転生者が魔王少女に恋した件   作:蛇カボチャ

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はい、今回は早めに更新出来ました。今回はソーナ回です。ソーナ視点で二人はどう見えるのでしょうか。それでは‼


私は二人の対峙を見ていた件

バンッ!!渇いた銃声と共に、無数の鉛の弾丸が放たれた。グレイフィア様が来六さんに散弾銃を放ったのだ。来六さんはそれと同時に回避行動を取りました。その場から直ぐに離れ直撃を避けました。しかし、全てを避けることは出来ず、脚に数発受けてしまった。

「あら、虫にしては素早く動けるのね。けれども、その自慢の素早さも今ので失ったかしら?」

「っ、、、、、、‼」

撃ち終わった散弾銃から薬莢を出しながら淡々と言うグレイフィア様に対して、来六さんは弾丸を受けた脚から血を流しながらグレイフィア様を見ていた。

「来六さん‼」

私は咄嗟に来六さんに駆け寄ろうとした。いくら神器持ちだろうとグレイフィア様の相手になるわけもないからだ。しかし、そんな私をサーゼクス様が止めた。

「待ちたまえ、ソーナ」

「何故ですか⁉あのままだと、来六さんはグレイフィア様に殺されてしまいます‼」

サーゼクス様を振り切り、来六さんの元に向かおうとした。すると、来六さんは立ち上がり、私に叫ぶ。

「来るな‼」

私はその言葉に足が止まりました。来六さんは撃たれた脚に負担をかけないように立っていたが、立つのがやっとなのか、ぐらついていた。

「何故です⁉貴方は、もう戦える状態じゃない‼それなのに何故‼」

「何故か、か。何て言うのかな、ここで逃げたら瀬良さんに顔向け出来ない。そんな気がするんだ」

それを聞いた私は、来六さんが言っていることが分からなかった。しかし、彼はそれでも全く逃げる素振りはなくグレイフィア様に対峙していた。

「お姉様に顔向け出来ない?何を言ってるんですか‼それで死んだらお姉様が悲しみますよ‼それなのに貴方は‼」

「あれはね、単なる男の意地だろうね」

「え?」

振り向くと其処には毛利さん達が居り、全員が只見守っていた。男の意地、私にはその言葉の意味がピンと来なかった。それを察したのか如月さんが、私にこう言った。

「多分ね、来六君は瀬良さんへの想いをあの人に示そうとしてるんだ。そうしないと、あの人絶対に認めないからね。あぁ、こんな僕の説明で、すまない」

「簡単に言ったら、結婚前の両親の挨拶みたいなもんだろ?まぁ、奥手なアイツが結婚まで行くのに何年掛かるんだろうな」

「そう言うことだよソーナ、彼はグレイフィアに自分の意地を突き通そうとしてるんだ。そんな彼に加勢なんて、野暮じゃないか」

皆さんはそう言いながら来六さんを見守っていた。私は、それを聞いてから来六さんを見た。来六さんは体こそボロボロだが、その目だけはまだ、生気を感じた。

「あらあら、なんだか期待されてるわよ汚ならしい害虫さん。けど、私に勝てるの?そんな体で戦えるとは思えないのだけど?」

「はは、勝つ気ですよ。けど、俺は貴方とは戦いません」

「は?」

来六さんの言葉にグレイフィア様は眉をピクリと動かした。私もその言葉に唖然とした。戦わずして勝つ?彼は何を言ってるのだろう?そんな事無理に決まってる。これは只の話し合いではなく命が賭かったものになってるのに、彼は戦わ無いと言った。案の定、グレイフィア様の怒りを買ってしまい、また銃口を向けられた。

「ここまで来て、戦わずして勝つなんて、出来るわけ無いだろうが‼」

その言葉と同時に銃口から弾丸が放たれる。それを来六さんは腕で防ごうとした。

「来六さん‼」

私は叫んだ。いくらなんでも、腕で防いだだけで散弾銃を防げる筈もない。そう思った。しかし、毛利さん達は慌てる所かその場に鎮座していた。 私はもう間に合わないと思い、目を閉じる。そして、少ししてから恐る恐る目を開けた。其処には、、、、、、。

「っ⁉まさか、12ゲージを普通に受けきるなんてね、忌々しい虫が、、、、‼」

「、、、それは、誉め言葉って取って良いんですかね?ルキグフスさん」

其処には、腕を振って鉛弾を落としす、来六さんが居ました。私は呆気に取られながら、ふと疑問に思った。どうやって散弾銃を防いだのだろうか、そんな時私は来六さんの手を見た。来六さんの手はまるで『水晶のように透き通ってた』のだった。

「それが、貴方の神器かしら?資料とは違うわね」

グレイフィア様も気づいたのか、来六さんに聞いた。私が知りうる限り、来六さんの神器は相手を爆発する、または相手の心臓を取り出す、分身を生み出す能力だった。前三つに加えて次は腕を変化させる能力。私は彼の底知れぬ力に驚きと恐怖が生まれた。

