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秋瀬はかまどさんに頼んで、神の領域の入り口に案内させてもらっている。
『要件は一点、雪輝君が神になれば本当に生き返らせることができるのか?』
真央、日向の女子2人は何も出来ずに立ったままで眺める事しかできない。
高坂は秋瀬の手帳を見ながら携帯をメモに記している。
一方、正輝は秋瀬の銃の調節と携帯で孫日記を作っていた。未来日記の能力を貰い、正輝の携帯の機能の強化(未来予知)と未来日記所有者と対等に戦えるようにするために入力している。
なぜ正輝が秋瀬から銃を貰っているのかというのは秋瀬が神の領域に踏み入る前に遡る。
*****
正輝は秋瀬が神の領域に行く前に拳銃を手渡されていた。
「?なんでこれを俺に?」
「一つ質問してもらっていいかな…銃の経験はあるかい?」
「まぁ…一応は」
正輝は秋瀬の質問に頷いた。
「いいかい、その銃は僕がもし失敗したら…君の手で我妻さんを殺すために使ってほしい。彼女は周囲の予知はできないけど、自分の予知はできるから一人で立ち向かったら必ず返り討ちにあう…でも僕一人で足止めに失敗したとしても。
今度は君が未来日記を使って足止めをし、挟み討ちをして絶対に止める!」
正輝を信用していたからこそ、頼めるものだった。
「でも、雪輝君の交渉が失敗し、三人が全滅して僕も殺されたら…それは自衛の為に使ってくれ」
「縁起でもないこと言うな…」
正輝は定位置に移動し、雪輝が撃とうとするところを防ぐ。
*****
神になれば本当に人は生き返れるのかという疑問に、この世界の神、デウスはその答えを知っている。高坂と正輝が作業をしている途中に、秋瀬の身体にある異変が生じた。
「ちょっ!秋瀬の身体が!」
「高坂、はよぅ!」
「字が小せぇんだよ秋瀬!」
段々と身体が消えていっている。増殖日記で秋瀬の孫未来日記を作り出し、高坂は秋瀬のメモを使って日記を急いで打ち込んでいる。
残ってい部分はあと手しかない。
高坂が携帯の送信ボタンを押すと、秋瀬の身体は復元されてゆく。秋瀬が完全に消されてしまう前に未来日記の作成に間に合ったからだ。
【観測者日記】
8thの孫日記によって未来日記化させる。秋瀬が作った未来日記を見せることによって秋瀬の意思がその証拠として証明された。
『今までは観測していたから観測していた。でも、この先は違う…今度は僕自身が未来を変える!今までは貴方の意識だとしてもここから先は…僕自身の意思だ!僕は雪輝君を助けに行く!』
『滅びゆくものと未来を生きていくものの差か。認めよう、それはお前の意思だ。行くがいい、秋瀬或。
行って未来を変えるがいい』
こうして神との交渉に成功し、ようやく秋瀬が戻ってくる。
「神になっても、人を生きかえらせることはできない」
秋瀬が戻り、死んだ人間は二度と生き返る事ができない事が分かった。雪輝は我妻に騙されていた。
秋瀬達は孫日記化された未来日記を持って、雪輝を我妻から救い出す。
*****
ムルムルは秋瀬或だけではなく正輝のことも警戒していた。あの面倒な二人をどうにかしなければならない。
ムルムルは少し焦り、恐れていた。今回は、秋瀬だけではなく介入者である正輝もまた我妻の天敵になるんじゃないのかと
(問題は…あの介入してきたあやつじゃ)
秋瀬一人なら対処できるが、二人相手にするのは厳しい。もしデウスの寿命が完全にまで弱まり、正輝は力を使いたい放題使えば我妻を殺すことなど造作もない。計画に支障を出しかねない正輝の介入によって我妻由乃が不利になってしまうんじゃないか。
二人で我妻が何者なのかを暴き、雪輝を助け、彼を神にする。そんな事態には絶対にあってはならない。
今の正輝は能力は全く使えないが、それでも身体能力は強い。自分の敗北をわかっているために未来日記に勝てないというのを利用して7th相手に時間をかなり稼いだ。戦闘能力は由乃の方が上だと信じているが、正輝は負けを利用しているために仕留めたと思っていても騙されることもある。
(先に…仕留めておくべきか)
その前に、正輝という害悪を潰す。ムルムルは正輝を倒すためにどうすればいいか名案を考えていた。我妻由乃は正輝のことについて話しては全く知らせてない。
「そこまでじゃ!」
正輝はスナイパーライフルを肩に持ち、移動しているところを発見した。
「…何のつもりだ?今俺は忙しいんだ、それに俺に手出ししたらデウスが黙ってられないんだg」
ムルムルは正輝の前に立ちふさがり、正輝が話をしている間に円球を上から落とし、潰した。
