仮面ライダーゴースト〜命を燃やす少年少女〜   作:Purazuma

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ついにさやかが契約!?


少女の決意

 

後ろにはまどかとさやか、そしてキュゥべえ。

 

みんなを使い魔達から守りながら魔女がいる結界の奥まで進まなくてはならない。

 

やっぱりマミさん呼んでくればよかったかも……

 

 

「やっぱりちょっと怖いなあ……」

 

「幽斗、あとどれくらいで魔女の所に着くの?」

 

結界の中に入ってから三十分。道は続くばかりでいつ終わりなのかわからない。

 

マミさんもいないからか、さすがに怖くなってきたのだろう。まどかとさやかがそう小さく言った。

 

 

「まだかかるかもな……」

 

バイク……はダメだ。二人までしか乗れない。

 

手っ取り早く魔女の所に行くには…………

 

 

 

 

「やっぱり……これしかないよな…………ゴーストライカー!キャプテンゴースト!」

 

 

俺がそう叫ぶと、以前のように眼の印が現れ、そこからマシンゴーストライカーとキャプテンゴーストが現れた。

 

二つのマシンは互いに引き寄せ合い、変形し、合体を始める。

 

 

「ゆ、幽斗まさか…………またアレに乗るの?」

 

「あ、これって……」

 

さやかが引きつった表情になる。反対にまどかは少し嬉しそうだ。

 

 

「早く着くにはイグアナゴーストライカーしかない。じゃないと病院の人達まで危ない事になる。」

 

「そ、そうだよね……」

 

俺は運転席部分に、まどかとさやかはその近くにしがみつく。

 

うん、俺だって怖いよこれ……怖いけどさ…………仕方ないよね。

 

 

 

「よ、よし、イグアナゴーストライカー……進め!!!」

 

命じた瞬間イグアナゴーストライカーと俺達の体が宙に浮く。

 

壁と地面をめちゃくちゃに動き回りながら奥に進んだ。

 

 

 

「ぐっ……おおおぅ…………!!!」

 

「「………………」」

 

やっぱりこれには慣れない。二人は悲鳴すら出ないみたいだけど。

 

 

「そういえばキュゥべえ、これには時間制限があるって言ってたけど…………それってどのくらいなんだ?」

 

あちこちからかかる力に耐えながらキュゥべえに聞く。

 

「うーん……大体十分くらいかな。消費する魔力が大きい分、時間も短くなるんだ。」

 

 

十分……十分ね、覚えた。この前みたいな事にはならないようにしないと。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「マシンフーディー。」

 

自らのマシンを呼び出す。

 

俺がマシンフーディーに乗り込むと、ほむらは何も言わずに後ろに跨った。

 

そして奥を目指し走り出す。

 

「前はこの辺りで邪魔が入ったが……今回はマミはいない。このまま行けるな。」

 

「気を抜かないで、巴マミがいないという事は……別の誰かが犠牲になる可能性が高いわ。」

 

「…………わかってる。」

 

 

急にズキン、と体の内側から貫かれるような痛みに襲われた。

 

「っ…………!」

 

「あなた…………まさかまた……''あいつ''と戦ったの?」

 

「……仕方ないだろ。あっちが追いかけてきたんだ。お前も気を付けろ。」

 

 

魔力で治癒してもこの傷はすぐには治らない。それくらい''あいつ''の攻撃は強力だ。

 

 

「まったく……なんて皮肉な話だ…………」

 

不幸中の幸いといったところか…………''あいつ''には以前の記憶が無いらしい。

 

そのままでいい。もしも思い出してしまったら、その時''あいつ''は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「!!」」

 

 

目の前に使い魔達が現れ、道を遮ってきた。

 

マシンフーディーから飛び降り、奴らを睨む。

 

 

「やるぞほむら。」

 

「ええ。」

 

ゴーストドライバーを出現させ、スペクターゴーストアイコンを投げ入れる。

 

 

《アーイ!》

 

《バッチリミロ!バッチリミロ!バッチリミロ!》

 

 

「……変身!」

 

《カイガン!スペクター……!レディゴー!覚悟!ドキドキゴースト!》

 

 

青いパーカーゴーストを身に纏い、パーカーを片手で軽く払う。

 

