たとえ1000年経っても君は忘れないかい?   作:ドーナッツ

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3話 この身は我が恋人のために(This body for my lover)

はやてside

フェイトの淡い恋心を悟ったのはいつ頃だったか。

男女の仲には至ったことのないはやてだったが、男女の機敏は敏くもあった。

 

 

 

 

 

うちの親友のフェイトは()に恋してる。

 

 

 

 

 

気がついたのは彼女がほんのり頬を染めながら彼のことを目で追っていた、2年生になった春のあくる日の昼食時であった。

気づかなかった。自分でもそういうことのに機敏であると自負していたし、何よりお堅いイメージのフェイトがまさかとも思ったのである。

彼に好意を持っているのはフェイトだけではなく、なのはもであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして何より自分も好きになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この気持ちに気づいたのは最近である。

彼は自分から見ても面白いと評価できるほどの人格だが、それだけで惚れるほど、うちは安い女ではない。なるつもりもない。

しかしながらうちは柊に惚れてしまった。この気持ちに嘘偽りはないし、誰と争おうにも負けない自信がある。

うちの騎士達は何かと文句をつけて彼に絡んでいたが、それは自分でも気づかなかった恋心を悟ったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼は特筆してイケメンというわけでもない。

かといってブサイクというわけでもない。(ブサイクであったら、好きになれるかわからない)

うち自身面喰いではないが、それなりに顔がよくないと付き合える確証はない。

性格で惚れました!!とかいうどごぞのアホ高校生など信用に足りん。うちから言わせて貰えば、普通が一番やねん。

性格で惚れるなら性格はいいがデブで気持ち悪くてブサイクで体臭がきついオタクに惚れるかって言いたい。

少なからず顔にも惹かれる要素がなくては惚れることは断じてない。

イケメンもそれはそれで観賞するには値するが、男女の仲になるとすると、お断り。

まぁ、うちの好きな人物像は置いておく。

先ほども言ったが彼は特筆してイケメンではない。

身長は群を抜くほど高いわけでもない。薄がかった()の短髪。

しかし、その紅は燃え上がろうとする業炎を思い浮かべる。

なら何故うちは惚れたんか?柊の人格でもなく、一目惚れでもない。流されているわけでもあらへん。

だが、他の女と居ると胸がムカムカするし、話していると割って入りたくなる。

しかし、いざ二人きりで自分の横に居てくれると嬉しいし、会話が弾む。

褒めてくれるともっと頑張ろうと努力するし、一緒にショッピングとか行くとドキドキする。

これが恋でないとするなら何が恋にあたるのだ?

このことに悶々としながら送っていた彼のいる日常。

あれから4年ばかりたち、いまだ答えは分からない。

そんななか、彼が意識不明の植物人間になったと報告がきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何かが失落した感覚が心に響くなか、彼の病室へと走り出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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??side

 

 

この世界の果ては何があるのだろう?

彼の英雄イスカンダルはオケアノス(世界の果て)を追い求め、他の国の征服をした。

この世の全てを我が手中に収めんとして。

しかし、彼の遠征は失敗に終わった。

その時に何を思い、何を考えたのかは本人以外わからない。

もし、自分が追い求めたものが掴めなくなったら。

悲しみに明け暮れるか、世界の大きさに大声で笑い、それでも諦めんとして世界に挑むか。

答えは答えたり得ないまま、人間は生きていく。

しかしそれでいいのではないか?

答えを得ずとも人間は語れるし、伝えられるし、忠告だってできる。

答えはなくとも世界は廻る。

答えを追い求めて、世界を旅した人物はついに解答(・・)を得た。

『この世界に答えは無い。しかしながら、解答なら自分のなかにある』

答えは絶対なもの。しかし解答は解釈によっていくらでもある。それは、人の数だけ信念があるということ。

人の願いは否定していいが貶してはならない。

貶すことは願った人を人たらしめていないと、その人の構成している要素の否定だからだ。

だから『フェイト・テスタロッサ』は、求める。

彼の英雄のように、他人の信念を否定してでも得たい理想(オケアノス)がある!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

故に私は理想を求めよう(Thus, I will demand the ideal.)

 

彼が隣に居る理想を(That the neighbor has him.)

 

恋人として、夫として(As a lover. As a husband.)

 

解答を得た鳥は、大空へ羽ばたいた(With an answer flapped the wings to sky.)

 

その鳥は微塵の疑いもなく(Without the doubt of the particle.)

 

宇宙 の 彼方 の 理想 を 求め(I demand the ideal of the distance of the space.)

 

願いを叶える(Grant a wish.)

