Justice中章:歌姫と蘇生と復讐と   作:斬刄

16 / 106
15話岩谷正輝VSフィーネ前編

「月は…無事だとっ⁉︎何故…何故だっ‼︎そらされているというのかっ‼︎」

「クリスちゃんは、クリスちゃんはどうなったの⁉︎」

 

月は無傷のままで、雪音クリスが見当たらなかったこと。彼女は絶唱の高いリスクによって灰になってしまったのか。それは3人には分からなかった。

デュランダルを止めるために絶唱による負荷が出てくる。

だとするならば

 

(…空中で弾け飛んだか?)

「そんな、そんなっ…せっかく仲良くなれたのに。こんなの嘘だよ…嫌だよ」

 

フィーネは絶唱を歌ったクリスが無事な筈がないと笑っていた。空中で分解されて力尽き、デュランダルによって散っていった。フィーネにとって、いくら待っても落ちこず、消えさられたと考えるのが妥当だった。

 

雪音クリスは絶唱のリスクとカ・ディンギルのエネルギーに耐えきれず空中分解され、弾けて消えた。

響は泣き崩れている。

 

「もっと沢山話したかった…話さないと喧嘩することも仲良くなることもできないんだよ…

 

クリスちゃん、夢があるって…でも私、クリスちゃんの夢をまだ聞けてないままだよ…」

「自分を殺して月への直撃を阻止したか。無駄なことを、見た夢も叶えられないとは、とんだグズだな」

 

奏は守る為に絶唱を歌い、命を燃やし尽くして死にそうになった。ライブ事件の際に正輝が助けてくれたおかげで奏は今でも生きている。しかし、フィーネの戯れによって奏の命を奪おうとしていた。

 

二つの赤い目と猛獣のような衝動に駆られ、顔が黒くなり凶暴化してゆく。

 

 

「笑ったか?命を燃やして大切なものを守り抜くことを!お前は無駄だと、せせ笑ったか‼︎」

 

 

命を燃やして守ったクリスを侮辱したフィーネに翼が叫んだ。今の立花響には最早、守る為に命を燃やしたクリスを侮辱したフィーネに対する怒りと憎しみだけ。

「それが…」

 

そして、彼女はクリスの死を笑うフィーを憎み、大声で叫んだ。クリスの命を奪い取ったフィーネに彼女の怒りが爆発し、暴走する。

 

「それが…夢ごと命を握り潰した奴の言うことか「勝手にクリスを殺すんじゃねぇぇぇぇっ!この阿保がぁぁぁっ‼︎」⁉︎」

 

立花響が暴走する前に正輝が割って入り、上からフィーネに向かって剣を投げ飛ばす。投影したメガホンを左手で使い、響に向かって叫んでいた。

 

「な、何⁉︎何故お前がいる!それにクリスが生きている⁉︎」

 

フィーネは正輝の登場とクリスの生還に驚いた。正輝は楽園もろとも潰したはずであると思い込んでいた。どこのいるかわからず、彼を放って計画の遂行を優先した。

 

立花響の怒りが急に静まり、ガングニールの暴走は収まった。

 

「クリス、ちゃん?」

「…正輝に助けられて貰った」

生きていたクリスを見て響が泣きながら飛び込んで抱きしめる。

「う、ううっ…うぇぇぇぇぇん!クリスちゃんが生きてるよぉぉ!」

「お、おい!お前なぁ!」

クリスは恥じらいながらも響から離れようとする。それでも響は全然離れようとはしない。絶唱を歌い、無事じゃすまないのに生きて戻ってきていることに翼が正輝に聞く。

「しかし、どうやって助けたのだ。クリスを」

「簡単な話。俺がクッキーマンの状態になってクリスを手助けし、俺の固有能力で絶唱の負荷を最小限にさせて、かつ共同作業でデュランダルから放出されるエネルギーを大幅にずらしたのさ。クリスの方は無事生きてるけど、無傷ってわけじゃないからな」

 

用は、正輝の変身状態であるクッキーマンの能力と固有能力であるマスター・オブ・ザ・リンクで雪音クリスの絶唱の負荷をチャラにし、デュランダルから放たれる膨大なエネルギーを大幅にずらした。

 

