リリカルなのは:介入するなら頑張って   作:ゆかりフリカケ

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一個前が短いのでストック貯まった訳ではないけれど、投下

人数が増えていきます(一応)




#07 勢揃、介入

 

『でだ、どうすんだ今回は』

 

 

 開口一番そう言ってくるアルサナ。というのも現在、もう既にフェイトちゃんが登場する子猫がデッカくなる事柄、その事件その日を向かえていた。

 

「今まで通り見てるだけ、といきたいんですけど主人公側に番長君が居て、原作のこの時点でアルフは出て来てなかった。そうなると、2対1の構図が出来てしまってフェイトちゃんが危ないんですよねぇ」

 

 リニスを介入はさせない様にして連れて行くつもりではあるのだが、場合によっては介入させるのも有りか?と考えている。流石に目の前で家族がやられているのに「黙ってみていろ」なんて言えるほど薄情ではないつもりだ。もっとも番長君が其処を考慮し、なのはちゃんとフェイトちゃんがなんやかんややっているうちに、デッカくなった猫を大人しくして封印……は出来ないんでしたね、まぁ大人しくさせていれば良し。っといった所でしょう。むしろどさくさに紛れて私が封印しちゃいますか?

 

「まぁ、その辺りは主人公方の出方次第で。まずは帰ってリニス回収してから行きますか」

『回収って、物みたいに扱ってやるなよ」

「いいんですよ、最終的にはフェイトちゃんの元に帰してあげる予定ですから」

 

 私みたいな人と一緒に居るよりはよっぽど幸せに成れるだろう。本当の家族と一緒の方が良いに決まっている。むしろ一緒に居て、不用意に私が主役陣に巻き込まれるとか勘弁願いたい。

 

『しかし、連れて行ってリニスが大人しくしてるか?』

「人型に戻れない様に、供給量絞ってあげればいいだけです」

『サラっとえげつない事いうなや』

 

 維持にも形態変化にも魔力が必要なら、供給量を絞ってあげれば私に引っ付いて見てる事しか出来なくなるはずだ。その辺りの仕組みはまだ調べていないので曖昧ではあるが、この先使い魔を用意する予定もさらさら無いので、別段調べる必要もない事だろう。

 

そんなことも考えつつ、私はリニスを回収して現場である月村邸に向かった。

 

 

 

□~~~~~~~~~~~~□

 

 

 

「なんで私は供給魔力縛られた上でこのような場所に連れてこられたんですか?」

 

 若干以上に不機嫌にぼやくリニス。そうなるのも至極当然の反応で、私が帰宅したときリニスは都合よく猫形態で縁側で寝ていた――のでそのまま供給量を絞って、了承や説明も無いまま連れて来た。そうしたらこの様子になったというだけである。

 

「この前リニスが感じたものの正体の説明、それに加えてこの場所がジュエルシード発動の場所となる”筈”だからです」

 

 曖昧な言い方をしたが私達は既に林の中に居て、発動するであろうジュエルシードも捕捉済みで待機中の状態。サーチャーを飛ばして確認したところ、どうもお呼ばれしているのは、なのはちゃん(+ユーノ君)だけのようである。このままなのはちゃんだけであれば原作通りに進む事だろう、むしろそれが私的には一番望ましい。

 

「それで”筈”とか言っておきながら、あのロストロギアも捕捉してるのにまた傍観ですか。イツキの目的が未だにわかりません」

 

 まぁ不確かなのは前者のフェイトちゃん登場だけですからね、ここまでくれば。目的については詳しく語れないのがもどかしいですね。前世についてはまぁいいだろう程度の認識でしたが”物語”であり、ある意味”未来”を必要以上に語るわけにはいきません。それを誰かに”伝える(アウトプットする)”事によって、どんな影響が出てくるかわかったもんじゃないですからね。

 

「目的ですか……なんでしょうね。私自身も大まかにしか考えてませんよ。あえて言うのなら”起こり得る流れを、在るべき流れに沿わす”事でしょうかね」

 

