リリカルなのは:介入するなら頑張って   作:ゆかりフリカケ

15 / 23
#13 接触、受信

「う~ん……この辺りにはないのかな?」

 

 とある日、なのははレイジングハートを片手にジュエルシードの反応を探して夕方から夜に差し掛かった街を歩いていた。肩にはフェレット……もといユーノが乗っている。ここ数日ジュエルシードの反応は全くと言っていいほど無かった。その為反応を待つのではなく、自ら探そうと思い立ち足をのばしていた。またそれにもう一つ気になる事が彼女にはあった。

 

「ユーノ君どうしようか。フェイトちゃんは”ジュエルシードを幾らか一時的に使わせて貰えれば最終的には全部渡すから”って言ってくれたけど」

「正直に言うと危険なものだから一時的にでも使ってほしくは無いけどね。それでもこの世界で発動した場合を考えれば協力者を増やして早急に回収した方が良いとも思うんだ」

 

 ユーノの考えとしては、ジュエルシード自体の危険性もあるがそれ以前にその危険なモノがこの無関係である世界に散らばっている、という危険性に対する対処が最優先であるというモノ。協力者が増える事自体には賛成なのだ。それにユーノはまだ伝えてないが猫が大きくなった時に出てきた人物の事も気にしていた、敵対している様ではない、かといってこちらに対しての協力者とも思えない人の事を。

 

「よっと。なのは、俺が確認した限りだと向こうの方にも無かったぞ」

 

 そうこう話していると歩いて近づいてくる人物が現れた、悠次だ。なのはやユーノとは別方向を探しに行っていたが成果は無かった様子である。ならば次はと違う方向に探しに行こうとした時、その方向から現れる人影が4つ

 

「ナノハ、向こうの方には無かったよ」

「俺とフェイト、アルフとリニスで別れて向こう側を探してみたが反応が弱すぎる所為なのか特定が出来ねぇ。そっちは……俺達が来た方に行こうとしてたって事はどうやら無かったみたいだな」

「なかなか見つからないねぇ、いっその事この辺り一帯に少し魔力を流して活性化でもさせてみるかい?」

 

 フェイト、亮夜、アルフ、そしてリニスだ。

なのは達とフェイト達は数日前に既に会合し少しだけ話をしていた。ジュエルシードの貸与等に関してはあまり纏まりはしなかったが、ユーノがその危険性を前面に出し説明したため「とりあえず全て回収してからまた話し合おう」という形に落ち着いた。

その際に一悶着あったのだが、悠次が「何故お前が!」と突っかかって行き、亮夜が「お前がそっちに居るのと対して変わんねぇ理由だよ」っと答え、猫の時の様に伸されただけなので割愛してもいいだろう。

 

「それは辞めた方がいいでしょうアルフ。もしもの事が在ってはいけませんし」

「大丈夫だって。これだけ人数がいるんだし、フェイトとナノハがあらかじめ準備しておけばなんとかなるさ」

「はぁ……ユーノ、実際にジュエルシードを発見しその危険性を説いた者として、大丈夫かどうか判断できますか?」

 

 リニスがユーノに判断を仰ぐ。この場合は発掘・封印・運搬に至るまでこの地球にばら撒かれる前の一連に関わっていた者の意見の方が確かだからだ。

 

「やりたくはないですけどね。このまま大まかな位置も観測出来ない状況が続く中探すのはあまり思わしくない。フェイトさん達と初めて会った時を例に出すと、それこそ野良猫や野良犬が発動させないとも限らないんだ」

「だからこそ、多少のリスクは否めないがやむを得ない。っという所ですか。結局、結界の魔力に反応しない様に探していた意味が無くなりますね」

 

 魔力反応が微弱で”この辺りの街中の何処かに”程度しか反応が見られなかった、その上ユーノが発動させることのできる結界の規模はその反応が見られる範囲全てを覆う事が出来る程ではない為、万が一範囲外で在った場合に結界発動や維持の魔力に()てられてジュエルシードが街中で発動する可能性もあった。

 もっとも、リニスはいつきからの供給を未だに受けていて規格外のデバイスも所持している為、問題なく覆いきる結界を発動することが出来るのだが、そうなると今度は結界強度の関係で”暴走する予定”のジュエルシードの反応が”とある場所”に届ききらない事に成ると元も子も無くなるのでアルサナが止めさせていた。

 

「では考えるだけ時間も勿体ないですしその方向で行きましょう。出来るだけ急激な反応をしない様に”弱く薄く広範囲に”魔力を流しつつ反応を特定出来るまで徐々に強くしていく必要があると思いますがユーノ、今のアナタに出来ますか?」

