FAIRY TAIL 全知全能の魔導士   作:勇義

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元素と竜神

 

 

『なっ!? アレスだと! 貴様は二年前に死んだ筈だ!』

 

「勝手に殺すんじゃねぇよ、ジョゼ‥‥それとも俺が亡霊に見えるってんのか、あァ?」

 

『だ、だが、幾ら貴様とてジュピターを受け止め、魔力を消費して居る筈だ、そんな貴様なんぞ、虫を殺すより容易い!』

 

言うねぇジョゼの奴。

俺が魔力を消費してるって勘違いは如何でも良いが‥‥殺る前に聞かなきゃいけない事が有る。

 

「おい、ミラジェーンを襲ったのは何処の誰だ?」

 

『おぉ? ソイツはぁ俺の事だな』

 

ジョゼとは違う声が聞こえた。

此奴か、ミラを襲った阿保野郎。

 

「お前、名前は?」

 

『オール、オール・エレメントだ、エレメント4最強の男だ、テメェなんざカスだが掛かって来いよ』

 

ケラケラと笑う声が聞こえた。

成る程、この声の男で間違いなさそうだ。

 

「屑男、其処で待ってろ、取り敢えず骨が残らねぇ様に砕いてやるから」

 

笑顔でそう言う。

 

『来れるもんならな、屑野郎』

 

会話は其処で途切れ、ジョゼが話し出す。

 

『これで貴方達の勝利は消えた、今直ぐルーシィ・ハートフィリアを渡せ、渡さぬなら更に特大のジュピターを喰らわせてやる! 装填まで十五分! 恐怖の中足掻け!』

 

城から黒い何かが出て来た。

アレは幽兵シェイドだな。

 

『地獄を見ろ! 妖精の尻尾! 貴様らに残された選択は二つ! 我が兵に滅ばされか、ジュピターで消し飛ぶかだ!』

 

あぁ~あれは面倒だな。

数が数だしな、アレを使おう。

 

「おいエルザ、剣一本貸してくれ」

 

「? 何に使うんだ?」

 

俺は貸してくれれば解ると言い、エルザから剣を借りる。

それを天に掲げ、叫ぶ。

 

『我、この場に勝利を誓う者、汝、我の戦を邪魔する者を切り捨てよ!』

 

勢いよく剣を地面に刺す。

すると巨大な魔方陣が出現する。

 

『再びこの剣を抜く時は勝利を宣言しよう!』

 

地面から暖かな光が溢れだす。

 

『【約束されし戦場】』

 

光る騎士と射手が現れた。

 

「アレス、これは?」

 

「俺の魔法だ、取り敢えず数は騎士と射手を合わせて五十ちょい、少ないがギルドを護るのは俺じゃねぇ、お前等全員だ、そうだろ?」

 

皆は頷き、各々幽兵を撃退する。

 

「ナツ、お前は砲台を壊せ、時間は十五分だ」

 

「あぁ任せろ! 行くぞハッピー!」

 

「あいさ~!」

 

ハッピーに抱えられ、砲台へと飛んで行く。

 

「エルザ、グレイは俺と乗り込んでエレメント4を潰す」

 

「おう!」

 

「任せろ!」

 

「よし、そr「待ってくれ」」

 

誰かに呼び止められる。

振り向くとエルフマンが居た。

 

「お、俺も連れて行ってくれ!」

 

土下座して頼まれる。

 

「姉ちゃんやレビィ達の仇が討ちたいんだ! 頼む!」

 

瞳には闘志が燃えていた。

俺は笑い、言う。

 

「良いだろう、ただし負ける事は許さない、漢なら勝利以外望むな」

 

「漢‼‼‼」

 

「カナ、此処の指揮は任せる」

 

「おう! 安心して任せな!」

 

ギルドを預け、俺達は幽鬼の支配者の本部に侵入した。

 

 

 

 

 

 

幽鬼の支配者の本部内部

 

 

 

 

 

 

壁をぶち破り、中に入って全員にこの後の行動を指示する。

 

「此処からは別々に動く、エレメント4を見付けたら潰す、俺はオールとか言う奴をさっさと潰して『おぅおぅ、俺をお呼びか?』‥‥探す手間省けた」

 

振り返ると目の前にエルフマンよりデカい巨漢の男が立って居た。

 

「ようこそファントムへ、俺がエレメント4の頂点、オール・エレメントだ」

 

魔力を放ちながら言う。

成る程、頂点と言うだけはあるな。

 

「俺は妖精の尻尾、S級魔導士アレス・エーアストだ」

 

「知ってんぜ、二年前まで最強を語る魔導士だとな、今は俺が最強だ、妖精は大人しく地面でも這いつくばってな!」

 