 リニスの生存というズレ(イレギュラー)色々な要素(イレギュラー)が混ざっていると言われた世界観、そして私という存在や既に関わりを見せ動いている番神悠次(つがみゆうじ)という原作に居なかったもの(イレギュラー)。もう本流など初めから無かったようにも思えるが、まだ少ないけれど起こってきた事件は原作そのもの、沿わすことは出来るはずなのだ。

 

「貴女は一体……それが前に教えてもらった前世とやらにも関わってくるのですか? いえ、それだけでは説明が付かない事も幾つか在る、この先起こる事など何でも知っているとでも?」

 

 疑問に思うのはもっともですが、語れない――語りたくない以上説明する気はないですよ。それはそうと”その”問いかけをされたら前世オタクとしてはこう答えなければ!

 

「なんでもは知りませんよ、知ってr『おっ、子猫がジュエルシードに近づいて反応したな、んで、なのはちゃんが出てきたぞ。それとは別に近づいてくる反応が……3つ? なんでだ』」

 

 言わせてよぉぉぉ! アルサナァァァァ!!

 

「……て、え?3つ? 多分一つは番長君、でもう一つはあの子だとすると、3つ目は一体?」

『あぁ、詳細に分けると1つと2つで合計3つの反応だ。1つの方は魔力パターンからして番長君だな。残りの2つの方はわからん』

 

 アルフでも来ちゃうの? だとすればユーノ君が前線に立てない以上、原作通りなのはちゃん陣営が若干不利で流れはそのままになるでしょうね。しかしそうなると被害が大きくなりそう……あぁそういえば今回はきっちりユーノ君が結界形成してくれるんでしたっけね。

 

 そうこう考えている内に子猫が反応を終えジュエルシードを取り込み大きくなる。

 

 

 

 

に”や”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”

 

「……おぅふ、鳴き声、思った以上に野太くなりましたね子猫なのに」

 

 実際に体感してみると、キツい。見た目が可愛いから余計にキツい。

そんなことを考えていたら、結界が展開された。ユーノ君の立場、漸く発揮ですね。それと同時に

 

「よっと……なのは、今回はアレ……なのか?」

「あっ、悠次君。う、うん。凄く大きくなってるけど、ちっちゃい子猫だったんだよ。早く戻してあげよう」

 

 どうやら番長君到着の様子。今回は対象が生物ですから攻撃系じゃなくて解呪(ディスペル)系の魔法でも見せてくれれば嬉しいんですけどねぇ、まぁペルソナには巨大化とか縮小化とか無かった筈なので、どうしようも無いと思いますが、在るとすればこの世界が”状態異常回復”を広義認識してくれれば出来るかな? 程度ですかね。

 どうにかして番長君に魔法を使わせられないかと考えていると、巨大化した猫に対して一つの閃光が走った。その方向を見ると

 

 

「なっ! アレはバルディッシュ!? という事は、あの子は……フェイト!?」

 

 其処に居る人物を見て驚くリニス。ふっふーん、その反応が見たかった! その為に連れてきたのだ! ちょっと愉しい。

 

「知り合いの様ですね? 貴女が感じていたモノは多分あの子やあのデバイスから出た魔力反応だったんじゃないですかね」

 

 さも今推測しました体で言う。しかし安心しました、多少の展開の差異はあろうとも登場タイミングなどはそれほど差異が出ないみたいですね。まぁそれも恐らくは”荒らす者が居ないから”でしょうけど。それはそうと……

 

「あのフェイトちゃん? の横に居る同じく黒い衣装を身に纏った子、誰でしょうね?」

「それは私にもわかりません。イツキでも知らないのであれば私が知っているはずもないので」

『おい……あの衣装って、もしかしてアレじゃねぇのか』

 

