2日目(最終日)
京都の街をぶらり旅ということとなり、前回と同様にみんなで分けて動くことになった。
正輝・浜風・レイナーレ・ミッテルト・雪音クリス・秋瀬或
まどか達(五人)
士郎・セイバー・凛・アーチャー
響達(三人)
平坂黄泉は子供達の夢を守っている仮面ライダーの人達との経験談に関心を持って聞きたいということから、加藤達と回ることになった。戦場マルコ・美神愛、メディアと宗一郎の二人組については、前回と同様にそれなりに互いの自己管理ができる(そもそも二人で行動することが条件)ために2人だけでこの市街を周っている。
『もし…嶺が迷子になったら、探すの協力してくれないか?』
『あ、うん。分かったよ』
ハセヲから姉の方向音痴のことがあるからと言われ、弟の正輝も了解している。近くにある神社でおみくじを引くことや、店内にある足湯に浸かり、土産屋さんに寄ることもあった。
旅行も今日で終わりである為、みんな悔いのないように色々な場所を回っている。そんな時、
「?加藤先輩からか」
京都の街を堪能している間に、正輝の携帯から一通のメールが来た。
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件名:大事な話がある(加藤)
正義側のリーダーと、その側近を一人連れて来てほしい。
集合場所は展望台の屋上で待っている。地図の写真を張っているから、それを見て欲しい。
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メールに添付されている写真ファイルを展開すると、地図の画像と展望台の名前が表示されている。
(ちょっといいか?先輩から重要な話があるって。
俺と姉さんがこの街にある展望台に集合することになるから、先に報告しておくぞ)
(では私が(あぁいいよ。クリスと一緒に行くから)分かった)
正輝は士郎達に念話で一旦抜ける事を連絡した。この世界ではいつもアーチャーが正輝の側近として動いてくれたが、今回はクリスが側にいる。
アーチャー達と合流するにもかなり遠くにいる為に、クリスと二人で集合場所に向かうこととなった。
*****
「姉さん」
「あ、正輝」
展望台に向かうと、正輝が来るのを待っていた。嶺の隣にはちゃんとハセヲが付いてきている。二人は道中でみたらし団子を購入し、ベンチに座って一緒に食べていた。
四人は展望台の屋上へと階段で登って行く。
「よし、二人とも来たか」
正輝と嶺の二人が、集合場所として言われていた展望台で待っている。メールを送った5thこと加藤竹成と、天道総司の二人だった。
「嶺のことは昨日真司達から聞かせてもらった。まず嶺に対して疑念に思っていたことを謝りたい」
小日向未来が聖遺物を纏って暴走し、嶺もまた考えなしに突っ込んで大混戦にさせてしまったこと。正輝達だけではなく、加藤達の方も事態を収めようとしたが。加藤側は暴走の件で周囲を巻き込んでいる嶺達のことを敵でも無く、正輝の姉とはいえ信頼していいのかと、みんなして不審に思ってしまった。
「いいよ。疑うのは仕方のないことだし…で、要件は?」
「正義側同士で争ってる場合じゃないってことと、今の俺たちだけでも手を取り合うべきだってことはもう分かってるよな…だからここで、嶺には正式な同盟を結ぼうってことで呼んだ。正輝も呼んだのは、貿易や情報収集をちゃんと効率良くするためにな」
そう言うと竹成は携帯を取り出し、嶺との同盟を結ぼうとする。今まで直接会って話し合うなんてことはあまりない。もし次にもし合流するときになったらのことを考えて、協力関係を強く結べるように呼んでいた。
「これで前のような曖昧な同盟ではなく…ちゃんとした繋がりを持つ同盟として本日ここに成立した。これからは俺の方も嶺に加勢することができるからな」
「ん、よろしくね」
