今回は相当遅くなりました、すいませんでした。
相当難産でしたよええ。
そして文字数もイかれた事に…
7,000字オーバーってなんぞ。
投下投下ー。
「ニュースです。先日、イギリスの研究所にテロ組織が侵入した模様です。研究者は全員死亡、その研究所で研究されていた新型IS、"サイレント・ゼフィルス"が盗難された模様で、警察は
「テロかー、最近物騒だなー。」
「ああ、怖いものだな、兄さん。」
「あれ?ここってこの前ちーちゃんがマドっち探しに行ったところじゃん。」
「「ゑ?」」
「マドっちはここで
「うう、おはよう、みんな、ってうん?なんだみんな、私を見て。」
「テレビ見なよちーちゃん。」
「ん?ああ、ここはこの前マドカを探しに行った所だな、だが妙だ、件のISはマドカ専用機のように作られていたから一緒に持ってきたが、私は誰一人殺していないぞ。」
「本当か、マドカ。」
「確証はないが私が姉さんに連れられた時は血の一滴も流れてはいなかった。恐らく、後からもう一度襲撃されたな、あれは。」
「そうかー。」
「クソッ!ターゲットは両方とも持ち去られてた!」
「本当なの?オータム。」
「ああ、私がついた頃には研究員は全滅、ターゲットは持ち去られてたぞ、クソッ!」
「じゃあ、完全に今回は濡れ衣を被った訳ね…IS盗難と、人殺しの。」
「いや、ムカついたから研究員は皆ごろ…」
「オータム?何やってるのかしら?」
「ま、待ってくれスコー…ギャァァァァァ!」
一人の女性の悲鳴が響き渡ったという。
「ふー、買った買った、たまにはドイツで買い物ってのも良いな。」
「本当、姉さんの発明には脱帽だな。」
そう言って箒は耳を指差す。
そこにはインカムがある。束お手製の"ほんやくん"である。
これは聞いた言語を即時日本語訳し、装着者の耳に届けるだけでなく、喋りたい事を自動的に望む言語に翻訳して教えてくれるという便利機能付きである。
それを活用して買い物した帰り、二人は道端に倒れる少女を見つける。
「おい!大丈夫か、しっかりしろ!」
「とりあえず家に連れて行こう!姉さんならきっと何とかしてくれる!」
「おう!」
箒が少女を抱きかかえて、一夏が買い物の荷物を全て持ち、自宅へ走っていった。
二人は少女の持ち物から病院に連れて行けるかすらも怪しいことを判断し、自宅にいる姉を頼ることにしたのだ。
「姉さん!!姉さんはいるか!!」
「どうしたんだ箒姉さん。…って、また人助けか。待ってろ、すぐにでも束姉さんを…」
「どうしたんだい箒ちゃん、ってのわあ!どうしたのさその子!」
「良いから早く、この子を助けてくれ!」
「おっけー、箒ちゃんの頼みとあらば!」
「どうだった、姉さん。」
「無事だったけど…まだかなり危険だね。」
「と、いうと?」
「まず、彼女はドイツ軍の人間だと思う。彼女の瞳は、
「んっ、ううん…」
「起きた!」
「あっれー?予想外に負荷はかかってなかったのかな?ま、良いや。大丈夫かい?」
「は、はい。」
「とりあえず名前を教えてくれるかい?」
「クロエ・クロニクルです。ここ、は?」
「世界の大天災!束さんのラボだよー!」
「…?束…様?もしかして、篠ノ之束博士ですか?」
「ま、いいや。私が篠ノ之束。君を助けたのがそこにいる箒ちゃんといっくんだよー。そして、そこで立ってるのがマドっちだよー。」
「えっと、束様、箒様…えーっと…いっくん様?それから…マドっち様?」
「いっくんじゃなくて、一夏な。あっちがマドカだ。」
「わかりました。一夏様。」
「それで、なんであんなところで倒れてたんだ?クロエ。」
「えっと、それはですね、箒様。私は、出来損ないとして、軍に捨てられたんです。」
「「なっ…」」
クロエの言葉に衝撃を受ける二人。クロエはそれでも話を続ける。
「軍の研究所で"造られた"私達は、元々戦争の為の道具として戦争の為の知識をたくさん教わりました。しかし、ISの登場以来、男の個体は全処分。女性個体も優秀な成績を出せなければ処分。当時、私には、妹のような存在がいました。名前は、ラウラ・ボーデヴィッヒ。私と彼女は、好成績を出していて、処分は無いものと思ってました。ですが、そんな矢先、《あれ》が起こりました。」
「《あれ》?」
語るクロエに一夏が問う。
「
「…どうするつもりだ?」
今まで一言も発していなかったマドカが唐突に口を開く。
「…どう、とは?」
「お前には、それを成し得る手段はあるのか?話の限りでは、今のお前にIS操作技術はそこまでのものではないのだろう?どうやって助ける気だ、お前は。」
「そ、それは…」
「おいマドカ!」
見ていられなかった一夏が口をだす、だが、
「黙っていろ愚兄。これはこいつの問題だろう。」
