Justice中章:歌姫と蘇生と復讐と   作:斬刄

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37話お疲れ会

正輝は通信機を持ったまま、ある物資を桜達のいる無人島に転移させていた。

 

「はいこれ、送っといたぞ。また何かあったら言ってくれ」

『ありがとうございます』

 

正輝が今やっているのは、無人島にいる艦娘や桜達に物資を送るっていた。

これは非常に大事なことであり、正輝側から何もせずに桜達に全て任せるというわけにもいかない。必要なものを転移させて、桜達が物に困っている時に用意する。

 

無人島にある機械は何故か正常に動いており、みんなで協力して暮らしているために今のところは問題はない。

 

連れて行ってしまった加賀や赤城などのはぐれた艦娘を大本営が探すという話は聞いてない。その知らせがあるのならば当の既にこっちから連絡が来ている。

 

「まぁ、あいつらなら問題ないだろ」

 

無人島には既に結界が張られており、大本営には気づかれることはまずあり得えない。知っているのならば、正輝と津川の存在を早く気づいており、死傷者は大勢いただろう。それ以前に結界を破るということは、魔力のことについて知っているということとなる。

 

 

 

 

艦娘を仲間にしたのは良いとして、戦闘ができるかどうかというのはまだ問題として残っている。艦娘が損傷を受けて、治すための場所(入渠)だの、艦娘用の武器の開発、燃料などの材料だのを用意しなければならない。今のところそんなものは整備していない以上艦娘を戦闘には出すことはできない。だから、今のところ浜風と他の艦娘は整備が付いてない間はまどかと同じように非戦闘員となる。

 

また、彼女の人間関係についてはまだ一人のままになっている。同じ艦娘がいないために、正輝の他の仲間が挨拶をしてもいきなり馴染めるわけではない。

 

正輝の仲間達は艦娘といっても人の感情を持っている以上は友好的である。だから、浜風は艦娘と提督以外の触れ合いに躊躇していた。

 

 

浜風の歓迎会をするといっても、彼女以外の他にも仲間が入ってくる。だからその会は無人島の全員が集まってからにしようと考えていた。

 

まどか達と浜風のお祝いとして。

 

 

「よし、ボーリングと寿司に行くか」

 

こうして、放送室で全員を呼び出してまどかの世界へと転移した。

 

*****

 

まどか達の世界

 

ワルプルギスによって滅びるはずだったこの街は、繁華を取り戻りており人が集まっている。この街の被害を最小限にしたのは正輝と嶺達のおかげだ。

壊された場所はあったが、それでもまだ美滝原には建物と人が十分にいる。

 

「そういうわけだから頼んだぞ」

「はーい」

「うん、ママに伝える」

 

 

学校の期末試験が終わった後は夏休みがあり、正輝は親のいるまどかとさやか、ほむらの3人には両親に心配を掛けさせないためにこのことを事前にパーティがあることを話すように言った。

 

午前11時20分

 

合流地点を寿司屋の近くと知らせ、街とは違う場所へとみんなが転移する。

寿司屋で転移したら、民間人がいきなり何もないところから人が現れたことにびっくりして、最悪噂かニュースが起こりかねないから。

3グループに分け、まどか達と衛宮達、正輝達という風に分かれる。まどか達は5人、衛宮達は4人、正輝達は堕天使2人と未来日記の4人に天羽奏、新しく入ってきた艦娘の浜風を入れて8人だった。

 

寿司屋に向かっている間、浜風の方は街を見回しながら目を丸くしている。

「どうした?」

「いえ、こういうのはその…初めてで」

「なら連れて行ってよかったよ」

 

浜風は建造ではなく海で拾われ、陸に上がっても鎮守府しか見ていない。そもそも艦娘は戦う存在であるために、こうして出かけたりするの初めてだった。

 

浜風はレイナーレとミッテルトと同様にまだ色んなことについて知識が乏しい子である。彼女以外の艦娘もまた同様だが、あの呉鎮守府は本当に戦うことでしか学ばさせてくれなかった。

 

 

既にまどか達が寿司屋に到着しており、手を振っている。

「こっちですよー」

 