解散した後も、三陣営とも何事も問題なく京都を楽しんでいた。
*****
3:00頃
「まぁ帰るまでが旅行ですので、ちゃんと忘れ物のないように各自で確認しろよ」
帰りもそれぞれ指定席の新幹線の予約を取っており、それに乗って帰えろうとしている。お土産のお菓子や、観光地に温泉まで巡っていたのだからみんな満足していた。
これまで複雑だった加藤と嶺の陣営との関係を和解させ、一人一人の仲間の本心もちゃんと聞いている。
これまでF.I.S.の件でずっと激務だった正輝とアーチャーの肩の荷も軽くなっている。帰りは長くなるために後は新幹線の席に座ってゆっくりするだけだった。
「正輝君、そっちは楽しめたかい?」
「まぁな。みんな満足してるし、俺と黒沢君もちゃんと発散したし、姉さんと加藤先輩も同盟ができるようにもなったし。全く以って良いことづくしだった…なぁ秋瀬、前にも旅行って行ってたのか?」
「うーん…旅行とは言えないかな。そもそも僕の根本的な目的が雪輝くんの行方が分からないから、彼を探す時に旅館に泊まったんだ。高坂くんや日野さん、野々坂さん…三人と一緒にね」
だがその三人は未来日記というサバイバルゲームに巻き込まれ、友達の天野雪輝が拳銃で撃ち殺してしまった。もう彼らとは、もう二度と会うことも話すこともできない。
雪輝は由乃に騙され、あんな悲劇なことになってしまったのだから。
「…悪いな、不快な思いをさせてしまった。友達の方は」
「別にいいよ。でも…良い機会だったのかな。ところで話題を変えるけど、僕と出会うまでどんな事をしてきたのかな?聞きたいんだ」
正輝は秋瀬と出会う前までにこれまで何をしたのかを新幹線にいる間ずっと話し続けていた。中には神様や黒沢の愚痴な部分も含めていたが、どんな敵と今まで戦っていたのか、どういう事態になりながらも何とかできたのかを話している。
レイナーレ達のこと
まどか達のこと
響達のこと
試練編の時はいがみ合いがあったものの、それでも何とかして乗り越えたことも。どうして正義側同士が争い合っているのかも話していた。
「そっか…色々大変だったんだね」
「どの世界に介入しても全然気が休めなかったぞ。まずその世界にいる人を正義側が救ったりするのはまだ良いとして…事あるごとに敵組織はいるわ、味方側が敵だったりするわ、俺達よりもヤバいロープ陣営とかの第三者が出て来るから今後とも戦闘になるだろ?しかも、神様は前以上にちゃらんぽらんになってるから苦労が絶えないわけで」
「ん?それじゃあ神様って前の頃は、ちゃんと適切に行ってくれたの?」
「当初は、神に対してあそこまで文句は言わなかったよ。それなのにあそこまで適当な対応なんてされたら誰だって怒るに決まってるだろ。今のところ神についてはほぼ不審に思うしかないな、うん。
でもまぁ…それはそれとして、こうして仲間ものんびり出来るのは俺だけじゃない。こんな風にできるのはみんなのおかげだよ。
このまま俺だけが止まらずに続けても…身体面も精神面もやってられないと思うしな。仲間だって同じだ」
この旅行にはそれぞれ貴重な思い出を一つとして残ったことは確かだった。そう正輝は思いながらも新幹線の窓を眺めている。
正義側三人はこれからの先がこれ以上ないくらいの困難ばかりの展開が出てくることで心が追い詰められ、仲間全員が不安になって恐がるかもしれないが、今必要なのは自分達でできる事を全力でやるだけではなくそれぞれの仲間達との協力や、精神面の回復が今後重要になることも。
正輝、嶺、加藤達の同盟と休暇のための京都の旅行がこうして終わった。
同盟(正輝、嶺、加藤)を強固に&正輝と黒沢君の疲労回復の為の息抜きを目的とした旅行はこれで終わりです。
…散々パジャマパーティーとか寿司屋とかボウリングとか書いたりしていましたが旅行で3話も挑戦して書くのは結構苦労しました。