Justice中章:歌姫と蘇生と復讐と   作:斬刄

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70話矛盾まみれの目的

「ただいまっ…」

「あ、正輝だ‼︎おかえ…⁉︎」

正輝の背後にいる巨漢(バーサーカー)にミッテルトは絶句した。その漢の側にはイリヤがおり、周辺を見渡してる。堕天使二人組は開いた口が塞がらず、目を丸くしている。

「イリヤ!正輝も無事だったのか⁉︎」

「本当ですか士郎っ!」

そんな時に士郎とセイバーがやってきた。正輝側がのんびりしていることに安堵はしたものの、何かあったのかを根掘り葉掘り聞きたい様子だった。

 

「えーっと、正輝の説明してた船ってこんな感じなの?」

「いや、俺が思ったより広くなったな…これって俺がいない間に改装したのか?」

(まぁでもこれで、元に戻ったかな)

バーサーカーが移動できるように船全体を広くさせてある。霊体化することも可能だが、実体になっても移動できるよう親切にしていた。

正輝の掛けられた制限もなくなり、並行世界に介入したことで、彼はさらに強くなって帰ってきた。

 

「あぁ…ってそうじゃなくて!お前、あっちは大丈夫だったのか⁉︎」

「え、何が?」

「いやいや、みんな心配してたっスよ!正輝が介入して黒塗りから正規の条件が明かされたのをみんなしてメールを見たんだから!」

 

条件で黒塗りされた部分が仲間にも明るみになったことから正輝のことを心配していた。正輝は介入前にメールを他のみんなにも分かるように対等にして分けるよう神に言っておいたのだ。

 

(あーそっか…神側が半信半疑だから仲間内でメールを共有するようにしたんだっけ)

「だったら話は早いかな。大至急…会議室に集合するようみんなを集めてくれ。イリヤの紹介は後回しにするけどそれでいいよな?」

「ねぇ、この後どうしたらいいの?」

 

ずっと正輝を待っている仲間のこともあるが、船について来てくれたイリヤとバーサーカーを放置にするわけにもいかない。それを、

 

「船内の案内は私がやっておきます。正輝さんは…帰ってきたばかりなので無理しないように」

「おう、助かる。頼んだぞ浜風」

 

ここに少しながらいた浜風がフォローし、イリヤ達を船内に案内するようになった。正輝はひとまず自室に戻り、再度時間を設定して神との対談を用意する。

 

*****

 

「集まったか」

「お帰り正輝、それにしても帰って早々にやるのか?」

こうして会議室に集まったのは、帰ってきたばかりの正輝本人とその側近であるレイナーレとミッテルト。衛宮士郎とセイバー、遠坂凛とアーチャー、まどか達5人、響達3人、そして新しく入ってきた秋瀬或のメンバーで会議を始めた。

「あぁ。聞きたいことが山程あるしな」

「それ、私達も同じ気持ちだと思うよ?」

シンフォギアのロープ陣営から神に対する違和感が生じ、その後のメールも未対応と言わんばかりの内容を送りつけられたせいで信用が下がっていった。今回は並行世界に介入するための規約について正輝以外の他の仲間もまた、神に対する欺瞞を向けている。

 

『揃いも揃って今度は何じゃ?今回ばかりはわしは何も悪くないぞ。だって、黒塗りについては行かないと剥がせんものだし、黒正輝も予想外だったからな』

神はメールの要件については悪くないと正当化した。何かしたわけでも、はぐらかしたわけでもない。しかし、介入前と後の内容には不自然な点が幾つも存在している。

前は神が分かる、分からない範囲が異様であったことと、正輝のこれ以上ない極度の弱体化と、討伐対象である黒正輝が分からなかったこと。

 

本題は、なぜその世界における他の介入が無いことを何故神が分かって伝えれたか。

 