マドカはそれを封殺する。覇気のこもった声で。
「たし、かに、」
その覇気に晒されながら、クロエは口を開く。
「確かに、今の私には何の力もない、けれど、助けたい。私の為に、自らを犠牲にした彼女を、見捨てるなんて、出来ない。だから、だから、お願いします。」
クロエの言葉には、何一つとして偽りはなかった。
だからこそ彼女は続ける。彼女の思いを、願いを告げる。
「あの子を…ラウラを助けてください…」
彼女は願う。残されたただ一人の妹の救出を。
その目から流れる涙に偽りはない。
それを見たマドカは口を開く。
「…何も私とてお前を傷つけたかったのではない。お前の気持ちがどれ程のものなのか、見せてもらいたかっただけだ。確かに、見せてもらったぞ。」
そう言うと、マドカがクロエを撫でる。
「安心しろ、私達がなんとかしてやる。そうだろう?兄貴、姉さん。」
「「任せろ。」」
「お任せだよー!」
「お願い、します…!」
「ああ、任された。私達がなんとかしよう。我らが姉も帰って来たことだしな。」
そう言ってラボの入り口を指差すマドカ。
そしてその扉が開かれる。
「ただいま、みんな。」
ーーー最強の姉が帰還する。
「さて、今日からこの軍の教官になった、織斑千冬だ。お前達半人前を一人前にする為にここに来た。」
千冬の独特の自己紹介の中、女性兵から上がる黄色い声を聞き流しながらマドカは思う。ーーー怖っ、と。
「さて、私の自己紹介はここまでにして、来い。マドカ。」
ーーー面倒な。
心の中で姉に舌打ちしつつ大人しく従うマドカ。
「マドカ、だ。そこの姉のサポートとして派遣された。よろしく頼む。」
再び黄色い悲鳴が上がるが、無視だ。
千冬の妹と言うことで上がる悲鳴には一切の興味がない。大事なのは今回の目標。
そう思いマドカは目標を探す。
(見つけた。間違いなくあいつだな。クロエにそっくりだ。)
目標を見つけたマドカは早い所接触しようとする。が、
(まだ自己紹介は終わっていない、下手に動くな。)
(…了解。)
姉に促され、接触をやめておくことにする。
接触は訓練の後に一人になったところにしようと考えながら、訓練は始まる。
千冬による鬼のような訓練を終え、ラウラは考え事をしていた。
(今更どうなると言うのだ、どうせ数日もすれば軍は私を処分するのだ、こんな訓練に意味など…)
「おい」
不意に声をかけられ驚くラウラ。
「!お前は…」
「朝も名乗ったが、織斑マドカ。ここの訓練の補佐を務めている。」
「何の用だ、私に軍が特別な訓練をするよう言うはずがあるまい。」
「そうだな、別に軍に何か言われた訳ではない、ただ、それとは別で頼まれごとがあってな。お前を助けに来た、とでも言っておこうか。」
「はっ、馬鹿げている。私を助けるように頼む者など…」
「クロエ。」
「ッ!?」
「クロエ・クロニクルという奴に頼まれてな。お前を助けてくれ、とな。」
「はっ!姉さんの名前を出しただけで、お前を信用するとでも?」
「電話があるが、声を聞きたくはないか?」
「得体の知れん奴の電話を使う気は無いな、会話で油断した所を襲われるともわからないのに、借りるほど甘くはないぞ。」
ーーーこいつは難航しそうだな。
マドカはそんな感想を抱き、歩いていく後ろ姿を見送ることしかできなかった。
「ボーデヴィッヒ少尉。」
「…クラリッサ少尉ですか。」
「やめてください、こう。むず痒いです。」
「謙遜する事も無いと言うのに。それに、もう私は少尉ではございませんよ。」
「ああああ!やめてくださいやめてください!おやめ下さいボーデヴィッヒ少尉ぃぃぃぃぃぃぃぃ!」
「ははは、悪かった、だが私はもう少尉ではないだろう、その呼び方はやめろ。」
「私の中ではまだ少尉ですよ、あなたは。私の中では今でも尊敬できる人です。」
「…ありがとう。」
「軍の上官がお呼びです、少尉。」
「わかった、すぐに向かう。ありがとう、クラリッサ。」
「いえいえ。」
「やあ、待っていたよボーデヴィッヒ君。」
「…何の用ですか、大佐。」
「いやいや、大したことじゃあないんだよ。ただ、新しいシステムの実験台になってほしいんだ。」
「…そうですか、ちなみに何というシステムですか?」
「ヴァルキリートレースシステム。通称VTシステムだ。これは事前に得た歴代ヴァルキリーのデータを基に、その動きを真似るというものだ。今回のデータは今来ている織斑千冬のデータを使う。使う機体は以前君に支給した
「…わかりました。」
実に不服だが、断ろうものなら、即処分。そんな立場なのでラウラは大人しく指示に従った。
「確かに受け取った。実験決行は明日だ。今日はゆっくり休んでおいてくれ。」
「わかりました。ありがとうございました、大佐殿。」