「まだ僕には出来そうにないよ。勿論なのはや悠次は魔力量に問題はないけどそこまで繊細な操作は出来ないと思う」

 

 リニスに問われ、そう返すユーノ。彼も出来れば自分が行おうと思うが今の状態では魔力量が多くない為、その作業を行っている途中でガス欠になるだろうし、何よりユーノは自分には結界を張る役目があると考えていた。

 

「まぁ道理ですね。では……フェイト、出来ますか?」

「うん、出来ると思うよ。でもリニスがやった方が良いんじゃない?」

「私は何か在るといけないのでフォローに回ります。それに周りへの認識阻害もかけないといけませんし、ね」

 

 辺りはすっかり暗くなり、人通りも少なくなってくる程になっていたがそれでもまだ完全に人の目が無いわけではない。そう言うやいなや、片手を振るい全員に認識阻害の魔法を掛けていった。

 

「コレでいいでしょう。フェイトは魔力を広げていって他の皆は反応探知に集中してください」

 

 その言葉を合図に探知できる者は探知に集中し始める。だがなかなか反応を掴むことが出来ず、放出する魔力をある程度強めにしてから暫くしてなのはが反応を捉える。

 

「見つけた! あっちの方!」

「あっちは……街の中心部か。端の方から探してりゃ見つからないわな」

 

 認識阻害もかかっている事だしと、皆一様に反応が有った方に駆けて行った。

 

 

 

 

 

「この辺りでしたね。では結界の展開を、ユーノお願いしますね」

「わかりました」

「そして、多少無理に反応させたのですからおそらくですが既に活性化しつつあると思いますので二人とも、結界が展開しきりましたら封印(シーリング)を行う準備を」

「わかったよ(の)」

 

 ユーノが結界を展開していくのと平行してなのはとフェイトがデバイスを起動させていき、周りの風景が少し色あせ結界の構築が完了する。

 

「展開、終りました」

 

 結界を展開した魔力に反応したのかそれとも先に展開した魔力に反応していたのか、色の少し変わった世界の一角、ビルの生垣辺りで何かが光っているのを確認できた。

 

「見えましたね……フェイト、なのは、お願いします」

「うん、バルディッシュ」『サー、封印形態、移行します』

 

 フェイトがバルディッシュをシーリングフォームに変えていき、封印(シーリング)を施していく。

 

「それじゃあ、わたしも」

 

 続くようにそういってなのはもフェイトが封印(シーリング)を掛けている上から重ねていくなのは。

 

「何もなく無事に回収できそうだね」

 

 だがなのはがそう言いながら封印(シーリング)を重ね掛けしてると、少女たちの魔力に触発されてかそれとも何者かの干渉によってか、ジュエルシードが暴走し始めるかのように魔力反応を急激に増大させていた。

 

「これはいけませんね……このままでは”結界内で抑えきれずに”現実世界に影響を与えるかもしれません」

「そんなッ!? この前みたいになっちゃうかもしれないなら止めなくちゃ!」

 

 リニスの発現を聞き、焦った表情でジュエルシードに向かっていくなのは、そしてフェイトもそれに同行するように向かっていく。

 

「ッ! ダメです、それはもはや、貴女達で抑えられる段階ではありません!!」

 

 それにリニスが制止をかけるが、必死になっている者には届かない。

 

「ギリギリまで近づいて、封印の為の出力を高めれば!」

 

 それが危険な行動である事は言われるまでもなく気付いていた。だけど、もうあの様な惨状を起こす訳にはいかない、そうはやる気持ちが優先されていた。

 

「ここからならッ」

「ッ! 待って!」

「え? キャァ!」

 

 近づけるギリギリという所まで辿り着いた瞬間、唐突に少女2人の体に衝撃が走り"派手に飛ばされて"ジュエルシードから離れていき、アルフとリニスが二人をそれぞれ受け止める。そして飛ばされる前に彼女達が居た地点には、裾がボロボロになっているような全身黒のフード付きコートで身を包んだ何者かが蹴り終えた姿勢で立っていた。

 

「てめぇ、誰だ! なんでフェイト達に! それよりもソレがなんだかわかってんのか!」

「ッ! 待て、亮夜!」

 

 悠次の待ったも聞かず、叫ぶと同時に双剣を構えて切りかかる亮夜。しかし、フードの人物が何処からか取り出した三叉が十字に近い角度で分かれた剣状の何かによって”片手で”捌かれてしまう。