「…で、何故殺者の楽園やロープ陣営が来ないってことを分かっていた?正輝がその世界に行く前にそう言っていたな?」

『それを調べんと君らが怒るからじゃ。そもそも過去にロープ陣営とかの予想外な事に問い詰めておったじゃろ?』

「でもロープ陣営が介入できないってことが分かっていたのなら、貴方は彼らの動向を知っていたってこと?」

 

今度は凛が神に出来たことについて質問した。陣営ごとに介入による可用性の有無を把握しているならば、黒正輝の介入もまた可能だったのではないかと問いかけるも

 

『ロープ陣営然り、黒正輝の存在自体を知らなければ介入そのものが分からない。二度目だったからこそその世界の情報を調べ、こうして教えることが出来た』

「成る程。一度目は無理でも、二度目ならそれなりに把握することができる。それは黒正輝も例外ではないと。しかし、ルール外の介入者がこう幾度も続出しているとならば…そちらの信用に欠けると思わないのかね?」

今までのルールは本来の敵組織である殺者の楽園と試練編の敵のはずだったのに、麻紀などの正義側だけではなくFIS事件以降ロープ陣営とも敵対している。

 

 

もう一体何が本当の敵なのか、それが分からなくなってきている。

『…ワシは思うんじゃ。いずれ借り物の力に頼りきっても、自分の価値を見出さなければ本当の勝利は見えてこない。

 

ジャンプにだって努力、友情、勝利の三法則が備わっているじゃろ?だからこそ、本当に苦しくて辛い戦いでもあの経験は正輝にとってとても必要だったのではないのか?』

 

今度は正輝の必要性を求めてきた。借り物というのは転生における特典という意味で言っており、それに縋って自分の力でみんなを幸せに出来たと思い上がることのないように経験したと返答した。

 

しかし、今まで苦難した戦いにそんなことがあっただろうか。まず殺者の楽園といった敵組織もその借り物というものに頼っており、結局借りているのはお互い様である。

 

そう神から返答されても『いやいや違う、そうじゃない』と正輝も含め、この場にいる全員がそう思った。もともと初めからその借り物(特典)は強力というわけでもなく、敵側と救済、試練編等といった幾多の苦難を繰り返すことで報酬という形として得ることが出来ていた。まどか達を救うのだって、ルールブレイカーの改造版を早く作らなければ、さやかも魔女から解放されることなく死んでいたかもしれない。

 

序盤の方は確かに正輝自身もふざけた部分もあったが、キュウべえと契約していない鹿目まどかや、立花響のような人殺しをしたくない人にはなるべく巻き込ませないように配慮していた。試練編でさえ自分の弱さ(過去)に怯えて、仲間内と揉め合いになって最悪な状態になりかけたこともあったが、最後には仲間と協力してやり遂げた。

 

努力して貰った力を突然使えなくさせ、更にはその状態で複数もの強大な敵と戦ってくれという余りにも理不尽極まりない目に彼は晒された。当然、神が与えられた者が威張っているという説明以前に、今回の件はそんなのは皆無だった。前々から神からの恩恵を生活環境はともかく仕事上についてはほとんど借りてるわけでもなければ、それを自慢しているわけでもない。

 

任務を達成し、自分の力で乗り越えて生還している。それなのにこんな土台無理と言わんばかりの依頼を押し付けられた正輝には、火に油を注ぐ結果となっている。

 

「お前こそ何言ってんだ…そもそもただの一般人がいくら軍人並みに成長したところで英霊には到底敵わないだろうが‼︎ルヴィアには戦力外通告されてる時点で、一体全体俺に何をどうしろっていうんだよ‼︎

 

任務そのものが、あり得ないくらいに異常なんだよ!」

『わしにだって分からんこともある。時空とか雷雲とか色々な神もいるのじゃから得意不得意もあるものじゃ。しかし、その力を自分の力だと錯覚して威てっていては足元をすくわれてしまう。

