ、さぁ、わたし達を捕まえられるかしら?お兄ちゃん?」
そう言うと目の前からありす達が突然消えた。どこにいったのかとかくにんしようと思って後ろをみたら、おくへはしっていくしょうじょたちが見えた。
「追いかけるぞ!!」
そういったとなりのダレかははしりだした。じぶんもそれをおいかけた。
あるていどすすむと、しょうじょたちが、たちどまっていた。また、イきどまりダッタみたいだ。コレはチャンスなのか?
「ちょこまかと逃げおって!しかし、今度こそこれで終いにさせてもらおうかのう!」
ソバにイるカノジョがジュウをしょうじょたちにむけていた。ドウやら、カノジョはゲキドしているようだ。
「怖いよ、どうしてお兄ちゃん?・・・ひょっとして・・・・怒ってるの?」
「どうして怒るの、お兄ちゃん?ああ・・・もしかして身体が消えかかっているからなの?」
ジブンのてをミてみると、トウメイになっていた。
「何と、身体まで消えかかっている程浸食されておるのか!ええい、さっさと結界を解け!」
「怖いわ
「わからないわ
そういってまた、メのマエからキエた。デモ、ウシロからあしおとがキコエタ。
「くそ、一度ならず二度までも逃がしたか。仕方ない、次で仕留めるぞ!!」
ソウいって、メのマエにいるカノジョがテをひいてクれた。
そして、まタイキドマリにツイたみたイだ。
「終わりだ小娘。今すぐ結界を解け!!!解かぬと言うなら、貴様らに風穴を開けるぞ!」
「なんで?・・・・・・・なんでそんなに怒ってるの?……ひっく……ただ、ただ
「ここはもう危ないかもしれないわね。さぁ、いきましょう
「うん……。ひっく……うっく……ごめんなさい、お兄ちゃん」
そウいっテ、メのマエのショうじょたチはキエた。ケハイをカンジないコトから、ココからデたのダろう。
「ちっ、逃したか……。結界を解除出来なかったのは痛いが、今は早くここから出るぞ」
トナリにイるダレかにイワレルまでもナい。はヤク、ココからタチさラないト、ナニもかモがワスレそうだ。
何とかアリーナから出ると、アリーナの入り口の壁に寄りかかって座り込んだ。
「マスター、まだ大丈夫か?自分の名、そしてわしの事を思い出せるか?」
アーチャーが心配そうに自分の顔を見ていた。
「ああ、大丈夫。問題はないよ、アーチャー」
そう言うとアーチャーはホッとした顔をしていた。少し休んだおかげか、マイルームに戻ることも大丈夫な程にまで回復した。さて、対策をマイルームでアーチャーと話し合うために立ち上がると、
カサッ
・・・・・?何やら紙の様な物が落ちた音がした。気になったので下を見ると、そこにはさっきまでなかったメモ紙が落ちていた。とりあえず拾って中身を見ると、
「あなたのお名前はなあに?」
「ふむ、名前。何とも矛盾しておるのう。あの結界はそなたの名前を消すもの。だというのにこの紙に書かれていることはそなたの名を問うもの。全くのあべこべじゃな」
真っ先に名前を失ってしまう結界の中で、自分の名前を失わずに済む方法・・・・。とりあえず後は朝考えよう、それでも遅くはない。
そう思ったのでアーチャーにそう話し、マイルームへ向かった。だが、この時は想像もしていなかった。
自分の対戦相手、ありすの正体。それが、あまりにもきついという言葉では済まされない事を。
おまけ FGOをやってると、このサーヴァントと白野が契約したらどうなるのかっていうことをよく考えてしまいます。その何人かを書かせていただきます。
自分は今、血を流しながら倒れている。
何故倒れているかって?・・・・そんなの簡単だ。自分は負けたのだ。ついさっきまで自分を案内していた声すらも終わりを淡々と自分に告げたのだ。
自分はこのまま消えてしまうのか・・・・・・・・
・
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嫌、このまま終わるのは許されない。不思議とそう思ったのだ。
それが何でなのか、自分にはわからなかった。でも、立たないと。
恐いままでも、痛いままでもいい。そのうえで、もう一度考えないと。
だって、この手はまだ一度も、自分の意志で戦ってすらいないのだから!!
セイバー:1
(待ってください!!その方をこのまま消してしまうのは私がいやです!私はまだ半人前ですが、この方を守りたいと心から思いました。だから、まだ諦めないでください!!私があなたを助けますから!)
