仮面ライダーゴースト〜命を燃やす少年少女〜 作:Purazuma
今回は新キャラが登場!
「お前も……仮面ライダーだったのか……!?」
俺は目の前にいるクラスメイトを見据える。
仮面ライダースペクター……二度も俺に襲いかかってきた仮面ライダー。その正体はクラスメイトの深海雄也だった。
それに暁美ほむら。
こいつもなぜかスペクターと行動を共にしているみたいだ。
「君は……」
キュゥべえは雄也を見た途端に驚愕の声を上げた。
「ほむらちゃんに……えっと、深海君?」
「どうしてあんた達が!?」
まどかとさやかも驚いているようだ。暁美はともかく、雄也まで仮面ライダーだとは知らなかったのだから。
でも……よりにもよってスペクターかよ……!
「あなた達、一体何をしたの?」
変身を解いたマミさんが暁美と雄也を交互に見てから尋ねた。
「あなた達を助けた。それだけよ。」
「何の為にだ?」
暁美はよくわからんが、雄也がスペクターって事は……こいつは俺のアイコンを奪おうとした。ならなんでわざわざ俺達を助けた?
そもそもさっきの黒いのは…………?
「それをお前達に言う必要はない。無駄なだけだ。」
雄也の言葉は、教室で話しかけられた時よりも冷たく感じた。
だけどその中にもはっきりとした決意のような物を感じる。
こいつは何か目的があるのか……でないと俺のアイコンも奪おうとしないだろうし。
「そう……とりあえずお礼は言っておくわね、でも暁美さん……さっきのは何?」
マミさんの言葉に息を飲む。
そうだ、あの黒い化け物は何か。人型をしてたけど……とても人間とは思えない殺気を発していた。
それと、強い魔力。明らかにさっきの眼魔よりも遥かに……
「……それは…………」
「俺達もよくわからない。ただ言える事は、魔法少女と仮面ライダーを殺して回っている、という事だけだ。」
暁美が言葉に詰まっていると、雄也が庇うように説明してきた。
「魔法少女と仮面ライダーを……殺す…………!?」
さやかが少したじろぎ、まどかはブルリと震えた。
「どういうことだよ!」
魔法少女と仮面ライダーを殺すって……イカれている。ただの殺人鬼じゃないか!!
「アレもキュゥべえと契約した人間ってことなの?」
マミさんはキュゥべえに視線を向ける。
キュゥべえは雄也の方を向きながら言った。
「わからない……少なくとも僕が契約した子達の中にはあんな奴はいなかった。……深海雄也、暁美ほむら、君達もね。」
「「!?」」
「…………」
どういう事だ……?暁美と雄也がキュゥべえと契約してない…………?
ならどうしてこいつらは魔法を使える?
「…………行きましょう雄也、これ以上は話しても不毛よ。」
「わかった。」
「っ……!!おい待て!!うっ…………!?」
引き止めようと、雄也の肩に手を置いた瞬間、腹部に鈍い痛みが走った。
顔を上げると、雄也は拳を作り、見下すように言い放ってきた。
「いずれお前から全てのアイコンを奪う。その時は覚悟をしておけ…………甘ちゃん。」
「お前…………!!」
ふざけるな。奪われてたまるか。
そう言おうとした時には、既に二人は見えないところまで去っていた。
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殺せ殺せ殺せ………………
魔女を殺せ…………眼魔を殺せ………………………
みんなを守らないと………………
それでみんなが幸せになれるだろう……………………………?
『なあ?そうだろう…………幽斗?』
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朝が来た。
久しぶりに寝覚めが悪い。
「学校行かなきゃ…………」
こんなに学校行きたくないって思ったのは初めてだ。
クラスには暁美と雄也がいるし…………ああもう。気にしない事にしよう。それが一番だ。
いつも通る道を行き、校門の前まで来ると、見覚えのある後ろ姿が見えてきた。
女子生徒が三人、そのうちの一人の肩には一匹の白い動物が乗っている。
少し驚かせてやろう…………
《おはよう二人共おおおおおおおおおおおおっ!!!!!》
テレパシーを大音量で送る。
「「ひゃあ!?」」
遠くで二人の女子生徒が飛び上がった。
「?お二人共、どうかしましたの?」
「ううん!何でもないよ!」
《幽斗……あんたねえ!》
後ろを振り向いたさやかが睨んできた。おお怖い。
《やあ、眠気が覚めましたか?居眠り魔のさやかさん!!》
《余計なお世話よ!》
《ちょっと二人共……喧嘩はダメだよ……》
まどか達の方へ駆け寄る。
あれ、この子は確か…………志筑さんだっけ?