まどか達は遊ぶ前に既に美滝原の寿司屋とボウリングの場所を調べており、その道案内をすることとなっている。

衛宮達も合流し、寿司屋に入ることとなった。

代金の方は正輝が支払うこととなる。

 

「えーっと…18人です」

「では、こちらにどうぞ!」

 

店の人が席に案内し、座って待つこととなった。正輝が訪れた寿司屋は回転寿司であり、寿司が乗っている皿がチェーンコンベア上で巡回している。

 

早く来たために客が少なく、かなり空いている。

 

「今回は、まどか達のテストお疲れと浜風の歓迎会かな」

「でも、他にも来るんでしょ?」

「うぐっ…」

凛が呆れそうに正輝に質問する。仲間が増えたのは良いことだが、増えていくごとに船を拡張する必要があった。

今のところ加算される仲間分の部屋がなく、また船を拡張したり衣服や食べものをさらに用意する必要があった。

「ま、まぁ。それについてはまた後になるだろうかな…それに桜も後から船に来るし。良かったじゃないか?」

「まぁいいわ。とりあえずお腹すいたし食べましょうか?」

凛と士郎達、まどか達の方は既に皿をとって食べている。

 

「あのー私、取れないのですが…」

「あ、何か欲しいか言っていただければ」

平坂の方は目が見えないために仲間に頼んだりして、代わりに取ってあげるか注文をした。堕天使の二人も早速手にとって食べているが、

 

「おーい、浜風?」

「えっ、あの。レシピとかって来ないのでしょうか?」

 

一人ポツンと浜風は皿を眺めて、来るはずのないレシピをずっと待ち続けていた。艦娘が食事したりする時とは違い、ちゃんと正輝が説明した。

 

それ以降、みんなは寿司をとっては注文して食べていく。浜風の方は艦娘であるのが理由なのか食力が多く、船に住み着いてからは士郎とアーチャー、正輝の食事を美味しくいただいていた。

まどか達は12か13皿で限界であり、平坂はまだゆっくりと食べている。

 

だが。セイバーの方が量が多く、食費は彼女の方が圧倒的に上である。

 

「合計38000円です」

(セイバー…相変わらず恐ろしい子)

17人分の食費なので、当然お金は相当かかる。金額的に、20人の人が100円のを19皿食べるくらいのものだがこっちは17人。

 

38皿分をセイバーが半分ぐらい占めている為に、腹ペコ王としか言いようがない。

 

*****

 

寿司屋の次はボウリングへ向かうこととなり、店に入る。ちょうど空いている場所が二箇所があり、そこで遊ぶこととなった。

 

 

試合は3ラウンドを行う。

4.5ラウンドまでやっても良いが、ボウリングを投げ続けていくうちに飽きたりする。

 

ひとまず3ラウンドやった後に希望があれば続けるが、仲間の誰かがもう良いと言えばゲーム終了。

 

なお、平坂黄泉の方は目が見えない。

ボールを持つのにも一苦労し、持って投げようとしても別方向に転がしている。彼は不参加でみんなが遊んでいるのを聞いている。

 

「頑張って下さ〜い」

 

1ラウンド目、佐倉杏子は最初はコツが分からずに苦戦したものの後半から高い点数を取っている。まどか達のチームがひとまず終わり、まどかとほむらが正輝達の点数の画面を見る。

「みんなはどうな…えっ」

「なにこれ…」

 

OTZ←正輝

…ドウシテコウナッタ

 

「あの、大丈夫ですか?」

「なんでさ…」

正輝の点数は序盤からガーター送りで大した点数を取っていない。レイナーレとミッテルトはボウリングは初めてであり、まだ慣れておらず、二人は秋瀬に手伝ってもらいながら投げている。

浜風は2.3回スペアを取っており、自分より点数が低い正輝の手伝いをすることとなった。

 

「無様だな、駄マスター」

「あんた、ニヤけてるわよ」

 

アーチャーの方は正輝に勝っていることに心の底では思いっきり笑っている凛は笑い隠しているアーチャーを見て呆れていた。彼は、ストライクを連続でとっている。盾扱い(アーチャーガード)されたり、変な名称(黒沢)をつけられたから正輝の点数差が広がっているのを見て気分爽快だった。

 

