今回はR-15風味です。
あとちょいでバレンタイン終わるがな…
投下ぁぁぁぁ!
「チョコレート?軍用食でも作るのか姉様?」
「いや、あるけれども、それではない」
「? では、なぜ作るのだ?」
「明日はバレンタインと言ってな。女性から男性にチョコレートを贈る日なんだ」
「そうなんですか。それで、箒姉さんはあんなにチョコレートを量産しているのですね」
「そうだ、男に渡すものの他にも女に渡す、友チョコなる物や、家族に渡す家族チョコなるものもあるらしい」
「そうだな、それで箒姉さんはなぜあんなに奮闘しているのだ?」
「兄貴に渡すチョコレートに納得がいかないらしい。友チョコとやらの準備は終わったらしく、あの失敗作たちは自由に使って良いらしい。と、言う訳で一緒に作らないか、チョコレート」
「良いですね、作りましょう。ラウラも
「ああ、そんな訳で姉様」
「「チョコレートの作り方を教えてくれないか?(下さい)」」
「あ、ああ。構わない」
(……姉で良かった)
この時、マドカの心は歓喜で満ちていた。
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「ぬあぁぁぁぁ!違う違う!これじゃない!やり直しだ!」
箒は一人格闘していた。一夏に渡したいチョコレートがどうしてもうまくいかないのだ。
「むぅぅぅぅ…少し休むか。チョコレートドリンクでも入れよう」
そう言うと箒はマグカップを取り出し、溶かしたチョコレートをカップの半分流し込む。そしてそこに牛乳を入れる。
……チョコなら有り余っているらしい。
「ふぅ…落ち着くな…」
箒は一息つく、がそれでも状況は良くならない。
「難しいな、ふぉんだんしょこらとやらは」
メル友に聞いたそのチョコの名前を繰り返す。
当のメル友と作った時はうまくいったのだが、一人で作るとどうも上手くいかない。
「はぁ……難しいなぁ……」
一人ごちる箒。それでもどうしようもないので、とりあえずケータイを取る。
「大人しく蘭に聞くか……」
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所変わって五反田家、蘭もまたチョコレートを作ろうとしていた。
「あれ?メール?」
蘭はチョコを作る直前、震えるケータイに気がつく。
「ふむふむ……箒さん、苦戦してるみたいですね。えーっと……」
そう言って蘭はケータイのボタンを打っていく。
「……オッケーっと。送信!」
そう言うと蘭は携帯をしまう。
「さーって、お兄がいない間に私も作っちゃおう!」
そう言うと蘭もチョコレート作りを開始した。
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「……ふむ。なるほどな。だからできなかったのか」
蘭のメールを見て箒は自らの失敗に気がつく。
「なら、早いところ完成させてしまおう。兄さんの帰る前に、な」
箒もまたキッチンに向かう。
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そして訪れるバレンタイン当日。
一夏は考える。
大量のチョコを前にして。
「……どーするかなこの義理チョコ」
正直義妹以外からチョコレートを貰うつもりのなかった一夏だった。
だからこれは想定外なのである。
「どうするかな……」
「どうした一夏。」
「千冬姉……いや、俺は箒のチョコさえ貰えれば良いんだけどさ。断れなくて……でもって、一人じゃ食い切れないんだよなぁ……」
「ふむ……しかし私も大量のチョコがあるしな……」
千冬の手にも大量のチョコ、しかもすべて郵送である。
「とりあえず、誰のチョコかだけ覚えておいて軽くホワイトデーのお返しさえすれば良いさ。チョコは誰かに分けろ。私は無理だがな」
「……そっか、ありがとう千冬姉。」
「頑張れよ一夏。私からもバレンタインだ。」
「千冬姉……」
千冬に渡された袋を見てげんなりする一夏。
