怠け癖の王子はシンデレラたちに光を灯す   作:不思議ちゃん

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本編更新できなくてすみません…


第7回シンデレラガール総選挙 前編

「ウーサミンッ」

「うげっ……」

「せっかく来たのに、その反応は酷いと思わんかね?」

「わざわざ月に数回しかないアルバイトへ毎回やってくる翠さんに呆れてるんです……」

 

 美城常務の騒動が終わってから。

 ウサミンこと安部菜々の人気が出始め、テレビ出演やCMに出る事が多くなっていた。

 

 少し前まではカフェのアルバイトが主な収入であったが、現在はそれがなくても余裕があるくらい稼げるようになっている。

 

 しかし、安部はこれまで良くしてくれた店長たちに感謝しており。

 空いた時間はここに来て接客をしていた。

 

 先ほど安部が言っていた通り、翠はわざわざやってきてコーヒーとサンドイッチを頼み、絡んでいるのだ。

 

「ウサミンいなくても、来てるよ?」

「……本当ですか?」

「嘘言ってないって。346内にあるし、他のアイドルと駄弁ったりするから」

「別にいいですけど……今日はどんな話をしに来たんですか?」

 

 いつの間にか。翠が来たら安部は同席し、話をするようになっていた。

 ……もとよりその流れがあったのだが、細かい事を気にしてはいけない。

 

 きちんと人がいない時を選んでいるため、店員が客と同席してお話ししていようが問題ないのだ。

 

「いやー、そろそろ総選挙の中間発表だなと思いまして」

 

 毎年、シンデレラを決める総選挙が行われており。

 その中間発表が明日、公表されるのである。

 

「うっ……ちょっと人気出て調子乗ってる私に釘刺しですか……」

「んふふ。どーだろね?」

「えぇ……絶対にそうですよ……」

 

 サンドイッチを一切れもらった安部は少し凹みながら齧り付く。

 その姿をニコニコと楽しそうに見ている翠。

 

 何も知らない第三者からしたら、変な光景に見えるだろう。

 

 白い髪色の少年(・・)が、凹みながらサンドイッチを食べている店員さん(童顔)をニコニコしながら見てるのだから。

 

「……翠さんはもう、ずっとその髪型でいくんですか?」

「露骨な話題そらし」

「うぐっ。……そういうのは分かってても言わないでください」

「分かってても言うのが俺」

「知ってます……」

 

 ため息をつく安部を気にした様子はなく、コーヒーを飲んで一息あけてから質問に答える。

 

「たぶん、また気まぐれで変わるんじゃない? 今短いから、また伸ばしたりとか」

「私的には今が一番似合ってると思いますけど」

「セミロングまで切った時も思ったけど。ヘアリストさん、女性っぽい髪型に整えるんだよね。いまのショートヘアも」

「似合ってますよ?」

「似合う云々じゃなくてだなぁ……」

 

 どう言ったものか、と呟きながら考える翠だが。

 すぐにどうでもいいと飽きたのか、安部にコーヒーのおかわりとケーキを頼む。

 

 一応は仕事中であるため、注文を受けるのは安部だし、運んでくるのも安部である。

 

「チョコとタルトは俺のだが、ショートケーキはあげる」

「いただきます!」

 

 運ばれてきた皿を二つ自分の方へ寄せ、一つを安部に差し出し、一緒に食べ始める。

 三分の一ほど食べ進めたところで、翠は口を開く。

 

「ウサミンの人気はいま、凄いからね。もしかしたら一位になるかもよ?」

「流石の私も騙されませんよ?」

「嘘じゃないのになぁ」

「……もしかして、中間発表を見たんですか?」

「いんや。見てないけど」

 

 半ば確信してるように見えたため、当てはまりそうな理由を問いかけてみるが、あっさりと否定され。

 からかいの説が濃くなり、安部はケーキを食べながらジト目を翠に向ける。

 

「どうせすぐに分かるんだから」

「それはそうですけど……」

「全く。どうして皆は俺の事を素直に信じてくれないのか」

「…………それは普段の言動が原因なんじゃないかと」

「普段からとてもいい子なのに?」

「そうやってからかうからですよ……」

 

 疲れたようにため息をつき、最後の一口を食べた安部はトレイに翠が空にした分ものせ、立ち上がる。

 

「ケーキ、ご馳走様でした」

「明日の反応が楽しみだな」

「私は何も楽しくないですけどね……」

 