「マル」

「愛してるぜ、愛」

「「「「「何やってんのあの二人組は」」」」」

 

戦場マルコと美神愛はボウリングを教え合って手を重ねるとこうしてラブラブな空間になってしまう。

一方、セイバーと衛宮の二人は。

 

「士郎!全然点が取れません!」

 

士郎の方はアーチャーと同じぐらい上手く、競っていた。セイバーは正輝と同様に投げてもガーター送りになってしまう。

士郎がセイバーの手を握ったりして、教えていた。が、

 

「「青春ねぇ(だなぁ)」」

「「つっ…⁉︎」」

美神と戦場が衛宮達を見てそう言い、二人は突然顔を赤らめてしまった。

「わっ。悪い!」

「士郎、その…私は全然構いません。」

「「「「なんだこの空間は」」」」

 

2.3ラウンド目は成績に対して変動することなく、4ラウンドに入るとまどかとほむらなど疲れている人も出てきたから終了となった。

 

 

結果

例外(平坂黄泉)

1 アーチャー

2 衛宮士郎

3 秋瀬或

4 美樹さやか

5 美神愛

6 遠坂凛

7 巴マミ

8 戦場マルコ

9 佐倉杏子

9天羽奏

10 暁美ほむら

11 鹿目まどか

12 浜風

13 レイナーレ

13 ミッテルト

14 岩谷正輝

14 セイバー

 

10以降は、然程点数の差は開いてない。さやかがあと一点差で秋瀬に届きそうだったことと、セイバーがようやく正輝の点数にまで登りいたくらいだった。

 

「黒沢と白沢だけじゃなくて…まどかにまで負けてしまった。てか最下位」

「私も同じですが、まさか貴方が私と同じく低いとは思いませんでした」

「なんで負けるゲームをしようって思ってたのよ…てゆうかホント下手くそだったよ」

「久しぶりにやろうとしたらグダグダだった…」

 

ゲーム代金を支払い、まどかとほむらがボーリングの結果の紙を見て呟いてる。

 

「見せて見せてー。って、他の男性陣強っ…」

「やっぱり。惜しいところまでいったのね」

 

1位から3位までが男を占めており、女子の最高は4位の美樹さやかだった。

 

さやかの方は上手にスペアを取るものの、衛宮とアーチャーが火花を散らしているせいで競争になり、彼らは何故かストライクを連続で取っていた。秋瀬の方は普通に投げていくうちに、いつの間にか高得点を取っていた。その3人はミスがあまりなく、ほぼスペアとストライクを続けている。

 

(こんなん勝てないわー)

「白沢の癖に…黒沢の癖に」

「結構、楽しかったよ。」

 

 

 

*****

 

ボーリングが終えて、後は自由行動をすることとなった。まどか達は5人で遊びに向かい、衛宮と凛達も出かける。秋瀬と平坂はこの街を回りたいと言い観光しに向かう。お金に関しては気楽に遊んだりするのに十分な金額を持っている。

 

(秋瀬のことだから、まぁ本屋に寄ったりどんな場所があるか見て楽しむだろうな。

平坂は目が見えないけど大丈夫かな…一応何かあった時の為にあいつの影にシャドーを忍ばせてるけど)

 

正輝の方は堕天使二人と浜風の3人で一緒に回って、浜風の衣服類や必要な物を先に買っておくようにしておいた。

 

 

服選びの時は女子が選んでいるために正輝と平坂は店の近くにある椅子に座っていた。服を見せる時はちゃんと正輝を呼んで、ちゃんとしたものを見せるように言ったものの。

 

「あの…恥ずか「下着類はしなくていいからっ⁉︎」」

「正輝、引っかかったー」

 

下着まで見せるようにミッテルトの悪戯で伝え、正輝を困らせるように仕向ける。艦娘とはいえ、男に見られて恥じらっている。

 

「色々買ってしまったな」

「そうみたいですね」

「おまたせ。正輝」

 

3人は自分の衣服を持っており、買い物を楽しんでいた。正輝は3人が楽しんでいるのを眺めながらも携帯を使って長時間ゲームや任務の管理をしていた。

 