 リニスにはそう言ったが、正確には知らないわけではない。アルサナも言った通り多分知っている”あの衣装は”と付くが。

 顔はフードが被っているので見えないが、どうせあの中身は銀髪だ、この際どうでもいい。羽織ってるコートの様な――あるいはポンチョと言ってもいい様な――もの、アレ知ってる、プロトタイプのハセヲ君が着てたやつでしょう? 基本黒で所々赤いラインが走っている。昆虫の様な刺々しい甲冑だとバレると思ったのかな?(アレ兜とか無かったしね)もしくは、物語が進んでいくごとにVerUPしていくとか? まぁ無いですね。ただ見えてる足元の軽装具合から察するに1stフォームでしょうね、あの外套は正体を隠す為のモノでしょう。

 

「フェイト……あれがお前が探しているものか?」

「うん、そうだよリョウ。今は発動して猫?が取り込んであんな風に成っちゃってるけど間違いないよ、ジュエルシードだ」

 

 正体を探るには喋ってくれるかどうかでしたが、案外あっさりと声を発してくれましたね。でもおそらくはなのはちゃん達には聞こえてないでしょう、こっちはわざわざ音声を拾っているから聞こえているけれど。

 

「アルサナ、声紋照合って出来たりします?」

『あたりまえだろ? ……認識阻害や声質変換などは使われてねぇな。まさしくお嬢が気にしてた崎神(さきがみ)亮夜(りょうや)そのものだ』

「ありがとアルサナ。これで彼も確定ですね」

 

 リニスが居るので転生者云々はぼかす。しかし、両陣営に一人ずつとはなんとも……パワーバランスはこの回収戦においては一緒、というよりフェイトちゃん側に有利ですかね。亮夜君の戦闘力次第といったところでしょう。

 

「誰なんだお前たちは!」

 

 番長君がフェイトちゃん達に問う。いや、もう一人も出てきたことだし彼も名前で呼んであげますか、悠次君。彼も”流れ”をわきまえてくれているのか、フェイトちゃんを名前で呼んだりはしないんですね、わかってるでしょうに。

 

「誰だと聞かれて”我こそは~”っと簡単に答える奴が居るかよ。俺達は此処で初めて会って、敵なのか味方なのかもわからねぇ状況だ。そんな状態で名乗るという事は自分の手の内を早々に晒す様なもんだろ、そんなことするかよ」

 

 ごもっともですね亮夜君。なのはちゃんは見知らぬ人物の急な乱入に、悠次君は本来居ない筈のフェイトちゃんの同行者に驚いて、彼の声質から判断するような冷静さは無いようですね。私は傍観してるだけなのでそれを把握出来ますけど。

 

「俺達の目的はアレが持っているモン、ジュエルシードだけだ。おめぇらに興味はねぇ、邪魔しねぇ様にそこで見てろ」

「ジュエルシードを集めるのが目的なら、私達と協力は出来ないの!?」

 

 いやー平和主義ですねぇ、でも嫌いじゃないですよ、私とてそっちに居ればそう聞いたでしょう、もっとも”問答無用で拘束した後に”っていう枕詞が付いてきますが。

 

「ハッ、それは無理だな。俺達はただ集めてるだけじゃねぇんだ、だが説明は出来ねぇし、したところで証明できる証拠もねぇ。話し合うだけ今は無駄なんだよ」

 

 それだけを告げると、彼は大きくなった猫に向かって動き出した。初めから話し合う気は無く早々に事を済ませて帰りたいんでしょうね、普通だったらなのはちゃんが長い間気絶する事態になりますし。

 

 だが、それだけでは終わらないのがイレギュラー満載のこの世界、猫に向かった彼に立ちふさがる人が一人居た。

 

「悪いが、事情も話せないような奴の言葉は聞けない。アレは俺たちが真っ当な理由があって、危ない物だから集めているんだ。お前たちには渡せない」

 

 両腕を胸の前で組み仁王立ちしている悠次君、所謂”ガイナ立ち”と呼ばれるアレである。っが、いかんせんまだ小学生、タッパが足りてないのでいまいちかっこよさに欠ける。

 

「ッチ、邪魔くせぇ。こっちは俺に任せてくれ、アッチの回収行ってこい」

「うん、わかった」

 