「馬鹿なっ‼︎ありえない!デュランダルの力は玩具ごときで上回る力なぞ、馬鹿げているっ!」

「馬鹿げている、か。でも現実にそうなっている。

月は壊されることなく、こうして絶唱を歌っても無事。さて、失敗したわけだからその兵器でまた月を落とす気なんだろ?話の脈絡は黒沢くんから聞いた。3人とも、フィーネの方は俺に任せとけ…」

 

正輝は武器である青球(BLUE)、赤球(RED)、黒球(BLACK)を構えていたものの、響はまだ泣いていることに気づいた。正輝は響の額に軽くチョップする。

「てい、お前はお前でいつまで泣いてるんだ…泣くのは全てが終わってから。生きていたからって感動するのはまだ早すぎる。これを終わらせなければならないからな」

「だって、だってぇ…」

正輝がチョップしていたところを泣いていた響は押さえていた。

「あぁぁっもう!さっさと行け!感動は後に残せ!フィーネが作ったカ・ディンギルを壊さないとまずいんだろ?」

「でも!」

「あいつとは多少因縁つけなきゃいけない。何度も言うが、さっさと行け」

「響、行くぞ…任せろというのなら信じるしかあるまい」

 

3人は正輝の指示に従ってカ・ディンギルの元へ向かう。響達が塔を壊そうとしても、フィーネ相手に精一杯の状態。雪音クリスだけは振り向いて、正輝の無事を願う。

正輝が一人だけでフィーネに立ち向かえるのか心配だったから。

「無理すんなよ、いいか!ヤバくなったら絶対逃げるんだからな‼︎」

「分かってるよ」

「行かせるとでも!」

 

フィーネは響達3人に攻撃するも、正輝が持っているREDで止める。正輝はフィーネの足止めを任した。

「ようフィーネ。悪いが俺が相手だ。よくもクリスを殺そうとしたな…その覚悟は当然できてるんだろうな?」

「この役立たずが…今度は私の邪魔をするのか?」

 

フィーネとは協力したが、正輝の功績はクリスよりも役立たずだった。正輝が状況を撹乱する役であっても結局、クリスの方がよく仕事している。

戦闘でも結局使えない無能なんじゃないかと。しかし、カ・ディンギルをずらした実力を持っているために油断できない。

「ハァ…おいおい無能って?あんたが俺を甘く見てもらったら困る。

 

まぁ功績はアレだったけど。

俺が無能だったらあの時のクリスを助けれないし、お前と戦うなんざ自殺行為だ。それに俺一人で戦っているわけじゃない。

 

肝心なことはあの三人がお前の野望を打ち砕く、それだけだ」

「?意味が分からんな。では貴様は今更ここに何しに来た。貴様がカ・ディンギルを壊せばいいだけのこと」

「いや、あの3人じゃお前には届かないからな。だから俺が相手してやるってんだよ」

3人がフィーネと戦っている姿を見て余りにも危険そうな状況だった。それを眺めていた正輝は見ていられなくなり、3人に塔の破壊を任せた。

「まさか貴様が私に勝つなどと思ってないだろうな。ハハハッ、お前が人の身である以上私に敵うはずもない。消えろ、お前が戦ったところで無駄に命を散らすだけだ」

 

フィーネはノイズを出現して正輝を無視して、フィーネは正輝の始末を雑魚のノイズに任せる。

 

しかし、ノイズの頭上から投影した剣の雨が降り注がれて、始末する。

ノイズが出てきたと同時に瞬殺した。

 

「おいおい無視するなよ。それと、そこから動くな。お前があいつらを潰そうとするのなら…俺との最悪の時間を過ごさないか?」

フィーネの周囲には大量の大剣が突き刺さっている。

正輝はフィーネを行かせまいとしていた。

「しつこい男だ…断る、さっさと消え失せろ」

フィーネはそう言い、邪魔な剣を破壊して正輝に攻撃をする。尖った武器で正輝の腹部を貫いた。

 

「そう、硬いこというなよっと‼︎俺達、味方同士だった、だろ!」

「チッ‼︎誰が‼︎」

【ASSARD】

しかし、正輝は幻術を使ってフィーネを欺く。正輝が後ろから斬りかかり、フィーネは大きな六角形を三つ作り出して防ぐ。

(投影強化!)