 お腹がいっぱいになった翠はその後、サボっているのを奈緒に見つかり。

 強制的に連行され、他のアイドルとともにレッスンをさせられていた。

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 中間発表なのに12時からテレビで生放送されるため、世間の注目度がどれほどなのかが分かるだろう。

 

 休日であるため、ほとんどの人が10分前には準備をしていたり、SNSやら掲示板やらで盛り上がっていた。

 

 当事者であるアイドル達も例外ではなく、仕事がないアイドル達は346に集まり、大きな部屋にある大きなテレビの前で騒がしくしている。

 

 普段ならアイドル達が騒ぐ場に翠もいるのだが、総選挙の発表の時はゲストとして毎度呼ばれるため。この場にはいない。

 

『今から一位の発表をしたいと思いまーす!』

 

 天気予報が終わり、画面が切り替わって第一声がこれである。

 すぐ、司会を務める川島に止められていたが、ネット……特に笑顔の動画では『流石』などといったコメントで画面が溢れていた。

 

『まあ、さっきのは冗談として。……二位の発表からいくか』

『いきませんっ! 枠決まってるんですから、翠さんが巫山戯すぎると発表せずに終わっちゃいます!』

『それは司会の人が悪い』

 

 そのままの流れですでに十分ほど、時間が過ぎていた。

 

「あはは……さすが翠さんだにゃ」

「瑞樹さんも大変そうだよね」

 

 346に所属するアイドルは最低二桁(・・・・)の回数、翠にからかわれているため。

 全員が、翠にからかわれているときの気持ちを共感できる。

 

『さて、予定調和のトークも済んだし。パパパッと発表していきますか』

『……それ、私聞いてないんだけど』

『言ってないもん。その方が面白いから』

『…………』

『いい歳した大人がいじけたので、司会役変わりまー。ってことで、取り敢えず三十位から十一位までの順位がこちら!』

 

 翠がこちら、と言っても画面に変化がないまま十秒が過ぎ。

 

『あ、この画面には出てこないから。勝手にホームページから見ておくれ。……回線遅いかもしれないけど』

 

 あざといポーズを決めながらそんな事を口にし、視聴者の反応を想像したのか笑い始める。

 

『中間発表だが、前にもやったから分かってる通り、総合順位を一位から十位。俺が勝手にアイドル達を振り分けたタイプ別にそれぞれ一位から三位を順番に? ……おけ、うん。分かってる。順番に発表してくから!』

 

 最後、不安になるような事を口にしており。

 スタッフ達は諦めた。

 

 生放送であるため、翠を止める手立てがないのだ。

 

 編集でなんとかするために生放送を辞める話があったのだが、翠の手回しがすでにあったため、その話は流れていた。

 

 なんだかんだで枠内におさめてくれるため、そこは信頼してるのだが。

 何が口から飛び出すのか分からず、画面に映ってないところでは緊張が走っていた。

 

『総合よりもタイプ別を先に発表したらドキドキ倍増だよね! アイドル達の!』

 

 すでに後ろへ運ばれていた総合順位のパネルをどかし、タイプ別のパネルを運ぶ翠。

 

 段取りと違う事をやり始めた翠に川島が少し慌てるが。

 元より川島も総選挙の当事者であるため、渡された台本の殆どが嘘だと伝えられ。

 再び背を向け、いじけはじめる。

 

「翠さん、私たちで遊ぶつもりですよね……」

「倒置法を使ってまで強調してるから、後で感想を求められるところまでが流れだと思うよ……」

「シンデレラプロジェクトの皆も、嬉しくないと思うけど翠さんに慣れてきたわね……」

 

 中間発表とはいえ、余程のことがなければ大きく順位が変わる事などない。

 そのため、アイドル達は緊張して見ているのだが、当然翠は分かっており。

 

 遊ばないわけがない。

 

『なんか、後のこと考えたら時間なくなってきた。タイプ別は纏めてやっちゃう』

 

 そういってスタッフが止める間も無くキュート、クール、パッションのタイプ別に分かれたアイドル一位から三位が画面に映し出された。

 

『キュートは上から順番にウサミン、カワイイボク、ままゆ。クールが病弱、文学、ダジャレ。パッションがちゃんみお、特撮、カリスマ笑……と、なっております。投票数はここじゃ見せません。総合順位できちんと見せるから、それまで楽しみにしていろよな!』




夏フェスでの美波や、アニメ二期入っての楓さんとか書けてウハウハですが、一番書きたいところのうーちゃんまでまだまだという現実……
書きたいのに、上手くまとまらない
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