「一人増えて…その量な。だとするのならまた早い時期に買い物に行くのか…」

「諦めなさい、こればかりは仕方ないわ。荷物の方はどうする?」

「一度それは船に送っておくよ。と言ってもここじゃまずいから別のところに移動な?」

彼女らの衣服や物を転移するために、店から出る。

 

「で、どうだった?」

「なんだか今日は、とても楽しかったです。今度は無人島にいる同じ艦娘達や桜達とも集まってこうして遊びたいものです」

「あいつらも呼ばないと、失礼だからな。不公平だって言われそうだし。

桜達だってこうして無人島で頑張ってるわけだしな」

 

3人が街を回っていくうちに、空が少しずつ暗くなっていく。浜風は正輝が提案した寿司とボーリングを楽しんだ半分、不安な気持ちに駆られている。

「あの」

「ん?なんだ?」

「私達いや、私はこのまま平和に暮らしたり、幸せになる権利があるのでしょうか…人間ではなく戦うための道「浜風、それ以上は言うなよ」」

浜風が言い切る前に正輝が割って話す。ブラック鎮守府にいたために自分のことを道具だと頭の中で定着していたから、こうして楽しんでいたことで不安になっていた。

「艦娘は道具だから喜怒哀楽がないはずだ。仲間の死を泣いたり、嘆いたり、苦しんだりできない。常に指示に従え、拒否される権利はないって思っていたんだろう?

艦娘だからって理由で。

 

いいや、違うね。

堕天使だろうが、艦娘だろうが関係ない。幸せを否定する権利は誰にもないし、お前はその…俺達からしたら人間と同じだ。確かに、あそこは存在意義として深海棲艦と戦うことだけど…どの道お前らはあの呉鎮守府では戦えない。そして、鎮守府がどうなったかも知らない。

俺がお前に人間だって言っているのは艦娘とか俺も含めてよく分からない仲間だっているし、そんなことを言えば誤解されがちだからな。仲間の方も同じ人間だと思っちまうんだよ。

艦娘のことを道具か、人間なのかは人それぞれなのだろうけどさ。

俺はまぁ…人権とかそういった難しい部分を除けば少なくとも人間であり、艦娘であると考えてるよ。

今こうして鎮守府や大本営から解放されたものの、何のために戦えばいいのかわからないのなら…お前自身のために戦え。自分が何かしたいのか」

「私自身ですか…?」

「そうだ。まだ悩むことはあるだろうけど…お前はまだ戦えない。その間はまだ時間はあるのだからゆっくり考えればいいさ。

 

あ、それと言っておくが。自分のことを道具だなんて絶対に言ったらダメだからな。

なぜかって俺以外に他の仲間に言ったら勿論そんなことないって怒られるし、そもそも俺らはお前らのことを道具だって全く思ってないんだからな。俺達はお前のことを浜風という【道具】としてではなく、【浜風】として見ている。いいな?」

艦娘は人々を守るために今まで戦ってきたが、つま弾き出された艦娘はどうすればいいのか分からない。

 

ならば、自分自身の意志で戦うことを伝えた。まだ彼女は答えを見出せないままだが、いきなり戦闘に駆り出すわけでもない。彼女には考える時間がある。

 

「さてと、もう夜になりそうだし、帰ろうか?」

「あの…私の為にここまでしてくれた本当は嬉しかったです。ありがとうございました」

「そんなに固苦しくしなくていいよ。さぁ、帰ろう」

 

*****

 

「ただいま」

「おかえり、3人とも」

 

楽しい時間も終わり、船へと帰っていく。正輝は秋瀬、士郎、凛、アーチャーが夕食後お金の管理を確認し、どれぐらいあるかを計算している。

 

他の仲間の方は別々に行動していた。

レイナーレとミッテルト、浜風の3人は遊びと服選びで疲れて寝ており、まどか達五人はテストの見直しをしており、平坂黄泉は仕事用の服を考えていた。平坂の格好では、どう考えても不審人物だと思われてしまい警察に通報されてしまう。戦場と美神のバカップルは相変わらず、二人で食器洗いをしつつもイチャイチャしていた。

 

 

艦これ編とまどかのテストお疲れと浜風歓迎会が終わる。そして、正輝が行く次の世界は、立花響達のいるシンフォギアGへと向かうこととなる。

 

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