FAIRY TAIL 全知全能の魔導士   作:勇義

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受付開始

 

 

~評議院~

 

俺とマカロフは刑を軽くしてくれたマカロフの友であり、議員の一人のヤジマと呑んで居た。

 

「ありがとうございます、貴方のお蔭で助かりました」

 

酒を注ぎながら礼を言う。

 

「感謝すろよマー坊、ワスも弁護してやったからな」

 

「感謝しとるわいヤン坊。今度好きなもの奢っちゃる」

 

「なら妖精ラーメンチャースー十二枚のせで」

 

「十二枚はのせすぎじやろ!!」

 

何かラーメンの話をするが‥‥ヤジマさんが突然話題を変える。

 

「ワスらはもう若くない。このままではいずれ潰れる。はよう後継者を決めた方がええ」

 

「後継者……か」

 

俺を横目で見る。

 

「俺は遣らねぇからな」

 

酒を飲みながらそう言い、はっきりと断る。

マカロフはガックリと項垂れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

妖精の尻尾

 

 

「今日から仕事の受注を再開するわよー!」

 

ミラの元気な声が響く。

本日より、仮設受付カウンターだが仕事を受注できるらしいが俺は受けれない。

何でかって? 評議院から依頼が来ているのもあるが‥‥ミラ本人から『アレスが受ける仕事ないからね』と笑顔で言われたからである、要は仕事に行くなって意味だ。

正直、憂鬱だ。

 

「如何したんだアレス? 元気ねぇな?」

 

グレイが肩を叩く。

 

「仕事に行きてぇ~」

 

まぁ百年クエストクリアしたから金には困って居ない。

なら何故仕事に行きたいか、理由は簡単、ミラの所為だ。

俺が帰って来て、評議院からこってり説教を喰らった後、家に帰るなり行き成り襲われ、色々絞られた、二年間の溜め込まれた鬱憤を俺にぶつけて来たのだ。

二日三日なら俺もまぁ良いんだよ、だけど毎晩立て続けに遣られては流石に身が持たん、いや、大丈夫だけど色々と不味いんだよな。

 

「グレイ~仕事連れてってくれぇ~」

 

「悪いが‥‥ミラちゃんに先に言われてんだ『アレスが仕事に行かない様に言って』ってよ」

 

先手を打たれた。

駄目だ、後はナツ位しか頼れる奴が居ねぇよ。

そんな事を考えているとナツが樽と共に飛んで来た。

 

「もういっぺん言ってみろ!」

 

エルザが誰かに怒鳴り掛かっていた。

誰かと思えばラクサスだった。

 

「この際だ、はっきり言ってやるよ。弱ぇ奴はこのギルドに必要ねぇ」

 

そう言ってラクサスは、まだ怪我の治っていないジェットやドロイに目を向ける。

 

「ファントムごときにナメられやがって。つーか、お前ら名前知らねぇや」

 

またかと思いつつも様子を窺う。

今度はルーシィに目を向ける。

 

「元凶のてめぇ、星霊使いのお嬢様よぉ。てめぇのせいで‥‥」

 

「ラクサス!もう全部終わったのよ、誰のせいとか、そういう話だって最初からないの! 戦闘に参加しなかったラクサスにもお咎めなしと、マスターも言っているのよ!」

 

「そりゃぁそうだ。俺には関係のねぇことだ。ま、俺がいたらこんな無様な目には合わなかったがな」

 

「…貴様…っ」

 

エルザがラクサスに飛び掛かるよりも早く、ナツがラクサスに飛び掛かる。

だがナツの拳は、雷と化したラクサスの速さの前に届かない。

まぁそりゃ雷の速さで動く彼奴にナツが追い付けるのはまだ時間が居る。

 

「ラクサス! 俺と勝負しろ! この薄情モンがー!」

 

「フハハハッ俺を捉えられねぇ奴が何の勝負になる?」

 

「てめぇ「はいはい止めろ」どわっ!?」

 

「…あん?」

 

席を立ちあがり、吠えるナツの頭をグッと押さえ込む。

 

「何すんだよ、アレス!」

 

ナツの抗議の声を無視し、ラクサスを見る。

 

「ラクサス、久し振りに会ってみれば随分とデケェ口叩く様に成ったな? もうマスター気取りか?」

 

俺を見て少し驚いた表情を見せたが直ぐに元に戻す。

 

「誰かと思えばアレスじゃねぇか。聞いたぜ? 今回もほとんどお前一人で闘ったようなモンらしいじゃねーか。お前ほどの強者が何故こんな雑魚どもを庇う?」

 

周りの皆が押し黙る。

まぁ確かに殆ど俺が戦った様な感じだがそれは間違いだ。

 