「安心しろ買ってきたチョコだ、美味しいと思うし、賞味期限も書いてあるから多少置いといても良いさ」
「……なんかありがとう」
「気にするな」
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「束姉」
「よーっすいっくん。相変わらず雑種にモテるねえ」
「束姉。どこかの王様みたいになってる」
「慢心せずして何が天災か!」
「やめて」
「それで?その大量のチョコどうするのさいっくん」
「……箒の食ってから考えます」
「相変わらず箒ちゃん大好きだねぇ……わかった、そのチョコ、もらったげよう。半分くらい」
「……ありがとう束姉」
「良いってことよ。ホワイトデー頑張ってねー」
「あ、はい」
「あ、それと餞別だぜいっくん。束さんお手製のそいつを食って箒ちゃんとベッドへ……」
「行きません。食べません」
束が投げた緑の箱をキャッチしてこう言い放つ。
「うぇぇぇぇ……酷いやいっくん。たしかに媚薬入れたけどさ……」
「マジで入れたんですね……」
「うん……下手に食べないほうが良いよ。明日にでも新しいの渡すから」
「わかりました」
「じゃあ向こうで箒ちゃんが待ってるぜ、いってらっしゃーい!」
「いってきまーす」
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「あ、に、兄さん」
「おう、箒。待ってたぜ。さあ、俺にチョコを!」
「そ、そう焦らないでくれ。ほら」
「サンキュー、やったぜいやっふぅぅぅぅ!」
「そ、そんなに嬉しかったか?」
「当たり前だぜ!愛する義妹からチョコを貰えたんだぞ。食べる食べる早速食べる」
「ほら、待っていろ兄さん」
「ほ、箒?食べるから箱を返してー……」
「ほ、ほら。あーん」
箒が箱からチョコを取り出してこちらの口に寄せてくる。
慈愛に満ちた笑顔だが、耳まで紅く染まっている。
その姿に見惚れてしまう一夏。
「ほ、ほら。早く口を開けてくれ……恥ずかしいのだ……」
「お、おう……あ、あーん」
愛する義妹に渡されたチョコを、食べる。
それを少し噛むと、甘い甘いチョコレートがが口の中いっぱいに広がっていく。
義妹が必死に作ったチョコと共に、幸せが、広がっていく。
「ん、すっげえ美味しいぜ、箒」
「そ、そうか。それなら、良かった」
箒の頬が緩んでいく。
それを見て、一夏は何かを思い付く。
そして意地の悪い笑顔で言う。
「なあ、もう一個くれよ、箒」
「は、な、い、いきなりどうしたのだ兄さん」
「なんだよ、箒のチョコ。すっげえ美味しかったから、もう一個食いたいなーって」
「そ、それなら。ほら」
そう言って箒が箱を渡すと、
「やだ、さっきみたいにまた、あーんってしてくれ」
「な、そんな子供みたいな……」
「それでまたあれが味わえるなら子供で良いさ。だから、あーん」
「わ、わかった」
さっきよりも紅い顔で、箒がチョコを運ぶ。
「あ、あーん」
「あーん。んー!美味い!箒も食ってみろよ」
「え、な、わ、私は別に……」
「ほら、あーん」
いつの間にチョコの箱を箒から奪い取ってチョコを箒の口元に運んでいく一夏。
「い、いや、私は……」
「良いから良いから。あーん」
「う、あ、あーん」
箒の頭から湯気が出るくらい紅くなっていたが、それでもチョコを口にした。
少し指が口に入り、それが妙に煽情的だった。
「ん……美味しいな、兄さん」
紅い顔がより煽情的で、一夏の目には美しく見える。
「……なら、良かったぜ」
「……それで、この大量のチョコをどうするんだ兄さん」
「……食べます」
「……はぁ、わかった。私も手伝う。」
「ありがとう箒!」
「全く、仕方のない兄さんだ」
そう言うと箒が緑色の箱を手にとって開ける。
「ちょ、待て箒。それは……」
「あむ。……なんか変な味だな……」
「あ、ああ……やばい……」
その箱は紛れもなく束の渡してきた、媚薬チョコの箱だった。
「ん、なんか…………体が……ぁ……熱いぃ……兄さぁん、いきなり私はどうしてしまったんだ……なあ兄さん。」