ゴーストドライバーから出現したガンガンハンドを手に取り、使い魔達へ突っ込んだ。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ここ、か…………」

 

明らかに怪しい巨大な扉。

 

 

イグアナゴーストライカーをしまい、扉の前に立った。

 

 

「この中に……魔女が…………」

 

さやかは両手で拳を作り、強く握りしめる。上条がいる病院が心配なのだろう、少しでも早くこの魔女を倒したいはずだ。

 

 

 

「……行くぞ!」

 

扉に触れ、力を込めると簡単に開き、その先が見えた。

 

 

 

 

 

 

 

周りにはやはり巨大なお菓子。ケーキが山積みになっていて、それが壁のように周りを囲んでいる。

 

中心にはありえない高さの脚の椅子が何脚か立ち、その中の真ん中の椅子には……

 

 

 

 

 

「あいつだ!」

 

キャンディの様な頭にサイズの合っていない服。

 

ぐったりとした可愛らしい見た目の、ぬいぐるみほどの大きさの魔女だった。

 

 

「キュゥべえ、二人を頼む!」

 

「わかった!」

 

キュゥべえにまどかとさやかを避難させ、俺はゴーストドライバーからガンガンセイバーを取り出す。

 

 

 

「早速……一気に決めさせてもらう!!」

 

前に向かって駆け出し、椅子の脚目掛けてガンガンセイバーを振るう。

 

「……?」

 

魔女は動かないまま、脚を失いバランスを崩した椅子から落下してきた。

 

俺はまるでバッターの様にガンガンセイバーを構え、落ちてきた魔女をそのまま吹き飛ばす。

 

 

 

「動かないか……やりやすくていい!」

 

このまま倒す。

 

ムサシゴーストアイコンを取り出し、ゴーストドライバーに装填。

 

 

《アーイ!》

 

《バッチリミナー!バッチリミナー!バッチリミナー!》

 

《カイガン!ムサシ!決闘!ズバッと!超剣豪!》

 

 

ガンガンセイバーを二刀流モードに変形させ、魔女に接近する。

 

魔女を空中に蹴り上げると同時に、地面を蹴り、魔女に二本のガンガンセイバーを振りかざす。

 

 

目にも留まらぬ速度で滅多斬り。こんな事もできるムサシの力に改めて驚く。

 

 

 

「終わりだあっ!」

 

ゴーストドライバーのレバーを引き、押し戻した。

 

 

《ダイカイガン!ムサシ!オメガドライブ!》

 

 

「ふんっ!!!」

 

赤いエネルギーを纏った二つの刃を魔女に叩き込む。

 

魔女の体はズタズタに裂け、地面に勢いよく落ちて行った。

 

 

 

 

「勝ったのか…………!?」

 

あまりにも呆気ない。

 

奴は一度も動くことなく、俺の攻撃を受け続けるばかりだった。

 

 

 

 

「まあ、いいか。」

 

グリーフシードを回収しようと、魔女が落下し、煙が舞っている地点に近づく。

 

まだ本当に倒しているか確証が持てない…………この煙が晴れたら行こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………!?」

 

 

 

百か千か、かなりの数の''矢''が俺に降り注いだ。

 

反応が遅れ、ガンガンセイバーでは防ぎきれず、何本かは当たってしまう。

 

 

「ぐっ…………!?」

 

別の魔女……!?いや違う、こいつは…………!!!

 

 

矢が飛んできた方向に視線を移す。

 

 

 

 

 

「!?」

 

そいつは深い緑色のマントで全身を覆い、弓をこちらに構えていた。

 

 

まさか…………また…………

 

 

 

「眼魔…………!?」

 

そんな馬鹿な。眼魔の数は少なくて、一体いても珍しいはずだ。

 

それがなんで…………この街に……ムサシも入れて二体も…………!?

