仮面ライダーゴースト〜命を燃やす少年少女〜 作:Purazuma
マミさんの部屋から帰ってくると、急に眠気に襲われた。
今日は疲れた………色んなことあったし………明日の準備して寝よ。
寝室に入り、ベッドの隣のテーブルに制服とアイコンを置く。
「…………仮面ライダー…………か。」
魔法少女。
魔女。
今日聞かされた言葉が脳裏に蘇ってきた。
「俺に出来るのかな…………あの化け物と戦うって…………」
まあ………もう後には引けないんだ。俺は俺を信じて、出来ることをやろう。
寝間着に着替えると、自然と倒れるようにベッドへダイブした。
ーーーーーーーーーーーー
その夜、夢を見た。
不思議な夢だった。
周りには破壊され尽くした街の残骸。
その場にいたのは俺と………………
(誰だ……………?)
遠くの方に一人立っている女の子。
桃色の髪を二つに束ねている。
(あれ……………?)
不意に俺の体が動いた。
なんと勝手に、だ。
(体が勝手に…………!?)
体が勝手に動いた、それだけはまだいい。
(俺の体……………なんかでかくないか?)
そう、周りの景色がどう見てもおかしい。
人間の視界から見ればこんなに高い所から見下ろすような構図になるだろうか、否だ。
そんな事を考えていた時。
数発のロケットランチャーが俺を襲った。
全て背中に直撃。
(なっ………なんだ!?)
視線を後ろに向けると、そこにももう一人少女が立っている。
黒髪をなびかせ、こちらをジッと睨んでいる。
その瞳はどこかひどく悲しそうだ。
《カイガン!!!………ぁ……!………ゴ…………スト!!!》
(今の音声は…………?)
俺は音の聞こえた方に体を向ける。
そこにいたのは……………
(な…………!?仮面ライダー……………!?)
ーーーーーーーーーーーーーー
「はっ………!」
気が付くと俺の目がカイガン!してた。
「えぇ………もう朝…………」
は。
そうだ、今日は俺の記念すべき見滝原中学初登校日ではないか!
あ!そうだ今何時だ!?
時計を見ると、時刻は既に7時45分。
「うわわわわああああ!!!初日から遅刻とか洒落にならんよマジで!!!」
どうしよう、ねえどうしよう!?
「かくなる上は…………!!」
速攻で着替えを済ませる。
そして手を腰にかざし、ゴーストドライバーを出現させた。
オレゴーストアイコンを手に取り、スイッチを押し、装填させる。
《アーイ!》
《バッチリミナー!バッチリミナー!バッチリミナー!》
今更だけどなんかめちゃくちゃうるさいなこのベルト。
もう少しスマートに変身したいよ。
《カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!》
オレゴーストが覆いかぶさり、仮面ライダーゴーストへと変身する。
「よし!」
急いで鞄を取り、玄関を飛び出した。
そして地を蹴ると、体がふわっと浮き上がる。
よし、このまま学校までひとっ飛びだ!
「あ、朝ごはん食べるの忘れた……………」
お腹は空いてるが、時間が無いので直行。
それは、すげー悲しーなーって……………
ーーーーーーーーーーーーーー
やっぱり飛ぶと早い、まだ7時50分だ。
5分で着くとは意外。
「さて、人目の無い場所…………あそこでいいか。」
校舎の目立たない所を見つけたので、そこへ向かう。
《オヤスミー》
「ふぅ………」
地面に足をつけ、変身を解いた後に一息つく。
空を飛ぶのはすごく楽しい、そして気持ちいい、これはクセになる。
「帰りも飛んじゃおっかなー。」
「だ・め・よ!」
ギョッとして後ろを振り向く。
そこには………すごくお怒りのご様子のマミさん。
「ま、マミさん…………!?」
「天空寺君………?どうしてこんな早朝に堂々と変身して、しかも空まで飛んでいるの?」
「いや、あの、これにはわけが………!ていうか見てたんですか!?」
なんてことだ!迂闊だった!
「………………ご、ごめんなさい。」
「わかればよろしい。」
そう言うとマミさんは表情を緩ませる。
「ほら、遅刻しちゃうわ。早く行きましょう。えーと………何年生なの?」
「あ、2年生です。」
そういや言ってなかった。
「私は3年だから、離れちゃうわね。」
「おお、リアルに先輩だったんですね!」
俺がそう言うとマミさんは少し照れ臭そうに笑った。
ーーーーーーーーーーーーーーー
さて、無事に職員室に着き、今は挨拶をするために教室の前にいるのだが…………
「…………………(チラッ」
「何かしら?」
「え!?いや何でもない………です。」
俺の他にも転校生がいた、うん、それはいい、いいのよ。
でもさ…………
なんっで同じクラスになるのぉ…………!?