能力を使って、デウスにバレても遅かれ早かれ気づかれるに違いはなかった。そうなら力づくで正輝を止め、秋瀬を我妻に任せる。
(こやつなら、少々押さえ込んでも)
ムルムルは安心し、正輝が倒されているのを確認せずに立ち去る。
「これで問題なか「で?それで俺を抑え込んだつもりか?」な、なんじゃと⁉︎」
『正輝はデウスによって能力が使えない』というムルムルの油断が仇となった。
正輝が持っている剣は投影魔術で作られた剣、干渉・莫耶。正輝もまた、能力の禁止をどうにかするためにデウスにとある提案したからだ。
*****
正輝が能力を使えるようになった理由は何日か前に遡る。
「もし、ムルムルが実力行使で俺を始末しようとしてきた場合は?こちらは能力を使ってよろしいのでしょうか?」
「どういう意味だ?」
正輝はムルムルに襲われる場合の相談をデウスと話していた。
「あなたの言うとおり囮の役目を最後までやる。ただし、囮って言ってももしムルムルに強硬手段を取られて殺されそうになったら能力を使えない俺は間違いなく死んでしまう」
ムルムルは予知が使えなくとも、空を飛ぶことができ、ただの一般人とは違うムルムルが持っている異能で一方的に空から攻められてしまう。
正輝はデウスに異能力をこの世界で使用する許可をお願いした。
「いいだろう、貴様の能力の開帳を許す」
「神の寛大さに感謝します」
*****
「あぁ、そういうことだよ!」
「き、貴様!デウスと‼︎」
「お前は俺というイレギュラーが存在するから始末するつもりだったんだろう。だから、ムルムルが異能力で襲われることもあるから…無論こっちはデウスからの許可も貰ってる‼︎」
ムルムルは正輝の話で気づいた。デウスの寿命が早い理由は、正輝の力を与え、信用されていたから力を使用でき、だから正輝の持っている力はデウスの力を取り入れたものなんじゃないのかと考えた。
「俺はデウスに選ばれた!だから、能力を使えるのさ!」
(ま、嘘だけどな。実際デウスの言う適任者は誰なのかは知らんが)
ムルムルは球体を次から次へと落とすが、正輝の投影した剣で次々と破壊されてゆく。
「さて!投影開始!」
「小癪な!」
今度は正輝が両手剣を投影し、トドメを刺そうと突き刺すが、ムルムルのバリアが硬く破壊できない。
早期に決着がつかず、秋瀬が指定した位置に移動できない。ムルムルはこの世界のデウスの使い魔でないとしても、かなり厄介だった。
このまま双方どちらかが仕掛けない限り、戦い続けても時間がかかりすぎて、間に合わない。
ムルムルが狭野を寝る前に正輝が動き、飛んでいるムルムルを地面に投げつけ、拘束器の物でしばりつける。
「この距離からは…バリアは張れないな?それじゃあ痛い目にあってもらおうか?」
「ま、待て!」
「断る…偽・螺旋剣!」
そこからゼロ距離で投影した宝具の威力を調節し、被害を最小限にし、一点に集中する。ムルムルはバリアを張ることができずに直撃し、正輝も爆発で吹き飛ぶが、投影強化で自分の身体を守った。
「ゲホッ!ゲホッ‼︎くそっ、手こずった!まさかあいつが本当に実力行使で邪魔してくるとはな!よっぽど俺のことが気にいらないのかよ!」
正輝は立ち上がり、指定された位置に行く。使い魔の相手に時間がかかり、秋瀬が連絡してこないと心配してるんじゃないのかと思い、携帯を取り出して走りながら秋瀬に連絡する。
『秋瀬か!すまん!遅くなっ『正輝くん、すぐに3人の元に向かってくれ!』』
電話をしている最中に、一つの銃声が鳴る。3人のいる方向から音がした。
『秋瀬、そっちは落ち着いて話してる時間はなさそうだな…。分かった、そっちの言う通り…とにかく俺はすぐに三人の元に行く。そっちは任せた」
正輝が三人の元に向かうと、走っていくうちに銃声がまた二つ鳴る。正輝の心の中で、とても嫌な予感がした。
崖に隠れて身を潜み、様子を見る。
「秋瀬、すまない…手遅れだった」
正輝が駆けつけたときには既に雪輝の拳銃によって射殺されていた。3人が血塗れになって射殺されて倒れるのを隠れながら見ていた。
「くそったれが…‼︎」
今感情的になって出ても、いくらゼウスの許可があるからといって力を使えるからといって天野雪輝と我妻由乃の未来日記所有者の二人に殺されるだけ。魔術を使うことはできるが、それでも制限されており強力な力は出せない。予知で動きを予測されてしまい、攻撃しても避けられて急所を狙われるから負ける。
正輝は間に合わなかったことを悔しく思い、3人の亡骸を傍観することしかできなかった。