 

「なッ! その武器は、まさか”虚空ノ双牙”か! なんでソレがここにあるんだ!」

 

 そう、謎の介入者が手にしている武器は本来、彼が選んだ力の元となった物語、その”ゲーム”に出てくるモノ。つまりは”データとして”しか本来ならば存在しえない筈のモノであり、またそれを知る人物は自分もしくは転生者と呼ばれる人物が造るしかない。当然、亮夜はソレを作る技術も無かった上、そんな”前世の知識”など荒唐無稽と思われることは誰にも話していなかった。

 

「ッチ! 今はそんな事はどうでもいいか! 喰らえ!」

 

 亮夜の双剣による乱舞が繰り出される。袈裟懸け・逆胴といった基本の斬り方から、大きく後ろから体ごと回転するように振り下ろされる二連撃、次々と加えられて行くが全てを片手で防がれる。そして終には

 

「クソッ! 武器が……かはッ!」

 

 双剣を重ねて突出したところを三叉の部分で絡め取られて相手の武器と共に遠くに放られた。そして武器を取られ気が其方に向いた瞬間に蹴りを入れられなのは達の方向に飛ばされていく。

 

「亮夜!」

 

 つられて悠次も飛ばされた方に行き、全員が一か所に集まる形となる。そしてソレをしかと確認した素振りを見せ、相手はいよいよジュエルシードに手を伸ばした。

 

「……ッ!?」

 

 だがその人物が両手で押さえ込もうとした瞬間、今までに無い輝きを放ち、ジュエルシードを中心に周りの空間が少し爆ぜた。そして外套と腕を覆っていた布が弾け飛び万歳のように上がる両腕、其処に現れたのはまだ幼く白く細い両腕。衝撃の影響かその掌は真っ赤に染まり、腕には切傷のように線が走り血が流れていた。更にはフードの部分も捲れ髑髏の様な仮面(Fate/のアサシンのマスク)を被った顔が露わになった。

 

「そんな!?」

「アイツでも抑えきれないのか!?」

 

 悠次と亮夜がそう叫ぶ。まだ未熟とはいえ此処にいるメンバーの中では比較的強い側に位置する亮夜を軽くあしらった人物でさえ、簡単に封印出来ないところまでジュエルシードの暴走は局面を迎えてしまったのか、と。周りに居るなのはやフェイトも動揺している。自分達の行動によってこんな事に成ってしまっているのかと。ユーノとアルフはもはや手の出しようがないといった表情をしていた。彼らは抑え込みは出来ても封印そのものがデバイス頼りになる為行えないからだ。

 

「……」

 

 仮面の者は負傷した両手を見て少し考えるそぶりを見せた後、懐に手を入れて何か緑色をしたボロ布取り出しジュエルシードを包んでいった。

 

「まさかそんな!? ジュエルシードの反応が消えただって!!」

 

 ユーノが驚愕の表情を見せる。封印を施しても、ジュエルシード自体の反応はどうしてもわずかに残る、それは運搬の為ユーノが一度封印を施していたにも関わらず、このばら撒かれた地でジュエルシードの反応を頼りに探すことが出来た要因の一つでもあるのだから。

 

「あっ! 待ちなさい!」

 

 リニスがジュエルシードをボロ布で包んで持ち帰ろうとしている人物を止めようとするが、そんな声聞こえませんと言わんばかりにさっさと懐に仕舞って立ち去ろうとしていた。っと言うよりその姿はリニス以外の皆が確認しようとしたときには既に無かった。

 

「皆さん、無駄かもしれませんが私は少し追跡してみます。それとフェイトにアルフ、遅くとも明日には戻りますので私の心配は無用です。では」

 

 それだけ言い残すとリニスの姿も直ぐに見えなくなった。

 

 

 

 

□~~~~~~~~~~~~□

 

 

 

 

 いやーあんな暴走の仕方するとは考え付かなかったですねー。魔力同士が干渉しあうだろうとは思ってましたが、まさかシーリングで多重封印とかにならずに波長が少し合わないだけで干渉しあって封印どころか、かえって活性化させるまでの魔力反応を起こすなんて予想できるわけないじゃないですか。

そんな事に成ったのだからもう傍観していたいとか考えてる場合じゃなくなりましたしあのままだと更に暴走して無理に抑え込もうとした時に最悪、腕の1本ぐらいは吹き飛びかねなかった程まで活性化しそうでしたしね。

 