まず、そうならないための経験として』

「貴方の方こそ今まで正輝の努力を見ていたのかしら?…たとえ借り物だったとしても、正輝は最前線でずっと戦っていたわ。助けるために怪我もして、麻紀の恨みと汚れ役を背負って…試練編だって一歩間違えればなのは達を巻き込むほどの大惨事になっていたかもしれないのにっ…」

 

レイナーレとミッテルトは正輝に助けてくれたことに対する恩を絶対に忘れなかった。リアス達に恨まれ、死にかけそうになったところを正輝のおかげで二人は一命を取り留めている。

 

入ってまだ間もない秋瀬は、手を上げて神にルールのことをもう一度聞く。

 

「ねぇ。再確認で聞くけど、そもそもの正義側の目的ってなんだい?」

『…?行く世界の問題を解決し、妨害である殺者の楽園を殲滅する事。わしの方は』

「次に行く世界とその情報、そして前回の失敗から介入者の情報もそれなりに調べて正輝に提供した。うん、ここまでは分かったよ」

 

ルール説明を促し、神と正輝の繋がりを理解して本来の目的を模索する。

 

『こんなことを聞いてもそれだけだったという話じゃろう。お前さんは何を言って』

「それじゃあ、ここからが本題なんだけど。

別にその世界が本当に危機に瀕していたのならともかく…介入前に最終的に無事に済んでいたのなら、正輝がその世界に行かなくても良かったんじゃない?敵側の組織も出てこなかったんだよね?」

 

彼は【介入したことによる罠の作動】を考えた。

 

黒塗りされている時点で神側がやったのか、あるいはロープ陣営による妨害なのかというのは分からない。元々、殺者の楽園が他の世界に介入して陥れようとするのを防ぐのが正義側というルールだった。それなのに、事故というわけでもなく別目的で介入させようとしている神に、何かしらの企みがあったのではないかと探っていた。

 

『残念ながら正輝が介入しなかったとしても黒正輝が現れる可能性もあった。

そしてこちらはそれを探ることはできない。

制限も付けられるとは思ってもなかった事じゃし、その世界が敵の手によって万が一侵略されてもしたら元も子もないじゃろ?だからこそ正輝にはそれを調べる必要があったわけじゃ』

「じゃあ、こう考えたことはあったの?もし介入そのものも罠だとして、それが発覚したらどう責任を取るつもりだったのかな?」

『今までそういう罠は無かったし、警戒する必要はないんじゃないかなと』

 

正に不用心とはこのことだった。知らなかったとはいえ、ルールの枠外によるリスクを防ぐのは神が本来やらなければならないことのはずだった。

 

「未来日記については神がらみだから明確で分かっていたのに、黒塗りの時点で既にその場所が危険地帯なのではないのか?そもそも、もし正輝の能力が制限されることも考慮したのか?

 

それ以前に問題を解決しようとしているのに、何故あそこまで制限をかける必要があった」

 

他の仲間も、正輝がその世界に送り込まれて、そのまま本来の力を発揮できないまま死なれたりでもしたら一体どうなっていたことか。

 

神にはもう、【借り物=自分の力を防ぐための反面教師としての経験】という過程をすっ飛ばして結果のみをそのまま話すのではなく最初っから最後までの正当な理由をちゃんと言わなくては納得できない。

 

しかし、神はとんでもない発言をした。

 

 

『いや、だってそれは…寧ろその方が【都合が良かった】っていうか…あ』

「…は?」

 

 

その一言で沈黙が降りた。後から神も自分の言ってることに気づいたがもう既に遅く、正輝側からしたらそれが神の本心なのだと心ですぐに理解した。

その発言を撤回しても、もう遅い。

 

『いま、今のは…聞かなかったことにしてくれる?』

「いや、今更遅せぇよ!」

「都合が良かったって…どういうこと?」

 

今度はほむらと杏子が詰め寄ってくる。その発言に動揺するマミとさやか、正輝がどんな目に会おうが何とも思ってなかったんだなと呆れる凛達と士郎達四人。

 

 

神の都合に巻き込まれた正輝は、顔が青ざめて鳥肌も立っている。

 