そう言ってラウラは部屋を出る。
「よう、ラウラ。」
「また貴様か。今度は何の用だ?」
「昨日と同じだな。」
「何度も言うが、私はお前を一切合切信用していない。だから、ついていかない。」
「ならどうすれば信用してもらえるというのだ?」
「…さあな。上官に呼ばれているので失礼する。」
「お前は、処分の危険があるんじゃないのか?ならばなぜ向かう?」
「…安心しろ、ただの実験だ。即時処分はないだろう。」
「だが…」
「どのみち従わねば処分だ。だから行ってくる。」
「…そうか…」
「やあ、来たね。ボーデヴィッヒ君。」
「それで、レーゲンはどうなりましたか?大佐殿。」
「これだよ。早速装備して、ヴァルキリートレースシステム起動と言ってみたまえ。」
「かしこまりました。」
そう言ってラウラはレーゲンを装備し、
「ヴァルキリートレースシステム起動。」
そう呟くと、機体から黒い何かが溢れ出す。
「なっ、これは…!?」
「これがヴァルキリートレースシステムだよ。ゆっくり休みたまえ。被験体、ラウラ・ボーデヴィッヒ。」
自我が、体が飲み込まれて行くのを感じる。
「いや、だ…」
自らが失われようとしている。
「誰、か…」
その恐怖に少女が耐え切れるはずがなく。
「誰か助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
少女は泣き叫ぶ。どうしても世界は自らを認めないのかと。
少女は願う。大切な姉や、部下たちに会いたい、と。
「わかった。」
突如、壁を破って現れた黒いISがレーザーを飛ばして黒の塊を吹き飛ばす。
「なっ!?何者だ貴様!」
「わざわざ名乗るものか。」
そう言うとそのISは、ラウラに近寄りシュバルツェア・レーゲンを装着したままのラウラを掴んで引き上げる。
「な、なんで…」
「説明は後にする。黒騎士!」
そう言うと黒いISがBT兵器を展開する。
「はっ、何故
「…何?」
「何故それを守る!それは、実験に失敗した、失敗作だぞ!」
「…い…加減に…」
マドカの口が開かれる。
「いい加減にしろよ…貴様らぁぁぁぁ!」
その一言で、マドカは激昂した。
「貴様らの都合で生み出された、こいつに何の罪がある!失敗作だから守られちゃいけない?失敗作だから、救われちゃいけない?ふざけるのも大概にしろ!!こいつだって生まれたくて生まれた訳じゃない!失敗作になりたくて生まれた訳じゃない!なのに、こいつを失敗作と切り捨てた貴様らを、私は、絶対に許さんぞ!!」
これは自らとの生まれた境遇を考えた、マドカの本心だった。
そんな感情の塊は、
「ふん!そんなことは関係ない!さあ、ボーデヴィッヒ、こちらに来い!お前は、私達のものだ!私達が生んだのだ!お前に逆らう権利などない!」
ーーー確かにラウラの心へと届いていた。
「断らせて頂く。大佐殿。」
「何?」
「生憎ですが、私は私の意志で動きます。だから、私はあなた達から離れて、彼女に着いて行く!」
「ふざけるなぁぁぁぁ!貴様は私達が産んだんだぞ!道具風情がッ!調子に乗るなぁぁぁぁ!」
激昂した大佐がISを展開、襲いかかる。
「行くぞ下衆め。一斉掃射だ、黒騎士!」
大佐をレーザーの雨が襲う。
「ぐああああぁぁぁぁ!」
大佐のISは、殆ど大破、まともに戦いうる状態ではなくなった。
「クソッ!モルモット風情がぁぁぁぁ!!」
だがそれでも襲いかかるのは大佐としての意地か、軍人の誇りか。
「終わりだ。大佐殿。」
ラウラはいつの間にか取り出したレールガンを発射。
爆風が晴れるとそこにはISが解除され、ボロボロになった大佐がいた。
「クソッ!クソッ!クソォォォォ!」
口だけは動いているが、その他は全く動く気配が無い。
「行くぞ、ラウラ。」
「…あ、ああ。」
その間マドカが壁を打ち抜いて道を作っていた。
「なあ。」
「何だ?」
「何でさっきはあそこまでして私を助けた?正直、あの時までの間に眠らせでもして連れて行けば良かっただろう。」
「…そうだな、多分だが…お前が私に似ていたからだろう。」
「似ていた?」
「ああ、私も、人に作られた身でな。見ていられなかったんだ。」
「…そうか。」
「ああ、そうだ。」
「…ありがとう。」
「どういたしまして。」
「おかえりー、マドっち。そして、ようこそらうちゃん。リビングスペースにゴーゴーだよ。」
「篠ノ之束博士!?」
家につくと束が出迎えに来ていた。マドカがプライベートチャンネルで事前に知らせておいたのである。
「…ああ、わかった。」
ラウラが衝撃を受けていたのを華麗にスルーし、ラウラを引っ張って行く。
「ここだ、扉を開けてみろ。」
「あ、ああ。」
ラウラはリビングスペースの扉を開ける。
パンパンパンッ!