そんなにこのクラスは人数不足なのか!?
俺は隣にいる少女に視線を向ける。
うーん…………どっかで見た顔…………………あ!
そうだ。今日見た夢の中に出てきた、あのロケランぶっぱしてきた子にそっくりだ!
こんな偶然もあるもんだなあ………
「目玉焼きとは………………ですか!?それと………!…………すか………!?はい!なか…………君!」
「え、ええ!?……………っちで…………では…………!?」
教室からは何やらよくわからん話が聞こえてくるし……………
とりあえず中沢って人がいい奴そうってことはわかった。
「…………ねえ、天空寺幽斗君。」
「は、はいぃ!?」
隣の子にいきなり呼ばれて変な声が出た。
文字で表すとは↑い↓ぃ↑↑的な。
ていうかなんで俺の名前知って……………
「あなた、自分の事は大切にしてる?自分の命を、心を、大事にしてる?」
……………は?
なんやて?
自分の命大事にしてるって?昨日一回死にかけたんすけど。
「うん………まあ…………人並みには。」
「そう、なら、自分を犠牲にして他人を救う何てことは考えない事ね。」
「え?」
…………なんてこった。まさか登校初日に電波さんと会うなんて。
「じゃあ天空寺君、暁美さん、いらっしゃ〜い。」
お、やっと出番か。
俺が教室に入ろうとすると、電波さんも後ろをついてきた。
「うわぁ………長い髪。」「ねえねえ、ちょっとかっこよくない?」「綺麗な子ー!」「ねえちょっと…………」
俺達が教室に入ると、一気に生徒達がざわつく。
まあ転校生が来れば大体こうなるか。
なんとなくクラスを見渡していると、少し気になる人が。
あれ…………?
俺は一人の女の子に目を向ける。
桃色の髪を二つに束ねている、大人しそうな子だ。
あ、目が合った。
俺と目が合った瞬間、その子は少し顔を赤くして下を向いてしまった。
しまった、怖い顔になってたかな。
「さあ二人とも、自己紹介。」
担任の教師から自己紹介をするように言われる。
「て、天空寺幽斗です。この街に憧れて引っ越してきました。趣味は……………」
やばい、緊張して自分でも今何言ってるかわかんない。
適当に終わらせよう。
「よろしくお願いします。」
さあ次は電波さんの自己紹介、一体どんなぶっ飛んだ自己紹介をするのか……………
「暁美ほむらです。よろしくお願いします。」
少しの間沈黙する。
へ?終わり?
「?続けて?」
先生はまだ電波さんの名前をホワイトボードに書いている途中だ。
すると電波さんは先生からペンを取り上げ、自分でさっさと名前を書いてしまった。
そしてゆっくりとお辞儀をする。
うーん…………これは……………
なかなか思い出に残りそうなスクールライフになりそうな予感。
ーーーーーーーーーーーーー
「なあなあ、天空寺は前の学校で部活とかやってた?」「どこ中?」
案の定俺の周りには男子がわらわら集まってきた。
「ええと………ちょっと…………」
一斉に話しかけるのやめろやあああああああああ!!!!
「おいみんな、天空寺が困ってるだろ?」
「あ、そうだな……すまん天空寺。」
「え?い、いや大丈夫。」
一人の男子生徒が一声かけると、その場にいた男子はすぐに俺から離れて行った。
代わりにその男子が近づいて来る。
「始めまして、俺は深海雄也って言うんだ、よろしく。幽斗って呼んでもいいか?」
「ああ、こちらこそよろしく、俺も雄也って呼ばせてもらう。」
深海雄也、彼はクールな性格のようで、他の生徒達とはあまり話していないようだった。
…………なんで俺とは進んで会話したんだ?転校生だからか?
ふと教室の出入り口を見ると、桃色の髪をした子がでんp…………暁美に連れて行かれていた。
「そうだ、放課後校内を案内してやるよ。」
雄也は無表情でそう言う。
ああでも…………
「ありがとう、でも俺先約があるからさ。」
実は学校が終わったら、マミさんに学校内を案内してもらう予定だったのだ。
「そうか。」
「すまんな。」
雄也は相槌を打つと、すぐに自分の席に戻って行った。
……………変な奴。
ほむほむ登場!