篠ノ之一夏とIS学園   作:双神 光

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お久しぶりです。
遅くなってすいませんでした。
新作なんて書き出すからこんな遅くなるんです…
何書いてんだ自分。
リンクこちら↓
https://novel.syosetu.org/77528/
かねてより書きたかった簪ヒロイン物です。
ちゃっかり宣伝すな。
投下ー。


シスコンは義妹と共に己の秘密を探る

「さて、荷物全部あるっと、箒ー、そっちはどうだー?」

 

「準備完了だ。いつでも行けるぞ。」

 

「じゃあ、行くか…柳韻父さんの所に。」

 

「ああ。」

 

 

 

 

 

「やーやー、二人とも〜準備はできたかーい?」

 

 そこにいたのはグラサンに白衣なカオス生物、無論束さんである。

 

「なにやってんだ束姉…」

 

「オープンカーだしこういうのも良いでしょー?」

 

「なんでオープンカーなんですか姉さん…」

 

「カッコ良いからだよ!!」

 

「…はぁ。」

 

 

 

 

 

 

 

「とうちゃーく!ここが今お父さんとお母さんが住んでる場所だよー!」

 

「…あの二人は引き離されなかったみたいだな、姉さん。」

 

「ほとぼりが冷めてから束さんがくっつけた。」

 

「…予想はしてましたけど…」

 

 ピンポーン

 

「やっほーお父さんお母さーん!束さんだよー!」

 

 ガチャ

 

「いらっしゃーい、みんな元気だったかしらー?」

 

 そこにいたのは箒によく似た女性。

 

 言わずもがな箒と束の母親。

 

 篠ノ之 絢(しののの あや)が出迎えてきた。

 

「ああ、元気です、母さん。」

 

「元気です、お義母さん」

 

「もう、かしこまらなくて良いのに。上がって、あのひとが待ってるわ。」

 

「わかりました。」

 

 

 

 

 

 

 

「やあ、元気そうだね、束、箒、一夏くん。」

 

「お久しぶりです、お義父さん。」

 

「久しぶりです、父さん。」

 

「ひっさしぶりー!お父さーん!」

 

「二人ともかしこまらないでくれないかな…束くらいフランクで良いのに…お父さん悲しいよ。」

 

 そう言って柳韻は袖を目元に当てる。

 

「なんでこんなに真面目な子になっちゃったのかしらねー?」

 

 お茶を持った絢が部屋に入ってくる。

 

「そう言えば千冬ちゃんはどうしたんだい?」

 

「なんか、学校の先生になるみたいだよ。ドイツから推されまくってならざるをえないんだってね。」

 

「大変だねぇ…」

 

 そう言いながらお茶を飲む柳韻。

 

「それで、何かあったのかな?私の所に来るってことは、何かあったのだろう?」

 

「わかりました、一つ、聞きたいことがあります。」

 

「へぇ…何かな。」

 

「俺の、父さんについてです。」

 

「なるほど、千一についてか。」

 

 うんうんと頷く柳韻。

 

「…ならば、君の強さを見せて貰うよ、君を捨てたと言っても過言ではない父親について聞いて、君の心が弱ければ何が起こるかわからないからね。」

 

「…わかりました。」

 

 

 

 

 

 場所は剣道場。剣道用の装備をフル装備した二人の男がいた。

 

「さて、君がどれほど強いか、見せて貰うよ。一夏君。」

 

「…わかりました。」

 

「では、審判は私が務めます。」

 

「頼むよ、絢。」

 

「では…始めっ!!」

 

「「めぇぇぇぇェェェェェェンン!!!!」」

 

 合図と同時に二人の男が吼える。

 

 竹刀同士の打ち合う音が鳴り響く。

 

 

 

「凄いね、二人とも。いっくんもあんなに強くなるなんてね…」

 

「兄さん…」

 

 

 

「…くっ!」

 

 一夏は思う、やはり強いと。

 

 さすが、自らに剣を教えた人だと思う。

 

 だからこそ、心から尊敬できる、最高の人だと、そう思える。

 

「…どおおぉぉぉぉう!!!」

 

 だからこそ、己の全てで立ち向かう。

 

 

 

 

 

「一本!胴あり!!」

 

 柳韻に旗が上がる。

 

「強いね、父さん。」

 

「…兄さん…」

 

 

 

「なあ、一夏君、君は何故、父親を知ろうとする?」

 

「…それは、」

 

「言っておくが、理由によってはこの試合を辞めるつもりだ。」

 

 面をして尚届く厳しい目。

 

「言っておくが本気だよ?君の覚悟を見せてもらう。」

 