正輝が握ったREDを高め、盾を一気に切断してフィーネごと斬り殺そうとするもののフィーネに届かない。正輝が六角形をすべて壊しした後に、フィーネは再度腹と肩を貫ぬく。が、

(ハァ…1stは駄目か。じゃあ2ndフォームだな)

「呆気ないな、こんな簡単に刺し殺されるというの…⁉︎なんだそれは!」

「ネタばらしする思ってるのか」

BLUEが腹部の治療をし、傷が早く回復されてゆく。

正輝は起き上がりながら言った。

「解放…」

すぐに傷が治り、同時に投煙球を地面に投げつけて目を眩ませる。

2ndフォームに変身して、最期の劔とヘイト・ブレイドを構える。白い煙の中から、攻撃を構えながら溜めてゆき、一気に放つ。

 

最期の劔(ジ・エンド・オブ・ソード)‼︎」

 

周囲の煙が吹き飛び、黒い剣圧がフィーネに向かった放たれる。その剣圧には空間の属性が入っており、食らえばひとたまりもない。

「ダメ押しにもう一本」

おまけとして投影した剣を一つ投げとばす。しかし、

「まぁ、そう簡単にはいかないよなぁ…」

フィーネは攻撃を完全に防いだ。

剣の破片が跳ねて、フィーネの皮膚を裂いた。が、いくら傷つけてもネフシュタンの鎧による再生能力を持っており、簡単には倒せない。空間を切り裂く剣圧は森へと弾きとばし、木々を吸い込んだ。

 

最早彼女は人のあり方を捨てていた。

 

(宝具で殲滅することも可能だが、響達を巻き込んでしまう…どうすっかな?延期戦は不利になるだろうし)

「俺とこの時間を堪能しようじゃないか?なに、時間はまだ沢山ある。

この殺伐とした空間で、俺とお前。

どっちの望みが叶えられるか?」

 

 

フィーネは正輝を殺す気で襲ってくる。正輝の方はフィーネの猛攻を防ぎつつ反撃をしていた。

所持しているソロモンの杖でノイズを召喚したところで、ノイズごときでは正輝を倒すことはできない。

 

「…どうやら私の手でお前を殺さなければとうしてくれないようだな」

「俺の方はお前を殺すことが勝利条件ってわけじゃないんだ。勝てる見込みがあるかないかが問題じゃない。俺はお前に勝つんじゃなくお前の野望が砕かれるか否かが問題はそこなのさ。だから、お前をここで殺すことがなにも全てが解決して勝利ってわけじゃないだろ?カ・ディンギルを壊す時間を稼ぐだけで十分。それで、俺としての勝利条件となる…お前を倒すのはあの3人。それだけのことさ」

 

正輝は最期の劔とヘイト・ブレイドを構える。フィーネをなんとか持久戦にもちこんでさえすれば、あとは3人が協力して塔を思いっきり壊せばいい。

しかし、フィーネは余裕の表情を見せていた。

 

「くくくくっ…ハッハハハハ‼︎」

「何がおかしい」

「あの小娘どもがカ・ディンギルを壊すだと。それは不可能だ。なぜならあれは…玩具を束にして集めたところで壊れないように、楽園と取引してもらったんだからな」

 

殺者の楽園と手を組んでいた時期があったが、シンフォギアにいる楽園の一部は正輝達が潰した。フィーネはその楽園と取引してカ・ディンギルに強力な細工をしているからだ。

 

「一つ言っておこう…いくら貴様が時間稼ぎをしたところで。あの奏者達が、カ・ディンギルを壊すことは。

 

どんなにあがいても、不可能だ」

 

 

 

 

*****

 

 

Q特典とか投影魔術でフィーネごと潰せばなんとかできるんじゃね?

A生き延びている一般市民や二課が見ているので、迂闊に強力な力は使えませんよ。てゆうか、結界じゃあるまいし。

ですので

宝具はあまり使わない。

投影はほどほど、ほとんどオリジナル武器という形となります

 

Q響の暴走フラグがなくなっちゃいましたね

Aもし、それで響が正輝を潰そうとしたら逆に助けに来た正輝の方も狙われてしまいますから正当防衛で響を殺しかねないですし。とっくに暴走しているのなら正輝は身を潜むでしょう。助けに行ったのに響の聖遺物で心臓貫かれて殺されたらたまったもんじゃないので。

 




感想で紹介の方は多少消しましたが、心の内にあるものは消すことはできないです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。