「これですか?これは『断想体温』って言って体を水晶に変化させる力です。水晶って言っても硬度は普通の水晶よりも硬く、鉛弾なら難なく防ぎます。って、言ってもこの能力は仮面無しだと、時間掛かるんですよね」

「敵に説明なんて余裕ね、、、、、、、余り私を嘗めるなよ、糞虫が‼」

そう言って、グレイフィア様はその場から消えたと同時に来六さんの傍に現れて回し蹴りを放つ。それをまるで分かっていたかのように、変化した腕で防ぐも、傷付いた脚では踏ん張れずに、横に吹き飛んだ。

「はっ‼そんな脚で、私の蹴りを防げないわよ‼」

「っ⁉中々に厄介だな、、、、、、、なら‼」

吹き飛んだ来六さんは腕を地面に突き刺して、自身を止めてから、また立ち上がろうとする。だが、グレイフィア様は甘くなく、直ぐに接近してから再度蹴りを入れる。その蹴りは見事に来六さんの腹部に突き刺さり、宙へ舞った。

「がはっ⁉」

「見事に土手っ腹に入った‼さぁ、セラに近付いたことを後悔なさい‼」

打ち上げられ、身動きが取れない状態に対し、無慈悲にも魔量を込めた無数の魔弾が来六さんを襲う。それを見ていた椿姫が、私に言う。

「いくらなんでも、これは酷すぎます。ソーナ様助けに向かいましょう‼」

「わ、私も、、、、、、これ以上は、、、来六さんが、死んじゃいます‼」

二人に言われて、私も助けに向かおうとした。すると、サーゼクス様に止められたように、次はサイタマさんに止められた。

「待てよ、ねーちゃん」

「止めないで下さい‼これ以上はいくらなんでも、危険です‼貴方は心配ではないんですか‼仮にも後輩なんですよ⁉」

「心配してねーよ」

キッパリと言った彼に私は怒りを覚えた。そして、私は来六さんの元に向かおうとしたが、サイタマさんは続けるように言った。

「あの、来六があんなこと言ったんだ。アイツは意地でも勝つ」

「それに、ソーナ嬢。見てみろよ」

「え?」

毛利さんが指差す方に目をやると、其処には、無傷ではないが、来六さんがまるで、何かに引っ張られるように飛んでいた。

「ほう、あれは僕が見た。髪を操る能力か、本当に彼はいくつ能力を持っているのだろうね?」

サーゼクス様は感心したように、それを見ていた。髪を操る能力?私は最初分からなかったが、あの不可思議な飛び方、言われてみれば、髪で引っ張ってるのなら説明が付く。恐らく、直撃の前に髪を伸ばして木に絡めて避けたのだろう。

「っち⁉全く何処まで私を虚仮にすれば気が済むのよ、虫がぁ‼‼」

「虚仮にしてないんですが、てか、何処まで俺のこと嫌いなんですか?本当に」

「死ね‼直ぐ死ね‼今すぐ死ね‼セラを弄ぶ奴は、森羅万象跡形も残さない‼だから死ね‼」

最早、狂気の如く怒り狂うグレイフィア様。

私の知る完璧でクールな印象は微塵に砕けた。しかし、そこまでお姉様を大切に思っているのかは私でも渡った。しかし、そこで疑問が生まれた。『何故、お姉様に異性が、接触することを此所まで拒絶するのか?』普通なら、大切な幼なじみが男に弄ばれるのは嫌だろう。それで相手に警戒、または敵対するのは分かる。しかし、これは過剰過ぎはしないか?それに先程のグレイフィア様の言葉も引っ掛かる。『壊れたあの娘』?確かにお姉様は何処か、、、、いや、かなり抜けているが、壊れたと言われたら、そうでもない。しかし、グレイフィア様は『壊れた』と言った。一体、何が『壊れた』のだろう?そう言えば、サーゼクス様はお姉様と幼い時からの友人だ。サーゼクス様なら何か知っているかもしれない。

「サーゼクス様。あのグレイフィア様が仰っていたお姉様が『壊れた』と言うのは、一体、どう言うことですか?」

私はサーゼクス様に聞くと、サーゼクス様は目を見開いて、私を見た。何かを知っているのは明らかだ。しかし、サーゼクス様は口を開こうとしない。只、私を見て何かを考えていた。そして、サーゼクス様は只、こう言った。

「すまない、彼女の妹である君にも『これ』に関しては言えない。寧ろ、言うべきではないだろう」

「それはどう言う事ですか?妹の私にも言えない事何ですか?」

「いや、寧ろ、、、、、、、『セラフォルー自身』にも言えないんだ。すまないが、この事は此所に居る皆胸の内に閉まってくれないか?これは、魔王ではなく、僕個人してだ」

そう言ってサーゼクス様は私達に頭を下げた。魔王に頭を下げられる。それはこの事は、それほど隠すべき事なのだろう。それを聞いた全員は一様に頷いた。しかし、また謎が深まった。お姉様、貴方は何が『壊れた』のですか?




はい、今回は瀬良さんの謎が深まった回ですね。瀬良さんにどんな過去があるのか、それよりも、来六君はターミネーチャンをどう切り抜けるのか、では‼
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