「…お父さん…」

 

 箒は、父親がどれほど一夏を心配してるのかを理解する。

 

 一夏が生半可な気持ちで聞いていないか、それを心配しているのを。

 

 生半可な気持ちで聞けば、どうなるかわからないから。

 

 それを箒同様汲み取った一夏は言う。

 

「…俺は、知りたい、俺の父親がどんな人なのか。俺と千冬姉を産んだ人を、ただ純粋に、あの人が何を以ってして強かったのかを、知りたい!」

 

 これが、一夏の出した答えだった。

 

 弾の話を聞いて、一夏は、自らを捨てた父だとしても、強い人だと思った。

 

 妹の為に、子供すら捨てた、そのシスコンぶりに。捨てられた子供の立場だとしても、だ。

 

 だから、その強さは何を以ってして生まれたのかを、知りたいと。

 

 自らの妹を守る為に、知りたかったのだ。

 

 流石に子供を捨てたりはしない。

 

 それでも、その強さに憧れた。

 

 妹を愛するその姿勢に、憧れた。

 

 自らを軽く超越したシスコンについて、知りたかった。

 

「…わかった。良いだろう、試合を続けよう。」

 

 

 

「…へぇ、そんなこと考えてたんだね、いっくん。」

 

「…敵わないな、兄さん。」

 

 

 

「話は済んだ?二人とも。」

 

「ああ、続けてくれ。」

 

「では…始め!!!」

 

 二人の竹刀は交差する。

 

 

 

「こてえぇぇェェ!!」

 

 柳韻の重い一撃一撃を防ぎ、反撃する一夏。

 

 柳韻は思い、そして呟く。

 

「…ほぉ、強くなったな、一夏君。」

 

 自らに喰らいつく少年を見た、素直な感想だった。

 

 

 

 

 

「…一本!!面あり!!!」

 

 絢の声が響き、旗が上がる。

 

 ーーーその旗は、一夏に上がった。

 

「おお!やったねいっくん!」

 

「やったな、兄さん!」

 

 

 

「…一本?」

 

「おめでとう、ここまでとはねぇ…」

 

「ありがとうございます。」

 

「ラスト一本。本気を見せてあげよう、覚悟してくれ。」

 

「はい!!」

 

「なら、行きます…始め!!」

 

 

 

 

 

 世界のどこか。

 

 一夏に似た男がモニターに囲まれていた。

 

 その正面のモニターには一夏と柳韻が写っていた。

 

「…へえ、一夏がここまでとは。」

 

 ポツリとつぶやく男の名は、織斑 千一。

 

 今一夏が知りたがっている父親だった。

 

 

 

 

 

「…ぐうぅぅぅっっ!!!」

 

 押される一夏。

 

 やはり強いと思う。

 

 …でも、負けられない。

 

 その思いで一夏は立ち向かう。

 

 

 

「勝負あり!!勝者、篠ノ之 柳韻!!」

 

「お疲れ様、一夏君。」

 

「お疲れ様でした、お義父さん。」

 

「お疲れ様でした、二人とも。」

 

「お疲れ様ー、二人とも〜。」

 

「ありがとう、束、箒。」

 

「じゃあ、ちょっと待っててねみんな、晩御飯用意するから。」

 

「あ、私も手伝いましょう。」

 

「もうー、敬語やめてってばー、お願いー。」

 

 絢が箒を抱きしめる。

 

「わかった、お母さん。」

 

「うんうんー、親子だもの、一夏君もいらないからねー。」

 

「わかったよ、義母さん。」

 

「ははは、親に敬語なんてねえ。」

 

「本当よ、敬語っていうのは、相手に不快な思いをさせないためのものよ。」

 

「それで私たちが不快な思いをするなんてあっちゃならないんだから。」

 

「「…ごめんなさい。」」

 

「別に怒ってないわよ〜、もうー!じゃあ、一緒にご飯作りましょう?」

 

「わかったよ、母さん。」

 

「さてさて、一夏君。話はご飯の後で良いよね。」

 

「はい。」

 

「よーし、じゃあ、道具の手入れでもしようか。」

 

「わかりました。」

 

「敬語やめてね。」

 

「ごめん、義父さん。」

 

「いやまあ良いんだけどさ。」

 

 

 

「…あれ、束さん、あぶれた?」

 

 

 

 

 

「さてさて、ご飯もおいしかったし、そろそろ話すとしようか。一夏君。君の父親の話だ。」

 

「はい。」

 

「まあ、あんまり話すこともない気がするけどね。名前はもう知ってるんだろう?」

 