クラッカーが鳴る。
「「ようこそ!俺たちの家に!」」
そこには笑顔の一夏と箒、そして…
「ラウラ!」
「姉さん!」
再会とともに抱き合う姉妹。
「良かった…無事で、本当に良かった…」
「姉さんも、無事で良かった…」
「私が未熟なばかりに、酷い目にあわせてしまって、本当にすいませんでした…」
「姉さんがいなかったらもっと酷い目にあってたかもしれない…だから、姉さんには感謝してます。」
「ラウラ…」
「姉さん…」
互いが互いに謝り、再会を喜ぶ二人。
その後、
「それじゃ、クロエとラウラが家族になったことを祝して…」
「「「「「「「かんぱ〜い!!」」」」」」」
家族が増えたことを祝して、一夏と箒主導でパーティーが開催されていた。
「いやー、マドっちが無事にらうちゃん連れて帰ってきてよかったね〜。」
「本当だ、ドイツ軍で上官と戦闘になったと聞いた時は本当にびっくりしたぞ…」
「…すまなかったな、姉さん達、兄貴。」
「そういえばさー、くーちゃん敬語やめてもいいんだよー?二人ももう家族なんだし。」
「いえ、私達は今多分最も立場が低いと思うので、敬語をやめるのは少し申し訳ないかと…」
「…じゃあ、私もやはり敬語にしたほうが良いのでしょうか、姉さん。」
「そんなの良いのにー。」
「でも、そしたら二人は俺たちの末妹って事になるよな。」
「そうなるな、兄さん。」
「なるほど…でしたら、私達も兄様や姉様と呼んだ方が良いのでしょうか。」
「まあ、それで良いと思うよー。」
「「わかりました、姉様。」」
「うんうんー。良きかな良きかなー。」
「あ、そうだ、今回は本当にありがとうございました、マドカ姉様。」
「あの時、助けに来てくれて、本当にありがとうございました、マドカ姉様。」
二人に
「はわぁぁぁぁぁ〜…はっ!?」
放心していた。
「「どうかなされました、姉様?」」
「ほわぁぁぁぁぁ〜〜…はっ!?」
「マドカも
「確かにな、私もマドカに姉さんと呼ばれた時はよくあんな感じになったな。」
「束さんといっくんは箒ちゃんがいたからねぇ…ここまで妹が増えるとは思ってなかったよ。」
こうして、一夏と箒が助けた少女に関する物語は終焉を迎えた。
「そういえば千冬姉は?」
「「「…あ。」」」
「あと3周だぞ!わかったか貴様ら!」
「はい!」
「ええい!いつまでこうしていれば良いのだ!いつになったら私は帰れるんだぁぁぁぁ!」
いやー、長かった。最後に千冬さんが酷い目にw
はい、今回はマドカ回でした。
織斑達は妹や弟がかかると強い(確信)
やったね、妹が増えたよ。
さてさて次回予告ー、織斑兄妹から離れようと思ふ。
このあと大事なお知らせをしまーす。
「なんかドキドキすんな…」
一夏の心友ーーー五反田 弾
「ご、ごめんお兄!待った?」
箒のメル友ーーー五反田 蘭
「…おい弾、蘭。ちょっとこっち来い。」
五反田食堂の店主ーーー五反田 厳
「で、二人共?お互いをどう思ってるのかしら?」
二人の母ーーー五反田 蓮
はいはーい。重大発表ードンドンドンぱふぱふー
ここから先の話をどうするか、一応活動報告でアンケート取ってまーす。投票お願いしたいでーす。