 

 

 

「幽斗君!!」

 

「は…………っ!?」

 

 

まどかの声が聞こえ、咄嗟に魔女の方に顔を向ける。

 

そうした瞬間、''巨大な何か''が俺に突っ込み、空中に吹き飛ばした。

 

 

 

「がはっ…………!?」

 

 

地面に叩きつけられ、頭を打ったのか意識が朦朧とする。

 

その中で辛うじて見えたのが、眼魔の横に並ぶ蛇の様に長く、巨大な体を持つ青い舌の怪物。恐らくはさっきの魔女の第二形態か何か。

 

 

 

 

 

魔女と眼魔。俺はてっきり、奴らが敵対関係であると勘違いしていたが…………

 

 

「こいつらは…………手を組んでるってことか!?」

 

二対一。それだけでもまずい状況なのだが、その内相手の一人は魔女と比べ物にならないほどの力を持つ眼魔だ。

 

 

 

「ん…………!?」

 

眼魔は弓を上に構え、空中に矢を放った。

 

一気に周りの空気が酷く濁った様な気持ちの悪い感覚になる。

 

 

「こいつ結界の力を…………!!」

 

強めたんだ。このままでは外の世界にも影響が出てしまうかもしれない。

 

俺一人じゃ奴らは倒せない。病院の人達は…………!

 

 

 

 

「万事休すか…………!?」

 

力が抜け、立ち膝になる。

 

俺がマミさんも呼ばず、勝手に行動したせいで…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キュゥべえ!あたしと契約して!!」

 

予想外の言葉が響いた。さやかの声だった。

 

 

 

「さやかちゃん……!?」

 

「このままじゃ病院の人達が……恭介が危ないんでしょう!?」

 

「……わかった。美樹さやか、君は何を望む?」

 

 

おい、ちょっと待て。

 

そう叫ぼうとしたが声が出ない。手を伸ばすが、それにさやかは気付かない。

 

 

チャンスと思ったのか、眼魔と魔女が同時に俺に接近してくる。

 

 

 

 

「私の願いは……恭介を救いたい…………!腕も治して、あいつが幸せになれるようにしてあげたい!!」

 

 

こんな怪物達に恭介を傷付けさせない、という強い意志を感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さや…………か!?」

 

俺に接近してきた眼魔と魔女が、横から割って入った剣撃を躱せずに直撃する。

 

 

俺を守る様にして、目の前に立っていたのはさやかだった。

 

白いマントを身に付け、片刃のサーベルを持った剣士のような姿。

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前……本当に契約を…………!?」

 

「あっははは…………ここでやらないとダメな気がしてね。」

 

誤魔化すように笑うさやかに、後悔は無いように見えた。

 

今この瞬間から、さやかは魔女や眼魔と戦い続けなければならない。

 

 

 

「ほら幽斗、いつまで寝てんのよ!行くよ!」

 

剣を構えたさやかはいつもとは違い、凛々しく見えた。

 

 

「わかったよ…………お前がそれでいいなら、俺は何も言わない。」

 

立ち上がり、ガンガンセイバーを握り直す。

 

 

 

 

 

 

「「っ…………!!!」」

 

同時に地面を蹴り、俺は眼魔、さやかは魔女の方へ接近する。

 

 

 

眼魔はさっきのように複数の矢を発射してきた。

 

 

さっきのようにはいかない。当たりそうな矢を見切り、ガンガンセイバーで叩き落としていく。

 

見たところ奴の武器は弓だけ、接近してしまえば………………!!!

 

 

 

「でああああっ!!!」

 

腕が千切れると思うくらいの力でガンガンセイバーを振るう。

 

刀身は弓に当たり、眼魔の体を後方に吹き飛ばした。

 

 

 

さやかは………………!?

 

 

やはり初めての戦闘だからか、自分を食べようと襲ってくる巨大な口から逃げるのに精一杯のようだ。

 

 

「…………!」

 

しかしその中でもさやかは確実に攻撃を当てていた。

 

複数の剣を生み出し、それを片っ端から投擲している。

 

乱暴に見える戦い方だが、初の戦闘としてはかなりいいほうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はああああっ!!!」

 

俺は眼魔の持つ弓目掛けてガンガンセイバーを叩き込む。

 

それほど丈夫ではなかったのか、簡単に弓は砕け散った。これで奴は攻撃できないはず。

 

 

 

オレゴーストアイコンを取り出し、ドライバーに装填する。

 

 

《カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!》

 

 

これで終わりだ…………!!!

