一九四五年、七月二日、その日は今でもどんな国どんな社会状況でも教科書に載っている。
第二次世界大戦の戦火の拡大につれ、重大な戦力不足に陥った日本は、それまで裏の存在として決して表には出さなっかた「魔術師」を兵士として戦場に出撃させた日である。これを受け各国も魔術師を使い始め、これにより第一次魔術大戦へ発展した、それにより戦況は枢軸国側に大きく傾くが同年八月六日に広島九日には長崎には、超戦略級魔術「ムスペルヘイム」が投下され、これによりわずか一か月足らずで終戦。
その後の世界は、魔法技術と科学技術の融合により一部は貧困のない平和で幸せな世界になった。
だが世界はより便利かつ良い暮らしをを求め、人類の新たな発展の形である魔法技術の奪い合いを続けていた。しかし魔術大戦の火種となった日本だけが条約により海外に対する一方的な魔術的脅威を向けることができなくなった。それにより日本の軍は二つに分かれた、一般的に国を防衛する表の第一国防軍、そしてあらゆる魔術的脅威から守り一方的でない報復をする裏の第二防衛軍。世界は、人は争いを続けていた。
平成三十年、十月五日、午後三時三十分、東京都無市市立第一中学校一年一組
「ほい、それじゃあ時間になったから、問題解き終わった奴から帰っていいぞ」
と、二十代半ばかそこら辺の白衣をきた新任教師からチャイムの音とともに告げられた言葉は、さえない眼鏡のアニオタ護城諸葉ごじょうもろは 十三歳にとっては死刑宣告も同じものだった。
「ふざけんなよー、やっつんは何が楽しくてこんないやがらせすんだよー」
と一斉に生徒から八谷と呼ばれた教師へとブーイングがあふれる。
「いや、別に楽しくないぞ、というより課題と時間内に終わるはずの問題を解き終わらないお前らが悪い、それにこれもお前らのためだ、頑張れ」
あと十四問、小問を合わせると実に31問。これは、終わった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ねえ」
くそが、終わらん終わらない、護城諸葉の苦悩は最大値に達していようとしていた。
「ねってば!!」
そもそもおかしいではないか!、学力には人それぞれ差というものがある 、それを考えずに終わらなければ帰ってはいけないなど。
「おーい!、もーろーはー?」
そうだ、俺は何も悪くない、だから俺がこの問題をとけないのは、悪いことじゃない!そう、なぜなら教室は、間違える場所だからこの問題も解かずに帰ってしまえばよいのだ。嫌、別に俺は、頭悪くないけどね。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
よっし帰ってギャルゲーしてアニメ見て寝よう。
そうして彼がダメな子の境地に至ったそのコンマ0.3秒後彼の脳天に教科書が五冊は入ってるであろう
スクールバックの天罰が舞い下りた。
「ヴぁっぶし!!」
鈍い音とともに、どことなく木の匂いがする机えと叩きつけられる。そして机の前に仁王立ちしている腰まで伸ばした長い髪と後ろでお団子状にまとめた髪とそこから垂らしたポニーテールの身長155cmくらいの少女五十嵐紅葉は、冷たい笑顔を浮かべていた。
「あんたね、人が何回も呼んでるんだから反応しなさいよ!」
「おっまえな!!普通スクバで人の頭殴るか?死ぬぞ!!これ眼鏡もなんかフレーム変な方向にまがってんじゃん!!」
「いいじゃん、前から新しいの欲しいって言ってたじゃん!」
「どうすんだよこれ、今日の稽古できないじゃ!」
目の悪い彼にとって生活必需品というか相棒である眼鏡のフレームは135度ほどねじ曲がっていた。
「おーい、お前ら周りに迷惑かかるから夫婦喧嘩なら、肯定でやってくれ」
ニヤニヤと、薄ら笑いを、浮かべた教師から、注意が入る。
しかし、この光景を、中学入学以来半年間ほぼ見続け騒音に対して防御値を訓練された屈強な耳を持つ彼らにはどうということはないようだ。
「ふ、夫婦・・・・」
夫婦という言葉を聞いて、顔が真っ赤に茹で上がり、急にもじもじしながら黙り込む紅葉。
「失敬な!先生、僕は、画面の中にしか興味ありません✧」
と壊れてフレームがあらぬ方向に曲がった眼鏡を食いくいっと直しながら、イタタな報告をして周りからドン引きされる諸葉。
「まぁ細かいことは置いといて、二人とも終わってるから帰っていいぞー」
「ん、あれ俺終わってn」
「あたしがやっておいたよ、諸葉貸し一ね、ということでプリンを要求するの、冷蔵庫にあるやつでいいよ」
そこには本来、ダメな兄がやるはずだった課題を、終わらせた諸葉の双子の妹、桐葉が立っていた。
「ぐっじょぶ!マイシスター」
兄弟って片方ダメでも片方はきちんと成長するってほんとなんだなー、とクラスにいる生徒はいろいろと思考を巡らせていたことだろう。
「で、どうしたの紅葉?随分とウキウキしてるっぽいけど。」
「う、うん、オッホン、聞いて驚け!!」
妄想の世界から帰ってきた紅葉は自身に満ちた顔で、話を始めた。
「ふっふっふふ、なんと実は結界の外に出るための抽選が当たったのよ!!」
「「?」」
「だーかーら、結界の外に今からあそびにいこ!諸葉もそこで新しい眼鏡買えばいいじゃない、あたしがあんたに合う、最高にかっこいい眼鏡選んであげるわ♪」
「「おぉーーーーーーーーー!!」」
歓喜の声をあげる二人
「ねぇ、紅葉それってのは、そのつまり外で買い物できるってこと?」
桐葉は、目をキラキラさせながら身を乗り出しながら質問した。
「そうよ、だから早く関所に行こ!、ほら諸葉もさっさとしたくしなさいよ」
「あいあい、俺もちょうど新しいラノベ買いたかったし、ちょうどいいわ」
「「いざ、外の世界へ!!」」
こうして、彼と彼女らの日常は、続いている。