 促すフードを目深に被った亮夜君と、軽く答えて猫に向かうフェイトちゃん。それと同時に悠次君が止めようとするが、亮夜君が腰の辺りから出した両手に逆手で持った短剣によって邪魔をされる。おぉ、やっぱり双剣ですか、まぁ武器(デバイス)ってだけで他の技も使える可能性はまだあるでしょうけどね。

 対する悠次君は背負っていた木刀を抜く。前々から思ってたけど、もしかして彼はデバイスを持ってないんじゃ無かろうか? 持ってたら封印出来ますもんね。

 

 そうこうしている内に、打合う少年二人。あの二人はあのままやってて貰いましょう、そして友情でも築きなさい。猫に向かったフェイトちゃんはと言えば……

 

「待って、どうしても協力は出来ないの? せめて、お話だけでも」

「必要ないよ、私にはもう協力者がいる。これ以上他の人には……でも、アナタが私の行動を邪魔するなら……」

 

 バルディッシュを構えるフェイトちゃん。そして放たれるフォトンランサー。問答無用過ぎるでしょう、彼(亮夜君)は一体どんな手練手管を用いてアッチの陣営に付いたんでしょうか?

 放たれたフォトンランサーを上手く避けるなのはちゃん。貴女の才能は原作以上に成ってる気がしてなりません。まぁそれであるならば今後の危険も減るのでいいでしょう。

 二人は結構高いところまで上がっていきました……コレ、後でなのはちゃんが流れ通りならアソコから落ちるんですか? ソレは危なすぎる、ちょっと気にしておきますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、各々が1vs1で相対し始め騒動の元凶である猫は放置。そのままは怖いので私は私で動くとしましょうか。とりあえず誰もこっちに気を割けて無さそうなので、猫を拘束してジュエルシード摘出~そして封印っと。これは私の懐にしまって、以前手に入れたモノに細工をしてっと、よし。さぁてユーノ君は……居た居た、見る事しか出来ないのはもどかしいでしょうね。

 

「……どうも、こんにちは」

「誰!?」

 

 真っ当に驚くユーノ君。そりゃこれだけ色々な事が起こってから更に頭の上に猫乗せた得体の知れない人物が来たらそうなりますよね。因みに顔は隠してます、某うたわれしお方の仮面を被って。口元が見えてる? だってそこまである仮面とかだと喋りにくいじゃないですか。

 

「私が何処の誰かは、今気にすることじゃないと思いますよ。それよりもアレ、止めなくていいんですか? あの白い子と黒……どっちも黒いですね、灰色の髪の子。怪我をしてしまうと、元の姿に戻れる魔力量も集まってない貴方では回復させきることも出来ないでしょう?」

「どうして僕の事をそこまで……でも、僕にアレを止めることは出来ません、その力が今の僕にはないので」

「では、これを交渉材料として使ってください」

 

 そういって私はジュエルシードを一つ取り出す。勿論細工してある方だ。本音を言うなら、もう放っておいて確保ジュエルシードも増やして帰りたいのだが、無駄に怪我をされても目覚めが悪い。

 

「それは、ジュエルシード!? どうして貴女が」

「あそこの猫を抑えて取り出したんですよ。さっ、早くこれをあの金髪少女とフードの黒い二人組に提示して争いを止めて来てください。貴方がコレを集めていて、誰かに渡すのが躊躇われるのもわかりますが、今は協力者の安全を優先するのが依頼者としてするべき事でしょう?」

 

 最後にそう告げて、かっこよく謎の人物として去ろうとした直後に爆発音が二つ上がった。ちょ、私たちが話してる間にもう終わったの!? まだ数分も経っていないのに!