両手に魔方陣を展開させ、言う。

 

「良く吠える幽霊だ、さっさと成仏しろ」

 

俺はオールに飛び掛かる。

拳が決まり、壁を突き破り吹き飛ぶ。

 

「エルザ、グレイ、エルフマン、エレメント4は任せた」

 

突き破れた壁を越え、オールの姿を追う。

 

「おぉ~痛ぇな」

 

結構強めに殴ったが‥‥まだ元気そうだ。

まぁあの一撃で落ちられても俺は困る。

 

「お返しだ、水流斬破ウォータースライサー」

 

水のカッターが飛んで来るが手刀で弾く。

 

「おぉ? 鉄も斬る技なんだがな?」

 

「たかが水だ、俺には効かない」

 

「そうかい、なら石膏の奏鳴曲プラトールソナート」

 

巨大な岩の拳が飛んで来る。

 

「神竜の神拳」

 

拳をぶつけ、砕く。

何だ? 全然強くねぇぞ?

 

「おろ? ソルの必殺技何だがなぁ~?」

 

頬を掻きながらそう呟く。

それから色々と攻撃をしてくるが‥‥全くと言って良い程魔力が籠って居ない。

 

「お前、俺と戦う気あるのか?」

 

「大有だ‥‥だが、そろそろ発射時間なもんでね、あの竜は壊せるのか気に成ってね」

 

「ソイツは大丈夫だ、あのバカは壊す事に関してはうちで上位に入るからな」

 

俺がそう言うと爆発音が響く。

 

「ほらな?」

 

「兎兎丸が遣られたか、まぁ良い、これで巨人が起きるからな」

 

オールはそう言い笑う。

するとジョゼの声が響く。

 

『平伏すがいい、クソガキ共! そしてその身の程を知れ! 絶望の中で己の最後をたっぷりと味わうがいい!』

 

ジョゼの声と共にギルドが揺れる。

 

「!?」

 

「だははっ! 余所見すんじゃねぇよ!」

 

拳が直撃し、外に飛ばされる。

背中に翼を生やし、空中で止まる。

 

「これが‥‥巨人か」

 

ギルドが変形し、巨大な巨人の形に成って居た。

巨人はゆっくりと腕を動かし、何かを書く。

如何やら魔方陣だ、しかし何処かで見た事あるな。

 

「煉獄砕波アビスブレイクか、成る程、本気で潰す気の様だな」

 

禁忌魔法の一つでもある煉獄砕波。

この大きさだとマグノリアが吹き飛ぶ。

 

「だが、巨人の前に彼奴を潰す」

 

この込み上げてくる怒り、さっさと解消しないと大変な事に成る。

特にこんな煉獄砕波アビスブレイクよりヤバい事にな。

急いで元に場所に戻るとオールが嗤って待って居る。

 

「どうだ? スゲェだろ?」

 

「確かにな」

 

「これの動力は俺達エレメント4なんだよ」

 

「オマエもか?」

 

「そうよ、俺は制御装置役だ、まぁ俺が倒されても動くぜ、まず倒せる訳ねぇけど」

 

笑いながらそう言う。

成る程、生体リンクを使ってんのか。

 

「まぁ仕組みも解った事だ、テメェを倒してさっさと終わらせる」

 

地を蹴り、勢いに任せ、殴る。

 

「だははっ! 良いぞ! 俺と互角の奴はオメェが初めてだ!」

 

剛腕を振るいながら笑う。

躱しながら、俺は睨む。

 

「互角? 一緒にするなよ、神竜の咆哮」

 

光の咆哮を放つ。

 

「風塵」

 

足に魔法を纏い、煙を舞い上げ、姿を消す。

以外に遣りやがるな。

 

「面白れぇ! 面白れぇぞ! 大炎球!」

 

煙の中から火球が飛んで来る。

同じ様の高速で躱し、オールに近付く。

 

「オメェは強ぇ! だが俺の究極奥義の前には無意味だ! 混沌元素カオスエレメント!」

 

四つの元素が固まった大きな魔法を俺に向け投げる。

 

「消し飛びやがれぇぇぇぇぇ‼‼」

 

ガンッ!

