魔に魅入られた少年の話   作:新参者基本読み専

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新年おめでとうございます。
今年も頑張って投稿していきますのでよろしくお願いします。


奇襲

またもや大河先生からお願い事をされ、アリーナでの鍛錬をしながら探すと、お願いされていた柿一箱が普通にあった。本当何でもありだなおい。そしてアリーナを探索していると、あの樹があった所に一本の矢が落ちていた。これは何だろう?

 

 「あのサーヴァントの物かもしれん。入手しておいた方が良かろう」

 

 ア―チャ―の言葉を信じ、その矢を入手した。そしてキリの良い所だったので、マイルームへ戻り、一日を終えた。

 

 

 

 次の日、教室から廊下へ出ると

 

 「(マスター)何やら嫌な気配がしておる。気をつけよ」

 

 ア―チャ―が姿を隠したまま助言してくれた。自分には分からないが、彼女の言う事だ、注意しておこう。とりあえず情報を集めよう。

 

 一階に降りるといつもは人がいるはずなのに、誰一人居なかった。

 

 「変じゃな、何人かはおる筈じゃが。もしやこの嫌な気配と関係あるのか?・・・まさか!?」

 

 そう言って姿を現し、戦闘態勢に移行した。それにつられて自分も端末から礼装を使用出来るよう構えた。

 すると突然、いや最初から出していたであろう敵意、殺意を強めた。その殺意に自分は飲まれ、呼吸すら出来ない状態まで追い込まれた。

 

 「しっかりせんか!!気を落ち着かせよ!」

 

 いつもなら彼女の叱咤で冷静になれるが今回はまるで駄目だった。こんな恐怖を、殺意をいつも感じていたのかと今考えさせられる。相手がどこに居るか分からないがア―チャ―に見える様小さく指をアリーナの方へ向けた。これには理由がある。さっき情報を集めている時、一成がこんな事を言っていた。

 

 「敵から逃げる様な場合があった場合、敵が狙いにくい場所へ行くのが基本だ。場所によって色々あるから覚えておけ」

 

 こんな事を言っていたからだ。今まさにこの状況にあっていた。てか一成、予知能力でもあるのか?ア―チャ―もその事を思い出したのだろう、こちらの意見に従ってくれた。

 

 「分かった。早く行くぞ!!」

 

 そう言ってこちらの手を握り、アリーナへと走り出した。突然の出来事ゆえ転びそうになったがすぐ立て直し、ア―チャ―に引っ張られるまま走り、アリーナへ向かった。

 

 

 

 アリーナに入り、ア―チャ―が手を放してくれた時、さっきまで自分に向けられていた殺気がほんの少しだけ緩んだ事で幾分か冷静になれた。今のうちに状況を再確認しておこう。

 

 「ア―チャ―、敵は?」

 

 「まだこちらに狙いを定め続けておるな。殺気で分かる。じゃがどこにおるか分からん。厄介じゃの」

 

 つまり、まだこちらが不利な状況に変わりないらしい。だが、こちらも只々やられる訳には行かない。こちらにも打破出来る事は可能だ。それは自分たちはこの階層を隅々まで歩いているのと、ア―チャ―の存在だ。

 

 「ア―チャ―、もしこの階層で奇襲を仕掛ける場合どういう場所を選ぶ?」

 

 「わしじゃったら柿の箱があった広間じゃな。退路も確保でき、四方八方から狙えるしな。多分相手もそこでこちらを狙うだろうな」

 

 彼女の視点での戦法等が自分にとってはとてもありがたかった。何せ自分は何も分からないんだ。彼女の助言で何回助けられた事だろう。

 

 「どうする?学園に戻る事は不可能だと思うけど?」

 

 「敵の策に嵌められるというのは非常に腹が立つが広間へ向かい、返り討ちにしてやろう。運が良ければ相手にペナルティを課せられよう」

 

 了解。とにかくそこへ向かおう。 そして足を進めた。

 

 

 

 相手の奇襲予想地点へ到着。ア―チャ―が警戒心を今までよりも強くしていると

 

 「予想通り来たな。飛んで火に居る夏の虫ってのはまさにあんたの様な奴の事を言うぜ」

 

 その言葉が聞こえた瞬間、ピッ、と何かが引き絞られ、放った物が風を切る音が聞こえた。

 

 「ふん、分かり易いものだな!!こんなもの防げと言っておる様なものじゃぞ!」

 

 その矢をア―チャ―が弾き落とした。だが、自分の腕に僅かながらの傷が一条刻まれていた。どうやら相手は矢を二本放ったのだろう、自分はそれに気づけなかった故避けられなかった。ただそれだけだ。

 

 「ごめん・・・ア―チャ―、足、引っ張っちゃって・・・・」

 

 そう言って倒れた。だがこの時相手は思いもしなかっただろう。このやり方で攻撃した事を後悔する事を。

 

 

 

 

 (よし、一丁あがり。今回も楽な作業だったぜ。さーて、とっとと帰るとしましょうか・・・・!!?)