まどかとさやかと一緒にいた女の子と目が合う。
「あら、おはようございます天空寺君。」
「おはよう志筑さん。」
志筑仁美。
こうやって会話するのは初めてだ。
彼女は容姿端麗で男子からの人気が高い美少女。
いつもお嬢様口調で話している……まあ、実際お嬢様なんだろうけど。
「あれ?どうしたの幽斗?仁美のことじっと見つめちゃって!」
「別に見つめてたわけじゃないんすけど…………」
「競争率高いよー!狙うんだったら別の女子にしときな!あ!でもまどかは私の嫁だからダメね!」
「お、おう。」
朝から元気だなさやかは……少し羨ましくなるくらい。
《何だか元気ないみたいだけど……大丈夫?》
テレパシーでまどかの声が送られてくる。
《大丈夫、ちょっと疲れてるだけ……》
やっぱり少し疲れてるように見えるかな……
''疲れてるみたいだな。今日は休んどけよ。''
''そうよ。もうすぐ奴が来るんだから、それに備えといて。''
''今日のグリーフシード集めはボク達でやっておくからさ!''
「…………!!」
「……?幽斗君?」
「誰だ…………」
「ちょっと幽斗?」
「えっ……?ああ、ごめん、ぼーっとしてた…………」
今の……声だけじゃない。何か……誰かが見えた。はっきり……!
「皆さん?早く行かないと遅刻してしまいますわ……」
「ああ!ごめん仁美!ほら!あんた達も早く!」
「え?う、うん!」
さやかに手を引っ張られ、俺とまどかと志筑さんは走って校舎を目指した。
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「ああもう……しつっこいなぁ!!」
せっかく学校が終わって、今日は家でのんびりしようと思ったのに!
なんだろう、この黒い人。さっきからずっとボクを追いかけてくる。ストーカーかな?ボクのファンなのかな!?
「怖いけど……追い払うかな……おっと!勇気、勇気…………」
勇気を出さなきゃね!
「殺す…………全て…………」
黒い人が低い声で物騒なことを言ってきた。
「えぇ……殺されるのはやだなぁ…………」
そんな事を言ってると、黒い人の攻撃がボクのほっぺたを掠った。
…………ちょ、女の子の顔にパンチしようとするなんて。
「怒ったよ!」
ああでも……なんかやりにくそうだな…………やっぱり今回は逃げよう。
「力を貸してね……卑弥呼様…………」
そっとポケットの中のアイコンに触れる。こうすると安心するのだ。
「!?……お…………まえ……は…………」
ん?なんか黒い人の様子が…………
「お前……だれだっ………け…………?う''あ''…………!!」
……?急に苦しみだしたよこの人。
襲ってこないならほっといてもいいかな。
「よくわかんないけどじゃあね!もう二度と女の子の顔を殴ろうとしないこと!いい!?」
本当に聞こえてるかわからないけど、とりあえず警告!
私は優しいから見逃すけど、次に女の子を追い回したりしたら警察のお世話になっちゃうからね!私は優しいから見逃すけど!!!ここ大事!