 

「くっ、事を穏便に済ますためのフラグを建築していたのに! 建てる前に折られたら裏から手回しして頑張る意味無くなるじゃないですか!」

 

 まずいマズイ拙い、あの高さからのフリーフォールは非常にマズイ。少年二人は飛ばずに地上戦を繰り広げていたから最悪でもどっちかがヤムチャポーズで沈黙しているだけだろうけど、なのはちゃん達は上空だった。どちらが負けたにせよ助けなければいけない。

空中で爆発音がした方に視線を向けると、落ちてくる影が一つ……白いという事は原作通りなのはちゃんが負けたか。

 

「間に合ってよ……フェレット君、衝撃吸収の魔法陣、何枚展開できる!?」

「え!? えっと……今は魔力が無いので4枚ぐらいかと」

「それであの子の落下衝撃を吸収は?」

「多分、今の僕では完全には無理です」

「私が魔力を渡したとして、君の全力では?」

「それでも7枚程が限度だと思います、だけどそれだとしても」

「1枚がどれだけの衝撃を和らげるか細かい事はわかりませんが、今の君の反応だと、あの高さは無理ってことですよね」

 

 チィ、思ってた以上に改変されて影響が来てますね。今回ばっかりはもう仕方ないか。その前にリニスが何とかできないか聞いてみよう。

 

「(リニスは何枚いけます?)」

「(この供給制限を解除してくれれば余裕で受け止められる程度は。落ちてくる速さや飛んでいたであろう高さ的にも合計10枚程で大丈夫でしょう)」

「(じゃあ解除しますので展開よろしく、あっ猫のままで)」

「(わかりました)」

 

 よし、コレでなのはちゃんの落下ダメージは0だ。

 

「じゃあ残りは私のほうで何とかしますのでとりあえず今の限界を展開してください」

「わ、わかりました」

 

 展開されるのはユーノ君の進言どおり4枚。そして残り6枚をリニスが間に重ねるように展開する。展開し終えると同時に一番上層に展開したモノになのはちゃんが落ちてきた。ギリギリだった。怪我は……良かった、其処まではないようですね、原作よりはやはり酷くはなってますが。

 

「あの子は私が診ておくから、君はソレ渡してあの黒い二人組に帰ってもらってきて」

「え? あ、あぁ、ハイ、わかりました」

 

 あっちはもうユーノ君に任せよう、私まだ出て行きたくないし。っと、悠次君&亮夜君の方は……ははは、すっごい、リアルヤムチャポーズだぁ。クレーター作って悠次君が倒れてる、どっちの技にもクレーター作るようなモノはない気がするんですけどねぇ。彼のゲームの双剣スキル『疾風双刃』辺りが確か打ち下ろしだった気がしますからそれでですかね。

 さて、回復(フィジカルヒール)っと。なのはちゃんは軽症だからいいですけど、悠次君結構ボロボロですねぇ、どんな争いをしたのやら。今この程度のいざこざでそうまで成ってしまうのでしたらA's編になった時、頑張らないと最悪の方向性に行きかねませんね、後で対策を考えておきましょう。

 

「う……んぅ……」

 

 ヒールのお陰かなのはちゃんが意識を取り戻し始めた。やば、今私を認識されると困るんですけど、悠次君の治療中で動けません。

 

「ぅん、あれ? わたし……確か、あの子にやられて……そうだ!ジュエルシードは!?」

「ごめん、なのは。今回のはあの子達に渡しちゃったよ。なのは達にこれ以上、怪我をして欲しくなかったから」

 

 手早く向こうの交渉は終ったのか、現れたユーノ君がそう告げる。フェイトちゃん達が後ろから付いて来てないようですし、帰ったようですね。

 

「終ったようですね、どうでした?」

「ジュエルシードを渡したら、何も言わずに帰っていきました。それと、ありがとうございます。どうやらなのは達の治療もしてくれたみたいで」

「お気になさらずに。私が好きでやっただけですので」

 

 いやー今回は危なかった。やはり思ったよりもなのはちゃんの資質が原作以上になっているようですね。私や悠次・亮夜の様なイレギュラーに因る多少のインフレの皺寄せ、世界の修正力でしょうかね。しかし相手側にも一人、ユーノ君が元に戻るのが確かクロノ君登場後だった筈、という事は現状の最高戦力が2対3ですか……不安ですね。

 

「えっと……誰? ですか?」

 