 そして彼は協力しているという気があるのだろうか? 急な事態に混乱していたとはいえ一人に対して一人で挑んでいては多人数の利点がないではないですか。まぁA's編終盤までに直ってくれればそれでいいですけど。あとはスキル?って言いますかあのゲームに出てきた技を使ってなかったのも気になるなぁ、『練度(レベル)が足りません』みたいな元作品に合わせられた世界の補整を受けて無ければいいのだけれど。

 

 それにしても、あの衣装(コスプレ)は見せた以上もう使えないし、更にちょっとぐらいは仕方ないとは思って居たが、まさか爆ぜるとは考えもつかずなんの防御も施していなかった結果、原作にあった描写同様な感じに傷付いちゃったこの手はどうしようかなぁ。使えない事は無いけど痛いものは痛い、原作のフェイトちゃんはこの痛みに耐えてたのか、偉いな。アルサナが戻ってきたらさっさと治そう。まだ完全にジュエルシードの封印も施せてないし。

 そんな事を考えながらこれからアースラ陣営の確認にどうやって潜り込もうか練っていたらリニスが現れた。ナイスタイミング。

 

「おかえりなさい、でいいのかな。フェイトちゃんの方には居なくていいんですか?」

 

 わざわざアルサナでも返しに来たんですかね? 勝手に戻ってくるって言ったのに。まぁリニス用に調整を重ねたデバイスも渡したかったですし、ちょっと早いですが丁度いいと言えば丁度いいタイミング。なぜかなのはちゃんとフェイトちゃんが既に協力体制ですがその辺りはアルサナに確認すればいい事。アースラ陣営が強化されていたら原作展開になった場合、あの場に来るのがクロノ君一人ではない可能性もありますからね。

 

「アナタは……」

 

 わなわなと震えながらという表現がふさわしい感じになりながら喋り始め 

 

「アナタは、自己犠牲を美徳とする様な甘い考えをした物語の主人公(ヒーロー)にでもなるつもりでいるんですか!」

「へぁ!? なに、なんで私怒られてるの」

 

 いきなり語気を荒げて迫ってきたリニス。ホントにワケガワカラナイヨ。

怒られるような事をそもそもしてない上に、なんでリニスが怒るのかも検討が付かない。でも、もしかして

 

「この手の怪我の事ですか? これは別に自己犠牲とかそんな甘っちょろい考えで負ったモノではなく、あの場ではこうする方が”一番被害が少ないであろう”と考えた結果ですよ。まぁそれを自己犠牲って言われたらそうなんでしょうけども」

 

 あの場ではもうこうするしか無かったと思う。仮に彼女たちが更に抑え込もうとしたとても、そもそもジュエルシードが覚醒し始めたのは”彼女たちの魔力によるもの”だ。そんな状態で封印をしようにもおそらくは同一魔力の為に吸収されていただろう。では他の男子二名で封印を行えばよかったのか? となるが、彼らはまだ頼りないと思う以前にデバイス持ってないじゃないか、彼らの武器などはおそらく転生時の特典かなにかの副産物だろうと思う。ならばあの場に居た人物で封印を施せるのは誰か?となるがもう残りはリニスしかいない。でもリニスにはフェイトちゃん側で活躍して貰う方向に変えたので怪我を負わせて活動し辛くするわけにはいかないのだ。

 

「それと私が主人公(ヒーロー)になんてなれる訳ないじゃないですか。どこまで足掻いても私はしがないその他大勢(モブ)ですよ。だけどこの小さな手でも届く範囲は、被害を小さくしたいと思ってもいいんじゃないでしょうか? それに、あんな反応で暴走状態になったジュエルシードをあの場でどうにか出来そうなのは私かリニスしかもう残ってなかったですし、リニスはフェイトちゃん側に居たいんでしょう?なら今はまだ私との繋がりが判らない様に、あぁするのが一番だったんですよ。まぁその結果がこの有り様ですけどね」

 

 それでこの話は終わり、とりあえず早くアルサナ渡すかリニスが治療してください、手痛いのです。わりと。

”治してね”と言わんばかりに手を差し出すとリニスに何故か両手を軽くであるが握られた。凄く痛い!