「織斑 千一…友人の五反田 弾が彼の父から聞いたそうです。」

 

「五反田…陣の奴か!!元気にしているかい?」

 

「毎日毎日厳さんに叩かれてるみたいです。」

 

「ははははは!変わらないな、あいつも。昔は千一とあいつと私でバカ三人衆なんて呼ばれたものだよ。」

 

「あははは…」

 

「さて、千一についてだね。あいつは…何というか、束に似てるよね…。」

 

「私?」

 

「ああ。それでいて昔は私も千冬ちゃんみたいな感じだったからねえ…産まれる家間違ったんじゃないかと思ったよ。」

 

「ひっどいよお父さん!」

 

「ははは、まあ、それでもちゃんと私の子だよ。心配などハナっからしてないさ。」

 

「そりゃそうだよ!この髪色は父さんの髪でしょ!」

 

「ははは。そりゃそうだな。」

 

「全くもー!」

 

「さて、話を戻そうか。千一は束に似て頭が良かったが、理解者なんて奴の義妹の冬夏や私達位だったさ。それでも、奴は生き方なんぞ変えなかったし、奴はやりたいようにしていた。…まあ、その自由さ故、義妹最優先でその他を見捨てることも多々あった。まさか、子供丸投げとは思いもしなかったけどね。」

 

「…そうですか。…俺達の養育費とかって…」

 

「ああ、あいつそれは残してったんだよね。変なとこで律儀なんだからさー。」

 

「なるほど…」

 

「なんにせよ。話せそうなことはこんぐらいかな。」

 

「そうですか…!!」

 

「ちっ!!下がってみんな!!!」 束の一言の後、銃弾が飛んで来る。

 

「…束!!」

 

「…ほうほう、篠ノ之束博士がいらっしゃるとは…」

 

 黒服の胡散臭い笑顔の銃を持った男が一人いた。

 

「…暗部系組織かよ、面倒な。」

 

「御託は良いのです。着いてきてもらいましょう、篠ノ之束博士。」

 

「ちっ!ここが国の用意したところなのが仇になったか!」

 

「姉さん!!」

 

「…くっ!娘一人守れないのか…」

 

 柳韻は歯を食い縛る。

 

 

 

 

 

 その時、世界のどこかで機械が動き出す。

 

「貸し一な。柳韻。」

 

 その男は不敵に笑っていた。

 

 

 

 

 

「さあ、来てもらいましょうか!!」

 

「…わかっ…!!」

 

 その時、地面から鋼鉄で出来た()()()()が姿を現す。

 

 それは、地面から、口を開けて暗部の男を飲み込んだ。

 

「…!?なんだよこいつ!」

 

「…あのバカ、子供を気にかけるのなら自分で育てろというものを…」

 

「…まだいるかもしれない!」

 

「束!」

 

 

 

「…嘘、いない、ああいうのは大抵集団で…」

 

「恐らく、あのバカが処理したみたいだな。ほら。」

 

 柳韻の手にはカードが握られていた。

 

 そこには『貸し一な』というひと言と、Arabian Nightと書かれていた。

 

「千夜一夜…正式に言えば千一夜。あいつしかいないわけだ。」

 

「…なるほど。」

 

「まあ、あいつが処理したなら安心だよ。早く家に入ると良い。」

 

「…ありがとう、父さん。」

 

「気にするな。」

 

 そう言って柳韻は束の頭を撫でた。

 

 

 

 

 

 翌朝、

 

「もう帰っちゃうのねー、お母さん寂しいわ…」

 

「しょうがないさ、みんな普段の暮らしがある。でも、寂しくなったら帰っておいで。」

 

「「「はい!!」」」

 

「じゃーねー。お父さーん、お母さーん。」

 

「「また来まーす!」」

 

 

 

 こうして、一夏の父に関する一つの話は終結し、一夏達は日常へと帰って行った。




遅くなってすいませんでした。
簪物は恐ろしい速度で上がるのですけどね…
ごめんなさい。
簪物読みながら待っていただければ幸いです。
次回予告

「箒可愛すぎだろ…!」
シスコン(義妹萌え)最強の男ーーー篠ノ之 一夏

「す、すまん!待たせてしまったか、兄さん。」
一夏に愛される義妹(ブラコン)ーーー篠ノ之 箒

「甘々すぎないかい二人共…」
実妹と義弟に呆れるーーー篠ノ之束

「…はぁ、少し羨ましいものだ。」
義妹と実弟を羨むーーー篠ノ之 千冬


更新亀でも待っててくれれば喜びます!
それでは!
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