食べ終わる頃には箒は甘い声を発していた。
「ええい流石束姉、安定の即効性かよ!」
あの天災の姉が恨めしく思える。
「兄さぁん……私は、どうしたら良いんだ……あ、兄さん。指先にチョコが付いているぞ」
「え、ちょ、待て箒……」
「あー、む」
箒が一夏の指を咥える、その姿がとても魅力的で。一夏の視線を釘付けにしていた。
「あ、ん、ちゅ、んむ、ちゅる、ちゅ、」
「ちょ……やめろ箒。」
「んん、兄さぁん……んちゅ、」
「……くっ」
一夏は箒の口を指から離す。
「ふぁ、に、兄さん……?」
「箒……愛してる」
そう言って一夏が箒の唇を奪う。
「んん……ん……ぷあっ、ん……んん……」
一夏が一度口を離しても箒はまた口づけを再開する。
「ん、ぷあ、兄さん……兄さん……」
「……箒、愛してるぜ」
そう言うと、箒の口に、舌が侵入する。紛れもない、本人の求める。義兄の舌が。
「んん、ちゅるる、んんん、ふぁぁぁ……」
「……箒、箒!」
「んん……兄さん……くぅ……」
「……寝たみたいだな。効果が切れたか。」
焦っていた自分と同時に少し残念だと思っている自分に少し嫌気がさす一夏。
「はぁ……こういうことは、まだ先だ。」
そう呟き、箒の隣に倒れこむ一夏。
「……疲れたし、寝るか。あんなの初めてだってのに……」
その後、部屋には二人の規則的な寝息だけがしていた。
バレンタイン前日
「ふぅ……これで送る分は最後だな」
「お疲れ様でしたラウラ。姉様もありがとうございました」
「気にするな、お前達のためだ。私もちょっとしかやったことがないんだがな。束姉様に聞いただけだし」
「……それは大丈夫なんだろうか?」
「途中で変な事を言っていたがそれ以外は普通だった。好きな男が出来たらそいつのチョコに
「?媚薬……とは?」
「さあな、さて、これは私からだ」
「「チョコレート!」」
「ま、さっきまで作っていたものの余りだよ。貰ってくれるか?」
「「当然です!」」
「…ありがとうな、お前達」
そう言ってマドカがラウラとクロエを撫でる。
「…私からも、一つ。このチョコを」
「あ、私からも、どうぞ。姉様」
「…ああ、ありがとう。私は、良い妹を持ったな」
「…それなら、」
「私達が良い妹とおっしゃるのなら、」
「「私たちは最高の姉を持ちました」」
「…ありがとう」
そこにいたのは耳まで紅いマドカだった。
「……チョコレート、か」
屋上にて、一人佇む千冬。
「あいつは、どこへ行ったんだろうな」
その手には小さい箱があった。
「こんな簡単なものしか作れなかったが、あいつに渡したかったな……」
悲しそうに呟く千冬。
「世界最強にもなったのにな…あいつは、音沙汰なし……」
その頬を伝う涙。
「なあ、どこにいるんだ、
呟かれるその名は、誰にも届かない。
「……はぁ、今日も今日とて見つからないねぇ……」
とある部屋、機械達に囲まれたウサ耳を付けた女。
「せっかくバレンタインに束さん特製媚薬チョコ作ったのに……持続性抜群の。」
機械が写す地図は何も印はない。
「束さんを超えるったって、そりゃないよ……」
それが彼女にとってどれほど辛いかはわからない。
「ねえ、どこ行ったのさ、
彼女が呼んでも、返事はない。
「……よう、解。どれほど進んだのだ」
「んー?上々だぜ、春秋」
「……そうか」
「おう、束の作ったもんを悪用されてるのはこれ以上見てられないんでね」
「
「それでもだ。俺は変える。この世界を。これ以上束の発明を悪用させない」
「……はぁ、好きにしろ、私は知らない」
「にゃー、ひどいぜ、お前に乗ってもらおうと思ってたのに」
「……わかったわかった。だからその気色悪いにゃーをやめろ」
「へーい」
世界のどこか。男達の声は探知されない。
誰にも聞こえない。
だが水面下でそれは進んでいく。確実に。
なんだこの最後のシリアス。
学園行ったらでる方々です。
無駄なの足してるから遅くなってるんだよ…
無駄に壮大になるぜこれ。
例によって未定な次回投稿。
まあ、お楽しみにしてくださるとありがたいです!
ではでは〜。