「まさか…お前の都合で罠外しのためにあえて…それとも初めっから俺が邪魔だったから殺す算段であの世界に」

『こ、殺すなんて滅相もないわい!そもそも皆は勘違いしているようじゃが、断じて彼を陥れるという意味では』

「では、さっきの発言はどういう意味なのですか?少なくとも正輝ではなく貴方達神側の関係によるものですよね?」

 

セイバーは都合が良かったという言葉に、神側の諸事情が理由で制約を正輝にかけたのではないかと疑っている。制約を見えないようにごまかし、正輝の合意の有無関係なしに神だけで話を進めているのではないかと。

『それは…そうじゃ!わしら神の判断で、このまま逆境を乗り越えている正輝にならばこの解読不能の依頼を任せても問題ないとのことで』

「いやいや幾ら何でもそれは無理があるでしょ…分からない状態のまま死地に追い込むこと自体あり得ないし。

てゆうかそれって、正輝に向かって死んでくださいって言ってるようなものだよね?」

 

さやかの一言で、これまで神が返してきた発言全てを論破された。これで神側が分からなかったので、正輝に押し付けても問題ないとも言ってしまった。

 

「あと、それも調べるのが正義側の仕事でもあるだろっていうのは無しだからな?本来あんた達がやるべきことなら、何で正輝にやらせるようなことするんだよ」

『ワシは、そんなこと思っとらんぞ?』

 

士郎は神が言い訳をする前に、あらかじめ言っておいた。神の発言から自分を正当化させているのは目に見えているために、ある程度のことを予測して発言した。

 

『ま、まぁでもその依頼については結局のところ全て調べられなかったからやはり「ちなみに私からも言ってはおくけど…【神じゃどうにもならなかったから、その場所に正輝を送り込んでもその後の責任は全く取らない】っていうのも無しよ」…』

 

最後はほむらにまで論破されて、神はまた黙った。本当にそれが罠であると疑問に思ったことも、その後の責任があったのかを考えていない。

 

 

 

「もういい。

もういいよ、こんな下らない詭弁は。

だって、またこのパターンになったじゃねぇか。

ほんとなんとか言えよ、マジで。

あんたらは、一体何考えてんだ。

…本当の目的はなんだよ?俺を送り込んで、よく分からない理不尽な制限と強大な敵に何もできないままだったんだぞ。俺は無力のまま、前線に立ってるイリヤ達には頭が上がらなかったぞ?

 

これって本当に俺を送った意味あったのか?それとも黒塗りがどうなっていたのかを気になって確認するだけして、あんな制限をかけられて俺の身の安全は保証しないってか?

 

…なぁどうなんだよ」

 

もうこの際だからまず謝罪だけで良いと、正輝の頭はとっくに限界を超えていた。怒りたくなる気持ちを堪えつつ、このまま神が実は隠していたことがあったと話してもらいたかった。

 

いくつもの誤解を解き、仲間達に話してくれれば神の疑心暗鬼も収まり、お互いに間違いはあるものだから仕方ないで済む。

 

『まぁ…のう…』

 

しかし、神が考えた末に出した回答に正輝の望みは盡く潰えた。

 

『何はともあれイリヤ達が来て良かった良かったわ!正輝も成長して強くなり、ロープ陣営という強大な敵に立ち向かうことでまた更に一歩前進したし、介入時に何が起こるかわしにも分からんかったが終わり良ければ全て良しじゃ!ということでこの話しはこれで終了ってことで』

 

 

 

 

ーーーふざけてんのかテメェ‼︎‼︎‼︎

 

 

どんな質問をしたところで、正輝達の神経を逆撫でにするような返答しかしてこなかった。堪忍袋の尾が切れ、完全に頭にきた正輝の怒号が会議室以外にもリビングと個別の部屋まで届いている。響とまどか、ミッテルトの3人はその叫びを聞いてビクッとなってしまう。

 

(そりゃ、キレて当然よね…)

 