 

≪この身は我が恋人のために≫(≪This body for my lover≫)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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フェイトside

 

気持ちの整理がつかないまま任務に勤しむわたしはどこか狂っているのだろう。

犯罪者スカリエッティ。

そいつの作ったガジェットと戦いながらこれが終わった後のことを考える。

長年染みついた戦闘感覚は錆びず、無意識ながらも最良な決断をもって戦闘をしていく。

子供の時からの相棒、『バルディッシュ』。今も私とともに敵を薙ぎ払う、基本斧をかたどった相棒は自分の心内を察しているはずだが、敢えて何も言わないでいてくれた。

デパイスといえども、私には有り難かった。

こんな体たらくでも力を貸してくれる。

しかしこの時、自分でも分からないほど酷く憤怒が沸き上がる。

私にはリフレッシュが必要だと意気消沈した私とすれ違う管理局員に慰められたが、その時私にはこう聞こえた。

『個人の感情を仕事には持ち込まないでくれ』

もちろん曲解なのはわかっている。しかし、瞳の奥にある哀れみや侮蔑は手に取るように分かった。

彼を侮辱し、私の肢体を下から上へと嘗め回すように見る、気持ちの悪い目線。その人こう思っていただろう。ざまあみろ、と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

我慢の限界だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこから私は気持ちの悪い目線から逃げるために、戦場へと駆り出した。

そこにはちょうど私がかつてから追っていた、スカリエッティと邂逅したのだ。

そして現在へと至る。

(ガジェットは四方八方に無数。数はおよそ300くらいといったところか……)

迫ってくる脅威を相棒とともに退けながら敵の数を確認する。

(リミッターがあるとはいえ、私の魔力ランクはAAA++。残り魔力は結構残ってはいるが油断は禁物)

ガジェットが跳びかかり四肢をもぎ取ろうと手を伸ばしてくるが、それは設置した『バインド』によって阻まれる。

そのタイミングを逃すフェイトではなく、右手に持ったバルディッシュによって破壊する。

彼女は彼との修行での影響もあってか、近距離戦闘には彼を除くと一日の長があった。

柔を以って剛を制す彼とは違い、フェイトは剛を以って柔を断つを信条にしていた。

女性特有の腕力の無さは魔力を手足に纏わせて補っている。

鎌という戦闘にはまずありえないと言われる武器ではあるが、それは取っ手のところや刃と木を繋げている部分がもろく壊れやすさが原因である。さらに大きい動作で振るうため、これほどにない隙を生むためでもある。

しかしその点、『バルディッシュ』は違う。

そもそもすべてが機械であるため接合部分が脆い。だがデパイスは元々魔力の運用を考えた上での武器。壊れそうならば壊さないようにフェイトは頑丈にするために自分の魔力は惜しみなく注ぐ。さらに言うならば、刃の部分に魔力を纏わせるため、つばぜり合いなどほとんど無いのだ。

ガジェットなどフェイトとその相棒の力量を考えるならば数瞬のうちに16等分など容易いのだ。

複数にかかってきても、横に薙ぎ払うだけで一刀両断なのだ。

それなのにちまちま壊しているのはひとえに、いやなことからの逃避、であった。

戦闘する自分の体とは裏腹に、思考が加速する。

いやな考えを頭から掃き出すため。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(私はもう彼とは会えない)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!!私は今何を考えた!?彼は死んでいないし、しぶとさはなのはの折り紙付きであろう!?

(でも本当に?)

ピタッと、一瞬であったが止まってしまい、ガジェットからいい一撃を貰ってしまった。

鳩尾に入ったためか目の前が白黒する。この機会に畳みかけようとガジェット達は一斉に襲い掛かった。

それよりも早くに私の意識は違うところにとんだ。

 

 

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眩しくはないのに腕で目を覆ってしまう。今回も寝そべりながらの覚醒だ。

腕を退けると、蒼い、蒼い空に見渡すばかりの草原。寝そべると体の半分は隠れる長さの雑草たち。太陽(・・)や雲の無い空はいつも通り(・・・・・)

あの時から就寝すると何回も見る夢。何回も見たそのうちの一回と認識してしまう。

しかし、今回だけは違かった。

人の気配がする。とても身近な、親戚に近い感じ。

夢の中だから、母さんがここにいるのかな?それとも姉さんかな?

しかし、上半身だけ起き上がらせると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

燃えるような赤。鮮やかで見る者を魅了する赤。

背を向けるその人物はさながら絹のようなサラサラの長髪。風に煽られ、揺らぐその髪はラベンダーの香り。自分の好きな香りである。

背丈は私と同じくらい。髪の長さも同じ。そこに佇む彼女(・・)は私の視線に気づいたのかゆっくりと振り向く。

私は顔の確認をしようとしたところで、

 

 

強烈な睡魔に襲われる。

 

 

いきなりで心の準備もなかった私は不意打ちを食らい、徐々に視界が狭まる。

視界がまぶたで落ちる。その寸前に見た彼女の顔は目元こそ見えなかったが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「またあとで」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と、唇が動いたように見えた。

その言葉の意味を考える前に意識がシャットダウンしてしまった。




よくわかる要点!!

はやて「うち、柊のこと好きなねんかな?」

騎士たち「「「「!?」」」」


フェイト「あなた……だれなの!?」

??「ヤッホー?」



みなさんドーモ。
ドーナッツデス!!
いや~難産でした!!しかし、自分のやりたいことは全部やった。あとはみなさんが楽しんでくれるかどうか!!
感想お願いします!!

次回!!
フェイト「私の宝具、見せてあげる!!」
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