透き通った少女の声が聞こえた。そしてその声が聞こえなくなると、急に目の前に人が現れた。上半身は甲冑の様な物を着ているが、その下はスカートという何とも合わない服装をした金髪の少女が目の前に突然現れた。
「はじめまして、私のマスターさん。私はセイバー・リリィ。これから、末永くよろしくお願いします」
セイバー:2
(うむ!どこの誰だか知らないが、その思い見事だ。他のサーヴァントは知らんが、余はそういう者は嫌いではない。大丈夫だ、お主は余が守ろう)
声は女の子っぽいけど、どこか威厳を感じる声が聞こえた。その声が消えると、突然赤い服と赤い紙が特徴的な男の子?が現れた。
「サーヴァント、セイバー。今ここに推参した。・・・お主が余のマスターか?」
アーチャー:1
(ふむ、面白いやつだな。死にかけだというのに、それでもなお立ち上がろうとするか。いいだろう、お前の生きざまを私に見せてみろ)
凛とした女性の声が聞こえた。そして声が消えると、耳と尻尾が生えた綺麗な女性がそこにいた。
「問おう、汝が私のマスターか?」
ランサー
(ああ、あの人と似た声が聞こえる。でも、あの人はもういない。でも、あの人と同じ心を感じる。確かめないと、あの人の生まれ変わりなのか、確かめないと)
悲しげに、されど何故か恐ろしさを感じる声が遠ざかると、声と同じように悲しそうな顔をした長髪の女性が自分をじっと見ていた。
「サーヴァント、ランサー。あなたはあのひとなの?」
ライダー:1
(ねぇ、どうする?)
(どうするも、このまま見捨てるっていうのもあんまりですし、それに私は彼が少し気になりますわ。)
(まぁ、悪い感じはしないよね。うん、君がそう言うなら僕もそれに乗ろう)
何やら話し声が聞こえてきた。そしてその声が聞こえなくなると、自分を見ている二人の女性がいた。一人は小柄の、もう一人はスタイルのいい女性が声を揃えて、
「「サーヴァント、ライダー。君が僕の(私の)マスター?)
ライダー:2
(その決定、暫し待たれよ!そのような純粋な方を消すなど、私が許しません!どうしてもというのなら、私がその方を守らせていただきます!!)
自分の事を本気で心配してくれている声が消えると、そこに現れた人物に目を疑った。
日本の鎧の一部をつけている?といった感じで素肌が多く露出しているのと、下着を丸出しにしているといった何とも突っ込みどころが多い尻尾の生えた女の子が自分の近くで膝をつき、
「ライダー、罷り越しました。武士としてあなたに誠心誠意尽くさせていただきます」
ライダー:3
(フフッ、フフフハハハハ!死にかけの分際で、よく吠えたな!良いぞ!本来なら切り捨てるが、貴様のその足掻きと余を笑わせた褒美だ。特別に余が力を貸してやろう)
その声はとても偉大で威厳なものだった。そしてまさしく王にふさわしいものだった。声が消えると、自分の近くに褐色肌の男性が自分の見下ろして聞いてきた。
「貴様が余を楽しませるものか?」
キャスター
(ストップ、ストップ!!その子を消すのは駄目!その子はあたしが導くんだから!その子はあたしの弟子候補なんだからね、全く)
・・・・こちらのあずかり知らぬ内に弟子候補っていう話が斜め上に飛んだことを言った声が消えた瞬間、紫色の髪をした小柄な少女が自分を見つめていた。
「良くってよ!このキャスターがあなたを導いてあげるわ!!さぁ、手を取りなさい!」
アサシン
(駄目、その人を殺しちゃ。その人は、わたしが助ける。すべて……すべて殺してきたわたしだけど、その人は死んでほしくない。そう、心から思えた。だから)
消え入りそうな儚い声が遠ざかった時、髑髏の仮面をした黒い肌の女の子がそこにいた。
「すべて、すべて、私はあなたに捧げます。だから、死なないで」
バーサーカー
(あらあら、何とも愛らしい子なのでしょう。その諦めない心を私は気に入りましたわ。さぁ、わたしの手を取って?)
全てを包み込んでくれる何とも優しい声が聞こえた。その声が遠ざかり、聞こえなくなったその瞬間、様々な武器を身に着けたグラマスな女性が優しく微笑んで
「はじめまして、愛らしい魔術師さん。いまだ至らない者ですが、どうかよろしくお願いいたしますね?」
久々の投稿なので少し前の感じと違うかもしれませんがご了承下さい。
皆さんは福袋ガチャ、どちらを回しましたか?作者はジャンヌ狙いで三騎士の方を回しましたが、何と獅子王が出ました!!でも勲章集めにものすごい苦労してます。
ついに水着イベントが始まりますね。そして師匠が☆4のアサシンでゲットできるチャンスはとてもうれしいです。ちなみに師匠のあの水着はビキニで良いんですかね? これからも頑張りますので応援や感想よろしくお願いします。
熱いので皆さんも熱中症等にお気をつけて。