よく分からない、何がしたいのか意味のわからなかった理不尽な制約のせいで命の危険に晒されたのに、結局何の保証も施さない。

仲間一同、正輝のブチ切れに納得している。

 

『ど、どうやら正輝の機嫌を損ねてしまったようじゃから距離を置かないとのう。次の連絡はまた後日。あと、艦娘の世界にランサー達がいるからそれも回収するように。

ではこれで』

(逃げたわね)

(逃げたな)

(逃げましたね…)

 

そう言って神が写っているモニターが切れた。ここまでの内容を簡潔にまとめれば。

『それでも私はやってないから何も悪くないし、その後の問題なんて知ったことじゃない』

『ルールはちゃんと守ろうね(神は特別なので破っていても、別に問題なし)」

『報告や保証はつけてあげるけど、神でも分からない部分があるから調べてきて。

え?責任、何それ?』

 

そして今回も同様、最終的に不味い空気になったら逃避するだけのもの。神を呼んで問い合わせしても、何の意味もなさなかった。

 

「…クソったれがっ‼︎‼︎」

 

シンフォギアでも対応が酷かったが、今回の件もまた内容は異なっていたとはいえ酷いものだった。みっともない神に対して罰を与えることも、ましてや尋問もできないまま八つ当たりして気を紛らしていた。そんな正輝をアーチャー落ち着かせようと、肩に手を当てる。

「落ち着け。一番の管理者である君が冷静さを失えば、この状況の対処方法を見出すことすらままならん。このままだとまた神の狂言で、振りまわされてしまうぞ」

「怒らずにいられるかっ…こんなの‼︎」

「…だからこそ、どうするべきかを慎重にする必要ではないかね」

 

神との対話は無意味だと誰もが悟った。こうしてボロを出すこともあったが、このまま謝罪や反省すらしない有様に正輝だけではなく聞いている仲間にも神経を逆撫でさせるようで気が滅入っている。

 

「…思えば、介入する前に規約そのものが本当に大丈夫だったのかという確認をしなかったせいで、俺達も不用心になってしまったのも…原因の一端だろうな…」

「あの黒塗りの時点で、これまでよりも何かおかしかったんだなって慎重に動くべきだったかもしれないわ。あと、これ以上神に問い合わせしても苛々して時間を無駄ににするだけだわ…全く。只でさえ殺されそうになったのに、自分の都合のいいことしか言ってないじゃないの」

「おいっ…大丈夫か正輝?」

凛も神にこれ以上何を話しても無駄だと理解している。何かしら不祥事があっても神との話はストレスを高めるだけにしかならない。

 

「すまない、ちょっと…な」

「ちょっとじゃねぇだろ。あんな怒り方は…」

 

クリスは未だに頭に血が上っている正輝を心配して近づいている。響と翼の二人が驚いていたのは、正輝の激怒が試練編で響にキレていた時以上に凄まじかったこと。

「正輝さんが、あそこまで怒るの始めて見た…」

「あぁ、私もだ」

響に関しては気にくわないことや、非殺傷設定で一斬られたとはいえそれでも仲間という認識もあった。しかし、神の方は腹黒く何を考えているのかさっぱり分からなくなっている。協力しているのか或いは謀っているのかも不透明な分、余計にタチが悪い。

 

「癪に触っているかもしれませんが…正輝、今はこれからのことをみんなで考えましょう。その方が私達のためにもなります」

「そうだな…ただ、その前に少し休ませてくれ」

 

こうして、2回目の神の対談はこれにて終了した。もし、ここにまた正輝の姉こと岩谷嶺(6th)と加藤竹成(5th)がいたのならば、アーチャーだけではなく二人も正輝を抑えていたかもしれなかったが同時にその元凶を生んだ神に対して激怒した正輝と同じくらいの反感を買っていたかもしれない。

 

今の正輝にとって神よりも、家族である嶺と先輩の加藤、ここまでついてきてくれた仲間達の方が信頼も信用もしていた。

 


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