 困惑気味に聞いてくるなのはちゃん。何処が不審ですかね? 仮面ですか? 頭の上に猫乗せてるとこですか? それとも全部ですか? まぁ全部ですよね。……よし悠次君の治療も一通り終わりましたし

 

「今はまだ、私は”ただの通りすがり”という事で一つ、おねがいします」

「え? それってどういう意味でs

「それではまたいずれ、機会があれば会えるでしょう」

 ちょ、ちょっと待って!」

 

 返事は聞きません、それではサラバデスヨー。

 

 

「……行っちゃった。ユーノ君、あの子と話してたけど、知ってる人?」

「いや、僕にもわからない。なのは達が争い始めてから急に現れたんだ。今回の原因のジュエルシードを持ってね」

「そっか……また、会えるかな?」

「わからないね、でも彼女も”機会があれば”って言っていたし会えるかもね」

「そうだよね、今度会えたらお話したいな」

 

 

 OHANASHIフラグが建ってしまった事を、問答無用で立ち去った私が知るすべは無かった。

 

 

 

□~~~~~~~~~~~~□

 

 

 

 そんなOHANASHIフラグという意図しない関係性フラグを建築してしまった事を知らない愚か者(この作品の主人公)はというと。そんな事が起こっているとも露知らず、リニスにこれからどうするのか問おうとしている。

 

 

「……どうしますか? 今ならまだフェイトちゃんに追いつけますよ?」

 

 私はリニスに問いかける。現在はフェイトちゃんに渡した方のジュエルシードに付けておいた魔力反応を投映させている。

 

「……行ってもいいのですか? 貴女の事を私が話すかも知れないんですよ?」

 

 それは少し困る。けれども私の事が伝わるのはフェイトちゃん陣営に限っては伝わってもいいとさえ思っている。いや、亮夜君経由でバレるのはちょっと遅らせたいけれど。まぁなのはちゃん達が彼に気が付いていなかったので其処から伝わることは無いので平気でしょう。

 

「正直に言うとそれは少し困りますね。でも、いいですよ。それが、リニスがフェイトちゃんの元に戻るための対価なのだしたら、私の情報を売ってでも手に入れるべきですよ。本来の家族の所に居るのに必要ならば安いんじゃないですかね」

 

 それを行うと、本来の流れとは確実に乖離してしまう。それはわかっているのだが、その分、仕方ないけれど頑張ればいい。それだけだ。それで原作ではまず救われていなかったリニスが救われる、それならいいじゃないかな。

 

「私は、まだ会っても何を話せばいいのかわかりませんし、今暫くは居させて貰ってもいいですか?」

 

 決心とはそう簡単につくものではないですものね、此方としてもリニスが居ることは好都合。

 

「構いませんよ、その代り、動くときには動いてもらいますからね」

「それぐらいは当然ですよ」

 

 とりあえずは現状維持でいこう、なのは・フェイト各陣営に1人居たという事は、アースラ――管理局側に居る可能性もありますけど、年齢で考えれば役職とかどのポジションにいるんでしょうねー、それを確認するためにも、その時に成ったらリニスに潜り込んでもらおう。

 

「まぁフェイトちゃんの方は、渡したジュエルシードの反応で拠点も割り出せますしね」

 

 こっちから会おうとすればその反応を辿ればいいだけだ。まだフェイト陣営にはバレて居ない筈だからこっそり探ってきてもいいだろう。でも今回は比較的軽めに終わった。それでいい。

 

 

 

 

 

 




無印登場予定人物はコレで多分8割揃いました。


魔法(魔導)は一応
”単純なモノの発動であれば技量が其処まで無くてもデバイスを介さずに行える”
っという体を採用しています。ご都合主義の一つです。

主人公のBJイメージにつきましては、
基本形はMHシリーズの「レイア装備(鉄部分なし)」で脳内補完して頂ければと。

ただ魂がオタクですので場面場面で全然違ってくると思ってください、狐主封霊です。
(描写が無ければ基本形です、速さを求めて無いので肌は見せません。

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