「そぉでも無いぞ?ジュピターの次弾発射阻止にエレメント4の討伐。全てナツやエルザ達が遣った事。ここにいる奴ら誰一人欠けても今回の件は解決しなかった。俺はちょっかい掛けただけさ、それに俺が居なくても此奴等は強ぇよ」

 

「そーゆー所が俺との差だって言ってんだよクソ野郎‼」

 

「なら俺との差はそれだよ、阿保野郎、まぁあと三十年したら俺に勝てるんじゃねぇのぉ~?」 

 

嘲笑う様に、挑発する様に笑う。

ラクサスは挑発を無視して話を続ける。

 

「この際だ。俺がギルドを継いだら弱ぇ者もんは全て削除する!そして歯向かう奴も全てだ!最強のギルドを作る!誰にも舐められねぇ史上最強のギルドだ!はははははっ!」

 

高らかに笑い、ラクサスは稲妻となって消えた。

少しは大人に成ったな、性格は変わらんけど。

 

「あんの野郎ぉ!」

 

「もういい、あいつに関わると疲れる……そしてすまかったな、アレス」

 

エルザはそう謝罪して来た。

 

「悔しくはあるが、ラクサスが言っていた事は概ね事実だ。また私達はお前に頼りきりになってしまった…」

 

それを聞くと皆頭を下げ、口々にすまねえとか言い出した。

 

何か鳥肌立って来た。

 

「止めろ止めろ、礼言われるような事してねぇよ、寧ろ俺が謝る位だ、二年間もギルドほったらかして旅してたんだから‥‥仲間助けんのは当たり前、そうだろ?」

 

俺は笑みを見せながら言う。

 

 

 

 

 

 

 

少し時間が経つとルーシィはムスッと不機嫌な表情で腰を降ろす。

 

「継ぐって、何ぶっ飛んだこと言ってるのよ…」

 

ミラは苦笑し、言う。

 

「それがそうでもないのよ」

 

「ラクサスはマスターの実の孫だからな」

 

「えー!!!」

 

知らなかったのか……まぁ今のマカロフと比べたら解らんだろう。

 

「…だからマスターが引退したら次のマスターはラクサスの可能性が凄く高いの」

 

「……それは嫌だな、仲間のことをあんな風に思ってる人がマスターになるなんて…」

 

「うん、だからマスターもなかなか引退できないんじゃないかっていう噂なの」

 

まぁあの性格のままならマスターなんて無理だろ。

昔は素直だったんだが‥‥どうしてこうなっちまったんだろか?

思い付くのは“マカロフの孫”だって事だな、それで結構悩んでたし。

 

「彼奴はああ見えて良い奴だ、素直に成れねぇだけできっと心配してたんだろうな、マカロフの見舞いに行ってたし」

 

まぁ散々罵倒してたけど。

 

「アレスの方がよっぽどマスターに相応しいな」

「確かに」

「おめぇだったら、喜んで付いて行くぜ!」

 

皆がそんな事を言い出す。

 

「止せよ、俺はマカロフみたいには成れぇよ、主に身長が」

 

「「「「そっちじゃねぇ!!!」」」」

 

全員から突っ込みを入れられた。

全く、飽きねぇ奴等だな。

 

 

 

 

 

 

~夜~ マカロフSIDE

 

 

 

 

「んぐっ、んぐっ、ぷはぁっ…引退か…」

 

マカロフは工事現場を見渡した。

 

「…ギルドも新しくなる。ならばマスターも次の世代へ…ラクサス…あやつは心に大きな問題がある。

…ミストガンは、ディスコミュニケーションの見本みたいな奴じゃ…だとすると、まだ若いが……人望あるアレス、じゃが彼奴には断られたし……少し番付は落ちるがエルザ」

 

アレスがマスターをし、エルザが支える、この形が一番理想的じゃが‥‥あやつはあやつで遣る事が有る。

 

「マスタ〜!こんな所にいらしたんですか〜?」

 

「マカロフ、こんな所で一人酒か?」

 

ミラとアレスが遣って来た。

 

「ん?」

 

「またやっちゃったみたいです」

 

「また派手に遣ったらしいぜ?」

 

「はぁ!?」

 

嫌な予感がした。

 

「エルザ達がルピナスの街を半壊させたそうですよ〜‼」

 

「ナツ達がルピナスの街を半壊させたそうだ、評議院から早急に始末書が届いてんぞ?」

 

それを聞くと一気にしおれるマカロフ。

 

「引退なんかしてられるかぁあぁああああああ‼‼‼」

 

夜空に泣きながら叫ぶマカロフであった。

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