 

巨大な魔法は微動だにせず、片腕で受け止めた。

 

「‥‥はっ!?」

 

オールは驚愕の表情を浮かべる。

俺は笑いながら魔法を担ぎ、言う。

 

「お前は俺を知って居ると言ったな? なら魔法自体無意味と言う事も知って居ると思ったんだが‥‥その様子だと知らない様だな」

 

オールが放った魔法を食いながら言う。

 

「俺のあらゆる魔法を食らい、力にする魔導士、全知全能の魔導士ことアレス・エーアストだ」

 

今まで抑えていた魔力を少し出す。

辺りの壁に亀裂が走る。

 

「な、何だよその魔力!?」

 

「あァ? オマエの本気を理解したから少し本気を出しただけだ、さぁ来いよ、楽しい戦いはこれからだぜ?」

 

「ひ、ひぃぃぃ‼‼」

 

オールは魔法を使い逃げ出す。

何だよ、腰抜けだったのか。

 

「逃がす訳ねぇよ?」

 

拳に黒い魔力を纏わせ、きつく握り締め、構える。

 

「ああぁっ!?」

 

「言った筈だぜ? 骨も残らず砕くってな」

 

悪魔の様な笑みを浮かべ、嗤う。

左腕に魔力を纏わせる。

怪しく黒く禍々しく妖艶に形を変え、神の腕と化した。

 

「な、何だよその腕!」

 

『テメェには‥‥醜く見えるだろ? それはそうさ、これは人が見るべき物じゃねぇからな』

 

嘲笑い、拳を振る上げる。

 

『吹き飛べ、混沌の一撃』

 

腹に拳をぶつける。

オールは壁を突き破り、星に成った。

余りの衝撃で幽鬼の支配者の本部右腕が吹き飛んだ。

 

「‥‥あっ、遣り過ぎた」

 

力加減を忘れ、結構強めに殴った。

生きてるかな? たぶん大丈夫だろう。

 

ピンポンパンポーン

 

そんな音が響き、放送でジョゼが喋り出す。

 

『妖精の尻尾の皆さ~ん、この声をよくお聞きなさ~い』

 

「きゃあぁあッッ‼」

 

ルーシィの悲痛な悲鳴が聞こえる。

体の底から怒りが込み上げる。

 

『我々は~ルーシィを捕獲しました。そう、一つ目の目標は達成されたのです。残る目標はあと一つ』

 

先程の声から一転怒鳴る様に叫ぶ。

 

『それは貴様らの殲滅だ! クソガキ共!』

 

俺は壁を殴る。

壁は音を立てて崩れる。

 

「‥‥余程死にてぇ様だな、ジョゼ」

 

瞬時に魔力を探り、位置を確認する。

 

「この上かぁ!」

 

天上を突き破り、上へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルザSIDE

 

エレメント4の大空のアリアを倒した、今は敵のマスタージョゼと戦っている。

相手の狙いはルーシィの親の財産だ。

そして、この戦争は起こった、実に下らない。

私は仲間の為に剣を振るうがジョゼとの力の差は埋まらなかった。

 

(仲間の足を引っ張るくらいなら)

 

己で命を断とう‥‥としようとした時だ。

行き成り地面が爆発し、私を縛って居た魔法が解けた。

 

「なっ!?」

 

刹那の瞬間に起きた事に理解が出来ないジョゼ。

私も同様に理解出来ない、何が起きた?

視界に入るのは誰からの肌だ。

 

視界が晴れると其処には黒いローブを着たアレスが立って居た。

 

「エルザ、また馬鹿な事しようとしたなぁ?」

 

溜息を吐きながら私の額に凸ピンをする。

魔力は太陽の光の様に優しいが相手へと向ける殺意はまさに本物だ。

 

「全く、迷惑を掛けてこそ家族だ、そこん所を勘違いするな」

 

呆れ顔で言われ、頭を荒く撫でられる。

 

「たくっ‥‥こんなボロボロに成るまで戦って‥‥女なんだからもう少し淑やかに居 ろよ‥‥ってもお前はそれが良いんだがな」

 

昔とは違う笑みを見せる。

何故だろう、心から安心出来る。

 

「後は任せて、休んでろ」

 

立ち上がり、ジョゼを見る。

先程の笑顔は消え、険しい表情で睨む。

 

「一つ聞く、お前は天変地異を望むんだな?」

 

優しい光は消え、不気味な魔力が漂う。

背筋が凍る様に悪寒を感じる。

目の前に立つ男が恐ろしく身が震える。

 

「降参するなら今だぞ?」

 

アレスの言葉にジョゼは切れる。

 

「何を言って居る! お前はジュピター、それにオールさんとの戦闘で魔力を消費している、そんな貴様に私が負ける筈が無い! 降参するのは貴様等の方だ!」

 

ジョゼの言葉にアレスは悲しそうに呟く。

 

「そうか‥‥残念だ」

 

ジョゼに向かい歩む。

歩み度に地が揺れ、空が荒れ、海が渦巻く。

 

「恨むなら‥‥自分の愚かさを呪え、ジョゼ・ポーラ」

 

そして私は‥‥アレスの力を目の当たりにする。

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