自衛隊中央病院
そこに黒川は白衣を着て伊丹の前に立っていた。
伊丹「よぉ、クロちゃん。やっぱり白衣が似合うよ」
黒川「隊長、とても元気そうで何よりですわ」
伊丹「まぁ、病気でも何でもないからな」
炎龍退治からしばらく、レレイがハーディから『門』を開く方法を授かり、日本で実験をした……。
研究員「3、2、1……コンタクト!」
空中にガラス窓のようなものが出来た。
研究員「コレが『門』?銀座のとは大分違うようだが……」
レレイ「あれは『門』を固定するため、石で建造されたもの。コレが『門』の実体」
研究員達は「なるほど」と頷くと、『門』に近づいて観察を始めた。
棒を持ってきて押し込む者もいたが、棒は何の抵抗もなく中に消えていった。引き戻してみると棒には何の変化もない。
研究員「なるほど……」
だが、誰一人として触ったり、向こう側を覗き込んだりする者はいなかった。カメラを中に突っ込んだが白くボヤけてハッキリと映らない。レンズにスプレーをかけ、曇らない加工をしたが同じ結果になった。
研究員「もしかすると霧とかに包まれているのかもしれない」
誰かが中を覗いてみる必要があった。
研究員達が無言でやり取りをしているなか、伊丹はレレイに歩み寄った。
伊丹「どこに繋いだんだ?」
レレイ「分からない。同じ世界に複数の『門』を開くことは出来ない。ので、適当に手近な世界に繋いだ」
伊丹「そうか、この方法で俺たちの世界と特地を繋ぎ直す訳だ」
特地では『門』の影響で毒霧のようなものが発生していた。こちらでは星の位置がズレていると言うことが確認されている。
通常『門』は一定の時間で消える。だが、帝国が無理に『門』を固定したため こちらの世界と特地が無理矢理繋がっているのだ。『門』の影響を無くすには一旦『門』を閉じなければならない。
レレイ「ただし、いくつもある世界から1つを見つけるのは無理。目印が必要」
研究員「その手配は此方で引き受けている。純度の高い鉱物などがいいだろう」
「なるほど」と伊丹は答えると、『門』に近づいて中に顔を突っ込んだ。そして一歩踏み込んで異世界に消えた。
それから数秒、血相を変えて戻ってきた伊丹は大声で叫んだ。
伊丹「レレイ!!すぐにこの『門』を閉じろ!急げ、早く!!この世界はヤバい、メチャクチャやばい!」
実験を見ていた政治家達を代表して嘉納が尋ねた。
嘉納「一体どうしたって言うんだ?」
伊丹「これぐらいの卵がずらっと並んでいて、近づいた瞬間、花びらみたいにパカッと……」
人の頭ぐらいの卵が、ベトベトした場所にずらっと並んでいたと告げた。それを聞いた瞬間、人々は伊丹が考えたのと同じSF映画を思い浮かべ、血相を変えた。
研究員「実験中止!レレイさん『門』を閉じて下さい!」
夏目「建物の出入り口を封鎖しなさい!もし、中との通信が途絶えて24時間経過したら、この建物ごと爆撃しなさい!これは防衛大臣としての命令です」
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