 

「命…………燃やすぜ!!!」

 

《ダイカイガン!オレ!オメガドライブ!》

 

両足にエネルギーを集中させ、構える。

 

 

「はっ!!!」

 

そして眼魔目掛けてドロップキックを放った。

 

空中で一回転しながら着地する。

 

 

 

 

 

「がっあ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''あ''!!!!」

 

 

低い悲鳴を上げながら、眼魔は爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

「きゃあっ!!」

 

「さやか!」

 

吹き飛んできたさやかを受け止め、ガンガンセイバーを前に突き出す。

 

魔女が大きな口を上げながらこっちに突撃してきた。

 

 

「来るならこい!!!」

 

接近してくる魔女にガンガンセイバーを振りかぶった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《ダイカイガン!スペクター……!オメガドライブ!》

 

 

「「!?!?」」

 

 

魔女が俺の所まで届く事はなく、青い一撃が魔女に直撃し、吹き飛んでいった。

 

 

 

 

 

「これは……!」

 

その攻撃を受けた魔女の体がボロボロと崩れる。

 

今の攻撃は……間違いない。

 

 

 

「雄也。」

 

はっと思い出し、奪われる前にさっき倒した眼魔が落としたアイコンを回収する。

 

緑色のアイコン。アルファベットで「ロビンフッド」の文字。

 

 

 

 

《 《オヤスミー》 》

 

俺と雄也とさやかがほぼ同時に変身を解く。

 

それと同じタイミングで結界が崩壊し、俺達は元の駐輪場に立っていた。

 

隠れていたまどかとキュゥべえが俺とさやかの後ろに駆け寄ってくる。

 

 

 

 

「お前がいるって事は、暁美もいるな?何しに来たんだ?」

 

俺の言葉に反応するように暁美が雄也の隣に立った。

 

 

 

「美樹さやか、あなた…………」

 

「魔法少女を増やしたくないんなら、残念だったね転校生!あたしはもう契約した!」

 

と、さやかは勝ち誇ったように言う。

 

 

 

 

「別に、俺達は魔女の反応を追ってきただけだ。」

 

あくまで無表情で答える雄也に、俺は少し恐怖を感じた。

 

 

 

「で、どうするんだ?俺のアイコンを奪うか?」

 

「いいえ。あなた達と争う気は無いわ。…………行きましょう雄也。もう大丈夫のはずよ。」

 

「ああ。」

 

 

 

二人は俺達の横を通り過ぎる。

 

 

「あ、そうだ。」

 

落ちていたグリーフシードに気付き、拾い上げる。さっきの魔女が落とした物だ。

 

 

 

「暁美!雄也!」

 

二人を呼び止め、グリーフシードを投げ渡した。

 

それを雄也が片手でキャッチする。

 

「さっきは助けてくれてありがとう。それ、よかったら使ってくれ。」

 

 

「…………」

 

 

雄也はグリーフシードを一瞥した後、礼のつもりだろうか、少し片手を上げて暁美と共に去って行った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「さやかちゃん……本当によかったの?」

 

帰り道、まどかが心配そうにさやかに聞いた。

 

「いいのいいの。むしろなっちゃってスッキリしたよ。吹っ切れたっていうか。」

 

「そういえば……さやかの願い事で、上条の腕は治ったのか?」

 

 

キュゥべえが俺の肩に乗ってきた。

 

 

「それに関しては僕が確認済みさ、大丈夫、バッチリ治ってたよ。」

 

「ありがとうキュゥべえ。」

 

 

 

この事、マミさんに報告しといた方がいいよな。

 

 

 

新しい魔法少女が一人増えた。戦力が増えるってのもあるけど…………同時にグリーフシードの取り分争いが起きる確率が上がった。

 

…………まどかも魔法少女になるつもりなのだろうか?

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「…………邪魔だな、''こいつら''。」

 

 

 

「二つの世界を手に入れるには…………この邪魔者を消す必要がある。」

 

 

 

「そしてこいつらの持つアイコンも全て…………」

 

 

 

 




次回はついに!ついに!サプライズラビットとのコラボ編開始!!!
リョウタと幽斗が出会い、物語がどう動くのか、乞うご期待!!!
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