 

「そんな説明で納得するとでも思ってるんですか、イツキ」

 

 えぇー、なんでですか。それ以上の理由とか要らないじゃないですか。私以外みんな無事、私も目的のジュエルシードの予備が確保できた。みんなハッピーじゃないですか。

 

「大体ですね、あの場でそうするしか無かったとしても、せめて念話で私に伝えてくれれば、対立してるように見せつつも二人で協力して更に被害を少なくできてたかもしれないんですよ」

 

 まぁリニスが言う事も尤もだし、彼女からしてみれば私もまた守るべき、守られるべき”子供”でしかないんでしょうね、中身がどうあれ。それでもですね

 

 

(”元の流れ以上の”に成るけど、怪我をするなら不利益を被るなら、私みたいなイレギュラーでいいんです。元々の物語には居なかった者ですからね……それに、この世界に”女性主人公(ヒロイン)”は十二分ですから、足されて釣り合いがとられるとしたら、それは”男性主人公(ヒーロー)”に成れる彼らだけですよ……まぁ、それでも、こんなのはこれっきりにして対策を多めに取らないとなぁ……心配してくれる人も居る事ですし)

 

 

「聞いているんですか?イツキ」

「ハ、ハイッ!!」

 

 

 その後、先に腕の回復をお願いして回復して貰いさぁ今日も一日終わったと思いきや、長きに渡るリニスの物理を伴わないSEKKYOUを頂いた。

 治療の際、多種混合した魔力の影響なのか、はたまたただ単に傷が大きかったせいか、微妙に治りが悪く、何故か痕も少し残ってしまったが気にする程ではないだろう、元に戻す目処はあるにはある事だし、それに回復魔法のプロセスや効果範囲、効果速度の詳細を突き詰めればプレシアさんとかの治療やA's後のなのはちゃん撃墜時の治療の助けになるだろう。

 

 

 

 

(それにしても、回復し切れなかった原因はなんでですかねぇ……)

 

 

 

 

~~~~

Side:???

 

 

「魔力反応、おさまりました。発生規模は変動的で、最小値はかろうじて観測できる程度から最大値は中規模次元震が発生する程です。詳細座標は現在割り出し中ですが、発生場所は補佐が予想されていた通り、第97管理外世界・惑星名”地球”より観測されてます」

 

 計器を操作しながら観測していた人物がそう告げる。

 

「そうか、観測ご苦労。どうやら君の言ってた通りになってしまったようだな」

 

 全身黒ずくめの制服を着た少年が、自分よりも少し背が低い少年にそう語りかける。

 

「あくまで推測だったんだけどな。しかし事が起こった以上、思ったよりも危険な事に成ってしまっているみたいだな、クロノ……執務官」

「よせ、僕と君の仲だろ。まだ仕事モードに入るには早い。それに管理外世界だ、魔導師は居ないだろうし、魔導関連の技術もまともに広まってはいないだろう」

「だからこそ、だろ。その通り魔導関連の技術が無いのだとしたら、むしろ発動したという事が恐ろしいよ。誰も抑えることが出来ないからな。だが今回は”収まった”。発生のタイミングと収まるまでの時間から考えて”誰かが再封印”したんだろうな。そのロストロギアを運んでいた者、その人が捜索して再封印した可能性も考えられるが、その人との連絡は取れていない。管理外世界とはいえ魔法の才能がある人が一切居ないという訳ではない、そういう文化が一概に無いというだけで、現地の誰かにその才能があり、協力してもらっていると考えた方が良いだろうさ」

 

 少年はそう促す。貨物運搬次元航行船の事故、それは管理局には報せが届いていたが危険性の高いと見なされた物資が無い事や人手不足という些末な理由で調査を後回しにされそうになっていたモノ。クロノと呼ばれた少年と親しそうに話している少年が目を通し、艦の巡航の際に気を付けるアタリを設け、航行ルートに組み込まなければ、先ず見逃してたであろう次元震反応。

尤も誰が何をしなくても”たまたまその辺りを巡航していた艦がたまたま発せられた反応を観測したかもしれない”のだが、この少年は”そうなる事がわかっていたかのように”準備をしていた。

 

「(準備したのに間に合わなかったか……だが俺が居る時点でズレが生じてまだ初日だという可能性もあるんだ)」

 

 クロノと共に居る少年。彼もまた”存在しなかった者(イレギュラー)”の一人である。

 

 




◎描写について
戦闘描写ですがA's編に入るまでは殆どといいますか皆無です。
テスタロッサ陣営がほんのりしてる時点で戦いが起きません。

主人公は”原作描写程度”の怪我ならむしろ観て見ぬ振りをしてスルーします。

通信・念話・会話・デバイス発言などの統一は行っておりますが、各編が纏まり次第、再統一がなされる”筈”です。


そして何度でも宣言しますが、作者は旗建がへったくそなので、旗はほぼ無いです。



……戦闘機人の機械率高めればアイギス出せそうですよね。
質量兵器部分どうにかしないとアレですけど。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。