 

 いつも通りの事をこなし、アリーナから出ようとした瞬間、気味の悪い感覚が自身を襲った。まるで絶対的捕食者に睨まれた獲物になったかと思うほど濃い殺気が自身に纏わりついていた。

 

 (ちょ、洒落になんないでしょこの殺気!!!!・・・まさか!!!?)

 

 自分達と相手の二人組しかこのアリーナに入れないのは知っているが、まさかここまでの殺気を出す奴だとは思ってもいなかったからだ。その相手を見る為振り返ると、アリーナの広間に居るエネミーが端に逃げていた。その殺気を出している少女が見えているかどうか分からないがこちらを見ていた。

 

 「成程、それほどまで死に急ぎたいか、そうかそうか、ならば―――」

 

 そう呟きながらこちらに両手に二丁、銃を構えると

 

 「決戦まで待つまでもない、今この場で死ぬが良い!!!」

 

 そう言って連射して来た。

 

 (ちょ、マジか!!?)

 

 幾ら当たる可能性は低いとはいえ銃弾が飛んで来たら誰だって驚くものだ。だが驚くのはまだこれからだった。

 

 「魔弾・黒炎」

 

 そう呟いた瞬間、放たれた銃弾に黒い炎が纏わりついてこちらに迫ってきた。

 

 (はぁ!!!?マジかよ!!)

 

 回避しながらそれに驚き、転げるようにその銃弾から逃れていたが銃弾が衣服を掠ったのだろう、黒い炎が自身に迫ってきた。それを消そうとその外套を地面に投げつけた。

 その瞬間、今まで誰も居なかった筈の場所から突然人影が現れた。その人物は炎を消そうと靴で踏み消していた。

 

 「ようやく姿を現したか。では、この場でその首をはねてやろう」

 

 そう言ってさっき銃を連射していた少女が見方次第では魅了させるような笑顔を向けていた。

 

 (こりゃヤベーな)

 

 そう思っていると、それとは別に驚くことが目に入った。

 

 

 

 少しの間、意識を失っていた。全身がさっき受けた毒に対してアラームの様に警報を鳴らしていてた。こみ上げる嘔吐感は堪えられない程じゃない。何とか立ち上がると

 

 「おいおいおい!!マジかよ!!」

 

 「主!!!大丈夫か!!」

 

 前見た青年が信じられないものを見るかのように驚き、ア―チャ―が心配そうに声を掛けて来た。

 

 「正直きつい。早く学園に戻ろう。相手のクラスが分かっただけでも良いと思う。このままだと、もう動けなくなる」

 

 その言葉を受け、ア―チャ―が視線を一時迷わせ、相手をキッ、と睨みつけると

 

 「貴様の顔は覚えたぞ、今回は見逃してやるが決戦にてその首を必ずはねてくれるわ!!」

 

 そう言ってア―チャ―はさっきと同様自分の手を握って出口へ走って行った。敵が攻撃してくると思ったがどうやら警戒しているのだろう、すんなり出口へ行け、アリーナを出た。

 

 

 相手の二人組がアリーナを出るのを確認するとどっと疲れた。

 

 (ったく、今回の相手は本当に驚かされてばかりだ。何せ銃を使ってくるわ、炎を操るわ、そして俺の毒を受けたのに立ち上がる奴らだったとはねぇ・・・・・)

 

 そんなことを考えながらふと自身のマスターの事を思い浮かべる。

 

 (あ~あ、本当何で俺なんかが旦那のサーヴァントに選ばれてのやら、だが負ける訳には行かねぇしな)

 

 そう心で気持ちを固めると、アリーナを出てから来るであろうマスターの説教を受けにマスターの元へ戻った。

 

 

 

 マイルームに戻るとア-チャ-が申し訳なさそうに声を掛けて来た。

 

 「すまん主、わしの至らぬばかりにお主に負担をかけてしもうた。この雪辱、必ずや晴らして見せよう」

 

 「いや、ア-チャ-のせいじゃないよ。恐怖で動けなかった俺の方が申し訳ない。それとあのサーヴァントのクラスはア-チャ-だ。まさか同じクラスのサーヴァントと当たるとは思いもしなかったな。しかも毒をメインに使ってくる相手だって事も分かっただけでも良い方だから」

 

 「そう言ってくれると助かる。明日は朝一番に保健室へ向かうとしよう。保険医がおるから何とかしてくれよう」

 

 明日するべき事を話して自分はすぐベットに横になった。だが横になってすぐ寝たから分からなかったが、ア-チャ-がこちらに申し訳なさそうに頭を下げていた事に気付かなかった。




短編の方が連載作品よりも読まれている事に複雑な心境を抱えている作者です。
本当文才が欲しいと思っております。それと一応考えているだけですが、白野をサーヴァント化させてEXTRAを書こうと思っていますが、マスターは誰にしようか考え中です。女性が良いなと思っていますが。

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