今は雪輝しかいないが、今出てきて雪輝に何かしようとしたら由乃が全力で正輝のことに向かってしまう。
そもそも正輝のことを知らない雪輝を傷つけずかつ、彼を説得するのは無理難題なことだ。
「雪輝くん!みんなを殺したんだね」
「秋瀬くん…君も、殺さないといけない」
秋瀬の方も正輝の後から駆け付けたが、状況を見てどうなったか分かっていた。我妻に日記の弱点を突かれ、雪輝の元にいこうとしたが、我妻は余計なことを吹き込まれて3人は殺された。
「悪い秋瀬。この銃じゃダメだ。やっぱ俺は投影魔術でどうにかする」
正輝は、スナイパーライフルを捨て投影した武器で不意打ちを狙っていた。予定を変更し、危険人物である雪輝を気絶させ、8thを助け、この場から脱出することを最優先に考えた。
その後に我妻とムルムルを正輝の能力で殺し、8thもできればマスター・オブ・ザ・リングで殺しても船に転移させるようにし、天野雪輝を神にする方針に似た。秋瀬がまだ雪輝と何かを話していたが、正輝の耳には届いていない。
「ユッキー!秋瀬から離れて!早く!」
「君に雪輝くんは渡さないよ」
正輝は二人が何をしているのか分からなかったが、秋瀬が何かをしたことにより我妻は激昂して叫び、秋瀬に向かって走る。秋瀬は左手で観測者日記を使い、地面にあったポールを右手に持つ。
「秋瀬或…お前は、死ねぇぇぇぇっ‼︎」
「今度は確実に殺すよ、我妻さん。僕はもう未来を変えない!」
(よし、その女を潰せ!)
正輝は隠れて、秋瀬の勝利を祈っていた。未来日記所有者の行動を予知し、我妻の日記を破壊する。
あの恐ろしい女を始末すればもう何も問題はなくなる。
秋瀬の振ったポールで、我妻の携帯が壊れる。未来日記所有者は日記を壊されたら負けとなり、消滅してしまう。
(よし、これで)
が、日記を壊されても我妻のナイフは振り下ろされ、秋瀬の喉を斬った。
斬られた後から血が吹き出され、秋瀬は倒れてしまった。
(…は?なんでだ⁉︎)
見ていた正輝も、理解できなかった。なぜ未来日記を壊されても消滅しなかったことだ。
破壊したのが偽物でも未来日記の機能は発揮していた。
未来日記は間違いなく壊したのはわかったが、けれど何故我妻はこうして生きている。
「畜生…」
その間に8thのかまどが殺されてしまった。能力を使って助けに向かっても、雪輝と死にかけの秋瀬を巻き込みかねない。我妻の謎が解けない点も含め、ムルムルが邪魔をする可能性もある。
(なんであいつは消えない。秋瀬の集めてくれた情報としてあいつは偽者だと言っていた。でも銀行を開けたから偽者じゃないことが証明されたし。DNAとかでこの世界に我妻が存在していたから、その我妻も死んでいることになってるし…まさか冗談だろ)
その時点で死にかけになっている秋瀬と、隠れていた正輝は考えた末にある一つの結論に気づいた。
それは
((一週目のサバイバルゲームを既にクリアし、その我妻由乃が神になってタイムリープし、〔こいつは〕邪魔なこの世界の自分を殺し…一周目の世界を放棄して神になった我妻さん〔この女〕。そして本当はこの世界が二周目の世界だっていうのか⁉︎))
二つの未来日記を所有しているということは別の世界から来た我妻由乃であったということが。
Q正輝が能力を使って助けないのは何故でしょうか。助けられる機会はいくらでもあったでしょうに
A助けにいけない理由は宝具や魔術による攻撃があまりにも広範囲で強力すぎるからです。
正輝の能力が使えるようになるのはムルムルが強行手段をとって襲ってきた場合です。投影した武器で、正輝が後ろから襲っても良かったのですが未来日記を使われて行動を予知されてしまいますし。
面倒だからと広範囲で厄介な我妻を殺すことも可能ですが、その場には秋瀬と雪輝がいるので手を出せませんでした。
力を抑えていても、宝具は放たれれば町一つ破壊しかねないものなので。
Qムルムルが我妻に正輝のことについて話すほうが良かったのでは?
A正輝も未来日記所有者を苦戦させたので、我妻が正輝を確実に殺すかどうかわからないので。
逃亡に何度か成功しましたし、逃げきって殺し損ねたという点もありますから。正輝を標的にしたとしても我妻は正輝の時間稼ぎにてこずってしまい、その間に秋瀬達と雪輝で話し合いをして和解となってしまいます。
Q未来日記を持っているのであれば反撃は可能なのでは。
A未来日記を持ってたとしても、所有者同士の戦闘はやったことないので結局我妻の方が強いです。
とゆうより、頼ったら頼ったで画面を何回も見ながら戦うため、かなり弱くなってしまいます。