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「ごめん、私病院寄ってくわ。先帰ってて!」
「え?それなら待ってるけど……」
「いいっていいって!二人っきりでラブラブしながら帰って!ほらほら!」
「「そんなんじゃない/もん!!」」
ということでさやかは病院に友人のお見舞いをしに行った。
俺とまどかは二人で帰宅することに…………
「…………」
「…………」
気まずい。
思えばまどかと二人で話すのは初めてだ…………いつもはさやかが話の中心になってくれてたからな…………
「え、えーと……まどかはさ、魔法少女になる気はあるの?」
もしくは仮面ライダー、だが。
「うーん……どうだろう。まだわからないの。」
「まあ、焦らないように良く考えることだな。」
「うん……でも私、魔法少女になれたら……それだけで願い事が叶っちゃうかな〜って……」
まどかは少し落ち込み気味で話し出した。
「?どういうことだ?」
「私って……何の取り柄も無くて……みんなの役に……魔法少女になってみんなを守れたら、それだけで十分幸せなんだ。」
おおう……天使かこの子は。ピュアすぎるだろう。今時こんな中学生は絶滅危惧種みたいなもんだよ。
「でも、どんな願いも叶えられるんだぜ?俺だって死にかけだったのがこの通り!」
胸をドンッと叩き、張る。…………少しむせた。
「ついでみたいなものだよ。魔法少女になるのが願いなら、それにもう一つ願いが叶えられるってことになるんだからさ!何でもいいから願ったほうがいい!」
「あはは、やっぱりそうだよね。」
………………ん。
ポケットに手を当てる。…………近くに何かいる。
アイコンを取り出す。昨日のうちにグリーフシードで浄化しといたからピッカピカだ。
「やっぱり……魔女の反応!」
「え!?」
「行かなきゃ!」
「わ、私も!」
駆け出すのと同時にまどかが後ろについてくる。
この反応はかなり近い。
「んん…………?複数の魔力反応…………?」
魔法少女だろうか。とにかく急ごう。
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魔女の反応はとある裏路地から出ていた。すでに魔女の結界への扉が開いている。
「あれは…………?」
結界の入り口の前に、見滝原中学の制服を着た女の子がいる。
「あ〜……仕方ない……やるかぁ……」
「君!危ないから下がって!」
「え?」
「こっちに!」
まどかが女の子の手を掴み、引き寄せた。
「ちょ、ちょ、ちょっと、お姉さん誰?あ!そこのお兄さん!それ危ないよ!」
それはこっちのセリフだ!と言いたいところだが、コントをしてる暇はない。
ゴーストドライバーを出現させ、アイコンを装填する。
《アーイ!》
「え……?え……?」
まどかの隣で女の子が声を上げて驚く。
ああ……しまった。一般人の前で変身を…………まあいっか!
《バッチリミナー!バッチリミナー!バッチリミナー!》
「変身!」
《カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!》
ゴーストに変身っと。
「えええーーーーーーー!?」
女の子が大きな口を開けて叫んだ。
驚くのも無理もない。いきなりこんな奴が出てきたらそりゃ…………
「仮面ライダーだ!!」
………………ぬ?
「な、なんでその名前を知って…………!?」
女の子はまどかから離れて、俺の隣に移動した。
「なあんだ、お兄さん仮面ライダーだったんだ……なら好都合!一緒にこいつを倒そう!」
女の子は腰に手をかざすと…………
「ええええええええええええ!?!?」
なんとゴーストドライバーを出現させた。
ほ、本当に女の子も仮面ライダーになれるのか…………!!
「さあ!行くよ!」
女の子はピンクに近い赤色をしたアイコンを取り出し、スイッチを押した。
そのアイコンには「B」の文字が。
ゴーストドライバーに装填し、手慣れた手つきでレバーを引いている。
《アーイ!》
《バッチリミヨウ!バッチリミヨウ!バッチリミヨウ!》
「変身!」
自身に満ちた表情でレバーを押し込む女の子。
《カイガン!ブースト!ゴーゴー!覚悟!奮い起つゴースト!》
可愛らしさを感じる小さな角が三本。
薄く赤みがかった銀色のパーカー。
そしてメタリックブラックのボディ。
「仮面ライダーブースト参上!……て、どうしたの?お兄さん?」
「え、いや……なんかすんません。」
恥ずかしい。
魔法少女……じゃなかった。仮面ライダーとも知らずに…………!!
「うおおおおおおお行くぞおおおおおおお!!!」
「張り切ってるね〜!ボクも負けてられないな!」
これが、''今回''の俺と、遠野優香との最初の出会いだった。
オリキャラの優香ちゃん登場!
仮面ライダーブースト…………どっかで聞いたことのある名前だな(すっとぼけ)
この子が今後どう幽斗達に関わるか、乞うご期待。